逸木裕のレビュー一覧
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タイトルに惹かれて購入。
物語のなかで主人公は、父親とは?という問いに動かされているように見えるが、結局のところ私は彼のアイデンティティ探しに付き合っている感覚でした。
まぁ自分のルーツたる親について考えることは、自分のアイデンティティの一部にもなるわけで当然ですが。
で、こちらの作品は本当に色々と考えさせられます。良い意味で突っ込みどころが多々ある感じ。
正直、誰の気持ちも理解できませんでした。
12人と、彼らに関わる人物たちについて、私なりの解釈がほぼ出来なかった。私の読みが浅いだけなのかもですが。終始、12人が座る円卓を上から俯瞰して見ている感じでした。
ただ、ある人物が「出産がすごく -
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ネタバレ大手ビジネスホテルチェーン<ラ・フォレ>の創業者である森栄莞爾は生前、精子提供によって105人もの子供を作っていた。そのリストが漏洩したことで、そのうちの12人が<自助活動>と称して集まることに。「森栄莞爾を父として認める」ことへの賛否をめぐり、12人の心理戦が始まる。
『六人の嘘つきな大学生』を彷彿とさせるようなミステリで、テンポのよい会話劇に引き込まれるようにして一気に読めた。
森栄莞爾の真の目的は、腎臓を患う<本当の子ども>に臓器提供をさせることであった、というラストは既視感のあるものという気がし、大きな驚きはなかった。
ほとんどがすでに大人になっている12人が、数週間のうちにこんなに何 -
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※
主人公は、洞察力と論理的思考に優れた
有能な探偵。
自分の特性を余すことなく探偵業に活かす
強靭な心臓を持つ一方で、謎に興味を惹かれて
周りが見えなくなることで家族に不安や負担を
かけていないか思い悩む繊細な一面もある。
真相解明のためなら他人の隠している秘密や
抱えている傷を抉ったり、ほじくり返すことを
全く厭わないのに、これまでの自分の行いが
原因で家族に被害が及ぶ可能性に気付いた時の
動揺する姿が主人公をより魅力的に感じさせる。
探偵だって生身の人間だと色と温度をつけて
描くことで、物語に奥深さと面白みが増した
ように感じた。
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他人が被った皮を剥いで、その奥にいる〈人間〉を
探らずにおれない森田みどり。
初めて探偵業の昏い楽しさに目覚めた高校2年の時から、結婚して子供も産んで、サカキエージェンシーの女性探偵課長になった16年後までを描いた前作「5つの季節に探偵は」の続編。
古い防空壕に閉じ込められた時計職人が助けを呼べた訳「時の子」
千里眼を持つという少年、食い物にされたのは誰か「縞馬のコード」
父親殺す計画をノートに書き綴る少年の真の狙い「陸橋の向こう側」
クルド人料理店のシャッターに描かれた大きな赤い❌印「太陽は引き裂かれて」
陶芸家母娘の確執と探偵父娘「探偵の子」
五つの短編はどれもちょっとした謎をみどりが -
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ネタバレ父が探偵事務所を営む高校2年生の榊原みどりは同級生に英語教師について調べてほしいと依頼され…『イミテーション・ガールズ』。
大学3年生になったみどりは、大学の友人に盗まれた龍涎香を取り戻してほしいと依頼され…『龍の残り香』。
父の探偵事務所に就職したみどり。元警察官の奥野とバディを組んで、元交際相手にストーカーされているという男性の依頼を受ける…『解錠の音が』。
社会人5年目のみどりは休暇を取ることにした。軽井沢のレストランでピアノを弾いていた女性からある指揮者と恋人の話を聞く…『スケーターズ・ワルツ』。
須見要は2年目の新米探偵。女性探偵課の課長・森田みどりと組んで、リベンジポルノを受けたと