【感想・ネタバレ】彼女が探偵でなければのレビュー

あらすじ

森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。

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Posted by ブクログ

初めて読んだの作家さんでした!
推理物はやっぱり面白い。
ちょっとした違和感から真実にたどり着くみどりさん。
気になっちゃうと調べちゃうんだなぁ。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

前作よりも間違いなくこのシリーズ、磨きがかかっている。
好みの問題と言われればそこまでなのだが、ビターな味わいといい、日常の謎の延長線にありそうな作風といい、ハードボイルド(それでいてステレオタイプになっていない)な描写といい、何もかもがぴったり揃うパズルのピースを揃えたかのようで最高なのだ。
短編集だが連作のような雰囲気があるし、何よりトリックと人がきっちり描けている。ミステリというと大掛かりなトリックだけが独り歩きしがちだが、本作は事件を起こす「ひと」にも焦点が当てられている。これはいい。最高などという言葉ではもったいないぐらいだ。

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2025年06月26日

Posted by ブクログ

森田みどりは、二児の母で複数の部下も持つ中堅の私立探偵。家族を大切にしつつも、出会った相手の素性を執拗に追い求めてしまう好奇心旺盛な性分が故に、深みにハマってしまうこともしばしば。彼女が巡り合った少年達の内側に迫る連作短編集。

「時の子」
時計師親子の物語。
私も腕時計をオーバーホールに出したことがある。安くはない金額だったが、精緻極まりない時計を扱う時計師の緻密な技能には払って然るべき費用だったかなと。本書も、時計さながらの緻密な伏線が紐解かれた後の意外性が冴え渡る。

「縞馬のコード」
“千里眼を持つ”という謎めいた少年に引っ張られてグイグイ読ませる。
みどりの心理描写(下記)に大共感。子育てにも部下との関係にも活かせそうな金言だ。
「人を動かすとは、言葉を見つけることだと思う。ひとりひとりに違う言葉が必要で、それは時期によっても違う。正しい言葉を注意深く見つけ続けていかないと、やがて話すら通じなくなる。」

「陸橋の向こう側」
父親の殺人を図る少年と、それをなんとか食い止めたいみどり。“文通”で互いの心理を探り合うプロットが良い。「人間は書くことで思考を整理できる」というのも共感。だから私もレビューを書くのだ。

「太陽は引き裂かれて」
クルド人問題を扱ったセンシティブな社会派ミステリ。国を持たない民族の苦しみを考えさせられた。海に囲まれた自然が豊かな日本は、本当に豊かな国なのか?地政学はいずれ読書で学びたい興味あるテーマ。

「探偵の子」
自分に似て好奇心旺盛な子供に振り回され葛藤するみどり。親子愛に包まれたあたたかみのあるストーリー。親はいつまでたっても子供の事が心配。でもきっと大丈夫。うんうん。

「六色の蛹」「明智恭介の奔走」「僕は化け物きみは怪物」など、今年はミステリ短編集の良作が多かったが、その中でも本書は一推しだ。伏線を巧みに織り交ぜた謎解きと人間ドラマが実に上手く融合している。鋭い洞察力を持ちつつ根底には人として•母親としての優しさを持ち合わせる森田みどりは魅力的な探偵だ。謎が解けた後はハートウォーミングな心地良い読後感に満たされた。
また気になる作家さんが増えてしまった(嬉しい悲鳴)。

週刊文春ミステリーベスト10 16位
本格ミステリ・ベスト10 12位
SRの会ミステリーベスト10 4位
ミステリが読みたい! 20位
リアルサウンド認定国内ミステリーベスト10 1位
本格ミステリ大賞 受賞

《榊原(森田)みどりシリーズ》
1.星空の16進数
2.五つの季節に探偵は
3.彼女が探偵でなければ

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

 連作集。全5篇。作中で時は2022年の夏から2024年の夏に向け流れていて、その時々の時事問題が各作品に取り入れられ、かつ、主人公であるみどりさんとその夫、そして二人の子供の成長が感じられるようになっている。巻末の参考文献一覧をみると、クルド人についての文献が圧倒的に多く、それらの文献の知見が活用された『太陽は引き裂かれて‐2024年 春』(pp181-270)はたしかに見事なんだけど、好みだったのは巻頭に置かれた『時の子‐2022年 夏』(pp5-68)。この連作集のテーマ(時間・周縁を生きる人びと・家族のあり方)が一番自然に描かれているように感じた。ついこの間、ある古本屋さんのエッセイで、本への書き込みはやめてほしい・本を大切にしてほしいという記述を読み首を傾げたばかりなので、みどりさんの子供・理の本の読み方(p330)には笑っちゃうと同時に共感しちゃった。そう、本って、ページを折ったり線を引いたりしながら読みこんでいくものだ。

