朝井まかてのレビュー一覧

  • 御松茸騒動

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    また渋い分野を選びましたけど、知らない知識があるのと美味しい松茸を食するイメージが浮かぶ本ですね。3ベエのアクセントがこの醍醐味なのかも。とにかく出てくる出てくるし、頼りになるって言う。いつの時代も仕事が出来ないで世の中の害になる人間は存在するのですね。お母さんが別れてそのまま会わないのもちょっと残念、自分の人生をしっかり生きているのだ。朝井まかてさんは読みやすいし好きです。必ず1冊はストック置きたいが、もうほとんど読んでしまった。

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    2024年01月16日
  • 銀の猫

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    介護士。当時はいなかったのだろう。人間は必ず死ぬ、それは今も同じこと、現代の病院では心臓が止まるまで死んだと認められないから、延命措置されて、死んだらみんながどうして死んだんだと嘆く。頑張って最後まで行きたねと言う人はいない。この主人公は最後の日々をどう過ごすのか分かる人だよ

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    2024年01月16日
  • 最悪の将軍

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    読む前から疑心暗鬼で、好きじゃないと思うけど、朝井まかては読まなければという使命感の様な変な感情を持ちながら読み始める。犬公方が主観の本って初めてでは。生類憐みの令は人民の為に出したのが受け取る側の意趣を受け止めていないとか書かれている。一瞬本気になったけど、犬公方は犬公方なんだろうなと、じゃないとあれで罰せられて亡くなった人が浮かばない。悪政だったはず。読んでいてやめたい何度思ったのか自分。最後まで読んだ事が奇跡ですね。朝井まかてさんは何故に犬公方を題材にしたのか、未だにわからない何故でしかない。

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    2024年01月16日
  • 先生のお庭番

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    じっくりとシーボルトを読んだ訳じゃないけど、ここで知識入れてもいいかなと思うけど、一遍でも知るのもいいかと思う。あくまで熊吉の話だから。出島を舞台にする話も意外に読んでない、オランダ人が出て来るのでなく庭師を一心にやり遂げる熊吉が染みる。12冊ですね、やっぱり読み応えある

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    2024年01月16日
  • 雲上雲下

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    本の中で本を読む感覚ですね、たくさんの民話、御伽噺を読めて、何気ない話が実は深い意味があるので。小太郎の話は初めて聞きました。お母さんに会えるのとお父さんに育てのお母さんとみんな意味があるから、自分の使命があるから。草どんが雲上人だったと、それが命尽きると、最後には現代を風刺していて、間違いなんだな、これは人間の行き方ではないのだと確認出来る。LINEとかSNSとかどっぷりハマっている現代人は、どうやって本当の行き方を取り戻せるのかな

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    2024年01月16日
  • 眩(新潮文庫)

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    葛飾北斎の娘、応為の視点で彼女自身と北斎の絵にかける想いを綴った作品。
    いずれかの代表作が完成するまでの過程を描きながらも作品そのものへの描写ではなく、あくまでそれが完成するまでの過程を父娘の生き方を交えて辿っている。
    各作品の肝となる部分が、もしかしたらこんな背景から生まれたものかもと想像しながら読むと、小説と浮世絵の2つを同時に味わえるような非常に贅沢な一冊でした。
    ここまで深みのある作品となったのは、朝井さんの絵に対する視点の賜物だと思います。

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    2024年01月16日
  • 眩(新潮文庫)

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    始まりからぐいっと引き込まれ、晴れ晴れと終わる。小気味よい一冊だった。
    決して明るく楽しい日々が描かれているわけではない。思うようにいかないことの方が多く、理不尽に苦しめられ、親しく心を通わせた人たちとも死に別れ、富にも名誉にも縁がないまま、年老いていく。こう書けば鬱々とした暗い物語になりそうなものなのに、そう感じないのは、北斎もお栄も、自分の人生を自分の生きたいように生き切っているからなのだろうか。

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    2024年01月15日
  • 御松茸騒動

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    現代にも通ずるような話でとても面白い。

    御奉行への説明シーンでの、赤松と松茸の関係は主従関係という例えはとてもわかりやすく良いシーンだったし、主人公小四郎がさらっと重ねた年月分成長して人柄が練れてきているのがよくわかった。

    朝井まかての小説でこの薄さ。
    初心者向けにおすすめだな。読みやすく、かつ朝井まかての作風も感じられる丁度よい小説。

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    2024年01月08日
  • グッドバイ

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    長崎で油を扱う大浦屋の身代を継いだお希以は外国人向けに茶葉を販売するビジネスを行い財を為し、亀山社中(後の海援隊)を援助する。
    その後、熊本藩士遠山一也、元大通詞の品川藤十郎に持ちかけられた煙草葉の商いで詐欺にあったもの、そこから復活し横浜製造所の経営を杉山徳三郎と共に行う。幕末の女商人大浦慶の一代記。

