濱田浩輔のレビュー一覧
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学園もの恋愛ファンタジー
学園もの恋愛ファンタジーにラブコメ風の味付けをしたもの。
ストーリーはそこそこ丁寧に書かれて、少しミステリーっぽくしているところがあって面白い。
絵柄は普通だが、登場人物の描き分けがいまいち。 -
購入済み
バトミントンコミック
この作品の本来の設定であるバトミントンがいよいよ主題になってきたという第三巻目。
ところどころに入っているバトミントンの解説ページがずいぶん参考になる。
著者はバトミントンの経験者か?
絵は相変わらず力強くて勢いがいい。コマ割りの工夫などもすばらしい。 -
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勢いをつけて第2巻
絵もストーリーも第一巻よりぐっと勢いを増した気がする。スポーツ漫画らしく絵もスピード感があるが丁寧に描かれていて破綻していない。
ストーリーはチームの問題点が見えてきたところ。典型的なチームメンバー内部での内輪もめだがどのようになってゆくのか気がかり。 -
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王道を行くスポーツ漫画
天才登場という王道を行くスポーツ漫画。舞台となっているバドミントンはちょっと地味なスポーツだが手軽にできてなおかつ奥の深いスポーツ。
絵もストーリーもとても勢いがありあっという間に一巻読み終わってしまった。 -
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すっかりと熱い戦いに、、
最初の頃の主人公のスタイルは段々と無くなって行きまして、今では異様に熱量の高い戦いばかりになって来ていますが、それはそれで楽しく読ませて頂いています。
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Posted by ブクログ
クロスファイアを攻略しかけたと思った途端に新技を披露されるなんて、唯華としては困惑させられる展開
だというのに、そうした隠し技を用いたとしても綾乃は唯華を容易には引き離せないのか
唯華って何から何まで相手の思考や癖を読んだバドミントンをしてくるから、彼女を躱す為には思考を越えたプレイングを行うか、唯華の知らない状況を作り出すしか無い。そういった意味では試合終盤で隠し玉を放つ選択は間違いではない
ただ、そんな隠し玉一つで倒せるほど唯華は容易くなく。また、綾乃も完全に我が物と出来ていない技を使用した事で自身のプレイングへの不信感が高まってしまうのか。また、あと少しで決勝へ進む勝者が決まるという段に来て、会場や流れの雰囲気に呑まれるのも意外な展開。良くも悪くも彼女は流れを作る側だと思っていたから
どちらにせよ唯華が不利である事は変わりない。そこで出来るとは思っていなかったジャンピングスマッシュを見せたのは流れを掴み直す一打と言えそうだ。最後にはハルダウン・クロスファイアを分析した上で捉えてみせた
…それでも負けてしまったけど
これ、勝者が曖昧になる決着だな……。唯華としては点数により負けたのだから言い訳なんて出来ない。けど、綾乃は攻略される筈のない技を攻略された事で勝利の悦楽も無い
どちらにせよ、唯華は準決勝の相手に相応しく、そして三強を背負う申し分ない実力者ではありましたよ
凄まじい準決勝を見せられた事もあってか、コニーと路の試合があっさりとした終わりとなったのは切なさを覚えてしまう
路とて三強を背負う者として1年生などに負けられないと吠えていたし、試合前半では彼女の気迫がコニーを呑み込んでいた。なのに、コニーは三強などとは比べ物にならない『史上たった一人の特別な存在』という看板を背負い直す事で路を圧倒するのか…。てか、点差えぐいな……
綾乃は泪と唯華を倒し、コニーはなぎさと路を倒す。三強の打倒どころではない新時代の到来。
そうした果てにあった72話『”Bright(光よ)!!!”』で描かれた羽咲母娘とコニーの心情変化・表現をすぐ様に理解し切るのは難しい
バドミントンが人生の軸に在り過ぎた一家はバドミントンから得られる感情を普通の人よりも強く得てしまう。路の姉が「人生背負ってコートに立てるか?」と否定的に捉えるけど、羽咲母娘はそれが出来てしまったタイプか
有千夏は子育てをする上で元々はそんなつもり無かったろう。しかし、綾乃が生まれながらの才能を見せた事実、これ以上自分が近くに居たら綾乃の才能が陰る可能性、綾乃と生涯を競うライバル・コニーの存在。それらが噛み合った結果、この母娘の人生はバドミントンが占める比重が強くなってしまって
歪みと狂気を自覚した瞬間、きっと有千夏に去来したのは罪悪感かな。なのに綾乃は罪を責める事をこそ責めるのか……
母娘間でまともな会話なんて何年もできていないのに、綾乃が直接有千夏に伝えたのは、限りある命の時間を共有する事でも、目の前からいなくなった過去を責める事でもなく。綾乃はバドミントンを通して得られた祝福に感謝している。それはコニーも同様
綾乃とコニーは有千夏が望んだ天才としてもうすぐ“完成品”を差し出せる段階まで来た。だからこそ、有千夏に謝って欲しい事なんて何もないという事なのかな……。でも、それはエレナが言うように歪んでるよなぁ。もう3人の状況は余人が理解できるものではない
あれ程までの狂気を披露した二人が激突する決勝は果たしてどのようなものになるか?吹っ切れた表情をしながらも内面は歪みに歪んだ二人の打ち合いは気持ち良さと破滅がどのように入り混じるものとなるか?
