逸木裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ----------------------------------
宗教と
暴力で
洗脳された
五人の
子供たち
加害者と被害者の、
果てしない憎しみの
螺旋の底で、私は
なにができるのか
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ある宗教団体の施設内で起きた『祝祭』と呼ばれた大量殺人事件。
生き残ったのは、
教団トップであり祝祭の首謀者である石黒望。
そして5人の子供たち。
5人の子供たちは、石黒と共に信者らの殺害をおこなっていた。
幼く、洗脳されていた彼らの14年後。
どこに行っても過去が付き纏い、
まともに働くこともできない。
そんななか、石黒望が遺体で発見される。
そして『刺客』が5人を襲う。
約500ページ!
正直…長かったです。苦笑
その場面必要か?その人どうなった?とか、
気になる箇所もありつつ。苦笑
被害者と加害者。
加害者はいつまで加害者なのか。
それにしても最後まで石黒望がわからなかった。
学生運動に対しての知識不足なのか…
石黒望の背景というか
凶行に走った意味がうまく掬い取れず、
5人に対しても深みというか奥行きをうまく感じ取れず終わってしまいました。
500ページ読んだのに!笑
でも、戦闘の描写とか、
ちょっと嫌な奴と思ってたやつが
最後で良い奴になったり
心を取り戻そうとするところは好きでした。
ただ、500ページは長かったです!笑 -
Posted by ブクログ
AID(非配偶者間人工授精)をテーマにしたミステリです。
主人公が割と独特の価値観の持ち主なので、そこを受け入れられるか否かで、評価が分かれる気がします。
主人公の健太はAIDで生まれた子どもであり、戸籍上の父親とは血が繋がっていません。母親が早くに亡くなり父親は一人で健太を育ててくれました。父親を尊敬し愛情を感じながらも健太は、血の繋りがないことを知ってから父親の健一を「父親」とは思えなくなります。
男手ひとつでずっと育ててくれた父親を「父親」と感じない主人公にずっと違和感があり、それは最後まで続くのですが、最後は健太の気持ちが少し分かったような気がします。とはいえ、共感はできないのですが。
愛とは、どこまでが美しく尊くて、どこからが歪みだと言えるのだろうか…と考えさせられました。愛のために人を殺す→これは問答無用でアウトだろう。じゃあ、愛のために新しい生命を誕生させる→これは一見人間の営みとして極めて普通のことのように思えますが、自分の精子を配布して100人にも及ぶ子どもを作る…となると、それってどうなのだろう…と疑念が生まれてきます。しかも、それは無精子症の夫を持つ夫婦を助けるため…というお題目の元に、極めて個人的なある目的のために行われた行為だった…それは認められることなのだろうか。 -
Posted by ブクログ
これだけは言っておきたいのです。逸木さんが選択する挑戦的なテーマがいつも大好きです。小説の完成度とか、共感の有無とかに関わらず、これだけ毎回あっと驚くようなテーマを提示してくれる逸木さんの作品がいつだって大好きなのです。なにかしら他人との違いに劣等感を隠し持ってうじうじしてたりするけれど、普段はそれなりに真面目で真摯に生きている、なのにときとして激情を抑えきれない主人公が好きなのです。
物語は突拍子もない設定と展開で、主人公がたどり着いた結論には正直共感しかねるのですが、そんなことよりもこのテーマそのものが意欲的であり、それだけで僕はもう満足なのです。
父親とは何か?生物学上の父親と育ての親と、どちらが本当の父親か。そりゃあ育ての親だろう?と単純に思えてしまう僕は、もしかしたらものすごく幸せなのかもしれない、とこれを読んで思いました。では自分自身は父親としてどんな存在なのか?と問われれば、もしかしたらただの「フィクション」なのでは?と思わず冷や汗をかきました。