逸木裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ2024/9/24
ヒリヒリする話。
先が気になって止まらない。止めたけど。
環境が悪すぎるけど子供は抜けれないよ。憂鬱になるよ。
悠斗んとこは論外としても主人公のとこもひどい。
やたら突っかかってくるクラスメイトの沙苗ってのもなんなんだ。その彼氏の意思のなさもなんなんだ。
でもこんな人達おるんやろうな。存在してしまうんやろうな。
中学生やしな。
私だって中学時代には一番戻りたくないもん。
でも大人はもうちょっとなんとかならんか。
警察くらい呼んだれよ。
主人公も悠斗も前途多難やけど成長して自由になって力抜いて生きていけるようになるといいよな。 -
Posted by ブクログ
音楽家の苦しみ喜び、その人生の一部分を書いているところがとても面白かった。
オーケストラで弾く一チェリストが、オーケストラの他の楽団員をどんなふうに見て捉え、後ろから聴こえてくる音がどんなふうに聴こえているのか、なども興味深く読んだ。
ある天才的技巧を持つ鵜崎というチェリストは、「人間は音楽なんて理解していない。すべて錯覚だ」と言う。人々が魅了される演奏とは、よい演奏の模倣と、演技力や先入観による「錯覚」を上手く使えば出来上がるとする考えかた。
主人公の英紀も、鵜崎のこの考え方にはまっていきそうになる。そして、それを読んでいる私もはまっていく。この考えに同調すると、全てが無意味に思え、人間不信が加速してしまう。
物語の最後には、そこに希望を持たせて、例え各々が一部分ずつしか解釈できないとしても、そして、その解釈が本当かどうかはわからないにしても、解釈しようとし続ける、対峙し続けることが大事と向かわせる。
しかし、鵜崎の言葉を知る前の自分にはもう戻れない気がする。おそらく、鵜崎の言っていることの方が真実に近いと思っているからだ。ただ、それが真実だから仕方がないと完全に閉じて生きて演奏していくだけの強さは私にはない。
音楽って何だろう?と改めて考える。楽しい、励まされるなど言っている人をよく見かける。私は楽器を演奏するが、正直、楽しいとか、力をもらえるとか、慰められるとか、よくわからない。多くの曲は、すぐ飽きてしまいその良さをわかりきれない。流行りの音楽はうるさいと感じる。同じ演者が演奏していたら、あっという間に飽きてしまう。(ただ、数人の奏者だけは一音一音聴き惚れてしまう。そういう演奏家を巨匠というのか、と思っている)自分がとても時間をかけて練習し向き合った曲は辛うじて聴いていて興味が続くが…。
ただ、かなり稀に、他では得難い言いようのない高揚が訪れることもある。
音楽をやっていると、正直苦しいことの方が多い。正解のないものに永遠と向かい、その曲を一応区切りとして練習し終える時は、辿り着けないところを諦めるしかない。
こんな苦悩を、ややミステリーを混じえ描いていた。終わりは好きではなかったが、それ以外はかなり面白かった。 -
Posted by ブクログ
どんな演奏なのか、何を感じるどんな音なのか…を文字で伝え記すのは本当に難しいことだと思います。こちらは、はじめましての作者さんでしたが、音色を表す言葉のチョイス・表現の仕方に響くものがあり、前半部分一気読みでした(*°∀°)=3
『闇の中に光を灯すようなフルートとは違い、オルガンは光の塊を放出しているようだった。神に捧げるはずの賛美歌が、神の言葉そのもののように重厚に響いていた。』
『拍子が変わり音楽は疾走する。オルガンを含めたあらゆる楽器が鳴り響きフィナーレに向かって突き進む。大音量のオケを丸ごと包み込むように〈怪物〉は歌った。』
サン=サーンスの「交響曲第3番・オルガンつき」がより魅力的に感じる1冊でした!
2024.5