三強の時代は終わり新時代が到来し、けれどここで行われる一戦は永遠のものとなる事はなく。たった一度しか訪れない高校一年生の夏の極みが遂に始まりますよ! -
Posted by ブクログ
命の限界まで挑むような凄まじい勝負を見せつけたなぎさとコニーとはまた違うタイプの勝負が行われる綾乃と唯華の試合は前巻とは全く異なる印象の展開となったね
頭脳タイプの唯華と感覚タイプの綾乃、フィジカル的にどちらが有利というのも無いのだから、結局は相手を上回るプレイングが出来た方が勝てるという話になる。同時に差が僅かであるなら優劣は容易に引っ繰り返るとも言える
ただ、綾乃に関する懸念点は前巻ラストで母のタイムリミットを知ってしまった為に心の動揺または過剰な入れ込みが生じてしまった点か
そうした背景の為か、唯華に釣られてどう試合を進めるか?どうすれば唯華を倒せるか?と綾乃が分析し始めるのは意外な展開。泪が言うように超常的な感覚で戦う事こそ綾乃の本領であるのに、自ら有利を捨てるなんて愚策。それともこれとて唯華の策か
ただ、唯華は綾乃を容易には圧倒できないんだよね。両者に差はあっても極僅かだから、唯華が読み切った流れだろうと綾乃は予想を覆すプレイングによって彼女の裏を突く
しかし、裏を突くなんて頻繁に出来る技では無いから綾乃は劣勢に近付いてしまう
それが変わるのはなぎさの叱咤か。中学時代の綾乃にボロボロにされ、県大会で勝ち、そして最も近くで競っているなぎさは誰よりも今の綾乃を理解している。綾乃の良さは怖さは試合を楽しもうとする心、ただでさえ強いのに上を目指そうとする姿勢にあるのだと伝えてくれる
何というか、チームメイトの言葉によって綾乃が目を覚ます展開はかつての彼女を思えば意外なものであり、同時に彼女が強者へと成長した証であるように思えたよ
綾乃が持ち直したとしても唯華がリードする傾向は変わらない試合が変化したのは綾乃が唯華に純粋すぎる質問をしてからか
唯華としては類似するタイプと最高に競い合える試合が出来ていたから漏れてしまっただろう自然な笑み。けど、バドミントンに意味を過度に見出そうとする綾乃はそこに理由を求めてしまう
あの瞬間はどう考えても試合の分水嶺、唯華が綾乃の心理コントロールに奔っていたら、この後は唯華の一方的な試合が展開されていただろうけれど、唯華はそうはしなかった。長らくリーダータイプとして集団を率いて来た性格が反映された面もあるだろうけど、そこで綾乃を利用しようとしない点は綾乃にとって理解の一助となる。試合は少しずつ綾乃有利に傾くわけだ
だとしても直後から綾乃が超集中に入るなんて誰が予想しただろうね
唯華の決め球をマッチポイントの状況で完璧に返球した。また挑発ギリギリのラケット遊びまで含んでいる。その状況は誰がどう見ても綾乃が試合を把握したと感じてしまうものであり、メンタルコントロールに優れた唯華ですら呑み込んでしまう
もし、試合に関われる者が綾乃と唯華だけだったら、試合はそのまま展開していただろうけど、インターバルでは彼女らを支える者の言葉を受けられる。いつしか絞られていた視界を広げる言葉を授けて貰える。何よりも友人の激励によって思考を切り替える
特に唯華の場合はキャプテンとして背負うものの大きさが彼女の負担となりつつも、勝つ為の貪欲さの糧となるのは印象的
唯華は応援してくれる皆の為に、綾乃は時間限られた母の為に。そうして両者共に試合の中で進化・成長を目指すのは熱い展開
