森井しづきのレビュー一覧
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「デュラララ!!」シリーズ作者の成田良悟が書くFateシリーズの新しい偽典。解説の奈須きのこの気合いの入りようから分かるように、これは成田良悟がタイプムーンという惑星で自由自在に筆を振るって遊び尽くした物語だ。時は第五次聖杯戦争のあと、時計塔のロード・エルメロイⅡ世が弟子育てという才能を開花したのち。アメリカ西海岸の一都市で偽物の聖杯戦争が開かれる。1巻は物語のプロローグ。聖杯戦争に参加するマスターの紹介と黒幕らしきものが登場する。あのギルガメッシュとエルキドゥが共にサーヴァントとして参加するというだけでもわくわくするのに、マスターが銀狼だったり吸血主だったり、ロード・エルメロイⅡ世を悩ませる自由奔放な弟子だったりと第四次以上にキワモノばかり。ただ一つの都市にマスターとサーヴァントが集まるというそれだけなのに、それだけでもうわくわくする。「デュラララ!!」は肌に合わなくて1巻で切ったのだけれど、本作はなるほど群像劇で魅せる作家の実力を思い知らされた。元々は筆者のエイプリルフールのお遊びであっただけあって、にわか知識なんてとんでもなく、ところどころに知ってると楽しめるスパイス要素が含まれている。なにこの完成度の高さ。わくわくせざるを得ない。マスターもサーヴァントも、聖杯そのものもイレギュラー。なのにサーヴァントの力は本物。ここに偽りの聖杯戦争が始まる。さあ約束の「7日間」を始めよう。
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筒井康隆とかそこらへんのメタ的手法を使ったスラプスティックコメディを意識したものと思われる。その中身はまあ、読めばわかるよ。良識ある読者はガツンと殴り付けられて、気づいた頃には身ぐるみを剥がされているだろう。ちなみに、これを芸人のネタ本と考えるのは間違っていると思う。確かにある側面ではそう見えるかもしれないが、それでバスジャックをどう説明する気なのか。これは本という媒体であることを最大限に利用したコメディ短編集であり、故にいわゆるフリップ芸との共通項が発生するものの、どちらが集合として大きいかは微妙な差で野崎まど劇場なのではないか。
あとがきが最も好きかもしれない。妖精電撃作戦も生活感があって好き。元ネタはナジカ電撃作戦か。
追記
笹本裕一の妖精作戦か…恥ずかしい -
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勇者を迎え撃つ魔王や、ライオンになりたがる女子高生、リアルな森の音楽隊、陶芸家のインタビュー記事、将棋の中継まで、シュールなセンスにあふれたライトノベル短編集。
ここ最近で最も面白いと感じた本。読みながら思わず吹いてしまった。よくこれだけ多様なものが書けるなと思うくらいタイトルもテーマもバラバラ。でもどれもシュールな笑いを提供してくれる。文章の完成度が高いのに、まさに文章力の無駄づかい(笑)。
没ネタまで掲載するあたり、そでの解説のとおり「編集部の正気を疑う」。目次に載っていない作品が三つほど隠れているのも面白い。個人的に完全にツボ。続編(あるのか?)も期待したい。 -
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評価:☆5
「電撃文庫MAGAZINE」で好評連載中のユニークすぎる短編が文庫化。死体を探しに行く検死官、対局にペットを連れてくるプロ棋士、勇者を何とかしたい魔王、若頭、サンダーファルコン、ビームサーベル、ライオン、うげげげと喋る牛、電撃文庫の妖精等、変態的(?)な登場人物たちが繰り広げる抱腹絶倒の物語の数々をお届けする、編集部の正気を疑う短編集ここに登場!
この本を許せたとき、君は一つ大人になる――。
うーん、何から書いていいのやら…
とりあえず、これはライトノベルではないということは言えます(笑)
記号や図などをあれだけ多用する本見たことないしw
とても新鮮で楽しめましたが、イラスト要素は好き嫌い分かれるかもしれません。
全体的にシュールな設定や会話劇が非常に上手く、ツボに入った自分は笑いっぱなしでしたww
こんなに笑ったの久々かもw
何というか、笑いを狙いすぎてないような、どこか気の抜けたような笑いっていうんですかね…的外れな説明かもですが、とにかく面白いのは確か。
お気に入りはラーメン戦争の話。あれ笑わない人とかいるの?ww
アポロ囲い、プロのプレイヤー、ダブルクリップ(特大)命、MST48、TKGRからのWS、ダーク白山羊、ライオン部…語句だけ抜き出すと意味不明ですが、これが面白いんですよ!w
この独特な感じは言葉では上手く説明できませんw
また、割と好みが分かれるタイプの笑いだと思います。
ただまだ一巻しか出てないので、読んでみるのもいいのではないでしょうか。 -
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ネタバレ前巻は玖郎のトラウマについて。
今回のハイライトは陽菜について、TRPGの流れとしては定番ですね。
失礼ながら、裏表紙を見て「今回死ぬのはこいつかー」なんて思ってました。
……だってほら、ラスボス=ジャーム=死ってほぼ絶対ですし。
そういう意味では、ダブルクロスの主軸から離れる事なく
いい一面を描いてくれた話だと思います。
手元に3rd対応のルールブックがないので
玖郎のDロイスについて考察出来ないのが口惜しいです。
アシュリーとかどうなってるのと気になりますし。
後リプレイの発売予告が魅力的すぎて困る。
声優陣による連動リプレイだと……! 学園ものだと……!? -
Posted by ブクログ
王子が何を書いて見せてくれるのか、それに興味があったためだけにこの本を手に取りました。
世界設定への忠実さ、それは『良くも悪くも』って言うべきなのでしょうが、
私はどちらかというと好意的に捉えました。
世界観を無理矢理どうこうしたための歪みなどは、一切ありません。
本来ならシステムが補い、プレイヤーが基本知識として持っている部分。
それを小説という形で、読者にも無理なく受け入れて貰おうとする工夫が見られて、世界の表現としては大変好印象でした。
DXプレイヤーですので、
そりゃ普通の展開なんてこれでもかってほど繰り返しています。
それでも――それだからこそ、かな?
キャラクターが持つ過去の傷、それによる痛みと拒絶は、私の意識に鮮烈に響きました。
キャラクターの心情表現はとても緻密です。
王子は何がキャラクターにとって痛みになるのか、非常によく判ってると思います。
これが小説であるために、キャラクターの立ち回りはより激しく。
実際のプレイを彷彿とさせる部分もあり、知識のある人間としてはにやりと出来ます。
キャラクターに投入するタイプのプレイヤーなら、この本を楽しめるかもしれません。
イベントを文字として読み進めるのではなく、
物語をなぞると思って読み進めれば、この本はとても心に響くでしょう。