春日太一のレビュー一覧

  • 町山智浩・春日太一の日本映画講義 戦争・パニック映画編

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    ネタバレ

    前巻は時代劇映画について語った本で、今回は戦争アクションとパニック映画について語った本。内容は言うこと無いくらい面白い=その映画を見たくなる仕上がりだが、少し思うこともある。

    時代の流れとともに「戦争」がアンタッチャブルなものとなり、「エンタテインメント」とのハイブリッドが困難なものになってしまった(「不謹慎だ」と怒られる)ようになってしまったのは、悲しむべきか良いことなのか。

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    2019年10月20日
  • 町山智浩・春日太一の日本映画講義 時代劇編

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    世代的な問題もあるんだろうけど、話題が多くなる引っかかりのある映画となったときに、古き良き東映時代劇はお呼びではないのね。
    で、東映から選ばれるのは、工藤栄一ではなく内田吐夢だと。
    で、その内田吐夢の「宮本武蔵」の章で最後に語られるのが息子の内田一作さんの仮面ライダー第1クールの話。

    春日 画面暗いですもんね。
    町山 暗いですよ。あと、蜂女がおっぱいグルグルさせるのも、後家さん感があるんですよ。

    そんなもんねぇって(爆)

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    2019年10月10日
  • 町山智浩・春日太一の日本映画講義 戦争・パニック映画編

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    実際には、「日本沈没」の章だけ読んだところ。

    爆発の昭ちゃんへのリスペクトが嬉しい(笑)

    黒澤組+円谷組って、そういえばそうか、と今更ながら納得。

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    2019年09月12日
  • 泥沼スクリーン これまで観てきた映画のこと

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     『週刊文春』に掲載された300超の日本映画のコラムの中からセレクトされた93本と、書き下ろしの洋画編5本、ライムスター宇多丸さんとの対談からなる1冊。

     正直なところ、私は映画評論家によるかっちりとした評論がどちらかといえば苦手であり、何が苦手なのかと考えると、評論とはなんぞや、どんな人がどの位の目線で語るのか、から始まって考えが纏まらず、結局は気持ち悪いとか表現がまどろっこしくて不快とか、熱い思いが伝わってきたから何がなんでも観たくなったとか、個人の自由な主観で受け止めて良いもの、として捉えることにしている。
    で、立派で詳しい解説や評論も、あまりにも語っている人の人物像や癖とか人が見えて

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    2019年08月27日
  • あかんやつら 東映京都撮影所血風録

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    東映京都撮影所…オモテの世界と裏の世界の境界線で生きる映画人たちを時代劇研究家の春日太一氏が圧倒的な取材量と熱い筆致で描く。

    内容は戦前から現代までの歴史を網羅的に描いているが、僕が重要だと思った時代区分は次のとおり。

    (1)中村錦之介らスター中心の時代。いかにスターを美しく撮るかが重要。スターが刀を振れば殺陣が勝手に倒れてくれる様式美の時代。
    (2)高倉健、鶴田浩二ら任侠道の時代。主人公も汗をかき血を流す。労働者や学生運動家に支えられた不良感性の時代。
    (3)深作欣二「仁義なきシリーズ」の実録ヤクザ時代。リアルな残酷描写が、大衆の覗き見願望に訴えた。
    (4)「鬼龍院花子の生涯」から始まる

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    2019年02月22日
  • なぜ時代劇は滅びるのか

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    内憂外患でゾンビと化した昨今の時代劇について、その衰退の歴史をわかりやすく記した好著。昔の時代劇って、ホントにめちゃくちゃ面白かったんだぜ(過去形になるのが悲しい)。

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    2018年01月08日
  • あかんやつら 東映京都撮影所血風録

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    同著者の『時代劇は死なず!』は主にTV時代劇の歩みを追った書だったが、こちらは映画、それも「東映京都撮影所」に絞ったものである。530頁もボリュームだが、読む手はまったく止まらず、一気に読み切ってしまった。映画に全てをかけて魂を燃やし尽くした、フィルムに写っていない作り手たちの熱すぎるドラマに、泣き笑いが止まらない……

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    2018年01月08日
  • 天才 勝新太郎

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    ネタバレ

    黒沢監督ともめて降板した映画「影武者」
    代役は仲代達矢さん。

    「戦場のメリークリスマス」での
    代役はビートたけしさん。

    人生は本当に運だということが分かるのではないかと。

    勝新太郎さんから学べることが多くあるのでは。

    それとこれからのテレビ業界の行く先が
    わかるかもしれない一冊かなとおもいますよ。

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    2017年11月04日
  • 仲代達矢が語る日本映画黄金時代 完全版

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    娘に言わせると「仲代達矢っていまいちピンとこない」とか。
    時代ですかね~、でも現存する役者の中ではピカイチの俳優さんだと想います。
    私は特に「切腹」という映画が大好きです。
    この本は彼がこれまで舞台、映画で関わってきた人日のエピソードや役作りについて
    大変興味深い話が満載されています。
    映画好きのみなさん、必読の一冊だと想います。

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    2017年09月27日
  • 「ドラマ鬼平犯科帳」ができるまで

