逸木裕のレビュー一覧

  • 電気じかけのクジラは歌う

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    生成AIが話題になってるので読んでみた。
    作曲領域でAIが活躍する近未来の話。主人公は夢やぶれて、AIへ取り込む情報の審査員へ身を落とした元作曲家。元バンドメンバーの天才作曲家の自殺から物語が動き出し、謎を解く過程でAIとはなにか、人とは何かが問われる。
    主人公が優柔不断で、そうはせんやろ…みたいなところは不満点だが、ストーリーは一貫してAIとヒトというテーマで軸が通っていて面白かった。

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    2023年05月29日
  • 電気じかけのクジラは歌う

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    ーー大丈夫。世の中がどんなに変わろうと、私たちの行動は波及し、必ず誰かにつながっていくのだから。

    本作では音楽という題材が扱われましたが、イラストもCGも小説も例外ではなく、もっというと私たちの仕事ですらAIが代替していくかもしれない。そんなワクワクと同時に漠然とした恐怖も感じる現在だからこそ、この作品が示した答えは、震えるほど勇気をくれました。AIが加速度的に普及するいま読めて本当によかった作品です。

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    2023年04月16日
  • 銀色の国

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    恐ろしい話で監禁暴力の話は何度も本を閉じて休憩した。だけど、病みと光を上手く描いているからこそ、最後まで読めた。初めての作家さんだけど、良い作家さんだ!

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    2023年04月03日
  • 銀色の国

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    面白くて一気に読み切ってしまいました。

    中身としてはサスペンス色の強いミステリーです。

    そこにさらに主人公を軸とした人間関係などが更なる緊張感を生んでおり、続きが気になってページをめくってしまいます。

    作中にある緊張感を生んでいる一つは自殺という重いテーマです。自殺にまで至らなくとも悩みは尽きないというのが現実かと思いますので、自殺を止めたい主人公や、それを取り巻くキャラクターに共感を覚え、目が離せませんでした。

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    2023年03月15日
  • 電気じかけのクジラは歌う

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    ネタバレ

    近未来の音楽世界。究極までパーソナライズされた音楽はもはや作り手を必要とせず、音のタコツボ化が起こる。それでも音楽を作り続ける人間と区切りをつけて適応する人間。主人公岡部数人は、友人である名塚楽の死をキッカケに、音楽の本質的価値を苦悩しながらも理解していく。一人一人が持つ空港。音楽の波及。芸術の将来性を考える上でいい参考資料になった。
    近年の芸術活動は、経済活動と綿密に結びついている。この固定観念の崩壊が起こった時に人類は芸術の本質を再発見出来るかもしれない。

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    2023年03月07日
  • 空想クラブ

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    ネタバレ

    楽しかったけど、中学生の話なのでちょっと子供っぽいなーと思うシーンが多々あった。

    けど、力を使って色んなものが見えるのはすごーーく羨ましい!!

    小学生の時に仲良かったメンバーが中学生になるとみんなそれぞれ変わっていって会わなくなるのは誰しもあることやなーと思った。

    真夜が死んだ理由が残酷だけど、駿から力をもらってハッピーエンドやし、空想クラブのメンバーも交流があるたいやし良かった!

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    2023年02月01日
  • 風を彩る怪物

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    ★4.5
    道を惑うフルート奏者の少女と、オルガンビルダーの少女の求道音楽物語。
    どちらも音楽を創るという意味では同じだけれど、視点を変えた悩みや戸惑いが胸に迫る。
    森の怪物の正体へ行き着くストーリーも必見。

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    2022年12月18日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    ミステリ作家とのトークイベントをまとめたもの。ミステリを俯瞰したようなテーマと、インタビュアー自身の考えも多く語られているのが特徴か。
    ミステリの面白さが多角的に見られる。最近のミステリを読めてないなと実感し、読みたい本がたんと増えた。

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    2022年11月16日
  • 電気じかけのクジラは歌う

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     『〝クジラ〟強調月間始めました!』13

     第13回は、逸木裕さんの『電気じかけのクジラは歌う』です。
     今後十数年で、現在の職業の半分がAIに代替されると予測される未来は、理想社会なのでしょうか?
     本書で描かれる世界は、AIで駆逐される音楽業界、とりわけ作曲家の苦悩が主軸です。ここに、天才作曲家の自殺に伴う謎が絡むミステリー仕立てになっています。
     『Jing』というAI作曲アプリ。中国語で「鯨」の意。創業社会長は霜野鯨。生態系の中心に君臨し、海域の食物を大量に食す鯨は、全てを取り込んでしまうのか…。ドキドキとヒリヒリが続くドラマを観ているようです。
     音楽に携わる者の葛藤が見事に描かれ

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    2022年11月14日
  • 新世代ミステリ作家探訪

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    若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。

    印象に残っているのはこの辺▼
    ・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。

    ・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。

    ・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。

    ・呉さん

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    2022年10月27日
  • 電気じかけのクジラは歌う

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    技術革新により職場が失われて行く。圧倒的な才能を持ち、AIに対抗出来ると思われていた斯界の第一人者も自らの命を絶った。昔の仲間に謎めいたメッセージを残して。。。

    名塚楽はなぜ自殺したのでしょう?岡部の得た結論はとても陳腐に感じられて名塚のイメージにそぐわないのですが…。天才の考えは永遠に凡人の理解の外にあるということで、詮索するのは諦めますけど。

    ところで、渡辺絵美子秘書はご無事でしょうか?

