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十四年前、宗教団体〈褻〉が、運営する施設内で大量殺人事件を起こし世間を震撼させた。団体トップの石黒望がコミューンで育った子供たちに信者らの殺害を命じたのだ。子供たちは〈生存者〉と呼ばれ、事件後も後ろ指をさされる生活をしている。そのうちの一人・夏目わかばは警察から石黒の遺体が発見されたことを聞く。石黒は名前を変え整形手術をし、十年以上別人として生きていた。混乱しているさなか、わかばが何者かに襲われたところで、かつての仲間と再会し――。 ミステリー界注目の作家が贈る、新境地!
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Posted by ブクログ
宗教団体のコミューンに捨てられた5人の子供達を団体のトップである石黒望が殺人の英才教育を施し、「祝祭」と称し信者30数名を殺害させた事件。未成年者であり洗脳されていたという事も含め罪に問われることはなく、しかし子供たちは「生存者」と呼ばれ15年ちかく世間から迫害されて生きてきた。ある日SNSで5人の...続きを読む名前と住所が公開される。それを機に石黒の遺体が発見され刺客が5人を襲う。石黒はなぜ子供たちを洗脳してまで集団殺人を行ったのか。死してなお生存者を脅かすのか、刺客の正体とは。その真実にたどり着くことができるのか。 よく読む手が止まらないというのを聞きますが、久々にその言葉を実感しました。ミステリー・サスペンス・ハードボイルドなんて形容したらいいのか。逸木裕さんの書かれたものはどれを読んでも胸がざわつき、そして引き込まれます。
14年前山梨県の宗教団体が<祝祭>という暴力による大量殺人事件を執り行い33名の犠牲者が出ました。 やったのは石黒望という女性の首謀者とコミューンに捨てられていて、石黒が育て上げた12歳の夏目わかばら5人の子どもたちでした。 わかばたち5人の子どもは<生存者>と呼ばれ、まだ、子どもだったので罪に...続きを読む問われることはなく、でも世間の目には晒されながら逃げるように生きていました。 そしてとある事件をきっかけに5人が再会します。 後藤睦巳は光太という母親のない子どもを連れていました。 逆井将文は事件を逆手に取ってユーチューバーとして暮らし、川端伸一(旧名・長治)と斎藤彩香(旧名・弥生)は共同生活を送っていましたが、伸一は精神疾患を患い、彩香は勤めていた歯科医助手を辞めなければならない事態になっていました。 そして5人は自分たちが<刺客>と呼ぶ何者かに狙われて命が危ないことに気づきます。 宗教施設で5人が受けていたのは軍事訓練でした。 わかばは暴力をふるうと気が高まるという根っからの性質と立派な体格で戦闘要員。 将文は稼いだお金で銃を買いなかなかの腕前です。 睦巳も、わかばと同じ暴力性があり、つい光太を殴ってしまうことがあります。 伸一は<祝祭>の日本当は一人も殺していませんでした。 彩香も同じくその場にいただけで一人も殺していません。 そんな5人が再会した後、睦巳が<刺客>にさらわれ、わかばたちは、光太を連れてコミューンに来なければ睦巳を殺すと<刺客>からのメッセージを受取りますが…。 <刺客>とは果たして<祝祭>の被害者遺族なのか…。 <刺客>の真の目的は何か…。 八王子市から相模湖、コミューンのある山梨まで傷つきながら熊と闘い、雨にさらされながら山道を歩き続けるサバイバルゲームのような行動を強いられる4人と光太。 全部で500ページある力作ですが救いのもたらされることのない作品でした。 でも、なぜか心に5人のことが、残ってしまう。そんな作品です。 <刺客>の正体は意外性がありラスト数ページはミステリーとしては大変面白く読みました。
現実感は持てない所もあるが、読み取れるテーマは重い。 正義とか倫理感はいかに時代に左右され流動的なものかと思い知らされる。 読み手の心を抉るような痛みを伴う読後感。
宗教団体で洗脳された子供達も利用して起こった大量殺人。 その子供達のその後の人生、そして新たな事件について描かれている。 設定がちょっと苦しいかなと思ったけど、現実に起こる事件だってとんでもないことが理由だったりもするので、これもありかなと思ってみたり。 やはり心情描写などがとても良くて、500ペー...続きを読むジをあっという間に読んだ。
