朝井まかてのレビュー一覧

  • ちゃんちゃら

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    朝井まかての本を初めて読んだ。心地よい。次はデビュー作から順に読んでみたいなと思った。

    「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」という文章で物語は始まる。これは題名にあるちゃんちゃらが口癖のちゃらの言葉。浮浪児だった彼は庭師辰蔵に声かけられ、庭師としての修行、腕をあげていく。序章から第一章に入り心惹かれる施主の娘の言葉としても「風がいちばんおいしいのは夏なのよ。」があり、終章 ちゃらが亡き後、辰蔵の娘お百合が「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」と石積みの階段を駆け上がるという情景描写がある。
    序章 緑摘み、第一章 千両の庭、第二章 南蛮好みの庭、第三章 古里の庭、第四

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    2020年08月12日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    明治という時代を生きた人々の気持ちを想像しながら読める作品でした。
    読み終えてから、冒頭部分を読み返しました。
    もう一度読みたいと思う作品。

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    2020年06月09日
  • 残り者

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    幕末、江戸城明け渡しの前夜

    大奥に残った5人の女性たち「残り者」
    彼女たちは何故残ったのか。

    大奥勤めという特殊な境遇なれど
    仕事に誇りを抱く女たち。
    江戸城を追われるくやしさ

    女たちの矜持が美しい

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    2020年06月03日
  • すかたん

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    朝井まかてデビュー三作目。
    江戸時代の大阪が舞台の、笑えて威勢のいい商家物です。描かれる業界は、植木屋から離れて、青物屋へ。

    大坂城へ赴任した武士の夫と共に、知里は生まれ育った江戸から大坂へやってきました。
    ところが、頼みの夫が急死。
    食い詰めかけたが~ひょんなことから、青物問屋の老舗「河内屋」で働くことになります。
    それも、お家さん(女主人)の志乃に仕える上女中として、びしびししごかれることに。
    仕事を紹介してくれた若だんな・清太郎は、家にろくに寄り付きもしない道楽息子という噂。
    しかし、野菜にかけては真剣で、農家にも熱心に顔を出している。

    さまざまなトラブルに一緒になって奔走し、河内屋

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    2020年05月31日
  • すかたん

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    たまーに、上方落語の番組を観ます。流れるようなしゃべりと、様々な人を一瞬で演じ分ける演技は毎回すごいな、と思うのですが、その落語の演目にこの『すかたん』の冒頭を入れてもいいのではないかなあと、思ってしまいます。

    夫に共に江戸から大阪に移り住んだ智里ですが、その夫が急死。智里は子どもたちに手習いを教えることで、糊口をしのいでいます。
    しかし、大阪の子どもたちに言葉遣いをからかわれ職を失い、その上空き巣に入られ、家賃が払えないという状況に。そこに現われたのが青物問屋の若旦那である清太郎。ただ、この清太郎がなかなかのくせ者で。

    智里と大阪人たちとの小気味の良いやり取りと語り口、江戸から来た智里の

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    2020年04月19日
  • 最悪の将軍

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    江戸幕府の5代将軍であった徳川綱吉の物語である。
    “最悪の将軍”という題名が酷く目立って、同時に強く好奇心を刺激されたので当初は然程気に掛からなかったが、表紙イラストに犬が描かれている。徳川綱吉と言えば、“犬公方”なる綽名を賜った人物で、平和になった時代に君臨して、「犬を大事にする」というような、何やら不思議な政策を採っていたというイメージが在るかもしれない。そしてそんなイメージがふわふわと漂う他方に、「どういう人物だったのか?」ということを正面から捉えて描き出そうとするような小説や映画やテレビドラマのようなモノが思い浮かぶのでもない。
    そういう中、本作『最悪の将軍』は、徳川綱吉という人物が将

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    2019年11月16日
  • 福袋

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    ぞっこん/千両役者/晴れ湯/莫連あやめ/福袋/暮れ花火/後の祭り/ひってん

    それぞれが暮らす町でそれぞれの事が起きる。辛かったり苦しかったりしてもしまいには何とかなるのが嬉しい。
    ひってんもそれなりにね

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    2019年08月11日
  • 残り者

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    ネタバレ

    江戸城明け渡しが命じられた大奥最後の日。それぞれの事情から大奥から離れられずにいる5人の女の物語。
    呉服之間のお針子をはじめ、大奥に来た事情もやっていた仕事もバラバラな5人。江戸末期の女性の様々な生き方が垣間見れておもしろかった。
    時代の変わり目に直面して翻弄される不安な気持ちもありありと伝わってくる。

    大奥で飼われているお猫様のお世話とか、天璋院(篤姫)と静寛院(和宮)の二人から明らかになる江戸と京の風俗の違いとか、縫い手の縫い方によって着物の着心地が違うとか、その時代を肌で感じられるエピソードがいちいち面白い!

