逸木裕のレビュー一覧
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『〝クジラ〟強調月間始めました!』13
第13回は、逸木裕さんの『電気じかけのクジラは歌う』です。
今後十数年で、現在の職業の半分がAIに代替されると予測される未来は、理想社会なのでしょうか?
本書で描かれる世界は、AIで駆逐される音楽業界、とりわけ作曲家の苦悩が主軸です。ここに、天才作曲家の自殺に伴う謎が絡むミステリー仕立てになっています。
『Jing』というAI作曲アプリ。中国語で「鯨」の意。創業社会長は霜野鯨。生態系の中心に君臨し、海域の食物を大量に食す鯨は、全てを取り込んでしまうのか…。ドキドキとヒリヒリが続くドラマを観ているようです。
音楽に携わる者の葛藤が見事に描かれ -
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若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。
印象に残っているのはこの辺▼
・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。
・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。
・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。
・呉さん -
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タイトルだけではまったく想像もつかないが、素晴らしい音楽小説だった。
フルート奏者の陽菜は、あることをきっかけに演奏することができなくなり、音大の受験にも失敗してしまう。失意の陽菜は、奥瀬見でカフェを営む姉からの誘いに乗りその地を訪れる。そこでオルガンを製作中の芦原と知り合い、協力することになる。
前半は陽菜の、後半は芦原の娘でオルガン製作者の朋子の視点で紡がれる。オルガンという特殊な楽器の構造や歴史、演奏法など、初めて知ることが多くて興味深く読んだ。2人の主人公の成長譚としても読み応えがあった。
いろんな楽曲が登場するが、オルガン=バッハとならない点も高評価。大好きだったサン=サーンスの交響 -
Posted by ブクログ
「私たち、本当は何になりたいの?」
音大受験に失敗した名波陽菜は自信を取り戻すため、姉の住む自然豊かな奥瀬見にきていた。フルートの練習中に出会ったのは、オルガン制作者の芦原幹・朋子親子。同い年の朋子と〈パイプオルガン〉の音づくりを手伝うことに。だが、次第にオルガンに惹かれた陽菜はこのままフルートを続けるべきか迷ってしまう。中途半端な姿に朋子は苛立ちを募らせ、二人は衝突を繰り返す。そんな中、朋子に思いもよらぬ困難が押し寄せる! 絶望に打ちひしがれながら、オルガン制作を続けるか葛藤し、朋子は〈怪物〉を探しに森の中に入っていくが……。果たしてオルガンを完成させることはできるのか? -
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既読作家のインタビューは面白く読めたが、それ以外の方のは上滑りする感じで読んだ。しかし、作家さんたちや、書評家の方々は本当に本を読み込んでいるのだなぁと思う。澤村伊智と阿津川辰海は読もうと思っていた作家で、更に早く読まねば、と思った。あと、大学のミステリ研で、ミステリーよりも「ジョジョ」「カイジ」「ガンダム」が会話に出るというエピソードや、京大ミス研にはジョジョ全巻置いてあるのとか面白かった。デスノートもインタビューのあちこちにでてきたし、マンガ・アニメのストーリーがミステリー界に与えている影響も大きいのですね。
今、高校生だったら賢い大学行ってミステリ研入る目標も楽しそうだなぁ。読み仲間が増 -