あらすじ
「千鶴のことが好きだよ」。夏休み直前、海で花火をした日に、高2の千鶴は律に告白される。けれど、一年前、千鶴は律に振られていた。実は、律は、その日の記憶を失っていて――!? 一方、千鶴と同級生の華美は、海が見えるビルの屋上で月村と出会う。過干渉な母親と過ごしてきた華美と、人の死にトラウマを抱えている月村。毎日会ううちに、お互い、人には話せない痛みを共有する関係に。そして、一年後に花火をする約束を交わすけれど…。消えた夏の日をめぐる、高校生の恋と青春物語!
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Posted by ブクログ
最近の高校生は、すごくオトナよね。
この歳になって、高校生の青春小説めっちゃ好きだけど、本当にみんな大人だなって感じる。
あー、あたしも大人な高校生活をしてみたい〜
Posted by ブクログ
ほうほう、こうきたか!
最終頁までいって、再度冒頭に戻る。
ほうほう、なるほどね!
そしてあとがきまでが物語の一部であるような、そんな一冊です。
櫻井いいよの青春物語が大好物の人も、そうじゃない人も、もうお腹いっぱいと思ってるかもしれない人も、ぜひ読んでみてほしい。
彼女はいつも自分自身を更新している。
これが書き続けるってことなんだなーとしみじみ。
夏の日は儚くてだからこそ思い出になりやすくて、でもあえて「覚えていない夏の日」を描く彼女のセンスがだいすきです。
千鶴も律も華美も危うくて拗らせまくっているけれど、自分なりに噛み砕いて答えを出す姿は頼もしくいとおしかったです。
痛みをシェアすることだけが信頼ではないし特別の証ではない。
いろいろと大人も考えさせられる一冊でした。しみじみ。