逸木裕のレビュー一覧

  • 虹を待つ彼女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人工知能開発者が亡くなった人間を甦らせる道筋で恋をしてしまう話

    面白かった

    オーディブルで視聴
    5つの季節に探偵は、を先聴いていたからより楽しめた

    みどりの声が本作とは違ってて、そこも面白かった、5つの季節にこ声の方が私の印象と合ってる感じ
    みどりはちょっとアホっぽい

    hal誰なのか、などは結構読めし、こういうことか!みたいな解決パートくどいなとは思った
    そして主人公がキショい
    柳田はスキ
    最後の目黒がスッキリしすぎてて嫌だった

    0
    2025年12月05日
  • 電気じかけのクジラは歌う

    Posted by ブクログ

    AIが音楽を作曲する世界の近未来ミステリー

    「作曲」は人の意思が強く反映される創作活動だと思います
    そんな作曲を「AIがするもの」という認識が当たり前になっている世界を「近未来」として描いているのですが、ここ最近の音楽業界では実際に「AI作曲」というものが少しずつ当たり前になってきていると思います
    ただ、それでも人が作曲する意味はあるし、まだ未完成な「AI作曲」に対して目“くじら”を立てずに、容認していきたいものですね

    0
    2025年12月01日
  • 四重奏

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    テクニックがあればいくらでも名演を模倣でき、コラージュしてそこに演技を足せば、観客の感情は自分の思う通りにコントロールできるというのは本当なんだろう。
    音楽好きだが、これまで音楽のなにを聴いてきたのか、改めて考えさせられた。

    オチは???だった。
    鵜崎の作曲した幻の曲を、英紀はビデオから採譜したの?でも文中には「こうして弾くまで、聴いたことのない曲だった」って書いてあるよね?その点が猛烈に気になって、読後感はモヤモヤ。

    0
    2025年11月30日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    率直な文章で、あっという間に読み終わった。当事者ではないから分からないが、血の持つ力はそんなに大きいのか、と半信半疑で、あまりストンと落ちなかった。子供をもてない親の気持ちなら、よく分かるので、希望もあるのかもしれないけれど…。
    25年親子をして人生を生きてきてもなお、一部分のに通った性格や、言葉に出来ない繋がりが、親子と決めてしまうもの、それ程までに、血は強いのか、と改めて感じた。兄弟達の、何を言っても許される感覚の描写は、共感でき、ああ確かにな、と思った。

    0
    2025年11月27日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    父親とは何か?色々考えさせられた。
    途中で、オチを予想したけども、思ったオチとは全く同じでも無く、よく練られてるなぁって思った。
    逸木氏のミステリーは、どっちかと言うと地味目で、驚きのトリックとかがあるわけではないだけども、読み終わると、いい感じに余韻が残る。
    私としては、結構、オススメの一冊。

    0
    2025年11月23日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かったー!
    けど、結局1000万はもらえないのかな…?鹿島くんにはあげてほしい。あの健太の結論にはまぁ納得だけど大金はそんな簡単に諦めつかないよね。
    健太目線なので最初はごく普通の青年と思って読んでたけど、一番莞爾の遺伝子を色濃く継いでたのが彼だったんだろうな。めちゃくちゃ人格者の育ての父へのわだかまりとか、他の11人への情とか、所々共感できないなぁと思いながら読んだ。でも莞爾の同じ人種と思えば納得。

    0
    2025年11月23日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    十二人の怒れる男をモチーフにした作品はたくさんあるので、何となく議論して意見がひっくり返っていくのかな、というくらいの感覚出読み始めた。

    元々興味のある分野で、精子提供だけではなく特別養子縁組とか、まだまだ歴史が浅いので、当事者が大人になり子どもや孫をもつ年齢になったら、出自を知る権利について、どう感じるのか知りたいと思っていた。