でも、そうした進化って綾乃の方にばかり期待して読んでいたのも一つの事実で。ここで唯華がもはや分析を超えた感覚のような観察をして綾乃を攻略し始めたのは本当に意外な展開
唯華は良くも悪くも自分の分析に従ってしまう。だから負け試合となれば流れを自分の力で変えられなかった。そんな唯華が“勘”によって綾乃のクロスファイアを読み切る。これは本当に驚かされましたよ
ただ、それだけに綾乃が打ち出した奥の手が両者の成長にどう影響するのか全く読めなくなったとも言えるのだけど -
Posted by ブクログ
前巻ラスト時点でなぎさは劣勢となりコニーにより試合は閉じられると思わせられただけに、そこからなぎさが反撃に反撃を重ねるとは本当に驚きの展開
天才・コニーを相手にした時、最も緩めてはならないのはプレイの質よりも己の心。3ゲーム目になって7点連取されたら普通の人間は折れてしまう。けど、なぎさは折れないどころかコニーに喰らい付くわけだ
なぎさって本作の他選手と比べ特別にセンスが良いというわけではない。けれど高身長からのスマッシュが強烈なパワータイプだった。その反面、スタミナや膝に不安があったし選球眼が良いわけでもなかった。考えて試合を組み立てるタイプでもない
でも、上位存在であるコニーとの試合を通して、なぎさは覚醒していくわけだ。天才・コニーをも脅かす存在として
他方でコニーは立ちはだかったなぎさをむしろ歓迎するのか
天才故に地獄を知らない彼女は自分を苦しめられる敵を求めてしまう。だからこそ、試合では手を抜いてしまう部分があるし、強い相手ならば底力を引き出すような試合展開にもしてしまう
綾乃とは違う意味でコニーにとってもバドミントンは人生を構築する重大な要素だから、バドミントンを通して己の人生を見出したい面もあるのだろうね
でも、そんな姿勢は目の前にした試合を舐めているようなもので。膝の恐怖も忘れて試合に命の全てを懸けているようななぎさにとってコニーの境地なんて今更の話。下手な好奇心で地獄を覗き込もうと思えば、どこまで続くともしれない暗闇に堕ちてしまう
でも、コニーがそうして舐めていれば誰でもコニーを地獄に落とせたかと言えばそうではなく。なぎさという想像していかった強敵の存在が、県大会では綾乃を破った実力者が更なる実力者と競う中で成長したというイレギュラーが生じた為に発生した超展開
あまりにハイレベルで読んでいるこちらまで熱くなるような凄まじい戦いだっただけに、あのような終わり方を迎えるとは……
コニーはプロ生活を経ているため、一つの試合で命懸けになるなんて無かった。対してなぎさはそれが出来ていたけど、彼女のバド人生を預かる立花は異なる視点を持たねばならない。あと少しの状況だろうと棄権を選ぶ決断をしなければならない
あのシーンはどう考えても不満足を覚えるもので納得が難しい終わり方なのだけど、立花が指摘したように終了時の得点はコニーが上回っているし、コニー本来の試合スタイルである次の試合を考慮に入れた力の出し方という意味では棄権に至らなかったコニーの方が正しいという見方もできる
納得し難くてもやはりコニーの方が勝者なのだ
そして勝者だから、泥沼のような試合から得たものが多くあり、次の試合や決勝に向けての心構えを表明できると
遂にベスト4のメンツが決定。その上で決勝前夜という時間は長かった今日という一日を振り返らせるものとなるね
憑き物が落ちたような泪の表情にはこちらまで安心させられるし、泪敗北を受けて三強を終わらせまいとする路は健気に思える。助言を必要とせず飄々とした唯華の底は知れない
