【感想・ネタバレ】未来の年表 人口減少日本でこれから起きることのレビュー

あらすじ

日本が人口減少社会にあることは「常識」。だが、その実態を正確に知る人はどのくらいいるだろうか? 第1部では「人口減少カレンダー」とし、2017年から2065年頃まで、いったい何が起こるのかを、時系列に沿って、かつ体系的に示した。第2部では、第1部で取り上げた問題への対策を「10の処方箋」として、なるべく具体的に提示した。本書は、これからの日本社会・日本経済を真摯に考えるうえでの必読書となる。

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Posted by ブクログ

少子高齢化について非常に理解が深まった。
現役世代は是非とも一読してもらい、この問題を今一度認識してほしい。2017年発行の本書だが、現在の日本を予言している。
「静かなる有事」これが本書のキーワードである。
静かなる有事とは人口減少にまつわる日々の変化は極めてわずかであるが、ゆっくりと確かな足取りで日本国民一人ひとりの暮らしが蝕まれてゆくことである。

多くの産業で人手不足と嘆いているが、5年後10年後はさらにそれは加速する。人手不足は切り離せない問題で、合計特殊出生率が改善したとしても増加には転じない(本書p44)ため、人手を増やすことは現実的に難しい。

歴史的にもここまで急速な少子高齢化はない、『求められているのは、「これまでのやり方」や過去の常識を否定し、発想を大胆に転換することだ。』p149、と本書は語っている。

本書では「戦略的に縮む」ことを提言している。地域包括ケアシステムを推進している今、自治体などを縮小することができるのか。住み慣れた地域で安心して暮らせるのは理想ではあるが「戦略的に縮む」ことも一つの選択肢として考えるべきだろう。

移民がどんどん増え、日本人が減り、日本は静かに日本でなくなってしまう未来が予想できる。日本の文化や思想が少数派になり、なくなってしまうかもしれない。そうならないためにも、政治に関心を持たなければならない時代がやってきたと強く認識した。

再読必須。

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2025年09月13日

Posted by ブクログ

「少子高齢化はもうそこまで来ている」とメディアが無責任に煽るため、漠然とした不安感だけが漂い、みんなが何となく解ったような気持ちになっている日本。これに対して、少子化と高齢化は別の問題であり、子供の数を増やす効果的な対策を打ってもその効果が出てくるのは何十年も先だから、高齢者数がピークを迎える2042年には具体的にこんなことになるよ、と例示して警鐘を鳴らしてくれる本。認知症患者数の増大、献血必要量の不足、東京郊外のゴーストタウン化、空き家が2000万戸を超える、老朽化したインフラの維持費不足、死亡者数のピークと火葬場不足、自治体の消滅危機、などなど。本の後ろ3割はこれに対する対策提言となっており前向きに読める。多くの点で納得できる。残念なのはその大胆さが現時点で行政にないこと。嘆くだけでなく、責任ある一国民として行動していきたいと思う。続編も読もう!
■自衛隊で十分な人数を確保できなくなったとしたら「国防の危機」「静かなる有事」
■「戦略的に縮む」「豊かさを維持する」「脱・東京一極集中」「少子化対策」
■次世代に日本を引き渡していく以上、今を生きる人々だけが「おいしい思い」をする政策はとるべきではない。

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2024年05月12日

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人口減少社会の行く末が分かりやすくまとめられていて、末恐ろしくなった。今でも高齢者が多く子どもが少ないと感じるのに、これからがピークとは驚くばかりだ。今の自分にできることは子育てかな。がんばりたい。

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2023年10月30日

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上手く小さく生きていける未来の為に、政治家、官僚、国民に必須アイテムだと思う。
でも、知事も首相も、家庭に生活費入れず、外面だけいい典型的な昔のダメ男じゃないですか…ね。

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2023年10月28日

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人口減少の速度は、著者の言っているスピードを超えており2022年度日本人の出生数は80万人を割ってしまったとニュースで見たことがある。生涯未婚者を如何に少なくし、家庭を持ち子育ての喜びを国民に伝えてゆく啓蒙活動に政府はお金を使うべきではなかろうか?

