四重奏

四重奏

1,980円 (税込)

9pt

チェリストの黛由佳が放火事件に巻き込まれて死んだ。由佳の自由奔放な演奏に魅了され、彼女への思いを秘めていたチェリストの坂下英紀は、火神の異名をもつ孤高のチェリスト鵜崎顕に傾倒し、「鵜崎四重奏団」で活動していた彼女の突然の死にショックを受ける。由佳の死に不審を感じた英紀は鵜崎に近づき、死の真相を知ろうとする。音楽に携わる人間たちの夢と才能と挫折、演奏家たちの〈解釈〉と〈物語〉に迫る、長編ミステリー。

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四重奏 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月16日

    ミステリー(特に死が絡むもの)は暗くてえぐいものが好きなので、その点でいくと物足りなさはあった。でもそれを凌駕するほどの『解釈』に圧倒されてしまった。音楽とは何か、演奏家の演奏はなんなのか、聴く側は一体何を鑑賞しているのか、という問いかけがとても冷たくて、かつてクラシック音楽に携わっていた身からする...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月03日

    〈火神〉の異名を持つ孤高の音楽家・鵜崎顕。彼の主催する鵜崎四重奏団で、団員の黛由佳が亡くなったため欠員補充のオーディションが開かれる。学生時代に彼女と親しかった坂下英紀は彼女の死に疑念を抱き、オーディションを受けることでその真相に迫ろうとするが……。
    ミステリーだと思って読むと肩透かしを食らう。本作...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月27日

    本の雑誌3月号の新刊めったくたガイド(SF)を読み終えて、何の気なしに次頁をめくったら、推理小説のページに「音楽とは何か」を問う、逸木裕『四重奏』を推す!という見出しに釘付けとなった。いつきひろし?あの演歌の?ではない。「いつきゆう」とルビが振ってあった。そりゃそうだ、予備知識が無ければそう読むでし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月27日

    音楽ミステリーだけではなかった。
    挫折や目標、やりたい音楽と向き合う人たちの事や、関わっている人間の心理描写が色々と考えさせられる。
    四重奏の世界にのめり込みました。
    面白かった。
    作中に出てくるクラシックを聴きながら読むと
    この事か。と理解が深まる気がしました。

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    Posted by ブクログ 2024年03月27日

    音楽の話かと思ったら、何か深い話になってた
    クラシックはわからない。
    確かに奏者がヨーヨー・マだったら、いい音、いい音楽だと思う。
    小沢征爾の指揮のオーケストラは、ゲネプロでも音が違った気がした
    最後に主人公の今後がどうなるかが気になる

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    Posted by ブクログ 2024年03月10日

    異端の楽団に入った知り合いの女性が死んだ。死の謎を解こうとまだプロになりきれていないチェリストが挑む。

    ミステリーとしては微妙。しかし音楽とは何かを大胆に解釈する様は最高。所詮この世は錯覚とバイアスで成り立ってるだけなのかも

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    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    煌びやかな音楽を奏でる芸術家たちの厳しい現実と卑しさ… チェロに向き合う天才と凡才の物語 #四重奏

    ■あらすじ
    主人公である若き青年はチェリスト、実力はあったがオーケストラの正会員ではなく生活ができていなかった。ある日彼は、チェロを自由奔放に演奏する女性に出会い、すっかり魅了されてしまう。しかし彼...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月17日

    音楽を受け取る側です。感動や解釈は 演者のテクニックや模倣や演技力によるもので錯覚だ というチェリストの言葉 「音楽ミステリー」として読み始めた身には辛いものがありました。主人公が 葛藤の末 光を見出だすことが出来て良かったです。

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    Posted by ブクログ 2024年03月08日

    音楽が好きでよく聴くけど、「音楽とは何か」と問われると、うまく答える自信がない。
    大御所の演奏だから、人気のある曲だから…確かにそんな先入観に影響を受けながら、聴いてしまっているところもあるかも。
    「錯覚」を利用して演奏する鵜崎は、あまりに極端過ぎて怖いけれど、やろうとしていることはわかるなぁという...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    美しいチェロの音色が、物語の最終盤で“解釈合戦”で聞こえなくなった。残念。鵜崎「観客が求めているのは音楽ではなく音楽を聴いたという体験」「クラッシックは抽象性が高く曲も長い。そんな難解なものを人間は理解できない。理解できたつもりになっているだけだ」錯覚「他人の本心は判らない。人間は何も理解できない。...続きを読む

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