逸木裕のレビュー一覧

  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    ネタバレ

    AID。父。本当の父。血のつながり。森栄莞爾。息子。二人。105人。精子提供。腎臓。ドナー。
    父は幻想?血はそんなに濃い?
    三ツ橋健太。父の健一郎。父?個人的には健太の思考は好きになれない。

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    2025年10月14日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    ビジネスホテルチェーン〈ラ・フォレ〉の創業者である森栄莞爾が死去して4年後、彼が生前行っていたある行為の記録が流出した。彼はAID(非配偶者間人工授精)のドナーで、彼が提供した精子によって105人もの子供が生まれていたのだ。流出したのは彼らの個人データだった。森栄の右腕だった支倉により連絡のついた12人が呼び出され奇妙な依頼を受けるが……。
    男はいかにして父親になるかという命題の変形か。ミステリー仕立てではあるものの、いささか苦しい。最後に明らかになる真相も突飛すぎてついていけなかった。
    テーマは重いのに文体は軽く、キャラクターの厚みも全然物足りない。逸木さんの本領が発揮されていない印象だった

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    2025年10月13日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    12人が1人ずつ殺されていくのかと思ったが誰も死なないし、ひたすら森栄氏の謎を探るだけなのでこの話がどこに向かっているのか前半はわからなかった。

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    2025年10月08日
  • 彼女が探偵でなければ

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    時事的な問題をマイルドな謎解きと絡めた小説。
    クルド人に関する話はセンシティブな問題もありかなり気を遣われたであろうことが参考文献・謝辞のページから伺える。

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    2025年10月08日
  • 彼女が探偵でなければ

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    面白くないわけではないですが、惹き込まれる部分が多くなく平坦に読み進めた感じがします
    ラストのお父さんがマンゴーをつまみ食いしてしまったくだりなぞはとても良かったと思いました

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    2025年09月18日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    最初はきわもの小説だと思っていたが、さにあらず。
    「父親とは何か」を考えさせるどっしりした小説だった。血のつながりのある親と育ての親。どちらも子供を第一に考える「子どもファースト」の考えが根底にある。初めての作家だが、このままフォローしていこうと思う。

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    2025年09月14日
  • 彼女が探偵でなければ

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    主人公の「みどり」の正確があんま好きになれないなぁ…お節介というか、踏み込んではいけない領域というか。

    ネタバレになるので書かないが、
    親父カッコいいじゃん!!

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    2025年09月12日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    タイトルに惹かれて購入。
    物語のなかで主人公は、父親とは?という問いに動かされているように見えるが、結局のところ私は彼のアイデンティティ探しに付き合っている感覚でした。
    まぁ自分のルーツたる親について考えることは、自分のアイデンティティの一部にもなるわけで当然ですが。

    で、こちらの作品は本当に色々と考えさせられます。良い意味で突っ込みどころが多々ある感じ。
    正直、誰の気持ちも理解できませんでした。
    12人と、彼らに関わる人物たちについて、私なりの解釈がほぼ出来なかった。私の読みが浅いだけなのかもですが。終始、12人が座る円卓を上から俯瞰して見ている感じでした。
    ただ、ある人物が「出産がすごく

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    2025年09月09日
  • 森栄莞爾と十二人の父を知らない子供たち

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    ネタバレ

    大手ビジネスホテルチェーン<ラ・フォレ>の創業者である森栄莞爾は生前、精子提供によって105人もの子供を作っていた。そのリストが漏洩したことで、そのうちの12人が<自助活動>と称して集まることに。「森栄莞爾を父として認める」ことへの賛否をめぐり、12人の心理戦が始まる。
    『六人の嘘つきな大学生』を彷彿とさせるようなミステリで、テンポのよい会話劇に引き込まれるようにして一気に読めた。
    森栄莞爾の真の目的は、腎臓を患う<本当の子ども>に臓器提供をさせることであった、というラストは既視感のあるものという気がし、大きな驚きはなかった。
    ほとんどがすでに大人になっている12人が、数週間のうちにこんなに何

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    2025年10月04日
  • 彼女が探偵でなければ

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    友人に薦められて読んだ本。

    ミステリーと言えば殺人事件というイメージだったが、こんな些細な謎解きでもとても楽しめた。

    社会派具合がちょっとしつこくも感じた。

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    2025年08月25日
  • 祝祭の子

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    カルト集団のコミューンで育てられた子どもたちがコミューンの人々を虐殺する。それがなぜか祝祭。子どもたちは、「生存者」と呼ばれ反社会的な存在とされている。

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    2025年08月21日
  • 彼女が探偵でなければ

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    主人公のみどりの性質をあまり好きになれなくて、違和感を感じながら読んだ。

