櫻いいよのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
片道数時間の旅で人生が変わるなんてことはないけれど、変わるきっかけになることはある。
過去の自分と向き合うために、今の自分を見つめ直すために、過去の約束を消化するために…
それぞれ何かを抱えて出会った四人が少しだけ旅をするお話。
夏休み最後の日じゃなくて、終業式(夏休みが始まろうとしてるところ)というのがいいよさんらしいなと思うなど。
正直どの四人も未完成な大人予備軍の年齢だけあって幼くて危なっかしくて(時折ため息出ちゃいそうなことも)おいおい大丈夫か?おばちゃんついていこうか?とお節介したくなるのだけれど、10代ってこうだよなぁと遠い昔を思い出してしみじみする。
四人がめちゃくちゃ成長するわけでもなく、少しだけ見える世界が広くなったり見えなかったものが見えるようになる。小さな小さな変化がいとおしい。
「ごめん」の答えが「わかった」としか返せない時だってあるし、許せないこともある。
許されないとわかっていても、許してもらうためではなく言わなきゃいけない「ごめん」もある。
小石のようなわだかまりを瑞々しく描くことにかけてはこの人の右に出るものはいないなといつも思うのです。
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Posted by ブクログ
余命ものを読みながら、ニヤニヤ笑ってしまうことなんてきっとこの一冊だけだろうな。
なんて不謹慎なやつだと思われてしまいそうな感想だけれど、そこは著者の友人であることを免罪符にお許しいただきたい。
これはわたしのよく知る友人が書いた、果し状とも道場破りにも思えるし、真摯な意見申立書のようにも感じる。
世が世なら、屋上で叫ぶ主張とも言えるかもしれない。(あの番組も元ネタのドラマも好きだったな。世代ばれまくりですけども。わたしもいいよさんもグランドでケタケタ笑いながら揶揄する側だっただろうけども)
作家には筆という剣にも勝る武器があるってこういうことだと思うんですよね。
後悔しないように生きる?
後悔しようがしまいが、己の自由だし後悔する権利だってわたしたちにはある。
差し出された手をとらなきゃいけない?
はねつけようが踏み潰そうがそれこそこちらの自由だ。
家族だろうが友人だろうが、人間関係は鏡。差し出された手を踏まれたなら、それは自分が相手の手を踏んできたから。
と、わたしも常々思っている。
どう生きるかもどう死ぬかもそれは自分の選択で、だれかに決められるものではないし、正解もない。
だれかを好きになってもいいし恨んでもいいし、仲違いもしてもいいし愛し合ってもいい。
綺麗事なんてくそくらえ!好きにさせろ!押しつけんな!
わたしはめちゃくちゃ祈里の背中を抱きしめたいし(うざいと言われたい)、傷ついた彼女の家族のハートに塩をすりこみたいと思う。
いいぞいいぞもっとやれ!と思いながら読んでいたので、ニヤニヤしてしまったという次第です(告白
人は遅かれ早かれ、その命を終えるから。
後悔するのもしないのも、やりたいことをやるのもやらないのも、『自分で』決めて生きていきたいものです。
個人的には底を知らない物欲を抱えて生きているので、きっとあれも欲しかったこれも欲しかった、あれも読みたかった、あのラストを読み終えずに終わるのかくそう!!となりながらその瞬間を迎えるのだろうなと思っています。
願わくば、可能な限りの物語を脳なに取り込んでから逝きたいものです。えへへ。
しかしわたしも、付き合ってないけど別れたいとか言ってみたかったな。そんな青春のひとコマを体験したかったよ。なにこのセリフ。
(これを言えずにわたしは死ぬのね…くそう!)
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Posted by ブクログ
読み終わって、思い浮かんだ言葉は「フレッシュ」。中学生って、こんなにも愛おしいかなって思う。いろいろなことに影響されて、泣いたり笑ったり。心の中はもっと忙しくて、じっと悩んだり、諦めて自暴自棄になったり。未来のことは、約束できないけど、今は今で本気で生きてる!みたいな、全力がいいなぁと思う。私はもう大人だから、こんな若者に出会ったら、温かく見守りたい。いいんじゃない、キラキラの笑顔で笑うのも、この世の終わりくらい傷つくのも、素敵だよ。でも、ちゃんとご飯食べて、寝なさいねって言いたい。無理して自分に嘘つかなくてもいい。そのままぶつけていいよって言いたい。私はできた人間ではないから、本当にぶつかってこられたら動揺しちゃうけど、それもまた人間らしさってことで。ぶつかり合える関係を大事にしたいな。
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Posted by ブクログ
ほうほう、こうきたか!
最終頁までいって、再度冒頭に戻る。
ほうほう、なるほどね!
そしてあとがきまでが物語の一部であるような、そんな一冊です。
櫻井いいよの青春物語が大好物の人も、そうじゃない人も、もうお腹いっぱいと思ってるかもしれない人も、ぜひ読んでみてほしい。
彼女はいつも自分自身を更新している。
これが書き続けるってことなんだなーとしみじみ。
夏の日は儚くてだからこそ思い出になりやすくて、でもあえて「覚えていない夏の日」を描く彼女のセンスがだいすきです。
千鶴も律も華美も危うくて拗らせまくっているけれど、自分なりに噛み砕いて答えを出す姿は頼もしくいとおしかったです。
痛みをシェアすることだけが信頼ではないし特別の証ではない。
いろいろと大人も考えさせられる一冊でした。しみじみ。