逸木裕のレビュー一覧
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ネタバレ――
俎の上の謎。
面白かったです。工藤賢が嫌いだっただけかもしれない。
引き続き喋り過ぎ感はあし、物語が綺麗過ぎるのもちょっと物足りなかった。
扱っているテーマはとてもドロドロしているんだけれど、なんだろうなぁ全ての謎が、こう解かれるためにそこにあるのがわかると云うか…絡まってないと云うか。
これも喋り過ぎが故、なんだろうなぁ。
全部のピースが綺麗に整っているから、どこに嵌るかが解りやすくて、ちょっと詰まらない。読み易い、って云うのかもしれないけれど。
ミステリとしてはあまり。どちらかというと、森田みどりを応援するサスペンス・スリラー的かもしれないので、彼女に感情移入出 -
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……あまり強い言葉を遣うなよ、弱く見えるぞ。
死者の人工知能化、自ら作ったゲームの中で自殺したゲームクリエイター、囲碁AIと人間による対局…と並べてみると、なんとなく2010年代のSFとしてはよくある、部類になってしまうのかしら。
率直な感想としては、凡庸な天才だなぁ、という感じ。
要素が盛り沢山な割にストーリィも良くまとまっていて、伏線回収あり、どんでん返しありのサスペンス・ミステリとして面白く読める一冊ではあるのだけれど、ちょっと物足りないのはどの分野に関してもエキスパートではないんだろうなぁ、というところ。
あと、主人公が応援できない。これは重大。
いかにも現 -
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高校を中退し、Web制作会社で働いている藍葉の家に探偵のみどりが訪ねてくる。ある人から藍葉に100万円を渡して欲しいと依頼されたというのだ。みどりも知らないという依頼人… 藍葉には思い当たる人物がいた。子供の頃、自分を誘拐した梨本朱里だ。
こんな出だしに引き込まれました。依頼人は本当に朱里なのか?誘拐事件の真相は?そしてストーリーを盛り上げ、謎を解くカギになるのが「色」なのです。
藍葉は会話の中でも色をカラーコードで示します。16進数を用いて、赤、緑、青それぞれの強さを2桁で表して並べた6桁のカラーコード。仕組みをちょっと勉強すると、何となくコードから色が想像できるようになって(もち -
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テーマ的には前作の「風を彩る怪物」と近いが、オリジナリティに悩む段階からさらに進み、音楽の楽しみとは何か、私たちが音楽を聴いて「感動」している時、いったい「何に」感動しているのかといったところに重心が移行している。
この作品が少し弱いなと感じるのは、鵜崎の「音楽の喜びは、技術に基づく錯覚である」というような、ある種の「陰謀論」が前面にですぎていて、それが対立している「音楽作品や、名器、巨匠の偉大さ」だったり「作曲者からのメッセージ」や「それを読み解く、演奏者の解釈」だったりといったものとの二項対立ばかりに目が行ってしまうところだと思う。
だけれど、このお話のテーマは、「正しい解釈、正確な演 -
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ネタバレ「洗脳」とか「集団自殺」なんてどうしても他人事な感覚がありますが、そこに圧倒的臨場感と没入感を与えるVRという技術が乗っかってくると、俄然真実味が増す気がします。
まあ、VRに触れたことはないですが。
ないのかよ。
洗脳というものは、受ける側のメンタル面や環境が大きく作用するんだろうな〜というイメージがあるので、意図的な世界で対象者をくるんでしまうというのは、大変効果的なんじゃないだろうか。
この物語を、まだVR技術が未熟な時代に読んでいれば、チープさすら感じて鼻で笑っちゃってた可能性もあります。
でも今、そしてさらに技術が進化するだろうこの先、このストーリーの持つ脅威の側面と救済の可能性