河合雅司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人口減少による日本の危機を過去〜未来にかけて年表で触れている本。その影響は色んなところへ派生する。
①高度経済成長期につくられた社会インフラの老朽化→労働者不足&人口減少により自治体にお金入らない&利用者下降してるのに優先すべき?などの理由から放置→より高額になっていく
②東京一極集中により東京は働き手にとっての設備が整っている→介護を受けに地方から東京へくる高齢者→設備不足により在宅介護が進む→医療従事者の人手不足&共働きにより手が回らない
③医療従事者の減少&人口減少により輸血用血液もなくなる&高齢化により病床がひっ迫→これまで受けられてた医療が受けられなくなる
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Posted by ブクログ
ネタバレ本作は産経新聞論説委員の河合雅司氏が執筆した人口減少する日本の予想図であります。
データに基づく日本の行く末の描写は、もはやホラー。
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人口というのは確かに数字としてはっきりしているので、生活や産業に与えるインパクトを割と正確に具体化しやすそうですね。
出生者数が分かるのだから、例えば2000年生まれの若者たちが2020年に何人程度いるのか、2040年に何人程度いるのかってことはおおよそ計算がつくわけです。
そうやって計算された人口予測をもとに、日本がどのように変貌するのかを、2016年~2065年まで、約50年間を年表形式で何が起きるのかを予測します。
本作をはじめから読んでいくと、とりあえず暗くなります。じんわりと徐々に重くなります笑 え?こんな将来暗い国に住んでいるの?ってなりますよ、きっと。
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で、ワタシ的にじんわり響いたのは2039年。
「深刻な火葬場不足に陥る 国内死亡者数が約168万人とピークを迎え、霊園不足という難題も降りかかる」
とあります。
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2039年からザックリ85歳程度の寿命だとすると、差し引いて、1954年前後生まれ、ベビーブーマー最後の世代が亡くなる印象でしょうかね。
筆者の見立てですと、東京という街では夫婦が田舎の片親を呼び寄せて住んでいるパターンが多いそうです。でも地価も高く老人ホームやら火葬場やらは意外と少ないと。他方人口がピークを打つのが分かるのに新たな火葬場(ハコモノ!)も作りがたく、結局待ち行列になるのでは、という予想です。
更には都心では墓が足りず、少子化で墓守がおらず、なんなら寺ですら跡継ぎがおらず廃寺、結果無縁仏が散乱する可能性についても指摘がありました。
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実は先日、子どものいなかった叔父夫婦の叔父の墓参りに、叔父の奥さんとともに行ってきたもんで…。
「うちは跡継ぎはいないし、墓守も居ないからこれから死ぬ人が墓のことも考えないとダメなのよ」とおばさん。
海外にいる私が墓守になるわけにもいかず、、、なんて思っていたらこの記述。
東京はあと20年くらいでどれくらい荒れるんだろう?
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本作、淡々と年を追って日本が縮んでゆくのを数字とともに具体化していますが、もちろん解決策についても提案されています。
その最たるものは「戦略的ダウンサイジング」。まっとうで正攻法ですね。私はこれを、所謂コンパクトシティ化への注力、と解しました。
他方、先祖代々の土地から離れたくない人についてはその自由は認めるものの、生活インフラについては受益者負担でよろしく、というものです。確かに広大な土地をあまねくカバーして社会インフラを提供する人員も資金もなければこうなります。
その他、抜本的な自治体合併とか、ドラスティックな教育補助、育児補助などが提案されていました。
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問題はそういう抜本的な政策を貫ける政治家を我々が選べるのか、というのが、参政権を持たない我が家のガイジン家内の意見でした。
ハイ、私は選べません泣
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ということで、将来の人口推移と社会情勢についての新書でした。
もっと色々な切り口があるのですが、それは擱いておきたいと思います。日本の将来は突込み所が多すぎて、まとまりませんので。