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2025年09月09日

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私立探偵の連作短編シリーズ2作目。主人公は2児の母の顔を持つ一方、真実を求めることに執着する性分であり、この危なさが本作の肝と言えます。端正な文体と言葉選びのセンスの良さで読ませる力があります。ただ、結末の方は(狙いは分かるものの)ピンとこない話もありました。未読の1作目も読んで、著者やみどりについて理解を深めようと思います。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

止まらない好奇心が事件を解決する

探偵みどりの第2弾。
帯の「本格ミステリ大賞受賞」に惹かれ手に取ったが、まさかの前段があるなんて、そちらも読まねば。

でも、前段がなくとも本著は本著として読めました。
探偵という職業で、2児の母である主人公みどり。 自らの好奇心を満たさずにはいられず、家庭を顧みないとしばしば自らの習性に嫌悪する。だが、だからといってその習性や探偵という職業を辞めることは出来ない。
ただひたすらに真相を追い求める根っからの探偵。
まさしく、彼女が探偵でなければ…何を探偵というのか。はたまた彼女のような者こそ探偵でなければならないのか。

何かを追い求めること、大なり小なりあるし、それに対する葛藤もある。けれど、「自分はそれを求める習性があるのだ」と受け入れ、進むという選択しか私にはないし、それでいいと思える一冊だったなと。

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2025年07月26日

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父が社長を務める探偵会社"サカキエージェンシー"で女性探偵として活躍する森田みどりを主人公にした二作目。

二作目も面白かった。
前作の一話目で、十六歳の高校生だったみどりも、結婚し、2人の子どもをもち、"女性探偵"としても確実にキャリアを積み、メディアにも取り上げられるようになっている。そんななか、今作でみどりが関わるメインとして置かれていたのがかつての自分と同じような"子ども"であった。相手が子どもだからであろうか、それともみどりが夫や子どもという大切な存在を得たからであろうか、今作では前作よりも、みどりが"真実を暴く"ことに対して罪悪感を抱き、思い悩んでいるところが深く描かれていたように思う。
"真実を暴く"ことを業とし、それがただ正しいこと、正義であるかのように振る舞う他の作品の"探偵"像。もちろん、それらの"探偵"も魅力的ではあるが、時に暴かれた方に同情の余地がある場合はそちらに感情移入し、"探偵"に対して反感を抱くこともある。
そんななか、みどりのような"探偵"像がすごく新鮮で、魅力的に感じた。

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2025年07月18日

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第25回2025年本格ミステリ大賞受賞作品と言うことで読みました。
夫と子持ちの女性探偵。なかなかなかった設定でしたが、今までの探偵もののように、現実離れしていなくて逆に良かったです。
読み終わってから、前作『五つの季節に探偵は』(榊原みどりが高校2年生)があったことを知り、しまった...と思いましたが、今からでも読んでみたいと思います。
探偵の子...良かったので、次作は森田理のその後を読みたいです。探偵の子の探偵の子がどう成長するのか...気になる。

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2025年07月06日

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探偵ものでも静かというかやはりビターな感じでジワジワと続きを読んで見たくなる味わいがある。前作も森田みどりも始めてだが今までの過程が知りたくなった。

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

森田みどり。今回も、感情、私情にとらわることなく真実をつきとめることに一直線。
歳を重ね大切な家族ができても、彼女 は 探偵でなければいけない使命のようだ。

このシリーズまだまだ続いてほしい。事件までいかず探偵が活躍できる範疇なのですが、ホー、と楽しませてくれる謎解きが心地良い。

理くんが、お母さんと同じ仕事で活躍する日が訪れるのかも。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

軽めの推理小説の短編シリーズみたいな感じ。そこまで理詰めでこないから読みやすかった。
なんで、を追求するのは面白そうだけど、怖さもある。

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2025年06月21日

Posted by ブクログ

前作を知らずに読んでしまった。
2022年 夏を読み終えた時はあんまりかな〜と感じたが、以降の物語が深かった。
有益だったし、論理的に導きだされる仮設に引き込まれた。
〈答えを簡単に出す人〉にはハッとさせられた。
派手な事件はないが、真相や結末がとても良かった。