改めて翌日に迫った準決勝・決勝戦への期待を膨らませてくれる
印象的なのはダブルス準決勝の模様か
前巻では泪の敗北により一つの時代が終わったと寂寥感たっぷりに描かれていたけど、それで本当に泪という存在が終わってしまうわけではなく、伸び伸びとプレイできていそうな点は一種の救いに思えたな
対して、救いなんて言葉が似合わない心境に陥ってしまったのが綾乃か……
前巻ではようやく親子が向き合えそうに思えた。そんなタイミングで告げられた終わりの時間は優しくなりたいとバドミントンに向き合っていた彼女を再び闇落ちさせてしまいそうな気が…… -
Posted by ブクログ
この巻は2試合しか描かれていないのに、物足りないとは全く思わせない程の熱量を感じさせる作りとなっていましたよ…
綾乃が1ゲーム取った事でどちらが勝つか判らなくなった展開は、ただそれだけの意味に留まらず、会場に一種の寂寥感を齎す事に
もしかしたら泪が負けるかもしれないとコートを見詰める同年代達の視線が物哀しく、同時にどれだけ多くの人が泪の強さを特別なものと捉えて来たかが感じられるかのよう
そうした視線が響いたのか、綾乃に喰らい付き始める泪の様子は表情が描かれるシーンが限られている為に目が惹きつけられる。彼女の心情を考えてしまう
インターハイ優勝への道を三強ではない人間に破られれば時代の移り変わりを感じさせる。ただ、泪の場合はそれだけでなく、自身が背負ってきた天才性についても終わりと成り得るわけだ
小学生年代から無敵の泪にとって、優勝を阻む綾乃は確かな壁と呼べる程の強敵。だからこそ我武者羅になって戦う必要があり、それが泪に溢れるばかりの涙を流させる理由になる
勝ちによる楽しさを求めていた天才の泪ではなく、愛されたくて藻掻いていた幼い泪の姿を顕わにする
兄に褒められて少し恥ずかしそうにして、膝を抱えてロビーで旭を待つ泪の様子は年相応よりも幼く感じられ、天才でなくても良い彼女の時代がようやく始まったのだと思えたよ
もう一つの試合、コニーとなぎさの対決は実力的には遥か高みに居るコニーに対してなぎさがフィジカルと熱量によって追い縋る展開に
コニーの試合運びって感覚的な部分が強い為に一つの弱点・攻略法を見つけても、自分の思いもしない弱点を突かれてしまう恐ろしいもの
なのにコニー自身はベスト4を懸けた試合だろうと楽しもうとしているのは印象的
なぎさについて気になるポイントだった膝については、なぎさ自身が試合に集中し楽しむ事で忘却の彼方へ置き去りにしているようで
綾乃との試合の時も思ったけど、余計な要素を考えなくなったなぎさは本当に強い
でも、コニーはなぎさを上回る感覚的バドミントンによって容易に局面を変えてくる。コニーに勝とうとするなら、今までになかった引き出しを開けて新境地を拓かなければならない
ネット前の接戦、選球眼、アウトへの誘導。極めつけは高公正とは思えない高所からのスマッシュか。会場を味方につけ、コニーに勝てるのではないかと誰しもに思わせるなぎさのプレイは彼女とて優勝候補だと実感させるもの
だからこそ、驚愕させられるのは3ゲーム目からのコニーの一方的な攻勢
ベスト4を懸けた試合でも”手を抜いていた”という事実がコニーの異次元性を象徴している。しかし、本気のコニーを引き出させたなぎさも異次元に手が届く余地があったと言えるのだろうけど…
もはやなぎさに反攻出来るとは全く思えない展開。彼女が目指した日本一の目標はこのまま潰えてしまうのだろうか……?