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2023年08月27日

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未来に希望が持てなくなる本である。
実際、オリンピックもリニアも遅れているし、コロナで日本の状況は悪化しているのかと思うとヒヤヒヤする。

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2023年03月03日

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少子高齢化というのはずいぶんと前から言われていて知識としては知っているし、街を歩いてもいつの間にか高齢者が非常に多いと感じてはいましたが、ここに書かれているようなことまでは思ってもいませんでした。まずありえないけれども現在1.44人の出生率が仮に2.0人になったとしても、そもそも出産可能女性がすでに少なくなっているので人口減にはまったく歯止めはかけられないこと、人口が減っていけば人手不足が深刻になり社会のインフラを支えることがそもそもできなくなること、病院があっても医師が足りない、医師がいても輸血用血液が足りないので治療ができない、自衛隊の人が足りなくなると国を守ることができなくなる、etc。この年にこういうことが起きるという年表と言うよりも、徐々にそうなっていくという方が正しいと思いますが、それでも非常にインパクトがあります。今の日本は個人主義が行き過ぎていて、自分の時間を大切にしたいから結婚しないとか言っていると、今当たり前にあるインフラが当たり前でなくなっていき、将来自分が高齢者になったときに支えてくれる人がいなくなるということを知ってほしいものです。この本はすべての政治家に読んでもらい、目の前の選挙だけでなく長い目で日本をどうするのか真剣に考えてほしいと切に願います。


2017年 「おばあちゃん大国」に変化
2018年 国立大学が倒産の危機へ
2019年 IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ
2020年 女性の2人に1人が50歳以上に
2021年 介護離職が大量発生する
2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する
2023年 企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
2024年 3人に1人が65歳以上の「超・高齢者大国」へ
2025年 ついに東京都も人口減少へ
2026年 認知症患者が700万人規模に
2027年 輸血用血液が不足する
2030年 百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える
2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
2035年 「未婚大国」が誕生する
2039年 深刻な火葬場不足に陥る
2040年 自治体の半数が消滅の危機に
2042年 高齢者人口が約4000万人とピークに
2045年 東京都民の3人に1人が高齢者に
2050年 世界的な食料争奪戦に巻き込まれる
2065年~外国人が無人の国土を占拠する

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2023年06月13日

購入済み

読んで良かった!

高校生の息子に読ませたいとおもう。

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2017年12月06日

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日本の少子化について具体的に書かれている。特に2027年輸血用血液の不足や2039年火葬場の不足など具体的な事例にはショックを受けた。
実際はもう少し緩やかな数値が出ているが、数年遅れで進んでいると感じる。
日本を救う処方箋では外国人に頼らない社会の構築が提言されており興味深い

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2025年11月30日

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【少子化は静かなる有事】
日本が日本らしくあるために、伝統と革新に溢れ、自信を持って、世界に貢献、発言できるようにするために、少子高齢化への取り組みは待ったなしで、ドラスティックに行っていく必要があることを痛感。個人的には第三子に1,000万とすると、非常にありがたい。政治家も社会も日本の未来を考えたときに、必ずや考えるべき内容だった。

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2025年08月13日

Posted by ブクログ

久しぶりに読み返しました。8年前の本ですが、今まさに起こっていることがそのまま書かれてあり、あらためて驚きます。

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2025年06月30日

Posted by ブクログ

日本の将来について書いてあるのだけど、読んでいると暗い気分になります。どうしてもっと早く少子化対策に本気をださなかったのかしら?自分は、どうして子供ふたりにしたのかしら?

 私は20代で子供ふたり産んだのですが、頑張れば20代のうちに3人目も可能性はありました。でも、なぜ3人目は辞めたのか?

.ワンオペ育児(昔はそんな言葉さえなかった。それ 
  ぐらいワンオペが普通だった)に家事。旦那は平日  
  は、残業、出張などほとんど家にいませんでした。
  毎日へとへとで3人目なんて無理だと思いました。
2.マンションの下の階の人から「子供の足音がうるさ 
 い」と言われ、マンションの敷地内の公園に行くと、
 近所の一戸建ての家の人から「子供の声がうるさい」
 と言われました。子供がこれ以上増えても気兼ねなく
 暮らせる家に引っ越すお金もないし、無理だと思いま 
 した。
3.旦那の夏休み、冬休みは旦那の実家へ行く。旦那の親
 って昔の育児を正しいと思っていて例えばチャイルド
 カーシートに子供を乗せていると「そんなところに縛
 り付けてかわいそう。ママのお膝がいいよなー」なん
 て言われて、いつも私が悪者。二人目が産まれたばか
 りだったので、実家に行かなかったら、向こうからや
 ってきて本当にしんどかったです。もうこれ以上しん
 どいのは無理だと思いました。

