あらすじ
森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。
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Posted by ブクログ
『時の子ー2022年 夏』時計職人の父を亡くしたばかりの高校生の元へ父の作った時計を持った女性が訪ねてきた…。
『縞馬のコードー2022年 秋』みどりの部下が失踪人の調査中に千里眼の持ち主という少年に出会ったと言い…。
『陸橋の向こう側ー2023年 冬』ある日みどりは父親の殺害を計画する少年に出会う。その少年はかつての依頼人の息子だった…。
『太陽は引き裂かれてー2024年 春』みどりは部下の要とトルコ料理店の店主から落書き被害の犯人を特定依頼を受ける。店主はクルド人だと言い…。
『探偵の子ー2024年 夏』みどりは父と夫・息子たちと父の故郷である茨城を訪れる。父の幼馴染の女性の家に泊めてもらうことになるが…。
『5つの季節に探偵は』の続編。森田みどりが遭遇した5つの謎と真実。相変わらず気になったことをそのままにしておけない性分で調べて答えを出してしまう。当人にとって知りたくなかったことを気づかせてしまうのも相変わらず。
印象に残ったのは『陸橋の向こう側』。この少年の今後がとても心配になる終わり方だった。ちゃんと生きていけるんだろうか。
今の時代に合わせた話が並ぶなかでも、『縞馬のコード』は今の時代っぽい話だなと思った。頭が良いと思っている子ほど騙されてしまう、みたいな感じなのかな。考えるって難しい。
『時の子』と『探偵の子』では、「ふつう」について考えさせられる。「ふつう」の型に収まらないことへの不安とか難しさ。みどり自身が探偵という職に取り憑かれているからこそ、自分と似たところのある息子の姿に心配が尽きない。今は多様性というけれど、逆に「ふつう」じゃないと生きづらい時代になっている気がする。
Posted by ブクログ
森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。
気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。
時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。
〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。
謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。
匿名
注意!こちらは二作目です
「五つの季節に探偵は」の続編らしい(他にも関連作があるようです)ので、この作品だけでも読めないことはないのですが、順番が気になる方はそちらから読むといいかもしれません。また試し読みなどもできるようなので、そちらを読むのもよいかと。
感想を読むと主人公みどりの性格がけっこう評価が割れていて、みどりを受け入れられるかどうかがこの作品を読み通せるか、好きになれるかのカギになっているのかなと思います。
私はダメでした。「謎を見ると何をほったらかしても暴きたくなる性質」について一応本人も悩んではいるものの、作中では好意的に受け入れられている描写が多く、え?となってしまいました。
なんでもかんでも知ろうとする、しかもそれを相手にもすべて暴きたがる、自分で欲求を止められないみどりがどうしても好きになれなかったです。作品のテーマなど良いところもあったとは思うのですが。
出てくるキャラクターほぼ全員なんとなく馴染めず疑問符が浮かぶ苦手な性格をしていて、ミステリーにはそんなものはいらないのかもしれないけれど…と微妙な気持ちになりました。