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2025年05月06日

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『五つの季節に探偵は』の続編! 少し大人になったみどりに会えて嬉しい。前みたいな凶暴な探偵性は少し顰めるのだけれど、やっぱりな〜みたいなところも好き。父親の殺害計画を交換ノートすることになる「陸橋の向こう側」がお気に入り。

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2025年05月04日

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ネタバレ

みどり。探偵。母親。謎を解き明かしたい。時計。父親。防空壕。自分が時計。父親を殺したい。千里眼。闇バイト。陸橋。渡ってしまう人。クルド人。探偵の子。子どもは親を見て育つ。

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2025年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★4.5
物語としては面白い、みどりさんの知りたがり癖のおかげで、いろんな謎や人の秘密に触れることができて大変面白い探偵小説。
奥行き深くなるのは夫である司さんと、二人の息子の存在。知りたい欲求だけを突き詰めるだけなら普通の探偵小説だけど、家族がいることで生まれる葛藤がリアルで胸に迫る。
333項「私とお前、ふたりとも大丈夫だったじゃないな。理もきっと、大丈夫だよ」大丈夫かもしれないけど、そこにいきつくまでに、司さんが大丈夫じゃないかもしれない未来も想像してしまう。シングルマザーの探偵小説が生まれてもおかしくない。が、どんなものになるか、心のどこかで期待してもしまう。

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2025年04月14日

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ネタバレ

闇バイトや移民問題といった現代の社会に絡めた話が興味深い。エンタメとしての面白さももちろんあるし、シリーズとしてまたみどりさんに会えたのも嬉しい。これまで多分みどりさんの家族の話はそんなになかったと…うろ覚えだけど思うので、謎を異常なまでに追ってしまうみどりさんの家族への思いが見られたのも良かった。変わってる、って社会で生きていくのが難しいので、理くんはきっと大丈夫ってお父さんに言われてすごく安心しただろうなと思った。

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2025年04月13日

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【収録作品】時の子/縞馬のコード/陸橋の向こう側/太陽は引き裂かれて/探偵の子

探偵・森田みどりシリーズ。
夫と二人の息子が出てきて、みどりも母親の顔をしている。が、そんなことで彼女の執着は薄れない。
読み進めていくと、ひりひりしてくる。いつかしっぺ返しをくらうとわかりつつ、覚悟はできないまま突っ走ってしまうみどりの危うさが辛い。

よく結婚できたな。交際中に愛想を尽かされたほうが傷が浅かっただろうに。
しれっと結婚していたように、次巻あたりでしれっと離婚していそうなのが怖い。そうでない未来が見たいものだが。夫の覚悟と包容力しだいか。

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2025年05月12日

Posted by ブクログ

なんでしょ?さら~っと読める探偵5篇
クルド人のお話で、いじめっ子が弱者家庭を助けるために‪✕‬書いたくだり?良い奴なのか悪い奴なのか?いじめてる事態、悪い奴やと思うけど、、、なんかそこ違和感

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

軽い感じでサラッと読めました。
この本の前が、米澤穂信さんの羊のやつで、暗くてウツウツ、高貴な闇の世界的な話だったので、中休み的な感じて、サラッと。重すぎたり残酷すぎるのもが嫌だし、軽すぎなのもなんか合わないし、読書って、その時の自分が反映されますね。

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

『五つの季節に探偵は』の続編にあたるものとのこと。そちらは未読である。そもそもシリーズものだったと知らずに読んでいた。前作を読んだ方がみどりのひととなりについても深くわかるのか?

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。
気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。
時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。
〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。
謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

時事的な問題をマイルドな謎解きと絡めた小説。
クルド人に関する話はセンシティブな問題もありかなり気を遣われたであろうことが参考文献・謝辞のページから伺える。

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

面白くないわけではないですが、惹き込まれる部分が多くなく平坦に読み進めた感じがします
ラストのお父さんがマンゴーをつまみ食いしてしまったくだりなぞはとても良かったと思いました

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

主人公の「みどり」の正確があんま好きになれないなぁ…お節介というか、踏み込んではいけない領域というか。

ネタバレになるので書かないが、
親父カッコいいじゃん!!