子供が少し大きくなってからもお弁当作りやPTAなど、子供が増えるとお弁当作りもPTAも負担が増えるのです。

もう私は子供を産むことはできませんが、せめて「子供の足音がうるさい」とか「声がうるさい」とかお嫁さんに「孫がかわいそう」とか言わないようにしようと思います。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

国も各地方自治体も、「少子高齢化対策」という看板を掲げがちであるが、実態がやや曖昧にも思う。さて、本書は、少子化と高齢化が同時に進む日本への処方箋を記したものだ。私の疑問は二つ。一つは諸外国も多かれ少なかれこの問題に直面しつつあると思うが、各国の対策を比較してみたい。二つは少子高齢化については、半世紀前から見当がついたことに、未だに解決の「か」すら見えていないのはなぜか。誰もが抱く疑問だからこそ、誰もが解決しようと努力するからこそ、より一層深掘りした議論が必要だと考える。

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2025年01月15日

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加速度的に人口が減少している日本において今後起こりうるであろうことが書かれている。
少子高齢社会で必要なインフラ対策が進まなくなったり、今まで当たり前に受けることができたサービスを享受できなくなる可能性があることを知れた。このような状況が常態化してしまうと、お金を持っていても自分が欲しいと思う商品やサービスを得ることが困難になったり、以前よりも高い値段でしか手に入らないのかなと考えさせられた。
個人で対策することももちろん必要だが、国や地域においては、財やサービスを生産し安定して供給する能力を毀損させないような施策が必要だと感じた。

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2024年09月18日

Posted by ブクログ

人口減少による日本の危機を過去〜未来にかけて年表で触れている本。その影響は色んなところへ派生する。

①高度経済成長期につくられた社会インフラの老朽化→労働者不足&人口減少により自治体にお金入らない&利用者下降してるのに優先すべき?などの理由から放置→より高額になっていく
②東京一極集中により東京は働き手にとっての設備が整っている→介護を受けに地方から東京へくる高齢者→設備不足により在宅介護が進む→医療従事者の人手不足&共働きにより手が回らない
③医療従事者の減少&人口減少により輸血用血液もなくなる&高齢化により病床がひっ迫→これまで受けられてた医療が受けられなくなる

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作は産経新聞論説委員の河合雅司氏が執筆した人口減少する日本の予想図であります。
データに基づく日本の行く末の描写は、もはやホラー。

・・・
人口というのは確かに数字としてはっきりしているので、生活や産業に与えるインパクトを割と正確に具体化しやすそうですね。

出生者数が分かるのだから、例えば2000年生まれの若者たちが2020年に何人程度いるのか、2040年に何人程度いるのかってことはおおよそ計算がつくわけです。

そうやって計算された人口予測をもとに、日本がどのように変貌するのかを、2016年~2065年まで、約50年間を年表形式で何が起きるのかを予測します。

本作をはじめから読んでいくと、とりあえず暗くなります。じんわりと徐々に重くなります笑 え?こんな将来暗い国に住んでいるの?ってなりますよ、きっと。

・・・
で、ワタシ的にじんわり響いたのは2039年。

「深刻な火葬場不足に陥る  国内死亡者数が約168万人とピークを迎え、霊園不足という難題も降りかかる」

とあります。

・・・
2039年からザックリ85歳程度の寿命だとすると、差し引いて、1954年前後生まれ、ベビーブーマー最後の世代が亡くなる印象でしょうかね。

筆者の見立てですと、東京という街では夫婦が田舎の片親を呼び寄せて住んでいるパターンが多いそうです。でも地価も高く老人ホームやら火葬場やらは意外と少ないと。他方人口がピークを打つのが分かるのに新たな火葬場(ハコモノ!)も作りがたく、結局待ち行列になるのでは、という予想です。

更には都心では墓が足りず、少子化で墓守がおらず、なんなら寺ですら跡継ぎがおらず廃寺、結果無縁仏が散乱する可能性についても指摘がありました。

・・・
実は先日、子どものいなかった叔父夫婦の叔父の墓参りに、叔父の奥さんとともに行ってきたもんで…。

「うちは跡継ぎはいないし、墓守も居ないからこれから死ぬ人が墓のことも考えないとダメなのよ」とおばさん。

海外にいる私が墓守になるわけにもいかず、、、なんて思っていたらこの記述。

東京はあと20年くらいでどれくらい荒れるんだろう?

