朝井まかてのレビュー一覧

  • 雲上雲下

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    知ってる話や知らない話。昔話を、朝井まかて流に語りなおした作品なんだな……と思って読み進めていったら、やがて、「物語とは何か」という壮大なテーマに流れ着き、満腹になった。ただのほっこり系連作短編集かと思いきや、大満足だった。

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    2021年07月03日
  • 眩(新潮文庫)

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     葛飾北斎の娘、お栄。絵を描くことが好きだが「北斎の娘」という肩書きが重い…しかし、あまりに偉大な父の影響を受けながら自分も絵師となり、父に負けない、いい絵を描こう…だが…父にはかなわない………と、もがくお栄。
    兄弟子への恋情、納得のいく作品が描けないことへの苛立ち、借金の尻拭い…

    地べたにはいつくばり、形のないものを形にしていく地道な生業に、身も心も捧げる…。

    眩しく、愛おしい話です。

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    2021年03月10日
  • ちゃんちゃら

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    父が引っ越しの手伝いに行って
    本をたくさんもらってきた中にあって
    適当に手にして読みはじめたけど
    出会ってよかった

    朝井まかてさん 初めてだったので
    他の作品も読みたいと思える
    作家さんに偶然みたいに出会えて嬉しいです

    日本庭園 見に行こうと思った

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    2021年03月06日
  • 眩(新潮文庫)

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    楽しかったー。

    葛飾応為こと、お栄の半生。百日紅は嫁ぐ前の話だったが、こちらは離縁したあとのお話。

    数少ない(よく知らないけど)史実から、ここまで人物像を描けるなんて。

    お栄は、しっかりと自分の絵の仕事に向き合う。口うるさい母親、介護、とんでもない甥っ子、恋心。心が乱れそうになっても、仕事と向き合う。現代の女性となんら変わりはない。かっこいいなあ。

    そしてお栄を通して伝わる、画狂老人の偉大さよ。

    北斎美術館にお栄の痕跡をさがしいにいこうかな。
    まかてファンになりそうです。

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    2021年02月27日
  • 御松茸騒動

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    面白かった!

    社会の理不尽や人間関係の摩擦といった、どことなく現代的な要素が盛り込まれた時代小説。

    石の上にも3年とはよく言ったもの。
    エリート意識が鼻に付く若造だった小四郎の成長振りが読んでいてとても快いし最後の大逆転には大変スカッとする。
    ほんとうに素晴らしい読後感。

    ちなみに松茸同心というのは史実なのだろうか…?実際、岐阜県は松茸の名産地らしいのでこういったこともあったのかもしれないな、なんて思ったり。


    1刷
    2021.1.30

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    2021年01月31日
  • ぬけまいる

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    恋、仕事、子育て、生き方と、どの時代でも悩みは同じなんだなー、と思わせてくれるお話でした。
    猪鹿蝶の3人がお互いに何かしら羨ましくも尊敬しあってるのがすごく伝わってきて、とても読みやすかったです。同じ女性として、共感して泣けるし、笑えるところもあって一気読みしてしまいました(^^)

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    2021年01月11日
  • すかたん

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    まかてさんの浪花もの
    デビュー三作目の長編とは思えないストーリー。
    この作者に共通する話のテンポが個人的には好きです。

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    2020年09月18日
  • 阿蘭陀西鶴

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    ネタバレ

    井原西鶴と盲目の娘おあいの物語。
    あー、こういう親父いるわ、と思いながら、嫌でたまらなくても、その親の面倒を見るのはおあい。
    俳人でありながら、俳句ではなく草子ものが当たってしまい、その間に天才芭蕉が西鶴の先をいってしまう。
    巻き込まれる娘はたまらないよなぁと思いながら、それでも私もあおいと同じ事をするのだろうと思う。
    切なくて、あったかくて、最後に泣かされなんて、もう朝井まかてさんはずるい(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

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    2020年08月21日
  • ちゃんちゃら

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    朝井まかての本を初めて読んだ。心地よい。次はデビュー作から順に読んでみたいなと思った。

    「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」という文章で物語は始まる。これは題名にあるちゃんちゃらが口癖のちゃらの言葉。浮浪児だった彼は庭師辰蔵に声かけられ、庭師としての修行、腕をあげていく。序章から第一章に入り心惹かれる施主の娘の言葉としても「風がいちばんおいしいのは夏なのよ。」があり、終章 ちゃらが亡き後、辰蔵の娘お百合が「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」と石積みの階段を駆け上がるという情景描写がある。
    序章 緑摘み、第一章 千両の庭、第二章 南蛮好みの庭、第三章 古里の庭、第四

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    2020年08月12日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    明治という時代を生きた人々の気持ちを想像しながら読める作品でした。
    読み終えてから、冒頭部分を読み返しました。
    もう一度読みたいと思う作品。

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    2020年06月09日
  • 残り者

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    幕末、江戸城明け渡しの前夜

    大奥に残った5人の女性たち「残り者」
    彼女たちは何故残ったのか。

    大奥勤めという特殊な境遇なれど
    仕事に誇りを抱く女たち。
    江戸城を追われるくやしさ

    女たちの矜持が美しい

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    2020年06月03日
  • すかたん

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    朝井まかてデビュー三作目。
    江戸時代の大阪が舞台の、笑えて威勢のいい商家物です。描かれる業界は、植木屋から離れて、青物屋へ。