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

友人に薦められて読んだ本。

ミステリーと言えば殺人事件というイメージだったが、こんな些細な謎解きでもとても楽しめた。

社会派具合がちょっとしつこくも感じた。

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2025年08月25日

Posted by ブクログ



主人公のみどりの性質をあまり好きになれなくて、違和感を感じながら読んだ。

みどり自身も、知りたいことを家庭を顧みずにとことん突き止めてしまうことを自覚していて思い悩む。

ちょっとモヤモヤしながらではあるけれど、
ミステリーとしては面白かったのかな。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

真実を追い求めずにはいられない性分の根っからの探偵気質の探偵。
そこからそれわかる?ってちょっとこじつけ感を感じてしまったかなー

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2025年08月11日

Posted by ブクログ


主人公は、洞察力と論理的思考に優れた
有能な探偵。

自分の特性を余すことなく探偵業に活かす
強靭な心臓を持つ一方で、謎に興味を惹かれて
周りが見えなくなることで家族に不安や負担を
かけていないか思い悩む繊細な一面もある。

真相解明のためなら他人の隠している秘密や
抱えている傷を抉ったり、ほじくり返すことを
全く厭わないのに、これまでの自分の行いが
原因で家族に被害が及ぶ可能性に気付いた時の
動揺する姿が主人公をより魅力的に感じさせる。

探偵だって生身の人間だと色と温度をつけて
描くことで、物語に奥深さと面白みが増した
ように感じた。

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2025年05月30日

Posted by ブクログ

他人が被った皮を剥いで、その奥にいる〈人間〉を
探らずにおれない森田みどり。
初めて探偵業の昏い楽しさに目覚めた高校2年の時から、結婚して子供も産んで、サカキエージェンシーの女性探偵課長になった16年後までを描いた前作「5つの季節に探偵は」の続編。

古い防空壕に閉じ込められた時計職人が助けを呼べた訳「時の子」
千里眼を持つという少年、食い物にされたのは誰か「縞馬のコード」
父親殺す計画をノートに書き綴る少年の真の狙い「陸橋の向こう側」
クルド人料理店のシャッターに描かれた大きな赤い❌印「太陽は引き裂かれて」
陶芸家母娘の確執と探偵父娘「探偵の子」

五つの短編はどれもちょっとした謎をみどりが持ち前の好奇心と執着をもって解き明かしていくミステリ。
謎そのものは想定内の展開ですごく面白いとか意表をつくものではないけれど、このシリーズ独特の昏い感じは健在。
人間の昏い部分への興味に突き動かされ、家族も、我が身の安全すら忘れて突き進んでしまうみどり。本人もその性癖の危うさに気付きながら、それでも探偵という職業を辞められない。まさに天職なんだろう。
理解ある夫に支えられているうちはいいけど、ゆくゆく破綻しないことを願ってしまう。
続編を重ねていけば、きっとこの家族の形に何らかの変化が起きていくんだろうと予想されて、それを読みたいような読みたくないような気持ちになる読後。

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2025年05月30日

Posted by ブクログ

真実を明らかにすることに固執する
探偵森田みどり

日常の謎解き
少年たちの心の奥
探偵として真実と向き合う女

人の生き死にではないけれど
気持ちがゾワゾワするような
日常に潜む暗い部分を曝け出してくる

自分でもどうすることもできない衝動が
自分の子どもに受け継がれてしまったのでは
と不安になる親の気持ちにも共感しました

ミステリーとしても面白く
人の心をのぞき見る面白さも

本作の前段
彼女が高校生のころを描いた
五つの季節に探偵は も読みたくなりました

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2025年03月22日

匿名

ネタバレ 購入済み

注意!こちらは二作目です

「五つの季節に探偵は」の続編らしい(他にも関連作があるようです)ので、この作品だけでも読めないことはないのですが、順番が気になる方はそちらから読むといいかもしれません。また試し読みなどもできるようなので、そちらを読むのもよいかと。
感想を読むと主人公みどりの性格がけっこう評価が割れていて、みどりを受け入れられるかどうかがこの作品を読み通せるか、好きになれるかのカギになっているのかなと思います。
私はダメでした。「謎を見ると何をほったらかしても暴きたくなる性質」について一応本人も悩んではいるものの、作中では好意的に受け入れられている描写が多く、え?となってしまいました。
なんでもかんでも知ろうとする、しかもそれを相手にもすべて暴きたがる、自分で欲求を止められないみどりがどうしても好きになれなかったです。作品のテーマなど良いところもあったとは思うのですが。
出てくるキャラクターほぼ全員なんとなく馴染めず疑問符が浮かぶ苦手な性格をしていて、ミステリーにはそんなものはいらないのかもしれないけれど…と微妙な気持ちになりました。

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2025年01月30日

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