・・・
本作、淡々と年を追って日本が縮んでゆくのを数字とともに具体化していますが、もちろん解決策についても提案されています。

その最たるものは「戦略的ダウンサイジング」。まっとうで正攻法ですね。私はこれを、所謂コンパクトシティ化への注力、と解しました。

他方、先祖代々の土地から離れたくない人についてはその自由は認めるものの、生活インフラについては受益者負担でよろしく、というものです。確かに広大な土地をあまねくカバーして社会インフラを提供する人員も資金もなければこうなります。

その他、抜本的な自治体合併とか、ドラスティックな教育補助、育児補助などが提案されていました。

・・・
問題はそういう抜本的な政策を貫ける政治家を我々が選べるのか、というのが、参政権を持たない我が家のガイジン家内の意見でした。

ハイ、私は選べません泣

・・・
ということで、将来の人口推移と社会情勢についての新書でした。

もっと色々な切り口があるのですが、それは擱いておきたいと思います。日本の将来は突込み所が多すぎて、まとまりませんので。

これだけシュリンクする予想があるとすれば相続税制も変わってくるかもしれません。税金は欲しいんでしょうが、相続しないで国を捨てる人たちが出てくる可能性が高いと思います。

また全国の住居の1/3が空き家になるという予想(2033年)がありましたが、年代は後づれしそうですが、住居が負の資産となる可能性は日本では今後更に高くなりそうです。

今後を生きる若い方、次世代に迷惑をかけたくないと思う方々は是非一読してご自身の将来図と重ねてみてはいかがでしょうか。

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2024年07月02日

Posted by ブクログ

人口動態という未来予測において最も起こる可能性の高いものに対して、細かく具体例を用いて書かれているので、初心者にとってかなり理解しやすい本だと思う

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2024年04月14日

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人口減少が引き起こすであろう様々な問題を分かりやすく解説してくれていた。目を背けたくなるような問題だったが、乗り切るためにはまず向き合わないと。

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2024年03月18日

Posted by ブクログ

日本の人口が減少し、少子化が進んでいることは現代ではもはや常識となっている事柄である。しかし、少子化によって私たちにどのような影響が生じるのかについて知っている人は少ないという。本書では、人口減少や少子化によってどのような問題が生じるのかを年ごとにまとめた「人口減少カレンダー」とともに、問題点について言及し、続いてどのような少子化対策をするべきであるのかを「10の処方箋」として述べられている。
個人的に最も驚いた点は、高齢化と少子化を一括りにして考えてはいけないということである。高齢化と少子化は一見関係が深く感じられるが、実際は別々の事柄であり、高齢化が進んでいるから少子化も進むと安易に考えてはいけないことを知った。
「10の処方箋」については、10番目で語られている「第三子以降に1000万円の給付をする」という少子化対策は、過去に例のない方法であり、想像に窮した。しかし、これくらい今までに類を見ない異次元の政策を行わなければ、日本の少子化に歯止めをかけることは難しいことを実感した。

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

人口減少の未来が避けられない日本の今後について、より具体的な現状と解決策、考え方について学びになった。
人口減少は、単純に高齢化、少子化、社会の支え手の減少といった表面的な問題だけでなく、例えば医療における輸血不足の問題から空き屋問題、農産物生産問題など、挙げれば多くの問題が発生し、今後の生活、日本の存続に大きな影響を及ぼすものがある。そういった事実、現状を知ること、考えることが重要である。
また、人口減少が避けられないという前提に立った上で、行政としてどのような施策を打つべきか、例えばコンパクトシティ化、戦略的に縮むこと、などを考えることも重要。そういったことを理解した上で自分が人生をどのように生きていくのか考える力と行動力が求められると思った。

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2023年11月03日

Posted by ブクログ

読めば読むほど日本大丈夫か?と思ってしまう一冊。超高齢化社会となり労働人口の減少が近い将来起こるとなると居住地、仕事を含めて考えさせられる。とはいえ国策として手を打つ。
これを機に政治に興味・関心を持つきっかけになった。

