朝井まかてのレビュー一覧

  • 草々不一

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    江戸時代の武士の8つの物語を綴った短編集。
    浪人となった男の仇討ち、商家に奉公していたものの兄の死により後継として呼び戻された下級武士、良家への婿入りと不思議な条件をつける嫁、将軍の料理番、大内内蔵助に拾われた犬から見た忠臣蔵、時に聞役という留守居役、女流剣士、字の読めぬ隠居の手習など多様でキャラ立った主人公を中心に繰り広げられる物語が秀逸。

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    2025年04月19日
  • ボタニカ

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    ようやく読み終わった。最後は駆け抜けるように、一気読み。
    牧野先生の生涯、植物一筋で心惹かれます。
    植物にも人にも分け隔てないところが、また魅力的です。

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    2025年03月23日
  • 眩(新潮文庫)

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    江戸町人物のアート小説という捉えで存分に楽しみました。特に「夜桜美人図」や「富士越龍図」の章では、まるでその制作の様子を見ていたかのような描写が素晴らしい。それら美術作品の画像を見ながら読むと、一層朝田さんの言葉による表現の巧みさが味わえました。さて、次は本作を原作として映像化した、宮﨑あおいさん主演のドラマで楽しむことにします。

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    2025年03月23日
  • 雲上雲下

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    素晴らしい作品。
    伝承文学を学んだひとにとっては、
    さらに面白みを感じるかもしれない。

    物語は偽か?
    いやちがう、と私は答えたい。

    では、物語ること、それはなにを意味するのか。

    そのこたえが、ここに在る。

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    2025年03月21日
  • 銀の猫

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    初めて時代小説を読みました。

    言葉の意味や、時代背景が理解できるか
    不安もありながら読み始めましたが
    いらぬ心配でした笑

    とても読みやすく、主人公のお咲や周囲の人の心情、江戸時代の介護の大変さが思い浮かびました。
    人情話は切ない… 泣けますね。

    また他の時代小説も読んでみたいなぁと思いました。
    おすすめがあったら教えてください(^^)

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    2025年03月19日
  • 恋歌

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    はじめて、朝井まかてさんの作品を読んだ。直木賞受賞作の帯に惹かれて購入。
    樋口一葉の師匠である、中島歌子の知られざる過去。
    江戸の商家の娘だった歌子は、初恋の相手に嫁ぐ。幕末に水戸藩士の妻となったが、水戸藩は質素倹約を体現する貧しい土地。尊王攘夷を唱えて過激な行動に出る藩士たちと、不安定な情勢。ついに藩内の内乱となり、歌子たちも捕えられ投獄される。その獄内の悲惨さや、次々斬首させていく命のあっけなさが、幕末という革命の時代の恐ろしさを表していて恐ろしい。後半は引き込まれて一気読みだった。

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    2025年03月17日
  • 落花狼藉

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    初めは日本橋にあった吉原が、新吉原として浅草に移転するまでの波瀾万丈な物語を、吉原一の大見世・西田屋の女将の花仍(かや)の視点から描く大作。
    元吉原が始まったのが江戸時代初期、新吉原への移転が明暦の大火(1657年)以降なので、大河ドラマ『べらぼう』の舞台は新吉原ということになる。
    花仍をはじめ、西田屋のトラ婆、清五郎、松葉屋の女将多可、三浦屋の女将久、若葉など、登場人物たちがなんとも魅力的で、そのどうにもならない運命に心が痛むが、惹かれてしまう。
    江戸の大火は延宝から慶応のおよそ200 年間の間に22回も起きており、江戸はそのたび焼き尽くされた。それが吉原の運命も左右していく。

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    2025年03月16日
  • 恋歌

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    幕末が好きな私。

    "尊王攘夷とはいったいなんだったのか?"

    この問いを、忘れてはいけないと感じた。

    内戦があってもなくても、

    ひとびとの生活は続いてゆく。

    そこに影を落としてはならないのだ。

    もっと世の中のことを知りたい。
    もっと日本を知りたい。
    もっと世界で起きていることを知りたい。

    これらの、いままでになかった、私の心の奥底から出てきた欲求は、私自身、そして私自身の【人生】を真剣に考えていきたいというおもいの表れであると考える。

    この作品で感じたことは、
    いまの世の中、いや世界に思いを馳せるきっかけとなるであろう。

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    2025年02月27日
  • 類

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    素晴らしかった。
    ほんとに素晴らしい本だった。
    心にくるものがすごく深く、また大きすぎて、
    【素晴らしい】という言葉しか思い浮かばない。

    あの描写がよかった、あそこの表現に感動した、
    などという、巧い文章にできない。
    そういうところは、言葉より音楽を愛していた、
    幼い頃の私が出てきてしまう。

    文章で表したいのに、言葉にすると、いま感じていることの、とても細かい部分を取りこぼしてしまいそうになってしまい、どうしたらいいのか、私は分からなくなる。

    そんなことを発しても、芸術をも愛していた森類氏は、わかってくれるだろうか?

