逸木裕のレビュー一覧

  • 虹を待つ彼女
    AI技術により死んだゲームクリエイターを蘇らせようとするが、誰からか脅迫状が届く。
    調査する過程がミステリっぽく面白い。また謎の人物が意外にもという感じだが無理矢理っぽい。時代に合わせた結果かな。
  • 虹を待つ彼女
    自殺したゲームクリエイターの水科晴を人工知能として蘇らせようとする工藤。晴の過去を探るうち魅了され恋愛感情を抱く。誰かに命を狙われながらも調べることをやめない工藤。自分でも想像していなかった感情に囚われていくさまは狂気すら感じさせる。ゲームの世界とうまく絡めてあったり、人工知能の善し悪しなどもあって...続きを読む
  • 祝祭の子
    なんとも救いようのない、思想も理想もない左巻きの人間に狂わされた人生。あの時代にはこういうリーダーもどきもたくさんいたみたいですね。結局は殺戮と狂った思想の羅列で、心の休まる暇のない作品でした。あーしんど。
  • 四重奏
    面白かったけれど、どちらかというと音楽に限らず私たちは芸術作品をなんの先入観もなく純粋に味わえているかという問いが深く残る作品でした。
    あることをきっかけに離れていった思い人が火事で不慮の死を遂げることから、イップスになりチェロを自由に弾けなくなった奏者の話です。
    主人公が師弟関係や友人に恵まれてい...続きを読む
  • 四重奏
    ある音楽家の死、その真祖とは。
    音楽を絡めたミステリだが、殺人や犯人探しといったミステリ度数はそれほど高くない。
    音楽に向かう人々がどのように構え、考えているのか。そういった事を知る事は特別な機会でもない限りできないが解釈の話はなるほど、そう考えているのかと楽しめた。
  • Jミステリー2023~FALL~
    CL 2024.4.19-2024.4.20
    全編書下ろしのアンソロジー。
    太田愛さん狙いで。やっぱり太田愛さんはいいなー他の社会派長編とは雰囲気が違うけど、読み応えのある一編だった。
    他は、スプリット、最後のひと仕事がよかった。
  • 銀色の国
    「洗脳」とか「集団自殺」なんてどうしても他人事な感覚がありますが、そこに圧倒的臨場感と没入感を与えるVRという技術が乗っかってくると、俄然真実味が増す気がします。
    まあ、VRに触れたことはないですが。
    ないのかよ。

    洗脳というものは、受ける側のメンタル面や環境が大きく作用するんだろうな〜というイメ...続きを読む
  • 四重奏
    音楽を受け取る側です。感動や解釈は 演者のテクニックや模倣や演技力によるもので錯覚だ というチェリストの言葉 「音楽ミステリー」として読み始めた身には辛いものがありました。主人公が 葛藤の末 光を見出だすことが出来て良かったです。
  • 四重奏
    音楽が好きでよく聴くけど、「音楽とは何か」と問われると、うまく答える自信がない。
    大御所の演奏だから、人気のある曲だから…確かにそんな先入観に影響を受けながら、聴いてしまっているところもあるかも。
    「錯覚」を利用して演奏する鵜崎は、あまりに極端過ぎて怖いけれど、やろうとしていることはわかるなぁという...続きを読む
  • 少女は夜を綴らない
    学園ミステリー。
    やや御都合主義的展開が多くて(キャラの性格がゲームっぽいし、イベントが重なりすぎ)途中で若干辟易しつつも、ストーリー展開は面白くて、後半は疾走感を感じる作品。きちんと全ての伏線を拾っているので、読後感はよい。

    けどやはり、ここまでひどい状態に中学生がなるかなぁ?とは思ってしまって...続きを読む
  • 祝祭の子
    02月-11。3.0点。
    かつての宗教団体で育った子供たち。ある事情で「生存者」と呼ばれ、困難な人生。子供たちを「調教」した教団関係者が死亡したとニュースが。。。

    途中、中だるみな感じがあり、読むのに時間かかった。テーマは良いと思うがいまいち感情移入できなかった。
  • 四重奏
    美しいチェロの音色が、物語の最終盤で“解釈合戦”で聞こえなくなった。残念。鵜崎「観客が求めているのは音楽ではなく音楽を聴いたという体験」「クラッシックは抽象性が高く曲も長い。そんな難解なものを人間は理解できない。理解できたつもりになっているだけだ」錯覚「他人の本心は判らない。人間は何も理解できない。...続きを読む
  • 風を彩る怪物
    フルートを続けようか迷う陽菜とオルガンビルダーの父を持ち、引き継いでいこうとする朋子のお話。全然ミステリーの話ではなかった。やっぱり青春ものが辛手なのかも。陽菜も朋子も甘いなーと思うところもあるし、すごいなーと思うし。でも若い二人だもんな。おじさん達の口の滑らせ方の方がひどいけど、これぐらいストレー...続きを読む
  • 五つの季節に探偵は
    自身が気になったことは、周りにどう思われるかがストッパーにはならず、とことん解明する。
    そんなところにヒヤヒヤしたり、自分が依頼した側だとしたらなんて事してくれるんだという気持ちにもなる。
    しかし!鍵の話の結末では、この後どうなる!?と好奇心全開となってしまった。
    どの話も全くトリックは見破れなかっ...続きを読む
  • 空想クラブ
    何というレビュー数の少なさ。読んでる途中から怪しい予感はしたものの、最後まで読み切ったけど、やっぱ苦手な分野だったなー。ファンタジー感がしてダメだった。お金持ちと思われていても父がモラハラ男だったり、郷原兄弟の家庭環境とかほんと人生しんどいよなーと思ってしまう。レナは頭も良さそうなのに、何でこんな生...続きを読む
  • 風を彩る怪物
    メインの楽器はパイプオルガン
    なので、私の大好きなバッハのことが多く出てくるし、パイプオルガンについて知らないことも多かったので学ぶこともできます

    改めて、音楽の小説って凄いです
    音楽は聴くものだし
    小説は読むものです
    それが合わさると、読んでいるのに聴こえてくるのです

    音楽の小説を読むのが止め...続きを読む
  • Jミステリー2023~FALL~
    とびきり面白いと思える作品はなかったけど、
    【名探偵名前が適当】は面白かった。
    毎年春と秋に出るこの本、色々楽しめておすすめ
  • 祝祭の子
    あらすじを読んで面白そうだなと思って
    読んでみた。
    設定が今の現代にもありそうだなと思って
    リアル感がかなりあったと思う。

    人を殺した人たちが普通の生活を
    送れるはずなんかない…
    彼女たちの苦悩と乗り越えたい気持ちが
    凄く伝わってきた。
    加害者でもあり被害者でもある彼女たちが
    一致団結してからの物...続きを読む
  • 五つの季節に探偵は
    〈指揮者〉の話をいちばん面白く感じました。『〜の香り』の2冊を立て続けに読んだからか、香道の話からは、自身の生活の中での「におい」について考えさせられました
  • 祝祭の子
    いやー,長い作品だった。そのせいか,紙が薄くてページがめくりにくかった。なんとも言えないエンディング。スッキリ解決した感はないし,救われる話でもなければ絶望的でもない。もやもやした感じが残る。
    山中の新興宗教の居住地で14年前に起きた,教団スポンサーが主犯の信者皆殺し事件。信者たちを手に掛けたのは主...続きを読む