だって、私はロクシェ人になるのですから!(p.336)[内容]落ちてきた爆弾をどう回収するのか、セロン、茫然自失状態だが/前巻の「新人君」が電話でジェニーの報告を聞いていく形/新聞部にとあるカップルが互いに「わかれたいので相手の醜聞を暴いてくれ」と依頼してくる。そこらへんが今回のミステリ部分/いろいろあって怒り狂ったメグさんがぷしゅーと軟化する話/アリソンから続くシリーズ、いったん終了だとか。なんでも続編はあるそうですが。[感想]続編で「新人君」がどんな人かわかるのだろうか?
■アリソンとヴィルとリリアとトレーズとメグとセロンについての簡単な単語集
【アリソン】アリソン・ウィッティングトン。ロクシアーヌ連邦のパイロット。金髪碧眼の美少女。とても行動的。「あたしは誰の言うことも聞かない」タイプのように見えるが職業軍人だけに意外にちゃんと状況判断ができる。「本当の英雄達」コンビの一人。8歳のとき父親を戦争で失い孤児院「未来の家」に引き取られヴィルと出会う。現在では、ヴィルを信頼しまくりのベタ惚れのように見える。
【イーエン】テロル氏のボディガード。
【イクス王国】山岳国家。ロクシェで最も有名な観光地で、ロクシェ市民が一生に一度は行きたい場所として10年連続トップ。最新の情報では美しく聡明な女王が統治している。
【イクストーヴァ回廊】イクスで発見された地形。中央山脈にある谷間で、これを使えばロクシェとスー・ベー・イルを簡単に行き来できた。最近まで四百年間秘匿されてきており世界が平和になってようやく公開された。歴史好きのニックが興奮した。なんか、他の話で出てきてたような気もするけど、忘れた。
【ヴィル】ヴィルヘルム・シュルツ。農業国ラプトアの学生。アリソンと同じ歳。おっとりおとなしく、やさしくて、落ち着いていて思慮ぶかい少年。普通ならアリソンに振り回される役周りなのだろうけど、彼は揺るぎない自分を持っていてアリソンの暴走をつなぎとめることができる。物語を支配している人物といえる。意外なことに、じつは射撃の名手。「本当の英雄達」コンビの一人。
【エアコ村】金持ち連中の別荘がたくさんある大きな村。おだやかな美しい村だが、あまりにも金持ち専門すぎてガイドブックにも掲載されていない。
【英雄さん】→ベネディクト
【エルザ】ジェニーの家の女性ボディーガード。
【オーレス】アリソンやヴィルの列車旅行中のお隣さん。人のよさそうなお爺さんで、オーレス映画の会長さん。
【オスカー・ウィッティングトン】アリソンの父。戦死当時ロクシェ陸軍少尉。
【カーツ】ジェニーの家のボディーガード兼運転手。
【カレン・マクスウェル】セロンの母。大手冷凍食品会社の社長。
【クルト】メグの弟。シュトラウスキー・クルト。
【ケネス・エインズワース】第四上級学校の生徒。セロンより二年先輩。老舗宝石店「オースティン&アマビスカ」の息子。許嫁が浮気してるという話を新聞部に持ってきた。新聞部が探偵部になりかかっている。
【恋】《〝男は、常にその人が見ていると思って行動しろ〟と、尊敬できる人が言ってくれました。ただ、それだけです》メグセロ第七巻p.38。誰に言われたんやっけ?
【スー・ベー・イル】ロクシェと敵対していた国。国民の名前は姓・名の順となっている。
【ストーク】スー・ベー・イルの少佐。丸メガネのひ弱そうな軍人。所属は情報部のようだ。
【ジェニー・ジョーンズ】第四上級学校の生徒。小柄で、赤毛のベリーショート。薄茶色の瞳。誰でも知っているジョーンズ・モーターズの、社長令嬢。頭脳明晰。とてもパワフル。今は亡き(?)新聞部の部長をしている。あることないことデッチ上げるが、悪趣味でやってるわけではない。「ジー・ジー」という愛称だったこともある。ラリーに気があるふうでもある。《立ち聞きは、情報収集の基礎だ。》メグセロ第六巻p.215
【セロン・マクスウェル】「メグとセロン」の主人公。第四上級学校生徒。黒髪に灰色の瞳。ほとんど感情を外に漏らさない冷静な少年だが、メグに関してだけは無表情の内部で常に激しく動揺している。大手冷凍食品会社の社長令息。実家は首都から汽車で一晩走ったところにあるウェルドにあるので寮生となっている。
【大陸横断特急】東西が和解して大陸を横断できる列車が走るようになった。超豪華列車で、なぜかアリソンとヴィルはそれに乗ることができることになった。
【テロル】大富豪。なにやらキナくさい人。
【トラヴァス】少佐。さる人の現在の恋人だとか。おそらく正体は…