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2023年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人口減少が止まらない日本がこの先どうなっていくかを具体的な数字とともに説明するとともに、流れを変えるための大胆な提案も書かれている。

人口現象がもたらす日本の衰退は、(おそらく)多くの日本人が思っている以上に深刻。しかも、この本が出版された2017年には想定されていなかった新型コロナによる人々の行動変容がさらに拍車をかけるのでは、と危惧せずにはいられない。
"日本を救う10の処方箋"はかなり斬新だが、そのくらい本気で考えなければいけないということ。参考になった。

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2023年02月15日

購入済み

これから起きる社会変動の予言本

これから加速度的に人口が減少することで日本の社会構造がどう変化し
地方経済が疲弊していくのかを数字を使って未来予測してくれてる本。
読後、現政権のなし崩しの移民政策もこれは仕方ないのかなと思えた。

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2019年11月27日

購入済み

人口減少社会の恐ろしさ

この本の通り人口が減ると日本は大変な事になる。少子高齢化問題、この本を読んで対策を共に考えよう。

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2018年06月04日

購入済み

不安です。

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2017年07月20日

Posted by ブクログ

人口減少は静かに、しかし確実に進む。先に待つ社会の姿を描き出す。過疎化する地方、空き家が増える街、消える学校や商店。やがて都市も老いインフラの維持が重荷となる。だが危機は予測できれば備えられる。移民受け入れ、労働の効率化、地域の役割再編――選択肢はまだある。未来は私たちが描き直せる年表だ。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

第1部 人口減少カレンダー
第2部 日本を救う10の処方箋
 1.「高齢者」を削減 ※高齢者を75歳以上に
 2.24時間社会からの脱却
 3.非居住エリアを明確化
 4.都道府県を飛び地合併 ※広域合併ではなく都市部と地方の連携強化
 5.国際分業の徹底
 6.「匠の技」を活用
 7.国費学生制度で人材育成 ※医師は何人必要?
 8.中高年の地方移住推進 ※60歳の大学ライフ
 9.セカンド市民制度を創設 ※週末人口
 10.第3子以降に1000万円給付


若い人材がいなくなるのは国防の危機。スカスカ国土は外国資本に無血占領される。静かな有事。

18歳人口は18年前から分かっている。
日本は縮小するのは確実、いかに緩やかにするか
戦略的に縮もう。コンパクトシティ
都市部で介護施設は満床だから地方の空き家へ

結局は予算の問題。日本国は稼がねばならない

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2024年07月08日

Posted by ブクログ

日本の置かれた状況の危うさをひしひしと感じる。
10の処方箋は、前半に煽った危機感を拭えるほどのパンチはなかった。

個人レベルでどのような選択、将来設計をするかのヒントになった。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

ネットでたまたま広告が入ったので購入。現状の出生率から将来日本で起こることを年表形式でまとめた本。少子高齢化は確実に訪れ、環境の変化に対応する必要がある。少子化と高齢化は別問題である。2020年1/2の女性が50歳以上。子供が産めない高齢者を支える人員がいない2033年住宅の3戸に1戸が空き家になる。外国人の受け入れか。東京も高齢者だらけになる。結びが皆さんで考えていきましょうと他人任せになっており、問題提起しっぱなしなのが気になった。処方箋としてアイデアを10個並べていたがどれもイマイチ。
これを読んで、人口減少の影響は地方から深刻になると思われた。一方で地方を捨てるという選択肢により回避は可能。インフラをメンテナンスしないこと(道路、病院)により排除する。一方すまなくなった地域は捨てるのか、残った地域に集まる高齢者はどうするか。お金が無ければ食料問題にもなるので、まずは国民が年金に頼らずとも自立させる準備が必要で国民もそのリテラシーを備える必要がある。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

なんとなく人口が減っているとは聞いていましたが、ここまで危機感を持って書かれた本を読むのは、初めてでした。

私自身が、自己責任が重視された氷河期世代なので、金銭的に老後に備えてはいます。それでも厳しい現実を突きつけられました。

私がリタイアする頃には、都内の介護施設は満員、働いてくれる若い世代もいない…。

なるべく人手のかからない、介護を必要としない高齢者を目指すべく、今から自身の健康と筋肉に気を遣いたいと思います。

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2024年02月14日

Posted by ブクログ

未来の予測でほぼ的中する数少ない事例が人口動態。そこから予想される未来についての考察。右肩上がりの幻想をやめて新しい需要に目を向けることですな。

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

人口減少社会の日本で起きることが、多角的な視点から書かれていて、とても分かりやすかった。
今まで人口減少問題に対して当事者意識を持ちにくかったけど、この本を読んでこれからの日本大変だかな、、、と感じることができた。

