逸木裕のレビュー一覧
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ネタバレ23/12/23〜24/1/2
7月に『23春』、8月に『22秋』、10月に『22春』、今回12月に『23秋』。順番が入れ替わったりしたけど、やっと最新作に追いついた。『23春』だけ、あと4人分がまだ読めてないので、次はそれを。
今回の『23春』は、今まで読んだ3つと比べてとても読み応えがあり、楽しめた。
12/23〜12/27東川篤哉 ★★★
『どうして今夜の彼女は魅力的に映るんだろう』
『謎解きはディナーのあとで』以来。
おじさん作者らしいめんどくさい感じはあるものの、軽く読めて面白かった。トリックは想像通りだけど、まあ楽しく読めたのでよし。あるマイカの口調が楽しい。
12/27逸木裕 -
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いやー、おもしろい。
尻上がりにおもしろかった。
序盤は知識不足から手が止まってしまうことも。
でも第一章の結末から第二章
ページを捲る手が止まらなかった。
音楽って素晴らしい!
自分に無いものを素直に心から尊敬して
手を取り合えることも素晴らしい!
パイプオルガンの音を聞く機会が、今までの私の人生の中にはなかったけれど
チャンスがあればぜひとも聞きたい。
コンサートに行きたくなったし
森の中も歩きたくなった。
海沿いの防風林の中を散歩するのが大好きな私。
風の音、波音、鳥の声、自分の足音。
いろんな音が混ざって、でも不快ではなくて。
寧ろすべてが溶け合って、心地よい癒される音なのだか -
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ネタバレネグレクトされていた幼少時代に誘拐された経験のある17歳の少女、藍葉の元に、ある人から探偵と称する女性、みどりが100万円を携えやってくる。
藍葉とみどり、二人の主人公目線で物語は進む。100万円は誰が用意したものなのか?藍葉を誘拐したのは誰なのか?
ミステリーとして謎解き部分も十分だが、この小説の核心部は、藍葉がもともと持っていた色覚に対する才能がさらに鋭く開花成長していく様と、探偵みどりの破滅的ともいえる破天荒な行動っぷり。
それ以外の脇を固めるキャラクターもいい。解説で似鳥鶏が記しているように、逸木裕のキャラクター作り込みがしっかりしているからこそ、そこに寄って立つことで小説に熱が -
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面白さはもちろんのこと、著者である逸木さんの、人工知能への視点、人間への視点に感銘を受けた一冊でもありました。人工知能が労働を奪う、とささやかれる現代だからこそ、よりこの作品の世界観や主人公の心情がリアルに、そして切迫感をもって伝わってきた気がします。そういう意味ではSF要素がありながらも、社会派的な作品なのかもしれない。
AIアプリが音楽を作曲する近未来を舞台に、元作曲家が自分の友人であった天才音楽家の自殺の謎を追うミステリー。
作品に登場する音楽家たちの心情がリアルで、切迫感を伴って伝わってくるのがとてもよかった。自分の創るものは人工知能でも作れる、なんなら人工知能の作る作品の方が優れ -
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多少強引で粗削りな部分も感じてしまうものの、それでもそれも含めてその強い想いに共感と感動を覚えた。冒頭に提示される魅力的な謎を追究、発展させていくストーリー展開はめちゃめちゃ上手だと思う。たちまちのうちに引き込まれ、続きが気になってしょうがなかった。人工知能という舞台設定も興味深かった。水科晴、雨、そして工藤。時に性的に、時に狂気的に、暴走の気配も見せる小説だけれども、いやまてよ、恋は盲目、常識的な見境がなくなってしまうのも確かに恋の一面だったはずだ。
打算的だったはずの男が落ちた狂おしいほどの初恋とその悲劇的な終焉。これは良し悪しを超えてその強い想いが伝わってくる新時代のラブストーリーの傑作 -
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この小説を読んだとき「ギアチェンジがスゴい」小説だと思いました。自分が強く感じたのは小説の半分ほどでまず一回、そして終盤にもう一回。ギアを変えたときの振動で、頭を車の天井にぶつけそうになりました(笑)
一人の人格を完璧に再現する人工知能を作ることになり、そのモデルケースで既に亡くなっている女性が選ばれるのですが、その人工知能を作ることになったプログラマーが主人公のミステリ。
この亡くなった女性が、かなり個性的というか、とにかく強烈。彼女の自殺方法、生前の生活の様子は、まさに天才や異才の雰囲気を感じさせます。
以前、北村薫さんは宮部みゆきさんの『火車』を恋愛小説としても読める、と評したそうで -
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高校時代、人の秘密を探る依頼をきっかけに“本性を暴く”ことへの衝動に目覚めた榊原みどり。やがて探偵となった彼女は、16年の歳月の中でさまざまな人間の秘密と向き合っていく連作短編集。
これは普通の探偵小説とは違い、事件の謎ではなく人間の心の謎を解き明かす物語だった。犯人は想像できても、なぜそこに至ったのか、その背景や真実が明らかになる過程が面白い。真実は必ずしも誰かを救うものではなく、暴かれることで新たな悲劇を生むこともある。その現実がリアルで、読後にほろ苦い余韻が残った。
主人公のみどりは中心人物でありながら前面に出過ぎず、調査対象となる人々の人生が強く印象に残る。真実を暴かずにいられない