逸木裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレVRで自殺を引き起こす。
商品化実現の可否は別として、現実にも充分あり得そうで恐怖を覚えました。
プレーヤーをじわじわと確実に死へ誘っていく手法も身の毛が立ちます。
死を望んでいる人に手助けしてやっているという恐ろしい思想にも思わず引き込まれそうになるほどでした。
リアリティがありすぎて夢中で最後まで読みました。
終盤は周りに助けを求める事の大切さを軸に描かれていきますが、序盤中盤で誰もが人生一度は感じたことのある喪失感や孤独を描いているので、より身に染みて心に入ってきます。
周りに助けを求められていたら苦労しないよ。とどこか批判的に思いながら読み進めましたが、誰かに少しだけ話してみるというだ -
Posted by ブクログ
久しぶりに読むことができた逸木裕さんの本。今回は探偵もの。単なる謎解きとしても予想外に良くできていたけれど、僕が期待していた通りに、ちょっと変わった人間の性(さが)のようなものを背負った主人公の設定がいつもながらにとても面白かった。コンプレックスを抱えつつも、それを否定的にとらえるばかりではなく、自分の根底にあるものとして認め、つきあっていく主人公像はいつも興味深く読ませてもらっている。
5つの短編がつまった連作集となっており、途中がちょっと中途半端になってしまっているきらいはあるものの、最初と最後がうまくまとめられているので読後感は極めて良く、感動すら覚えた。最終話がまさか別視点になるとは思 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2024/9/24
ヒリヒリする話。
先が気になって止まらない。止めたけど。
環境が悪すぎるけど子供は抜けれないよ。憂鬱になるよ。
悠斗んとこは論外としても主人公のとこもひどい。
やたら突っかかってくるクラスメイトの沙苗ってのもなんなんだ。その彼氏の意思のなさもなんなんだ。
でもこんな人達おるんやろうな。存在してしまうんやろうな。
中学生やしな。
私だって中学時代には一番戻りたくないもん。
でも大人はもうちょっとなんとかならんか。
警察くらい呼んだれよ。
主人公も悠斗も前途多難やけど成長して自由になって力抜いて生きていけるようになるといいよな。 -
Posted by ブクログ
音楽家の苦しみ喜び、その人生の一部分を書いているところがとても面白かった。
オーケストラで弾く一チェリストが、オーケストラの他の楽団員をどんなふうに見て捉え、後ろから聴こえてくる音がどんなふうに聴こえているのか、なども興味深く読んだ。
ある天才的技巧を持つ鵜崎というチェリストは、「人間は音楽なんて理解していない。すべて錯覚だ」と言う。人々が魅了される演奏とは、よい演奏の模倣と、演技力や先入観による「錯覚」を上手く使えば出来上がるとする考えかた。
主人公の英紀も、鵜崎のこの考え方にはまっていきそうになる。そして、それを読んでいる私もはまっていく。この考えに同調すると、全てが無意味に思え、人間