これだけシュリンクする予想があるとすれば相続税制も変わってくるかもしれません。税金は欲しいんでしょうが、相続しないで国を捨てる人たちが出てくる可能性が高いと思います。
また全国の住居の1/3が空き家になるという予想(2033年)がありましたが、年代は後づれしそうですが、住居が負の資産となる可能性は日本では今後更に高くなりそうです。
今後を生きる若い方、次世代に迷惑をかけたくないと思う方々は是非一読してご自身の将来図と重ねてみてはいかがでしょうか。 -
Posted by ブクログ
前作が少子化・高齢化に伴って起こることをマクロ的な視点から分析し、それを政治的に解決していくためのアイデアを綴った本であったのに対し、本作はミクロ的な視点から、我々一般国民の生活に具体的にどのような影響が出てくると予想されるか、について書かれている。
■不慮の事故は自宅で起こる
■空き家の増加(東京でも)
■駅の階段、電車の乗り降りなどに時間が掛かる
■トラック・バスの運転手の不足→運行休止、荷物が届かない
■中小企業の後継者不足から解散・倒産へ
■相続遺産の東京への移転→地方の金融機関の事業継続困難に
■投票所が減少
危機感を煽るために、少し悲観的に書かれているような気もするし、負のスパイラルもいずれ需給バランスが反転することで落ち着くだろうと思うが、これらはある程度確からしい予測がつくことなので、今のうちから手を打っておくべきだという著者の考えには100%賛成。政府にも企業にも言えることだけど、コトが起こってからの対症療法ではなく、布石を打っておきたいものだ。 -
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マクロ、ミクロという視点からの分析に続き今回は業界への影響が描かれている。
3部作について、正直言って少し悲観的に過ぎるように感じていたが、最初の本から5年経過している間に現実は当初予測よりも速いスピードで変化してきた。これは本当に恐ろしい。日本国民全員が自分事として認識して戦略的に縮んでいくこと、その議論に主体的に参加していくことが求められる。
自動車産業のところで、整備士を目指す人の激減やその他の不安要素による自動車産業の国内市場の縮小は、人口減少による縮小よりも大きい可能性がある、と分析している。長年自動車産業に携わってきて自分としてはよく判るが、それでも目の前の短期的な数値目標達成にこだわり、現実を見ようとしないマネジメントが居るのは大変残念である。
■いま取り組むべきは、過去の成功体験や現状維持バイアスを捨て去り、人口が減り、出生率が少なくなっていくことを前提として、それでも経済を成長させ得る策を編み出すことである。
■30代が減って新築住宅が売れなくなる。30代前半は今後30年で約3割少なくなる。これは、ほぼ「確定した未来」だ。 -
Posted by ブクログ
前著「未来の年表」では国や自治体、企業に対する解決策が中心であったが、第二弾では私たち国民ができる解決策について述べられており、少子化や人口減少、高齢化による私たちの暮らしの影響について考えることができた。前著では実際に身近で起きることに関しては深く触れられていなかったため、第二弾では国民の問題として深く受け止めることができたと感じる。
少子化や人口減少が自然災害にも影響を及ぼしていることは考えつかなかった。鉄道の廃止や空き家の増加などは、少子高齢化による影響として考えつきやすいが、自然災害は地球温暖化による影響が大きいと考えていた。しかし、生産年齢人口の減少により、林業従事者が減少し森林の間伐など行う人手が不足することにより、森林が手つかずになり、土壌の流出が起きてしまうのである。これは林業だけではなく、どの業種でも起こりうることとされる。
解決策としては、前著でも述べられていたが、これからの少子化社会で日本が経済的に衰退しないためには「戦略的に縮む」ことが重要だと述べる。大量生産、大量販売からの脱却が必要だと述べる。
「日本が豊かな国であり続けるには、働き世代が減っても機能する社会へと改めてゆかざるを得ないとし、仮に働き手が1000万人減っても、社会の効率化で1000万人分の仕事量を減らせるならば、実質的に労働力不足は起こらないとの立場をとった。」(p.188) -
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日本の人口が減少し、少子化が進んでいることは現代ではもはや常識となっている事柄である。しかし、少子化によって私たちにどのような影響が生じるのかについて知っている人は少ないという。本書では、人口減少や少子化によってどのような問題が生じるのかを年ごとにまとめた「人口減少カレンダー」とともに、問題点について言及し、続いてどのような少子化対策をするべきであるのかを「10の処方箋」として述べられている。