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    2022年10月30日
  • 空想クラブ

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    宮古島の祖母から祖父へ、祖父から駿へ受け継がれた「見る力」。小学生のときの親友の死、その葬式の帰り道、彼女が亡くなった場所で彼女を「見る」。彼女はなぜ亡くなったのか、その真相にたどり着けるか。かつての仲間たちとその真相に迫るミステリー。疎遠になっている仲間や不良グループに縛られ葛藤する仲間、駿との邂逅に戸惑いながらも信頼関係を築いてゆく。ミステリーなのですが内容はファンタジー要素を含み、壮大な物語へ。ただ、空想クラブのメンバーは気づかないうちに彼女「真夜」に永遠に縛られてしまったのではないのだろうか?

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    2022年10月23日
  • 風を彩る怪物

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    パイプオルガンの記述が半端ない。あまり知らなかったパイプオルガンの魅力が間違いなく増した。
    そしてソロ楽器としてフルートも知ることができた。
    主人公は前半と後半でそれぞれ二人の若い女性。お互いが近づきすぎない距離感覚で物語が進む。そしてそれぞれの音楽に対する悩みや、楽器制作に関わる悩みが語られる。
    大型のパイプオルガンを「怪物」と表現し、その手の込んだ構造や表現力を文字で伝えることは至難の技だったろうが、流れる音が想像できた。
    最後に小さな謎が解決されていくが、それが自然の中で起こる怪物的な音。
    構成にしても表現力にしても一級でした。

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    2022年08月27日
  • 風を彩る怪物

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    陽菜はフルートで音大受験したが失敗してしまった。田舎でカフェをやる姉のもとでしばらく暮らすことにした。するとオルガンを作る工房の人に誘われ、バイプオルガン作りに協力することになった・・・

    すごく面白かった。全く知らなかったパイプオルガンの世界の深いこと。楽器とか音楽に畏怖の念を覚える。

    そして挫折した陽菜や、オルガン作りに没頭する朋子の人生の物語もすごく読ませる。

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    2022年08月21日
  • 風を彩る怪物

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    ネタバレ

    コンテストで力の限界を感じたフルート奏者陽菜、姉のいる奥瀬見でオルガン製作者芦原と出会う。その娘の朋子もオルガンビルダーを目指し、陽菜と反発しながらすこじずつ歩み寄りお互いに成長していく。
    フルート奏者としての新たなる出発とパイプオルガンの完成にむかって進む物語。森の樹々を渡る風の音が聞こえ、バッハやサン=サーンスの響く読み応えのある1冊でした。

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    2022年08月18日
  • 風を彩る怪物

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    陽菜と朋子、2人の心の叫びと紡ぎ出されていく絆とが、そのまま物語を彩る音色となって、読み終えたあともその余韻が心地良いです。

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    2022年08月10日
  • 風を彩る怪物

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    オルガンとフルート、音楽に真剣に向き合う人の物語。
    確かにオルガンや木管楽器の響きは、森の響きと似ているのかも。
    バッハを脳内再生しながら、心地よく読みすすめた。

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    2022年08月08日
  • 風を彩る怪物

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    タイトルだけではまったく想像もつかないが、素晴らしい音楽小説だった。
    フルート奏者の陽菜は、あることをきっかけに演奏することができなくなり、音大の受験にも失敗してしまう。失意の陽菜は、奥瀬見でカフェを営む姉からの誘いに乗りその地を訪れる。そこでオルガンを製作中の芦原と知り合い、協力することになる。
    前半は陽菜の、後半は芦原の娘でオルガン製作者の朋子の視点で紡がれる。オルガンという特殊な楽器の構造や歴史、演奏法など、初めて知ることが多くて興味深く読んだ。2人の主人公の成長譚としても読み応えがあった。
    いろんな楽曲が登場するが、オルガン=バッハとならない点も高評価。大好きだったサン=サーンスの交響

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    2022年07月31日
  • 風を彩る怪物

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    怪物すなわちパイプオルガン。
    なんかわかる。
    あの圧倒的な存在感。
    人間が作るんだけど、
    そこから出る音色は人間を超える。

    それに対する楽器が
    フルートというのも面白い。

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    2022年07月12日
  • 風を彩る怪物

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    「私たち、本当は何になりたいの?」
    音大受験に失敗した名波陽菜は自信を取り戻すため、姉の住む自然豊かな奥瀬見にきていた。フルートの練習中に出会ったのは、オルガン制作者の芦原幹・朋子親子。同い年の朋子と〈パイプオルガン〉の音づくりを手伝うことに。だが、次第にオルガンに惹かれた陽菜はこのままフルートを続けるべきか迷ってしまう。中途半端な姿に朋子は苛立ちを募らせ、二人は衝突を繰り返す。そんな中、朋子に思いもよらぬ困難が押し寄せる! 絶望に打ちひしがれながら、オルガン制作を続けるか葛藤し、朋子は〈怪物〉を探しに森の中に入っていくが……。果たしてオルガンを完成させることはできるのか?

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    2022年06月06日