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    2019年07月22日
  • 福袋

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    面白かった!
    特に「福袋」「暮れ花火」同じ女の話 なのに、全く違うのに、どうしてこんなに哀しいのだろう。
    やはりすごい才の持ち主だ。

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    2019年07月16日
  • 残り者

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    時代もの
    そして女のけんか
    ときたら、朝井まかてだろう。

    そして
    期待を裏切らない面白さは、たくさんの取材のおかげ

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    2019年07月04日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    明治天皇の崩御にともなって、明治神宮が出来る。
    神聖な人口の森(杜)を作る為の、ストーリーが楽しめる。

    日本という国が、江戸という共和国からから脱却して一つの国になった。
    その初代元首の苦悩と人となりが軸となり、本書が進んでいくのが良く分かる。

    自分自身、どんな元首になるべきなのかに一人で悩み、考え、口を出さず、態度と詞華でもって政治に接し、明るかった人となりが、日露戦争を境に寡黙になっていく。
    自身のことを二の次にして、国務に精励する。

    日本をひとつにし、世界と対等になる為に駆け抜けたのが明治時代。
    伝統と風習を守りつつ、欧州の近代国家を目指すという、ジェットコースターな統治。
    模倣す

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    2019年06月25日
  • ぬけまいる

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    男勝りで博打の才のある「お以乃」
    冷静で武芸の達人「お志花」
    派手好きで商売の達人「お蝶」

    馬喰町の猪鹿蝶と呼ばれた少女たちも
    はや三十路手前
    さまざまな屈託を抱えてた3人がある日突然
    すべてをほっぽり出してお伊勢詣りへ♪

    旅の途中でトラブルに巻き込まれたり
    自分たちから首をつっこんだり。
    果ては大親分との大勝負。

    3人のキャラがそれぞれひきたち、最高の読後感

    長五郎も恰好いい♪

    朝井まかてって、こんな小説も描くのね
    引き出しの多い人だなぁ

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    2019年05月25日
  • 先生のお庭番

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    ネタバレ

    面白くてどんどん読んだ。
    史実があるから、ラストは、ちょっと寂しさや哀しさが残るけれど。しぼると先生は本当は何を考えていて、どんな事情があったのだろう。日本の四季や草木を愛したことは疑う気にはならない。
    それぞれが幸せな日々を送っていることが描かれ、朝井さんらしいと思った。

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    2019年01月26日
  • すかたん

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    内容(「BOOK」データベースより)
    江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?

    平成30年12月19日~20日

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    2018年12月20日
  • 先生のお庭番

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    ネタバレ

    江戸時代後期の話。
    ここで言う先生=シーボルトのこと。
    出島にあるシーボルトの薬草園の世話に任命されて嫌々行く熊吉くん。
    でもめちゃめちゃ体力も頭も使って庭番の仕事を頑張る
    今まで全くと言っていいほど幸せではなかった熊吉くん
    でもシーボルトのおうちに「やりがい」とか「幸せ」とか徐々につかむけど
    まさかのシーボルト事件も絡んでくるからさぁ大変って話。
    全体的に長崎の方言が多く出てくるけど苦にならず読める。
    読んでかなりほっこりする本
    だいぶ前に読んだのになぜかレビューを書くのを忘れてた。

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    2018年06月01日
  • すかたん

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    初読みの作家さん。楽しく読むことができた。食べ物の話もあり、問屋の仕事内容あり、恋の話もあり等、満足できました。結婚後の、河内屋の話があればぜひ読みたいと思う。

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    2018年03月21日
  • 藪医 ふらここ堂

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    世間的には藪医者。娘やご近所の評価も変わりはない。でも肝心なところはきっちり治してくれる。こんなお医者がご近所にあるとはうらやましいねぇ皆さん!!

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    2018年01月20日
  • すかたん

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    篠山十兵衛景義と対面した時、清太郎を助けた知里の口上がカッコよかった。
    後家であること、奉公先の若旦那には恋仲の芸妓がいること、そもそも若旦那がすかたんであること、、
    そんな理由から知り合うに連れて湧き出る清太郎への恋心を畳んでくるんでしまい込もうとする。

    夫婦を語るときにこんな話を聞いたことがある。
    長年連れ添うとその人を好きになった理由こそ、嫌いなところになる
    向こう見ずで危なっかしい、でも周囲に好かれる清太郎。いつか知里はそんなところが嫌になるのかな、と思った。

    河内屋のお家さん、志乃の言葉。
    仕事いうもんは片付けるもんとちゃいます。どない小さなことでも、取り組んだ物事の質をちょっと

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    2018年01月17日
  • 御松茸騒動

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    この著者の時代劇小説はどれを読んでもおもしろくて、飽きない。
    生物、特に植物に詳しく博識なので、いろんな知識が得られる。
    大阪出身の人なので、一度はお目にかかりたいかたである。

    昔も変わらないお役所仕事、窓際族の典型の武家さん達が松茸の偽装や産地偽装して、お上にごますり、忖度、手柄横取り、横領、していてるバブル世代と右にならえの上司たち。このままではいけないと 藩政改革をすることになったその御松茸同心に命じられた今時の次世代部下が松茸の知識も何もないまま松茸山を舞台に奮闘する、松茸をよみがえらせ里山を循環させた物語り。歳月をかけて松茸の生態を勉強してちゃんと松茸が育つ環境に戻して里山資本主義

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    2017年12月22日
  • 阿蘭陀西鶴

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    ネタバレ

    西鶴の盲目の娘「おあい」からの視点で描いた井原西鶴。
    最初の部分は、「おあい」は父親の西鶴の人となりに対して、常に嫌悪感をいだき、それが読者にも伝播し、途中で読むのを止めようかなと思ったほどだった。
    人を集めてはお山の大将になり、ひときわ騒がしく、人間の欲望の厭らしさを凝縮したような西鶴が、時を経るに従い、特に俳諧で身を立てようとした西鶴が、草双紙の戯作者へと変貌する当りから、娘の「おあい」は、血の通った情の厚い父親として見直していく。

    同時代に活躍した俳諧の西山宗因、其角、芭蕉や、浄瑠璃作者の近松門左衛門などが登場し、この時代に興味をそそられる。

    特に、芭蕉は西鶴を厳しく批判し、「点者と

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    2017年11月18日