    想像してみるのも、また面白く、きっといつか、再度読みたい、森家の人間

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    2025年02月27日
  • グッドバイ

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    朝井まかてさんの時代もの、400頁近くあるが、ほぼ一気読み。長崎に実在した油屋の豪商、大浦屋の女主人お希以(おけい、のちに慶と名乗る)の波瀾万丈の物語だったので、先へ先へと読まされた。

    いつもながら、登場人物たちの個性が際立つ描き方が素晴らしく、名前があればすぐに「ああ、あの」と浮かぶので、長編の中でも迷子にならない。歴史に名を残した人たちよりも、友助やおよし、弥右衛門などの使用人たち、茶葉に関わるおみつや茂作たち、茶葉の輸出のきっかけを作ってくれるテキストル、市井の人たちの方が魅力的に描かれている。
    それにしても、幕末にすごい商人がいたものだ。
    朝井まかてさんの『朝星夜星』の自由軒もちょこ

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    2025年02月19日
  • 白光

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    山下りんという聖像画師の一生を描き切った、読み応えのある本でした。
    りんが壁にぶつかりながらも、次第に画師として1本の道をしっかりと形作っていく様子に胸打たれました。
    人の人生を小説という形で味わえる、最高の作品だと思います。読めて良かったです。

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    2025年02月13日
  • 青姫

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    日本のもつ、神、武士、稲作を通して
    伝わってくるものが、あります。
    郷に集まる人達、姫につく人達の生きざまを
    みたような気がします。
    激しいシーンもありましたが、
    読み終えたあとは、四季折々の稲作の風景
    が、残ってます。

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    2025年01月22日
  • すかたん

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    岩村藩士の夫に先立たれ、江戸に帰る費用を稼ぐ為大坂の青物問屋河内屋の上女中として奉公に出ることになった知里。芸妓遊びに興じ、自由人の若旦那清太郎。二人が違法である野菜の立売を行う富吉と出会ったところから物語は進み出し、清太郎の野菜を売る商人としての真っ直ぐな気持ちを知り恋心が芽生える知里。
    二人の恋の行方、ひそかに野菜問屋仲間を牛耳ようと陰謀を企む伊丹屋をこらしめる勧善懲悪の物語、大坂言葉と商人の生活が詰まったら時代小説です。

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    2025年01月12日
  • 銀の猫

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    江戸時代、介抱人という職業自体はフィクションらしいが、親子の関係はこういう感じだろうなあと思う(現代も変わらない)。庄助とおきんさんの件は見に積まされるところがあって、また読みたくなりました。

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    2025年01月12日
  • ボタニカ

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    牧野富太郎のような生き方は楽しいだろう。自由奔放に生き、自分の追求したい探究したい物事を率先して、暮らしも人間関係もそこそこにしていく。おそらく、「何かを手にする者は捨てる覚悟がある者」という言葉があるならば、牧野富太郎は、生活と人間を捨てたのだと思う。

    話は明るかった。牧野富太郎自身も、周りの人間たちも。翳りなどにわかにも感じさせない。ただそこにあるのは、違和感だった。牧野富太郎から見た社会への違和感と、社会から見た牧野富太郎への違和感。積み上げられるだけ積み上げた違和感は、発展途上国に捨てられた先進国の産業廃棄物のように、往々に横たわる。やがて、それをついばむ輩が現れる。牧野富太郎を引き

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    2024年12月29日
  • 青姫

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    読み初めから、朝井まかての繰り出す言葉の巧みさに引き込まれてしまった。手に取るようにその絵が浮かんでくる。緊張感も伝わってくる。声に出したら講談の語りのようだろうか、いや、文学を語る言葉だなどと思い巡らしながら、言葉の間や、リズムも楽しんだ。

    設定は架空の里であるが、江戸時代の初期頃にリアルに存在する。そう思わせるのは、そこに住む人々や、暮らしの描写が豊かだからだ。暮らしが満たされているからこそ、人間臭く、好奇心旺盛で、金勘定もしっかりしている。各自がいろいろな「芸」を持ってこの里で暮らし、外部と交易して経済生活をしている。彼らは自由に外に行くことができるが、自分たちの暮らしを守るため、決し

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    2024年12月11日
  • 銀の猫

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     江戸の介護を描いた時代小説。帯によると「隠れた逸品」とあるが、そのとおり。江戸時代は平均寿命こそ短かったが、これは乳幼児死亡率が高かったためで、60才まで生き延びれば70才、あるいそれ以上生きたらしい。

     お咲は嫁ぎ先から離縁され、「介抱人」として働いていた。お咲は母親の借金を返済するため、通常の女中奉公より給金のよい介抱人をしていた。口入屋を介しての今でいう派遣労働者である。

     現代も江戸時代も介護の状況は変わらない。日常生活の介助や食事の世話、そして下の世話である。現代ならば介護保険もあり、要介護認定によっては施設入所も可能だ、しかし江戸時代では、儒教思想から親の介護は子の「孝」とし

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    2024年12月05日
  • すかたん

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    ネタバレ

    びっくりするような展開はないけれど、読後にやにやしちゃう様な、最高な終わり方だった。

    清太郎の「江戸のお人っ」とか言っちゃう感じや、知里が清太郎にしっしと思わず雀を追う手つきをした。ってとことか本当好き。

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    2024年11月20日
  • 落花狼藉

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    江戸の傾城屋が結集し御免色里の元吉原を造り、大火を経て新吉原に移るという吉原の生い立ちを、一人の女将の視点で描いた大河作品。
    他の時代小説では流行の発信源としての華やかさや、男女の感情に迫る舞台として扱われる吉原を、ここまで風情をもって描写した作品を他に知りません。
    流石は朝井さんというべき素晴らしい一冊でした。

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    2024年11月16日
  • 青姫

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    税金も忖度も無い自由のある自身の選択と責任で神を敬い暮らす自治区に住む紆余曲折ある住民。朝井まかてさんの日本の色や模様や植物や古の言葉の表現が素敵

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    2024年11月12日