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Posted by ブクログ 2024年03月16日
ミステリー(特に死が絡むもの)は暗くてえぐいものが好きなので、その点でいくと物足りなさはあった。でもそれを凌駕するほどの『解釈』に圧倒されてしまった。音楽とは何か、演奏家の演奏はなんなのか、聴く側は一体何を鑑賞しているのか、という問いかけがとても冷たくて、かつてクラシック音楽に携わっていた身からする...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月03日
〈火神〉の異名を持つ孤高の音楽家・鵜崎顕。彼の主催する鵜崎四重奏団で、団員の黛由佳が亡くなったため欠員補充のオーディションが開かれる。学生時代に彼女と親しかった坂下英紀は彼女の死に疑念を抱き、オーディションを受けることでその真相に迫ろうとするが……。
ミステリーだと思って読むと肩透かしを食らう。本作...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月27日
本の雑誌3月号の新刊めったくたガイド(SF)を読み終えて、何の気なしに次頁をめくったら、推理小説のページに「音楽とは何か」を問う、逸木裕『四重奏』を推す!という見出しに釘付けとなった。いつきひろし?あの演歌の?ではない。「いつきゆう」とルビが振ってあった。そりゃそうだ、予備知識が無ければそう読むでし...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月18日
煌びやかな音楽を奏でる芸術家たちの厳しい現実と卑しさ… チェロに向き合う天才と凡才の物語 #四重奏
■あらすじ
主人公である若き青年はチェリスト、実力はあったがオーケストラの正会員ではなく生活ができていなかった。ある日彼は、チェロを自由奔放に演奏する女性に出会い、すっかり魅了されてしまう。しかし彼...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月08日
音楽が好きでよく聴くけど、「音楽とは何か」と問われると、うまく答える自信がない。
大御所の演奏だから、人気のある曲だから…確かにそんな先入観に影響を受けながら、聴いてしまっているところもあるかも。
「錯覚」を利用して演奏する鵜崎は、あまりに極端過ぎて怖いけれど、やろうとしていることはわかるなぁという...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月12日
美しいチェロの音色が、物語の最終盤で“解釈合戦”で聞こえなくなった。残念。鵜崎「観客が求めているのは音楽ではなく音楽を聴いたという体験」「クラッシックは抽象性が高く曲も長い。そんな難解なものを人間は理解できない。理解できたつもりになっているだけだ」錯覚「他人の本心は判らない。人間は何も理解できない。...続きを読む
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