宗教団体「褻」で生まれ育ち、洗脳された子供たち。団体トップの石黒に命令されて大量殺人を引き起こした彼らは無罪とされたのにも関わらず、世間からは冷たい扱いを受けて生きていた。ある日石黒の死を知らされた彼らに、何者かが襲撃を仕掛けてくる。刺客に対抗するため、彼らは協力して策を練ると同時に、自らの過去にも...続きを読む向き合うことになる。重苦しい読み心地だけれど、スリリングなミステリです。 恐ろしい事件に「加害者」として関わったとはいえ、当時は子供でしかなかった彼らはたしかに「被害者」なのだと思いますが。しかし世間に受け入れられないという事情も仕方がない気がして。とにかく彼らの境遇が不憫でなりません。特に誰一人殺していないのに責任を負わされるって……それはない。忌避するだけならまだしも、事件にも何の関係もないのに叩く人たちの悪辣さが醜いです。関係のない人の不幸が娯楽だというのはまさしくそうなのかもしれないなあ。 味方になるのはお互いだけ、それでも完全には信じられず、世間の目と刺客に怯える彼らの先行きが非常に不安でした。未来に希望なんてまるでないと思えるけれど、必死に生き延びようとする彼ら。刺客の目的が何なのか、そしてそもそも刺客の正体が何者なのか。孤立無援で絶体絶命な彼らの運命に寄り添ううち、何としても彼らには生きてほしいし救いがあってほしい、と思えるようになります。つらい読み心地なのだけれど、読む手は止まりませんでした。
14年前、宗教団体が運営する施設内で大量殺人が行われた。 施設内ではトップの石黒望が、捨て子を引き取り森の奥で教育していた。 そして、子どもたちを操り殺害を命じていた。 洗脳されていた子どもたちは、加害者となりそれぞれ過酷な運命を生きていたが、石黒の遺体が発見され、彼らたちが何者かに襲われる。 終わ...続きを読むったはずの過去に再び向き合うことになる彼らたちの行先は…。 すべては、石黒望の過去が起因する。 子どもを育てる方向性が、間違っている。 自分の復讐の手足に利用しているものであり到底許せるものではない。 彼らに安らぎというものがなかったことに大人の身勝手さがどうしようもなく許せなく感じた。
熱い。逸木さんの最新作は、身も心も熱くなる活劇小説だった。 14年前に宗教団体〈褻〉で起きた惨劇。逃げ場もないまま信者たちが一人、また一人と狩られていく。5人の殺人者は10代の少年少女で、団体トップの石黒望に戦闘術を仕込まれていた。そして現在、彼らの命を狙う〈刺客〉が現れた……。 衝撃の冒頭から終幕...続きを読むまで、休む間もなく描き出される恐怖に圧倒された。彼らに罪はないのか。贖罪の意志はあるのか。犯罪者と犠牲者、狩る者と狩られる者の立場が入れ替わったとき、真実が現れる。
カルト集団のコミューンで育てられた子どもたちがコミューンの人々を虐殺する。それがなぜか祝祭。子どもたちは、「生存者」と呼ばれ反社会的な存在とされている。
「祝祭」とは何だったのか?何の目的があったのか?どんな背景や理由があったにしても、石黒望という人間の思考回路はなかなか理解、納得することが難しく、この作品の最大の弱点だと思う。どうしてもそこだけは納得できなかった。ただ、その世界観を前提とした上で紡がれる彼らの物語(特にわかば)には興味を惹かれ、最後...続きを読むまで面白く読むことができた。著作の前後関係は知らないけれど、「銀色の国」をさらに刺激的に現実世界に持ち込んできて発展させた物語のような印象を受けた。実際には現実的ではない事柄があまりに多く起こるので、これに共感できる人は少数派だろう。倫理的にも受け入れられない人はいかにも多そうだ。 なのに、僕はやはり逸木作品の描く諦念天然変人キャラクターが事件を乗り越えて再生していく様を読むのがたまらなく大好きなのだった。
なんとも救いようのない、思想も理想もない左巻きの人間に狂わされた人生。あの時代にはこういうリーダーもどきもたくさんいたみたいですね。結局は殺戮と狂った思想の羅列で、心の休まる暇のない作品でした。あーしんど。
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