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    28年間に渡り放送された「鬼平犯科帳」その長い歴史を振り返り、制作スタッフの貴重な証言を聞き取るなど鬼平ファン必読の書。

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    2017年02月09日
  • 鬼才 五社英雄の生涯

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    冒頭から五社自身が語っていた身の上話のウソが暴露される。ウケるためだったら平気でウソをつく見栄とハッタリの塊のような男の肖像が、丹念な裏取りで描かれる。

    テレビという当時見下されていたメディアから上から目線を見下していた映画界に殴り込みをかける気負いから、元からのハッタリ気質に磨きをかけ、映画の見世物としての原点に戻って成功していく。
    今のテレビ界と映画界の関係を見ると信じられないような状態で、ここ数十年の変化の大きさにほとんど嘆息する。

    一方で安定したサラリーマンというテレビ局員としての地位をなかなか捨てきれない小心さも描かれる。その地位を思いがけない形で放棄せざるをえなくなり、退路を断

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    2016年09月04日
  • あかんやつら 東映京都撮影所血風録

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    胸が痺れて、震えて、泣いた。最高に熱い話。決して、お涙頂戴ものではなくて、ただ感傷に浸ってノスタルジックになるわけでもなく、最後は未来への道を拓こうとする姿勢を見せてくれた。

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    2016年09月01日
  • あかんやつら 東映京都撮影所血風録

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    数多のヒット作を世に送り出した東映京都撮影所。その栄枯盛衰を俳優、プロデューサー、そして監督、脚本家から現場のスタッフにいたる多くの人々の視点から辿る。綺羅、星のごとく居並ぶ大スターはもちろん、殺陣師などの職人さんたちの言葉は雄弁であり、華やかな銀幕の裏側がいかに凄まじいものであったかを物語る。

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    2016年08月15日
  • 市川崑と『犬神家の一族』

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    前提知識があれば、楽しめます。市川監督がアニメをやっていたことに、静へのこだわりみたいなのの根拠としていました。アニメといってもディズニーなので、動かすことにこだわる作品群ですけど。

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    2015年12月14日
  • 市川崑と『犬神家の一族』

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    巨匠といわれる市川崑監督の作品がもう一つしっくりしていなかった理由が少しわかった気がする。
    巨匠の映画製作の裏には奥様の強力な後ろ盾があったという事、そしてミステリーを映画に本格的に導入して成功したのは犬神家の一族が最初なのではないかという視点がもの凄く興味を引いた。

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    2015年12月12日
  • 役者は一日にしてならず

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    はじめに(三國連太郎との六分間)

    平幹二朗
    千葉真一
    夏八木勲
    中村敦夫
    林与一
    近藤正臣
    松方弘樹
    前田吟
    平泉成
    杉良太郎
    蟹江敬三
    綿引勝彦
    伊吹吾郎
    田村亮
    風間杜夫
    草刈正雄

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    2015年09月30日
  • 仁義なき日本沈没―東宝vs.東映の戦後サバイバル―

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    東宝vs東映というふたつの映画会社の興亡史というより、時代vs映画だったり、ビジネスvs文化だったり、都会vs地方だったり、製作vs興行だったり、質vs量だったり、巨匠vs新人だったり、さまざまな対立が目まぐるしく攻守を変えながら展開する産業史。一方の強みが、アッと言う間に弱点となり、追いつめられた方の開き直りがアッと言うような逆転を生む、章が移るたびに状況が変化し、そして徐々に徐々に衰退していく映画産業の戦後史を一気に駆け抜ける本です。ふたつの会社、ひとつの業界の浮き沈みがこんなにも激しいのは、やはり、扱っているものがエンターテイメントであり、アートだからでしょうか?1973年公開のそれぞれ

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    2015年07月29日
  • 天才 勝新太郎

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    面白かった。でも章の順番が良くない。1章が座頭市の演出を付ける勝新太郎、だから面食らう。時系列順に並べてくれたほうがすんなり読めたと思う。

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    2015年07月19日
  • なぜ時代劇は滅びるのか

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    熱い、熱すぎる・・・!

    著者の時代劇への溢れんばかりの想いの丈が、
    詳細かつ丁寧に綴られている良書。

    「水戸黄門」のくだりなどは、なるほど、
    と目から鱗が落ちることばかり。

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    2015年03月27日
  • なぜ時代劇は滅びるのか

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    いまも細々と作られ続けられてはいますが、凋落した「時代劇」の現状に至った理由を辛過ぎる眼差しで次から次へと指摘するとともに、逆にそこから著者の「時代劇」に対する深い愛情が感じられる一冊です。
    自分もこどもの頃から時代劇は大好きでして、よく観ていた記憶があるのは大川橋蔵の『銭形平次』、東野英治郎の『水戸黄門』、中村梅之助の『遠山の金さん』『伝七捕物帳』、里見浩太朗の『大江戸捜査網』、杉良太郎の『遠山の金さん』『新五捕物帳』、高橋英樹の『桃太郎侍』などで、そのほか観ていた憶えがあるのは中村敦夫の『木枯らし紋次郎』や勝新太郎の『座頭市』、萬屋錦之介の『子連れ狼』『鬼平犯科帳』などがあります。また、N

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    2015年03月16日