春日太一のレビュー一覧
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自分の記憶にある時代劇といえば暴れん坊将軍くらいで、なぜかと言うと父親が見ていたから。気になっていたのはなんだかいつもみんな服やら何やらピカピカだったので、本当にこんなに綺麗だったのかなーとは思っていた。それがファンタジーと言われればそうなのか、単に手を抜いていたのか。
とかなんとか、時代劇の諸々の裏話みたいなものが書いてあるので、時代劇ファンじゃなくても楽しげ。ジジババが見つからいつも同じ展開になったわけじゃないのかー。
この本から時は流れて、今はハリウッド経由で時代劇が注目されているらしいので、また新しい時代になったら面白いのかもしれぬ。でもほっとくと中国になってたりするから気をつけんと。 -
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01
東映は映画の製作,配給会社である.戦後の一時期に台頭した,その最も盛んな活動を見せた時期が描き込まれている.年代で言えば1950年代から60年代にかけてだろうか.東映の全てではなく,その特徴が最も現れていた京都撮影所(02)が中心的な舞台となる.出入りするのは俳優に限らない.この撮影所から吐き出される映像作品には,監督,助監督,プロデューサー,撮影,照明,美術といった面々のほか,大部屋の斬られ役たちも出入りする.その胡散臭さと柄の悪さには舌を巻く.違法すれすれと言わず,戦後のどさくさに紛れた不法もあっただろうことが示唆される.また,警察組織や反社会組織とも連携したなかに東映の映画が生み出 -
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ネタバレ人間は、生れて、生きて、死んで行く。その生きて行く間が人生である。
人生とは何だらう。
恰もそれは賽の河原の石積のようなものである。笑ったり泣いたりしながら、みんな、それぞれ自分の石を積んで行く。
ところが、時々、自分たちの力ではどうしようもない鬼(災難その他)がやって来て、金棒で無慈悲にこの石を打ち崩す。
表面的な涙だけではない。心の中が、いや、体全体までが涙で充満する。
そして、嘆き悲しみながらも、また石を積み始める。その涙の底には、その人自身は気がつかないにしても、何かとても強い意志……生きて行こうとするなにものかが……不思議な程に強い生命力がある。
もし、地球上のあらゆる -
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間違いのない大作を書く大御所、の印象があった橋本忍。それはそうなのだが、思いもよらないギャンブラーなお人柄、脚本職人のような一面がある反面、作品全体を予算取りから興行面から大きな俯瞰の目で眺め当たり外れを見当する山師のような面もある、たいへん人間臭く魅力的な人物であった。「砂の器」を中心としてノリに乗っている時期の仕事量、質、勢い、読んでいても圧倒される。そこから「幻の湖」に至っての空回り、周囲との噛み合わなさなどは、辛い内容だ。だが最晩年の果てまで筆者は追ってくれる。そこには命を削って最後の瞬間まで書き続ける執念の姿があり、とんでもない一映画人の一代記を読み終えた読後感に包まれた。以下は印象
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「羅生門」「七人の侍」「隠し砦の三悪人」から「私は貝になりたい」「砂の器」等など、大いに楽しませて貰ったその作品群から、この偉大な脚本家の創作の秘密、裏話などが知れれば、との興味から本書を取ったが、没後ご家族から提供された生原稿やノートに加え晩年の直接インタビューも含めて膨大な資料から整理、検証された本書の内容は非常に興味深く面白かった。
優れたシナリオライターであるだけでなく、映画が当たる当たらない要因もきちんと分析して企画に反映したり採算も計算したりのプロデューサー的能力も高かった事、日本映画界旧来のやり方に危機感を持って橋本プロダクションを作ってプロダクション制に移行していった先見性など -
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