    議論を重ねる中で変化していく主人公や兄弟たちの心情も、育ての親の健一郎の言葉もとても興味深かった。今後も正解なんてないだろう。

    逸木さんのミステリは、ともすれば軽いテンポで進められる設定なのに、内面にうずまく言語化できない感情とか、深いところまで描いているなぁ

    0
    2025年11月22日
  • Jミステリー2023~FALL~

    Posted by ブクログ

    アンソロジー作品『Jミステリー2023 FALL』を読みました。
    全篇書下ろしの短篇を収録した贅沢なアンソロジー作品です。

    -----story-------------
    ミステリー界の最前線で活躍する作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。
    この秋も誰もがよく知るあの作家たちが競演! 大好評だったあの作家の再登板も……これを読まずして日本ミステリーを語ることなかれ。
    『Jミステリー2023』もお見逃しなく。
    ----------------------

    2023年(令和5年)に刊行された作品で、以下の6篇が収録されています。

     ■どうして今夜の彼女は魅力的に映

    0
    2025年11月08日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    父と子の関係性、センシティブで極深い課題に挑戦した問題作 #森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    ■あらすじ
    大手ホテルチェーンの創業者森栄莞爾。彼は生前に精子提供を行っており、百人以上の子どもを作っていた。ある日、転職活動中である三ツ橋健太のもとに、ラ・フォレの相談役の支倉から手紙が届く。森栄の子どもたち十二人が邸宅に集められ、とある提案を受けることになるのだが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    私は何故この世に存在するんだろう?

    物心をつくと誰もが一度は思い悩む疑問ですよね、でも結局は答えなんて見つからない。でも近くには両親や兄弟がいて、愛情に包まれながら楽しく過ごしていると、そんな

    0
    2025年10月05日
  • 五つの季節に探偵は

    Posted by ブクログ

    五つの短編のうち、『スケーターズ・ワルツ』が、日本推理作家協会賞(短編部門)

    初読みの作家さん。
    『彼女が探偵でなければ』という短編集の前編ということで読む。
    とても読みやすい文章でさらさらっと読み終えた。

    主人公のみどりは、高校生の時、あるきっかけから人間の裏側を暴く興奮にのめり込んでいき、京都大学卒業後、探偵業につくことになったのだが、誰かを傷つけることになっても、謎を解かずにはいられないという性癖を持つ。そこには思いやりなどない。
    みどりは好きになれないが、次作も読んでみたいと思わせられた。はたして、年齢を重ねて、みどりに人間味が出てくるのだろうか。

    『龍の残り香』という短編は、香

    0
    2025年10月03日
  • 五つの季節に探偵は

    Posted by ブクログ

    女性探偵もの。単に事件を重ねていく連作ものかと思ったら、五つの短編は2002年から2018年まで16年にわたり、主人公のみどりも高校生から、やがて子どものいる大人になっている。この小説で面白いのは、みどりの仄暗い性癖。ふだん他人には見せない、対象者の心の奥や裏の表情を垣間見ることをやめられず、そのお陰で友人を無くし、信頼関係を壊すこともしばしば。そんな性格は探偵業が天職なんだろうな。物語も殺人のような派手な事件はなく、いじめ、窃盗、ストーカーなど心の闇をテーマにしたものが多かった。謎はそこまで複雑ではないので、ミステリを読み慣れた人なら、だいたい解けるんじゃないだろうか。ともあれ、共感とかない

    0
    2025年10月03日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    育ての父と遺伝子の繋がった父。どちらが本当の父なのだろう。人はみな、自分の出自を知る権利がある。
    育ての親と生みの親が違ったとしても、あなたの存在自体を否定しないこと。それは生まれてくる子どもを守ることに繋がるりこどものアイデンティティの形成として。
    けれど、果たしてそれだけで本当に子どもは救われるのか。

    父とは、親とは、一体なんなのか。
    とても考えさせられました。

    0
    2025年09月23日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    精子提供で遺伝子的に同じ父親を持つ、年齢も境遇もバラバラな十二人の子供たち(高校生~30代くらい)が果たしてその人物を父親と認めるかの大金絡み議論バトル。
    最後のオチは不完全燃焼感はあったけど、議論シーンは個人的には好きだった