個人的に最も驚いた点は、高齢化と少子化を一括りにして考えてはいけないということである。高齢化と少子化は一見関係が深く感じられるが、実際は別々の事柄であり、高齢化が進んでいるから少子化も進むと安易に考えてはいけないことを知った。
「10の処方箋」については、10番目で語られている「第三子以降に1000万円の給付をする」という少子化対策は、過去に例のない方法であり、想像に窮した。しかし、これくらい今までに類を見ない異次元の政策を行わなければ、日本の少子化に歯止めをかけることは難しいことを実感した。 -
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現時点ですでに「日本人」こそが絶滅危惧種に片足を突っ込んでいる。それぐらいの危機感を持つ必要がある。
実は本書の主題は、日本人の絶滅ではない。
「人類そのものが絶滅する」という壮大な話なのだ。
巨大隕石が落ちて来る訳でもなければ、地殻変動でもない。
地球温暖化が進んだ原因でもなければ、氷河期に突入して食料調達が出来なくなった訳でもない。
そして、人類同士が戦争によって殺し合う訳でもない。
(相変わらず殺し合いはし続けるのだが、それが原因で絶滅する訳ではない)
何と不可思議なことに、人類は「自然に滅亡する」というのが本書の主張だ。
それも数々のデータを指示して、それらの主張を補完してくる。
これだけ少子化が急激に進み、人口減少を止められない状態に入った日本だから余計に実感があるのだが、問題は「日本だけが特別なのではない」ということなのだ。
世界の国々が日本を追いかけるように、同じ状況に陥っていく。
確かに今世界人口は増加している。
しかしその増加も2090年〜2100年でピークを迎えるという試算だ。
文明の進みが早ければ、ピークはもっと早まるのだという主張すらある。
今の統計で考えると、世界の人口のピークはザックリと、2100年頃で100億人超程度らしい。
2023年の現在で80億人を突破したのだから、後20億人人口が増える訳で、今現在の1.25倍の規模になるという。
しかも2050年頃に90億人になるらしいが、27年ほどかけて10億人が増加。
その後、2050年から2100年まで50年かけて10億人が増えて100億人になるのだという。
つまり、急激な人口増加は2050年頃まで。その後の増加は緩やかになっていくということだ。
そういう意味では2050年の90億人を想定しての喫緊の対策。
その後は、50年という時間軸を見据えて、科学技術の進歩具合を見ながらの対策。
2段構えの対策が必要となるだろう。
しかしながら、結果的に2100年までに20億人増えることは分かっている訳だから、これはこれで確かに大問題で、20億人分の水と食料はどうするんだとか、エネルギーはどう確保するのかとか、課題は山積みである。
地球温暖化も化石燃料の枯渇も確かに問題なのであるが、本書を読んで改めて考えると、それも所詮2100年までの課題ということなのだ。
そこから人類は一気に人口減少に向かい出す。
それはとにかく単純な話で「文明が発展すると出生率が下がる」ということだからだ。
確かに文明が発展したことで、乳児死亡率は急激に下がった。
「子供を5人6人産んでも、成人になれるのはほんの1〜2人」という状況は大きく改善された。
それでは人口を維持するために、子供をピッタリ2人だけ産めばいい訳であるが、当然そんな単純な話ではない。
そもそも5人6人産んでいたのは、成人になれる確率が低いからという理由だけではない。
かつては、子供が労働力だったのだ。
多く産む方が家計にとってプラス面が多かったのが最大の理由だ。
これは狩猟や農業が生活の主だったから成り立っていた話で、今現代では全く真逆になっている。
現在は子供一人当たりにかかる育成のコストが莫大過ぎる。
これは親がお金持ちであれば成立する話である。
「貧乏子だくさん」は昔の話であって、現代では成立しえない。
資本主義は一部の金持ちと大多数の庶民を作り上げた訳だから、子供を沢山産める条件が揃っているのは、そもそも少数派のお金持ちのみということになる。
大多数の庶民は子供を産み育てるだけの経済的余裕はもはやない。
格差による所得の低さも関係するのだが、晩婚化・未婚化もここに来て拍車がかかっている。
私は現在東京で暮らして、都内で働いているが、都市化が世界で最も進んだところと言えるだろう。
会社の中を見回しても、20代で結婚して子供までいる社員は稀で、30代で結婚しても早い方だという印象がある。
それぞれ事情はあるかと思うが、当然定年まで未婚という人もいて、その割合は決して少数派ではない。
身近な環境がそんな状況なので、感覚的にものすごく理解できる。
科学技術の進歩は人類にとって確かに大切だと思う。
世界の文明が益々発展していくことは、途上国が先進国化していくということで、生活水準が上がる訳だから、これはこれで大事なことである。