    みどり自身も、知りたいことを家庭を顧みずにとことん突き止めてしまうことを自覚していて思い悩む。

    ちょっとモヤモヤしながらではあるけれど、
    ミステリーとしては面白かったのかな。

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    2025年08月17日
  • 虹を待つ彼女

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    ネタバレ

    AIフリクトの開発者工藤賢は、亡くなった水島晴を再現するプロジェクトを進めることになる。
    フリクトをめぐる訴訟があり、委託先から契約を解除され、自己資金で進めることになる。
    ほとんど記録の残っていない晴のことを調べながら、晴を再現することに成功する。
    話としては少しいらないのではというエピソードもある気がするが、全般おもしろい。登場人物にも魅力的な人がいる。主人公工藤は全て思い通りにでき、開発もできる頭脳を持つが、人間的にはあまり思い入れできるようなタイプではない。

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    2025年08月17日
  • 彼女が探偵でなければ

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    真実を追い求めずにはいられない性分の根っからの探偵気質の探偵。
    そこからそれわかる?ってちょっとこじつけ感を感じてしまったかなー

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    2025年08月11日
  • 祝祭の子

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    「祝祭」とは何だったのか?何の目的があったのか?どんな背景や理由があったにしても、石黒望という人間の思考回路はなかなか理解、納得することが難しく、この作品の最大の弱点だと思う。どうしてもそこだけは納得できなかった。ただ、その世界観を前提とした上で紡がれる彼らの物語(特にわかば)には興味を惹かれ、最後まで面白く読むことができた。著作の前後関係は知らないけれど、「銀色の国」をさらに刺激的に現実世界に持ち込んできて発展させた物語のような印象を受けた。実際には現実的ではない事柄があまりに多く起こるので、これに共感できる人は少数派だろう。倫理的にも受け入れられない人はいかにも多そうだ。
    なのに、僕はやは

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    2025年07月11日
  • 少女は夜を綴らない

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    掴みが強くて伏線が多い分ミスリードも多い、引き込まれる話だった。夜の日記を理解するまでは展開を疑っていたけれど、その後はあっという間で翻弄されながら読み終わった。ボードゲームのことが多く書かれているのも楽しい。お兄ちゃん関連がずっと怖かったのに最後にまた大きく落とされて驚いた。

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    2025年06月21日
  • 彼女が探偵でなければ

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    主人公は、洞察力と論理的思考に優れた
    有能な探偵。

    自分の特性を余すことなく探偵業に活かす
    強靭な心臓を持つ一方で、謎に興味を惹かれて
    周りが見えなくなることで家族に不安や負担を
    かけていないか思い悩む繊細な一面もある。

    真相解明のためなら他人の隠している秘密や
    抱えている傷を抉ったり、ほじくり返すことを
    全く厭わないのに、これまでの自分の行いが
    原因で家族に被害が及ぶ可能性に気付いた時の
    動揺する姿が主人公をより魅力的に感じさせる。

    探偵だって生身の人間だと色と温度をつけて
    描くことで、物語に奥深さと面白みが増した
    ように感じた。

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    2025年05月30日
  • 彼女が探偵でなければ

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    他人が被った皮を剥いで、その奥にいる〈人間〉を
    探らずにおれない森田みどり。
    初めて探偵業の昏い楽しさに目覚めた高校2年の時から、結婚して子供も産んで、サカキエージェンシーの女性探偵課長になった16年後までを描いた前作「5つの季節に探偵は」の続編。

    古い防空壕に閉じ込められた時計職人が助けを呼べた訳「時の子」
    千里眼を持つという少年、食い物にされたのは誰か「縞馬のコード」
    父親殺す計画をノートに書き綴る少年の真の狙い「陸橋の向こう側」
    クルド人料理店のシャッターに描かれた大きな赤い❌印「太陽は引き裂かれて」
    陶芸家母娘の確執と探偵父娘「探偵の子」

    五つの短編はどれもちょっとした謎をみどりが

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    2025年05月30日
  • 虹を待つ彼女

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    AIによる死者の再現

    この骨組みに興味があった。ミステリー要素、恋愛の要素がスパイスになってとても楽しかった。たぶん、AIは背景であって主題は恋愛なんだろうなと思うんだけど、その筋に疎い私は、そこよりAI側に面白さを感じた次第。

    AIと言っても背景レベルだから学術的ではないと思うし、ミステリー要素も実はあまり面白くないんだけど、とにかく一気読みしたのは事実。

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    2025年05月17日
  • 彼女が探偵でなければ

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    【収録作品】時の子/縞馬のコード/陸橋の向こう側/太陽は引き裂かれて/探偵の子

    探偵・森田みどりシリーズ。
    夫と二人の息子が出てきて、みどりも母親の顔をしている。が、そんなことで彼女の執着は薄れない。
    読み進めていくと、ひりひりしてくる。いつかしっぺ返しをくらうとわかりつつ、覚悟はできないまま突っ走ってしまうみどりの危うさが辛い。

    よく結婚できたな。交際中に愛想を尽かされたほうが傷が浅かっただろうに。
    しれっと結婚していたように、次巻あたりでしれっと離婚していそうなのが怖い。そうでない未来が見たいものだが。夫の覚悟と包容力しだいか。

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    2025年05月12日