    0
    2025年09月21日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

     連作集。全5篇。作中で時は2022年の夏から2024年の夏に向け流れていて、その時々の時事問題が各作品に取り入れられ、かつ、主人公であるみどりさんとその夫、そして二人の子供の成長が感じられるようになっている。巻末の参考文献一覧をみると、クルド人についての文献が圧倒的に多く、それらの文献の知見が活用された『太陽は引き裂かれて‐2024年 春』(pp181-270)はたしかに見事なんだけど、好みだったのは巻頭に置かれた『時の子‐2022年 夏』(pp5-68)。この連作集のテーマ(時間・周縁を生きる人びと・家族のあり方)が一番自然に描かれているように感じた。ついこの間、ある古本屋さんのエッセイで

    0
    2025年09月09日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

    私立探偵の連作短編シリーズ2作目。主人公は2児の母の顔を持つ一方、真実を求めることに執着する性分であり、この危なさが本作の肝と言えます。端正な文体と言葉選びのセンスの良さで読ませる力があります。ただ、結末の方は(狙いは分かるものの)ピンとこない話もありました。未読の1作目も読んで、著者やみどりについて理解を深めようと思います。

    0
    2025年08月31日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

    Posted by ブクログ

    「十二人の怒れる男」に始まるいわゆる「十二人」もの。三谷幸喜さんの「12人の優しい日本人」などのオマージュに本書も連なります(本筋はまったく関係ありません)。
    十二人もいるの!?と身構えましたが情報を提示する順番が丁寧に整理されているのですんなりと読むことができました。
    もし自分が当事者だったらどんな反応をするだろう…と考えながら読むのが思考実験みたいで面白かったです。

    0
    2025年08月25日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

    止まらない好奇心が事件を解決する

    探偵みどりの第2弾。
    帯の「本格ミステリ大賞受賞」に惹かれ手に取ったが、まさかの前段があるなんて、そちらも読まねば。

    でも、前段がなくとも本著は本著として読めました。
    探偵という職業で、2児の母である主人公みどり。 自らの好奇心を満たさずにはいられず、家庭を顧みないとしばしば自らの習性に嫌悪する。だが、だからといってその習性や探偵という職業を辞めることは出来ない。
    ただひたすらに真相を追い求める根っからの探偵。
    まさしく、彼女が探偵でなければ…何を探偵というのか。はたまた彼女のような者こそ探偵でなければならないのか。

    何かを追い求めること、大なり小なりあ

    0
    2025年07月26日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

    父が社長を務める探偵会社"サカキエージェンシー"で女性探偵として活躍する森田みどりを主人公にした二作目。

    二作目も面白かった。
    前作の一話目で、十六歳の高校生だったみどりも、結婚し、2人の子どもをもち、"女性探偵"としても確実にキャリアを積み、メディアにも取り上げられるようになっている。そんななか、今作でみどりが関わるメインとして置かれていたのがかつての自分と同じような"子ども"であった。相手が子どもだからであろうか、それともみどりが夫や子どもという大切な存在を得たからであろうか、今作では前作よりも、みどりが

    0
    2025年07月18日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

    第25回2025年本格ミステリ大賞受賞作品と言うことで読みました。
    夫と子持ちの女性探偵。なかなかなかった設定でしたが、今までの探偵もののように、現実離れしていなくて逆に良かったです。
    読み終わってから、前作『五つの季節に探偵は』(榊原みどりが高校2年生)があったことを知り、しまった...と思いましたが、今からでも読んでみたいと思います。
    探偵の子...良かったので、次作は森田理のその後を読みたいです。探偵の子の探偵の子がどう成長するのか...気になる。

    0
    2025年07月06日
  • 彼女が探偵でなければ

    Posted by ブクログ

    探偵ものでも静かというかやはりビターな感じでジワジワと続きを読んで見たくなる味わいがある。前作も森田みどりも始めてだが今までの過程が知りたくなった。

    0
    2025年07月05日