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    2024年01月02日
  • 恋歌

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    間違いなく自分の記憶に残る作品だな、と思いました。壮絶な人生の中で、女性の生き様、使命、男性とは違った強さやしなやかさを感じます。現代の女性にはもしかしたら残っていないところなのかも、と思いつつ、本質は変わっていないのだろうか?自分にもそんな強さがあれば良いなと思えた作品です。

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    2023年12月27日
  • 類

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    歴史系小説と朝井まかてにハマるきっかけになりそう。好きな部分→でもパッパ、パッパがいないと花の名を教えてくれる人がぼくにはいません。

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    2023年11月26日
  • 恋歌

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    幕末という時代がいかに激動だったかがよくわかる。こういう地獄のような状況の中でも失われない人間性が泣かせる。

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    2023年11月25日
  • 朝星夜星

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    これもまた傑作!ボタニカの時も感じた「色彩や景色が目の前に広がるような」作品.
    今回はそこに「料理の味や香り」までも感じられるようで,鮮やかで,爽やかで,躍動感あるれる作品.
    出だしからまるでNHKの朝の連続テレビドラマを見ているかのよう.牧野富太郎はボタニカが原作となることはなかったが,これこそ映像化にピッタリの作品だと思う.
    登場する幕末から明治の偉人たちもあくまでも登場人物で,市井の…というには立派過ぎるけど,一般人の幕末明治が主軸なのが素晴らしい!

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    2023年09月02日
  • 眩(新潮文庫)

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    お栄さん、格好良かった。善さんとの関係は切ないけどなんか分かる気がする。
    時太郎が憎い。
    本物を見てみたいな

    「もう六十かもしれないが、先々のあたしから見たら、今日のあたしがいっち若いじゃないか」

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    2023年08月26日
  • 朝星夜星

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    時は明治維新後です。

    西洋文化に追いつこうと、外国人との饗応にも
    使える西洋式のホテルやレストランを大阪で始
    めた草野丈吉。

    その妻であるおゆきという女性が主人公です。

    あの五代友厚をはじめとして、名だたる歴史上
    の登場人物が顧客として描かれています。

    「細腕繁盛記」ではなく、おゆきは体も大きく、
    たくましいですが、明治という時代を懸命に生
    き抜いた物語は、朝の連続テレビ小説を観てい
    るかのようです。

    本当に原作として使って欲しい一冊です。

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    2023年07月17日
  • 朝星夜星

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    長崎の丸山で女中をしていたゆきは食べっぷりを見染められて料理人丈吉の妻となる。西洋料理を世に広め長崎から大阪へと場所を移し、幕末から明治を国作りにかけた人々とも交流を持ち視線の先に常に公があった。妻目線で語られる草野丈吉のそこかしこにゆきのおおらかで力持ちで自然体なところが表れて、とても暖かい物語になっている。
    お妾が3人もいて、そのやり取りが面白く、ラストにはつい笑ってしまった。

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    2023年06月02日
  • 最悪の将軍

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    タイトル通り、一般には悪評高い将軍綱吉。有名な生類憐れみの令の背後にあった綱吉の真意、綱吉が目指した政治、それらへの新しい解釈を知る事が出来てとても良かった。もちろんこれもまた、一つの綱吉像に過ぎないだろうが、歴史をみるとき、様々な解釈があってこそ、現代に役立てられる視点を得られると思う。

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    2023年05月30日
  • 眩(新潮文庫)

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    とにかく面白かった。北斎の娘がかっこよすぎる。男前すぎる。
    最後の数ページ、なんだかぐっと来てしまった。
    なんか、背中を押してもらえた感じ。
    なんか、素晴らしい読後感。

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    2023年05月21日
  • 先生のお庭番

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    人物や土地や花木、あらゆる描写が写実的で、自分も出島にいるかのごとき錯覚に陥ってしまうほど。その中で主人公と先生、奥方との絆が生き生きと描かれている。「恋歌」も見事だったが、こちらも最後に深い感銘を受け、余韻の残る秀作であった。

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    2023年05月17日
  • ボタニカ

    購入済み

     まかてさんの大ファンです。

    読みたいと思っていてついに買って読み始めましたがまだ途中なのですが読みやめられなくてついつい遅くまで読んでしまいます
    ものすごくきょうみがわきますとともに先の進行具合が楽しみです。
    植物の名前も知っているものや知らないものなど専門家でなくても辞典を一度目にしたいと思うほどです。
    いろんな書かれていることの表現が上品で素敵です。
    色々感激しています。他にもたくさん拝読しています。  もっと読んでみたいと思います。途中でレヴューもないかと思いましたが気持ちお伝えしたくて、、、、。

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    2023年03月13日