春日太一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画評論家という職業は、絶滅危惧種的存在にしか思えないけど、春日太一の本を読むと、映画史家というのは必要なんだなあ毎回思います。
短時間のインタビューで、ベテラン俳優達から、実のある話をうまく引き出せる著者の手腕は鮮やかです。
登場している俳優たちは、名前と顔は知ってるけど、邦画もTVドラマも殆見ない自分的には、俳優としてというよりも、バラエティ番組などで見かける大御所俳優枠というポジションのおじさん達。という程度の認識しかありませんでした。
例えば、松方弘樹なんて、昔「元気が出るTV」でただ笑ってるだけの、おじさん。と思っていたので、時代劇に対する思い入れの深さとかが書かれていて、良 -
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Posted by ブクログ
基本的には、この本、映像関係の職業に関係が無い人がどういう興味を持って読めるのか、面白いのかしらん。そこはサッパリ判りません(笑)。
207頁、一気読みでした。
春日太一さんというと、ここのところ活発に活動していらっしゃる、「2010年代の邦画評論家」。まっとうな意見をお持ちと思いますが、それもそのはず、映画評論家と言うよりも映画史研究家。
映画史をちゃんと勉強されているので、日本や世界の近現代史もそうそうは踏み外さずに把握していらっしゃると見えます。
蓮見重彦的な、総毛立つような興奮、フランス現代思想直輸入的な刺激はありません。一方で実に地に足着いた意見と活動だと思います。
要点で言っちゃ -
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いやあ、久しぶりに熱いのを読んだ! 高野秀行さんが「こんなに悲しくも面白いレポートは珍しい」と紹介していたのだが、まさにその通り。著者の悲憤がストレートに伝わってくる。
著者は1977年生まれ。おやまあその若さで時代劇研究家?と思うのだが、その「時代劇=高齢者向け」という状況こそが今日の惨状を招いたのだと著者は言う。若者が見ない番組に大手スポンサーはつかない。何故若者は時代劇を見ないのか? ずばり「つまらないから」。じゃあ、何故時代劇はつまらなくなったのか?
撮影所が下請け化し技術も停滞している・時代考証をやかましく言い立てることで表現が窮屈になっている・人気者に頼るドラマ作りで、時代劇を -
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私たちの世代にとって勝新太郎といえばなんといってもパンツにコカインのイメージが強烈すぎて、子どもごころにもとにかく規格外なとんでもないおっさんだなということだけはわかった。
(この「とんでもなさ」は、おそらくあの時代の映画人が多かれ少なかれ共通してもっていた資質なのであって、私じしんまさにそこに魅力をかんじたからこそ黄金時代の日本映画にずぶずぶとはまりこむようになったのだが、それはまたのちの話。)
さいごの映画「座頭市」(勝新にとって最後の、という意味です)がせいぜいリアルタイムで、かつての、プログラムピクチュアとしての座頭市は東京の大学生として名画座やビデオでみた口だ。テレビシリーズにいた -
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表題は「天才 勝新太郎」だが、紙一重の所で「奇人」、もっと言えば「狂人」としか思えない不世出の俳優だろうと思う。
数々の逸話を残して別世界へ行ってしまった「カツシン」。もし生きていたら座頭市に代わる何かを仕掛けてたのではないかと思うが、一方で、これに固執しすぎて映画界から追放されるような事件を起こしたかも知れないともイメージしてる。
よく、俳優は役柄になり切るというが、この人の場合は「憑依」してそのものになってしまう所が本当に怖さと凄みを感じた。
但し、絶対にこんな人とは付き合いたくないと誰しも思うだろう。
そういう意味でも、「狂人」とはこういうもの、かつて映画界に一人の「狂人」がいた -
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Posted by ブクログ
本を読む以外に好きなことを上げろ」と言われたら、映画鑑賞と
答える。つくづくインドアな人間だなぁと思う。
しかし、これまでの生涯(大袈裟か)で観た映画の本数は、邦画より
圧倒的に洋画が多い。近年はとんと邦画には御無沙汰している。
それでもお金のない学生の頃、古い邦画を名画座などで観た。
映画は一番お金のかからない娯楽だった。
戦後の日本で庶民の楽しみは映画だった。テレビはまだ普及せず、
劇場のスクリーンに映し出されるスターに夢中になった時代だった。
労働争議で分裂する東宝、元々倒産寸前だった東映が、いかに
ヒット作を飛ばしマンネリ化に陥り、映画産業斜陽期をどのように
乗り切ったかを、興