逸木裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「洗脳」とか「集団自殺」なんてどうしても他人事な感覚がありますが、そこに圧倒的臨場感と没入感を与えるVRという技術が乗っかってくると、俄然真実味が増す気がします。
まあ、VRに触れたことはないですが。
ないのかよ。
洗脳というものは、受ける側のメンタル面や環境が大きく作用するんだろうな〜というイメージがあるので、意図的な世界で対象者をくるんでしまうというのは、大変効果的なんじゃないだろうか。
この物語を、まだVR技術が未熟な時代に読んでいれば、チープさすら感じて鼻で笑っちゃってた可能性もあります。
でも今、そしてさらに技術が進化するだろうこの先、このストーリーの持つ脅威の側面と救済の可能性 -
Posted by ブクログ
ネタバレフルートを続けようか迷う陽菜とオルガンビルダーの父を持ち、引き継いでいこうとする朋子のお話。全然ミステリーの話ではなかった。やっぱり青春ものが辛手なのかも。陽菜も朋子も甘いなーと思うところもあるし、すごいなーと思うし。でも若い二人だもんな。おじさん達の口の滑らせ方の方がひどいけど、これぐらいストレートに言った方がいちいち裏読みせずにすんでいいのかも。パイプオルガンって言わなくても、オルガンと言えばパイプオルガンのことなのか。初めて聞いた時は感動したし、やっぱりマモーミモーの曲を学校で聞いた時に盛り上がったのはよく覚えている。またオルガンの演奏を聴きたいわ。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ何というレビュー数の少なさ。読んでる途中から怪しい予感はしたものの、最後まで読み切ったけど、やっぱ苦手な分野だったなー。ファンタジー感がしてダメだった。お金持ちと思われていても父がモラハラ男だったり、郷原兄弟の家庭環境とかほんと人生しんどいよなーと思ってしまう。レナは頭も良さそうなのに、何でこんな生活なのか。郷原兄が心を入替えようとしているけど、レナの言う通り、『世の中には人と普通に話すとか、毎日同じところに行って働くとか、そういうレベルのことができない人もいるんだよ』という人だろうに、大丈夫だろうか。しかし、郷原兄はなぜ河原にいたのか、何であんなに怒ったのかは結局明かされなかったよな。弟が河
-
Posted by ブクログ
いやー,長い作品だった。そのせいか,紙が薄くてページがめくりにくかった。なんとも言えないエンディング。スッキリ解決した感はないし,救われる話でもなければ絶望的でもない。もやもやした感じが残る。
山中の新興宗教の居住地で14年前に起きた,教団スポンサーが主犯の信者皆殺し事件。信者たちを手に掛けたのは主犯の石黒望と,石黒が教団に捨てられた子供たちに軍事訓練を仕込んで作り上げた殺人機械たち。事件後,石黒は単独で逃走し子供たちは保護され,少年法と石黒の洗脳を理由にお咎めもなく,世間からは生存者と呼ばれるようになった。生存者の子供たちは法的には裁かれなかったが世間からの迫害は厳しく社会からはじき出される -
Posted by ブクログ
ネタバレ自殺をほう助する地下VRゲームによる集団自殺が目論まれ、自死防止のNPO法人主催の主人公たちがそれを食い止めようとする物語。
前半の地下ゲームに絡んだ謎の多い展開と、主人公たちの人間模様の描写がスリリングで次の展開が待ち遠しく、さすがは逸木裕と思わせる展開。
しかし後半何故か失速。謎解きはなく、犯人も中途半端なところで退場、主人公を取り巻く友人や仕事のパートナー、主人公側につくVRゲーム被害者の扱いも持て余してる感があり。
使い時を誤って持ち続けているアイテムをガチャガチャさせながら走っているようなもたついた展開だから、クライマックスもいまいち盛り上がらず、どうした逸木裕?って感じのちょ