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2023年06月14日

Posted by ブクログ

日本の暗い未来を目の当たりさせられる本です。少子高齢化をなんとかせねば!という警鐘でもあるのだろうけど、こんな暗い未来に子供を残すのって…とまだ子供がいない私としては、そう思ってしまいました。そうならないための打開策も提案されていて、一筋の希望の光は残されていたけど、不安になる本だった。でも知る事は大事、知って不安になって終わりじゃなくて、遅かれ早かれ来る事象に個人としてどう対策とっておくか、未来の子供達にどう伝えていくべきか、考えさせられる本になりました。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

河合雅司(1963年~)氏は、中大卒、産経新聞に入社し、同社政治部、論説委員、また、内閣官房有識者会議等の委員を務めた。大正大学客員教授。
本書は、少子高齢化が進む日本が、今後どのような社会になっていくのかを、年表(カレンダー)のように年次毎に示し、更に、次世代のために今取り組むべき10の処方箋を提言したものである。2017年に出版され、ベストセラーとなった。
私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。
現代日本には、言うまでもなく様々な社会問題があるのだが、我々はまず、少子高齢化の問題の決定的な特徴を理解する必要がある。それは、人口減少の原因と言われる低出生率が、仮に改善したとしても、出産適齢の女性の数が急減している現在、出生数は絶対に増えないということであり、それを含めて、人口動態予測というのは、(戦争や大規模なパンデミックでも起きない限り)極めて高い精度で当たるということである。
まず前半の年表の部分では、近年メディアでも取り上げられる「2025年問題」(「団塊の世代」が全員75歳以上になる)、「2042年問題」(「団塊ジュニアの世代」が全員75歳以上になる)のほか、2020年(既に過去のことだが)に女性の2人に1人が50歳以上になること、2033年に全国の住宅の3戸に1戸が空き家になること、2045年に東京都民の3人に1人が高齢者になること等、なかなか衝撃的な予想が示されている。
そして、それらを踏まえて、「戦略的に縮む」、「豊かさを維持する」、「脱・東京一極集中」、「少子化対策」の4つをキーワードに、以下の10の処方箋が提示されている。
1.「高齢者」を削減・・・高齢者の線引きを65歳から70~75歳に引き上げる。労働者不足も社会保障の財源問題も大きく改善する。
2.24時間社会からの脱却・・・意識を変えて、「便利過ぎる社会」から脱却する。
3.非居住エリアを明確化・・・国土を人が住む地域とそうではない地域に分け、居住エリアにコンパクトな街を作る。
4.都道府県を飛び地合併・・・自治体の線引きを見直し、補完し合えるような遠隔の自治体同士の結びつきを強める。
5.国際分業の徹底・・・限られた人材や資本を、日本が得意とする分野に集中投入する。
6.「匠の技」を活用・・・少人数で、上質、高付加価値な製品を作るビジネスモデルに転換する。
7.国費学生制度で人材育成・・・国が教育費を負担し、イノベーションを起こせるような人材を育成する。
8.中高年の地方移住推進・・・日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)の普及を進める。
9.セカンド市民制度を創設・・・都会の住民が各人の「第二の居住地」が持てるような制度を作る。
10.第3子以降に1000万円給付・・・地道に出生数を増やす取り組みをする。
処方箋の中には、既によく聞かれるものもあれば、そうでないものもあるし、本書出版後の国際情勢の変化やコロナ禍により、現在では必ずしも有効ではないものも見られるが、重要なことは、この問題が、著者の言う通り「静かなる有事」だと認識し、自分事として考え、対策に協力することであろう。(私はアラ還の一人だが、処方箋の1にも2にも賛成である)
前半は少々くどい印象は残るが、少子(高齢)化の問題を考えるに当たり、藻谷浩介『デフレの正体』(2010年)、増田寛也『地方消滅』(2014年)に加えて、読んでおいてもいい一冊かも知れない。
(2023年2月了)

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2023年02月07日

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