【トレイズ】リリアのおさな馴染みの少年。リリアより飛行機の操縦技術が上。イザとなれば人を殺すことのできる訓練を受けている。出生の秘密が(リリアに対してだけ)ある。リリアのことがとても好き。
【ナタリア・スタインベック】第四上級学校の生徒。ラリーとは幼馴染で「ナータ」と呼ばれている。著名な音楽家夫婦の娘。天才的なヴァイオリニスト。楽器ならかなりいろいろ巧そうだ。眼鏡をかけて背が高い。性格はさっぱりしている。ちょっと皮肉なものいいをする。大食い。新聞部とオーケストラ部のかけもち。
【ニール】エアコ村の少年。不良グループにあこがれている12歳。
【ニック】ニコラス・ブラウニング。第四上級学校の生徒。肌が白く薄茶色の髪が長い超絶美少年で美少女に間違われても不思議ではない。エメラルドグリーンの瞳。性格は優しく、品がある。歴史が好き。棒術が上手く戦闘力あり。
【ハーネット】連邦警察の警官。ある事件でセロンたちと知り合う。
【不幸】ヴィルとフィーの会話。《〝不幸〟ってなんでしょう?》《どうにも……、よく分からないわ》《僕にもです》(3上・97頁)。不幸は自分の中にある、か。
【フィー】フィオナ。もしくはフランチェスカ様。かなりのMVP。
【ブリジット・アーミテージ】第四上級学校の生徒。セロンより二年上。ウェディングドレスで有名な「ドレスのアーミテイジ」の娘。裁縫部副部長。
【ベネディクト】カー・ベネディクト。ベゼル・イルトア王国連合空軍の少佐にして腕利きパイロット。とある事件を契機にヴィルとアリソンのせいで[[英雄]]にまつりあげられ困惑しつつ権限を謳歌している大物。敵国語だったロクシェ語はなかなか上手になれない。《わたしはあなたの〝下手なロクシェ語をだらだら聞く〟のがとても好きなの》byさる女性。
【マードック】マーク・マードック。いろいろあったが後に新聞部の顧問になった。
【マダム・エプスタイン】ウィルの友人とユーフェミーアの母。
【未来の家】亡命者のムートさんが興した戦争孤児院。アリソンとヴィルが出会った。
【メグ】シュトラウスキー・メグミカ。第四上級学校の生徒。スー・ベー・イルの少女。転校生。リリアと同室の友人。歌がとても上手。セロンより一歳年上だが幼く見える。セロンが惚れた。新聞部とコーラス部をかけもち。天然系に見えるがある意味言葉の問題であり、母語のロクシェ語を使うときは優しく面倒見のいいお姉さんという感じ。
【メリエル】イクス王国の王女。次期女王が決まっている。さる人物の双子の姉(と本人は言う)。
【友人】ヴィルの友人。ユーミの兄。
【ユーミ】ユーフェミーア。ヴィルの友人の妹。栗毛の少女。ヴィルのことが好き。
【ヨハン】メグやクルトの弟。シュトラウスキー・ヨハン
【ラプトア共和国】ロクシアーヌと長く敵対していた農業国。
【ラリー・ヘップバーン】第四上級学校の生徒。軍人一家の息子。自身も将来軍人になるつもりで、今からそのために訓練している。背は低いが鍛えられた身体。新聞部では美味しいお茶を淹れてくれる要員。セロンの親友。
【リイナ・マクスウェル】セロンの妹。
【リサ・ヴェルヴェット】セロンが豪雪で停車した列車で出会った女性客。一夜を明かすことになりそうなので寝台のあるセロンの部屋に同室をお願いしてきた。執事っぽい人がついていたので金持ちのようだ。
【リリア】リリアーヌ・シュルツ(正式にはリリアーヌ・アイカシア・コラソン・ウィッティングトン・シュルツ)。栗色の長い髪。薄茶色の瞳。あるカップルの娘。父親の顔は知らない。幼い頃から母親の英才教育? を受けてきたので自転車より飛行機の操縦の方が巧い娘が誕生したが、最初のその設定はあまり生かされなかった。奔放で豪快な性格だが女の子らしさは失っていない。メグの親友。
【留学生】ラプトアから首都の第四上級学校への一ヶ月限定留学生。セロンたちより一年年下。ラプトアは農業国なので激しくカルチャーギャップを受けた。官費留学生に選ばれるくらいなので非常に優秀。《この世に〝同じ驚き〟は二つとない。》メグセロ第六巻p.235
【ルーフ&ルーフ夫人】ジェニーの親戚のエアコ村にある別荘の管理人。夫婦そろってちょっとふくよかで円満な人たち。ジェニーのことをとても可愛がっている。
【ルネ】スー・ベー・イル軍の兵士。ロクシアーヌ語を使えるのは父親が元捕虜でその後帰化した人物だから。
【レストキ島紛争】西側では緑島戦争と呼ばれる。世界暦3277年春から1年間激しい戦闘があり、初めて飛行機が実戦投入された。アリソンの父親が戦死した場所。
【ロクシアーヌ連邦】通称ロクシェ。アプトアと長く敵対していた。