あらすじ
無気力な高校生・一ノ瀬玖郎は、世界を侵蝕する未知のウィルスにより理性を奪う危険な力に目覚めてしまう。その力を監視するため、ある組織から、闘うことしか知らない凶悪なまでに無防備な少女が転校してきて……!?
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Posted by ブクログ
王子が何を書いて見せてくれるのか、それに興味があったためだけにこの本を手に取りました。
世界設定への忠実さ、それは『良くも悪くも』って言うべきなのでしょうが、
私はどちらかというと好意的に捉えました。
世界観を無理矢理どうこうしたための歪みなどは、一切ありません。
本来ならシステムが補い、プレイヤーが基本知識として持っている部分。
それを小説という形で、読者にも無理なく受け入れて貰おうとする工夫が見られて、世界の表現としては大変好印象でした。
DXプレイヤーですので、
そりゃ普通の展開なんてこれでもかってほど繰り返しています。
それでも――それだからこそ、かな?
キャラクターが持つ過去の傷、それによる痛みと拒絶は、私の意識に鮮烈に響きました。
キャラクターの心情表現はとても緻密です。
王子は何がキャラクターにとって痛みになるのか、非常によく判ってると思います。
これが小説であるために、キャラクターの立ち回りはより激しく。
実際のプレイを彷彿とさせる部分もあり、知識のある人間としてはにやりと出来ます。
キャラクターに投入するタイプのプレイヤーなら、この本を楽しめるかもしれません。
イベントを文字として読み進めるのではなく、
物語をなぞると思って読み進めれば、この本はとても心に響くでしょう。
Posted by ブクログ
小説の元になったTRPGシステムダブルクロスのデザイナー矢野俊策先生自ら書かれたダブクロ小説です。
ダブルクロスの世界観を伝える王道なストーリー展開に、データが待ち遠しい設定がちりばめられています。
やはり片手異形化は燃えますね。
あとUGNチルドレンの転校初日はああでないといけません(笑)