つまり世界の国々も、いずれ日本の状況に追随していくということなのだ。
不名誉ながら日本が少子高齢化&人口減少の最先端を行っているのは確かであるが、中国も韓国も急激な少子化、人口減少の未来がすでに見えている。
欧州の各国も未婚化が大きく進んでいるところがあるという。
もちろん、人類が滅亡する以前に「先に日本人が絶滅する」という事実も本書で語られている。
これだけ出生率の低下を招くと、人口減少は益々拍車がかかり、すでにその動きを封じることが不可能な段階に入っているという。
江戸時代の日本の総人口が約3,000万人ということらしいが、この段階にまで減少するのもそんなに遠い未来の話でない。
人口が今の規模の4分の1程度になるということは、生活は相当に変っていくだろう。
その頃には、間違いなく人間よりも機械(ロボット)の方が数が多くなっているはずだ。
1人の人間を複数のロボットがメイドのように給仕するようになる世界。
これはSFの話ではなく、本当に実現すると思う。
これはこれですごく便利だ。食事洗濯掃除から、生活の全てをロボットが作業してくれて、人間は好きなことだけすればいい。
しかしながら、そうなればなるほど不便極まりない恋愛や結婚は益々遠ざかっていくのだろう。
乳児の面倒までロボットが見てくれるのは便利かもしれないが、そのために子供を多く産もうするモチベーションにつながるとは到底思えない。
やはり文明が発展すればするほど、人類が減少していくのは必然ということなのだ。
私は今現在50代であるから、そんな先の世界を考えてもしょうがないのかもしれない。
例え医学が進歩して、私自身が長生きしても、西暦2100年の世界を見ることはできないだろう。
しかし、今私の息子は1999年生まれで20代である。
人生100年時代とすれば西暦2100年であれば生きている可能性が十分高い。
もし今後息子が結婚し、子供に恵まれたならば、(つまり私に孫ができれば)その子はさらに2130年頃まで生きていることになる。
そう考えると、この急激な社会の変化については、他人事とは言えないのではないか。
未来を真面目に考え、今できる行動を早めに起こすべきなのだ。
本書は単純に人口の増減だけを語っているだけではない。
西暦2100年頃の100億人超に至るまでに、国家間のバランスはめまぐるしいほど変化していく。
日本に限らず、勃興して衰退して、国力の順位は激しく入れ替わる。
これから10年くらいを見ていても、米中の行方、インド・アフリカの台頭などが影響するのは確実だろう。
本書では結びに「人類の未来は変えられる」とあるが、日本が課題先進国であることは間違いない。
少子高齢化・人口減少社会を避けられないとしても、上手く軟着陸させるやり方を見つけられるのか。
日本のこれからの対応を世界が注目しているのは事実だろう。
ある程度のところで人口減少が収まって均衡が保てればよいのだが、実際はどうなるだろうか。
これだけ科学技術が発展すれば、そういう世界を作り上げることも出来るかもしれない。
やはり一人一人が正しい知識を持って、様々な角度で議論し、実際に行動を起こすことが大切なのだと思うのだ。
我々に残された時間はない。
今からでも、真剣に考えて行動したいと思う。
(2023/10/18水) -
Posted by ブクログ
人口減少の未来が避けられない日本の今後について、より具体的な現状と解決策、考え方について学びになった。
人口減少は、単純に高齢化、少子化、社会の支え手の減少といった表面的な問題だけでなく、例えば医療における輸血不足の問題から空き屋問題、農産物生産問題など、挙げれば多くの問題が発生し、今後の生活、日本の存続に大きな影響を及ぼすものがある。そういった事実、現状を知ること、考えることが重要である。
また、人口減少が避けられないという前提に立った上で、行政としてどのような施策を打つべきか、例えばコンパクトシティ化、戦略的に縮むこと、などを考えることも重要。そういったことを理解した上で自分が人生をどのように生きていくのか考える力と行動力が求められると思った。 -
Posted by ブクログ
人口動態に基づいて近い将来何が起きるかと日本はどうすべきかが書かれた本。漠然と、あるいはあちこちで見聞きしたことが、体系的に見渡せて良かった。
この本では人口だけに注目していて労働力が足りないのか余るのかがよくわからない部分があった。全体として縮む中で地域間や職種間でバランスが崩れる事をもう少しはっきり書いてほしいし、人口密度と人口規模に基づいてこの規模ならこういう形と提言があると良かったと思う。(他の国でその規模の都市でどういう生活・職業分布みたいなのが良さそう。共著に期待)。
縮む中で、規模の増加に依存したビジネス、例えば設備投資関連ビジネスは、更新需要のみになって壊滅することももっと読みたいと思う。その残念分星を1つ落としました。