    大坂城へ赴任した武士の夫と共に、知里は生まれ育った江戸から大坂へやってきました。
    ところが、頼みの夫が急死。
    食い詰めかけたが~ひょんなことから、青物問屋の老舗「河内屋」で働くことになります。
    それも、お家さん(女主人)の志乃に仕える上女中として、びしびししごかれることに。
    仕事を紹介してくれた若だんな・清太郎は、家にろくに寄り付きもしない道楽息子という噂。
    しかし、野菜にかけては真剣で、農家にも熱心に顔を出している。

    さまざまなトラブルに一緒になって奔走し、河内屋

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    2020年05月31日
  • すかたん

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    たまーに、上方落語の番組を観ます。流れるようなしゃべりと、様々な人を一瞬で演じ分ける演技は毎回すごいな、と思うのですが、その落語の演目にこの『すかたん』の冒頭を入れてもいいのではないかなあと、思ってしまいます。

    夫に共に江戸から大阪に移り住んだ智里ですが、その夫が急死。智里は子どもたちに手習いを教えることで、糊口をしのいでいます。
    しかし、大阪の子どもたちに言葉遣いをからかわれ職を失い、その上空き巣に入られ、家賃が払えないという状況に。そこに現われたのが青物問屋の若旦那である清太郎。ただ、この清太郎がなかなかのくせ者で。

    智里と大阪人たちとの小気味の良いやり取りと語り口、江戸から来た智里の

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    2020年04月19日
  • 最悪の将軍

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    江戸幕府の5代将軍であった徳川綱吉の物語である。
    “最悪の将軍”という題名が酷く目立って、同時に強く好奇心を刺激されたので当初は然程気に掛からなかったが、表紙イラストに犬が描かれている。徳川綱吉と言えば、“犬公方”なる綽名を賜った人物で、平和になった時代に君臨して、「犬を大事にする」というような、何やら不思議な政策を採っていたというイメージが在るかもしれない。そしてそんなイメージがふわふわと漂う他方に、「どういう人物だったのか?」ということを正面から捉えて描き出そうとするような小説や映画やテレビドラマのようなモノが思い浮かぶのでもない。
    そういう中、本作『最悪の将軍』は、徳川綱吉という人物が将

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    2019年11月16日
  • 福袋

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    ぞっこん/千両役者/晴れ湯/莫連あやめ/福袋/暮れ花火/後の祭り/ひってん

    それぞれが暮らす町でそれぞれの事が起きる。辛かったり苦しかったりしてもしまいには何とかなるのが嬉しい。
    ひってんもそれなりにね

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    2019年08月11日
  • 残り者

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    ネタバレ

    江戸城明け渡しが命じられた大奥最後の日。それぞれの事情から大奥から離れられずにいる5人の女の物語。
    呉服之間のお針子をはじめ、大奥に来た事情もやっていた仕事もバラバラな5人。江戸末期の女性の様々な生き方が垣間見れておもしろかった。
    時代の変わり目に直面して翻弄される不安な気持ちもありありと伝わってくる。

    大奥で飼われているお猫様のお世話とか、天璋院(篤姫)と静寛院(和宮)の二人から明らかになる江戸と京の風俗の違いとか、縫い手の縫い方によって着物の着心地が違うとか、その時代を肌で感じられるエピソードがいちいち面白い!

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    2019年07月22日
  • 福袋

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    面白かった!
    特に「福袋」「暮れ花火」同じ女の話 なのに、全く違うのに、どうしてこんなに哀しいのだろう。
    やはりすごい才の持ち主だ。

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    2019年07月16日
  • 残り者

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    時代もの
    そして女のけんか
    ときたら、朝井まかてだろう。

    そして
    期待を裏切らない面白さは、たくさんの取材のおかげ

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    2019年07月04日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    明治天皇の崩御にともなって、明治神宮が出来る。
    神聖な人口の森(杜)を作る為の、ストーリーが楽しめる。

    日本という国が、江戸という共和国からから脱却して一つの国になった。
    その初代元首の苦悩と人となりが軸となり、本書が進んでいくのが良く分かる。

    自分自身、どんな元首になるべきなのかに一人で悩み、考え、口を出さず、態度と詞華でもって政治に接し、明るかった人となりが、日露戦争を境に寡黙になっていく。
    自身のことを二の次にして、国務に精励する。

    日本をひとつにし、世界と対等になる為に駆け抜けたのが明治時代。
    伝統と風習を守りつつ、欧州の近代国家を目指すという、ジェットコースターな統治。
    模倣す

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    2019年06月25日
  • ぬけまいる

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    男勝りで博打の才のある「お以乃」
    冷静で武芸の達人「お志花」
    派手好きで商売の達人「お蝶」

    馬喰町の猪鹿蝶と呼ばれた少女たちも
    はや三十路手前
    さまざまな屈託を抱えてた3人がある日突然
    すべてをほっぽり出してお伊勢詣りへ♪

    旅の途中でトラブルに巻き込まれたり
    自分たちから首をつっこんだり。
    果ては大親分との大勝負。

    3人のキャラがそれぞれひきたち、最高の読後感

    長五郎も恰好いい♪

    朝井まかてって、こんな小説も描くのね
    引き出しの多い人だなぁ

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    2019年05月25日