時雨沢恵一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
リリアとトレイズ」の2冊目。内容的には1巻の続編です。アリソンでは、アリソンが活動的で要所をヴィルがしめる。という感じだったのですが、リリアとトレイズだと、実行部隊はトレイズで、リリアが「普通の女の子」としての視点を受け持っているように思えました。いや、リリアも十分に魅力的な女の子なんですけどね。
どうも、母アリソンのイメージが強くて(笑)。そのほかに、いろいろなことを知らされていない、守られている存在だから、という感じも受けました。それだけに、事件の裏を知らずに、出会いを素直に喜べる。それを見てトレイズも癒されるというか、助けられているんだと思います。 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ引っ越しで連れてきて、思わず再読してしまいました。
時雨沢さんの本は、「キノ」も「運ばれてくる前に」も好きです。
アリソンから連なるシリーズでは、やっぱりこのアリソンが一番好きですね。
「嘘つき爺」の話を聞いたところから、ちょっときな臭いことに巻き込まれるアリソンとヴィル。
金髪碧眼で空軍パイロット、無鉄砲が服を着て歩いているようなアリソン。
一度見聞きしたことはなんでも忘れない、銃の名手でのほほんとしたヴィル。
この二人の掛け合いがなんとも楽しい。
「嘘つき爺」の正体、そして発見される「宝物」。
ラストへ向かう味付けは、やっぱり時雨沢さんらしいなぁと思います。
さらっとしているけれども、そ -
Posted by ブクログ
正直、この巻でのメグミカの暴走ぷりには、若干引いた。なんかセロンのこととか自分の気持ちのこととかで煮詰まっていつも以上に爆発してるんだろうなぁとはなんとなくわかったけど。
あ、リリアは結構ちょこちょこ出てきてて嬉しかったです。
でもまあ、なんかすっきりしない終わり方をした依頼の件は置いておけば、大団円かなという感じです。サブタイトルはそっちの意味だったのかと、読み終わった時ににやっとしてしまいました。
なんか最後まで読み終わって思ったことは、セロンがスロースターター・安全運転とすれば、メグミカはアクセル全開・いきなりフルスロットルって感じ。なんか中和されてある意味いいカップルになるんじゃない -
-
-
-
Posted by ブクログ
「アリソン」から続いたシリーズの完結編、になるそうである。このシリーズは伝統的に2冊1編の構成だったのだけれど、今回は1冊でスパッと終わらせている。
とにもかくにも、読後感の爽快さにはまったく言葉もない。この「メグとセロン」シリーズの大きな裏テーマ(別に裏じゃないけど)として、タイトル通りメグとセロンの恋の行方があるわけだけど、とにかく「大変なこと」になっている。過去に時雨沢作品を読んだことのある人ならなんとなく感覚をわかってもらえると思うが、時雨沢作品において「大変」というのは、物語の展開や描写・情景・その他諸々が、読者を半ば置いてけぼりにして"ぶっ飛んで"しまうという