逸木裕のレビュー一覧

  • 電気じかけのクジラは歌う

    Posted by ブクログ

    AIに作曲家や音楽家の仕事が奪われた世界のお話。
    終始暗い雰囲気のまま、話が進んでいった。結末をどうするのかと不安になったが、その結末でパッと世界に色がつき、救われた気がした。

    0
    2022年03月19日
  • 電気じかけのクジラは歌う

    Posted by ブクログ

    各人のキャラがブレブレで、展開も混迷を極めるけれど、原点に戻ってくるかのような帰着にはほっとさせられた。主人公を始めとした登場人物があまりにもひねくれているのがマイナス印象でもったいない。アコースティックから交響楽やテクノまで、歌や音楽を奏でることへの想いは伝わってくる。名声を残すために死を選ぶという発想がまったく理解できなかったので、それについてはきょとんな感じでした。それにしても、ここではまるで人間性を否定しているかのように描かれている 「jing」だけれど、これはかなり面白そう。これを開発実現した霜野さんって、わざわざ悪巧みしなくてもすでに偉人ですよね。

    0
    2022年03月14日
  • 新世代ミステリ作家探訪

    Posted by ブクログ

    読みたい本が増えた。
    ミステリー作家のトークイベントとインタビューをまとめてある。
    読んだことのある本には共感。読んだことのない本には興味津々。まだまだたくさんの知らないことがあるようだ。読んでいて楽しかった。

    0
    2021年11月13日
  • 少女は夜を綴らない

    Posted by ブクログ

    イヤミスは読んでいてツラい。この本の主人公のような、状況から不幸の境遇に追い込まれていくだけでなく、自らの行動でも不幸の側へあえて進んでいくようなストーリーは、特にツラい。

    心の中の澱みがどんどん積み重なってしんどくなる。まぁ、それがイヤミスの醍醐味と言えばそうなんだけど、読み終わったらズンと疲労が来る。

    良くある学園モノの典型的な登場人物を配しながら、苦くて重い話を作るあたりはさすがだと思う。

    それでも、この手の作品を続けて読むにはメンタルの持久力がもっと必要だろうなぁ…まぁ、鍛える気もないけども。

    0
    2021年02月26日
  • 虹を待つ彼女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    SF色の強いミステリ。道具立てが多彩で死者を再現する人工知能開発の話を軸に、AI囲碁の対戦、主人公の人格の欠損など面白い部分が多い。
    人工知能開発に必要な「晴」という自殺した女性の人格調査がメインとなってくる。この部分で調査を妨害する者の正体は意外に早くわかってしまう。早くわかりすぎて、ミスリードか?と訝しんでしまうくらい。この点はストレートだった。
    晴の謎の行動については、ちょっと説明不足だと思う。
    自殺の理由がいまいち分かり難い。
    自分が同性愛であることを検証するなら、三か月男と付き合い、三か月女と付き合う対照実験実験が筋が通っているけど、それは物語の構成なので仕方ない。
    ラストまでの流れ

    0
    2021年02月25日
  • 空想クラブ

    Posted by ブクログ

    不思議な力を共有・解明・楽しむ仲間の話のなかに暴力的なグループが関わってきて、その温度差に戸惑う。ラストは良かった。

    0
    2020年12月05日
  • 空想クラブ

    Posted by ブクログ

    人一人死んでる現実より空想が勝ってしまって楽しい感覚にも陥る。ファンタジーだからな。
    殺人事件なのになぜ捕まらないのか。
    ユタの存在も信じていないがなにかあるんだとおもう。死人を思い出すことが供養になると思っている。

    0
    2020年10月22日
  • 空想クラブ

    Posted by ブクログ

    ファンタジィベースにミステリ。アストロミー要素が多くて、『ホーキング宇宙を語る』が作中に。11時元とか。ミステリ要素よりは少年少女の世界の伸び上がりを緩やかに映して行く。

    0
    2020年10月15日
  • 少女は夜を綴らない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中学3年生の理子には人には言えないことがある。
    ひとつは〝誰かを傷つけてしまうのではないか〟という恐怖を抱え、その自己治療として身近な人を殺す様子を日記に書いていること。
    二つ目は、小学6年生のときに不思議な関係で結ばれていた友人、加奈子を殺したこと。
    これは事故として扱われたが、事実は理子の中で埋もれることなく生き続け、これが加害恐怖という病を発生させている。
    理子の家族は父親を亡くしたことで壊れた。
    母は一家の大黒柱の重圧と仕事に疲れ果て心を病み、兄は教師としての仕事をしながら理子と母親を養っている。自然と家事の担当をもつことになった理子は、大切にしていた部活動を休止していた。
    誰かを傷つ

    0
    2020年07月26日
  • 少女は夜を綴らない

    Posted by ブクログ

    心に闇をもつ女子中生。 
    いつか人を傷つけてしまうのではと、暴露療法として殺人日記を書いていたのだか、そこに書いたやり方と同じ方法で殺人事件が発生した。自分がやったのか?
    怪しい行動をする兄、病気を理由に家事を放棄している母、姉を殺した事をばらすと言い寄ってきた小学校時代の友人の弟。
    不幸な登場人物満載のミステリ。

    0
    2020年07月15日
  • 少女は夜を綴らない

    Posted by ブクログ

    柱となる話は、友達の父親の殺人計画ですが、その他にも次々と話が色んな方向へと展開していき、予想がつかない展開に凄さを感じました。着地点はどこへ?と終始考えながら、読んでいました。

    雰囲気としては、最初貴志祐介さんの「青の炎」を感じさせたのですが、読み進めるほど違った雰囲気を放っていました。「青の炎」では、自分の家族を守るためでしたが、こちらは自分の秘密を守るためや欲望のために殺人計画を練ることに。

    とにかくこの作品のメインは、少女の心の葛藤だと思います。「加害恐怖」という特殊な精神状態や「私が殺したのでは・・・」「もしかして兄が・・・」など極限の状態で繰り広げられる少女の心境が、ディープで

    0
    2020年07月13日
  • 虹を待つ彼女

    Posted by ブクログ

    死者を人工知能化するという設定に惹かれて購読。
    毎日同じことの繰り返しで退屈な日々、自分の辿る先が見え目標もなくただ漠然と生きる。恋愛はただのサプリメントで時間が経てば恋愛感情はなくなり、揉め事は増えていく。主人公のこのような考え方に共感する部分があった。

    「損得をすべてなげうっても、相手に自分を捧げたい。」そう思えるような人に出会えると世界は変わって見えるのだろうか。

    0
    2019年08月24日
  • 彼女が探偵でなければ

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    注意!こちらは二作目です

    「五つの季節に探偵は」の続編らしい(他にも関連作があるようです)ので、この作品だけでも読めないことはないのですが、順番が気になる方はそちらから読むといいかもしれません。また試し読みなどもできるようなので、そちらを読むのもよいかと。
    感想を読むと主人公みどりの性格がけっこう評価が割れていて、みどりを受け入れられるかどうかがこの作品を読み通せるか、好きになれるかのカギになっているのかなと思います。
    私はダメでした。「謎を見ると何をほったらかしても暴きたくなる性質」について一応本人も悩んではいるものの、作中では好意的に受け入れられている描写が多く、え?となってしまいました。
    なんでもかんでも知ろうと

    0
    2025年01月30日