試合に疲れて眠る綾乃を有千夏が背負うシーンは珍しい程に普通の親子らしい姿
ここで太郎丸が教師らしい説教をしたのは転換点になり得るシーンだったような
散々に迷って綾乃の親にきちんとなれなかった有千夏。綾乃と向き合う上で何が綾乃の為になるかが見えた彼女はようやく親子として話が出来るのだろうか? -
Posted by ブクログ
スポーツ作品には「試合の中で成長する」タイプが登場するものだけど、綾乃もそれに近いタイプであるように思える
試合センスが上がるという意味ではなく、試合を通して自分や相手やバドミントンを学んでいる。幼き頃よりバドミントンが当たり前に存在して、相手よりも当然のように強かった綾乃は自分に追い付く強さを持つなぎさと出会いバドミントンを通した学びを得た。それは全国大会でも変わらず狼森相手でも同様
そう思えば、試合展開もクロスファイアを披露したから優勢に回ったのではなく、狼森との試合で上手く行かない部分があったからこそ、学びを通して狼森を上回った印象
そうして綾乃が得た超常的センスがラリーを通しての会話か。その成長は何よりも綾乃に「一人ではない」という感覚を齎すものとなるだろうね
試合を学びの場とする綾乃だからこそ、相手へ必要以上に耳を傾けてしまったのが泪との試合か
泪は出会い頭に綾乃を挑発したように、綾乃から何かを引き出そうとしている。そして今の泪にはかつての綾乃のような危うさ又は不確かさがある。だからバドミントンの試合を特別なものと捉え過ぎてしまっている綾乃は泪とバドミントンを通した会話を試みようとしてしまうと
でも、泪は綾乃から引き出したいのであって、綾乃と会話したいわけではないんだよね。綾乃に泪のスタンスは理解が難しい
ここでヴィゴが繊細な綾乃の内心を汲んだ上で彼女に必要なスタンスを授けたのは良かったな。相手へ耳を傾ける為に己を蔑ろにしても相手には届かない。相手へ届く何かをはっきりさせる為に己を定めなければならない
そうして今の羽咲綾乃ではなく、昔の羽咲綾乃として泪にぶつかりに行く。泪が待ち望んだ神藤綾乃は限定的に降臨したわけだ
かつての在り方を伴う綾乃は恐ろしいね。あの頃も試合相手を容赦なく潰していた。それが周囲との軋轢となった。でも目の前に居る泪は弱者などではなく強者、どれだけ潰そうとしても軋轢なんて生まれる筈もない
ここに泪が望んだ綾乃の強さが自分に何を齎すかを理解していなかった泪の姿が浮き彫りとなるね
描かれるは泪の過去であり、今は三強と呼ばれる世代の成り立ちか
子供時代を見れば判るけど、当たり前ながら泪と綾乃の幼少期は全く異なるもの。唯一の類似点が相手に勝ち過ぎてしまった点くらい
むしろ泪の場合は勝ち過ぎた為に失った経験こそ、彼女の現在を構築しているように思えるね。勝ち過ぎた事を責められ、勝者故に近付く者を失い
泪にとって決定的な喪失はやはり兄の一件か。自分の味方をしてくれていた兄を彼女は潰してしまった、その未来ごと
そうして始めたのが自己否定か…。綾乃は母に見つけて貰いたくて”神藤”を名乗って己を変えたけど、泪は自分を責める己に耐えられなくて”俺”を名乗って別人になった気で居たのか…
流れは完全に出来ていた。なのに追い詰められた状況から泪が豹変したのは何故なのか。弱点を突く攻撃が出来ていた綾乃をして「スケールが私とは違う」と言わしめた大きさは強者ならではか
泪が綾乃の攻勢に押されて揺らいだように、綾乃も押されて揺らぐかと思いきや…
どのような攻撃にも喰らい付く様はそれこそ原初の綾乃の在り方。しかし、今の綾乃はあの頃より遥かに成長していて
必死になる綾乃を見てつい応援してしまった有千夏の様子は驚き。母が見る前でかつての綾乃を思わせる要素を持つ泪に対して綾乃はどのような証明を行うのだろうね? -
Posted by ブクログ
数多の強豪を経て遂に始まるインターハイ。行ける選手が限られているのは当然ながら、誰も彼もが応援に駆け付けられるわけではないという点は特別感を感じられるね
なぎさを送り出す理子達、人知れずヴィゴの庇護下で鍛錬を積む綾乃。てか、綾乃は会場まで走って到着したのか。遅れてやってくるのは主人公感があるけれど、開会式に遅刻しそうになるのは普通に駄目じゃない?
まあ、色々と普通じゃない綾乃の場合はこうした集まりに参加する事こそ重要か
そして普通だけれど強者揃いの集団に混ざる事で見えてくるのは綾乃が一時期に比べ大分穏やかになった点。その様子は若干拍子抜けするくらい
北小町から出場するのはシングルスの2人だけなため、まず描かれるは団体戦。こうして主役以外の試合も描かれるのは良いものだね
…既に実力が描かれている石澤に対し、作中では実力の程が描かれていなかった志波姫がどれほどの強豪であるのかを示すものともなってしまったけど
石澤は初登場時に監督が鬱陶しく指示出しする状況に押し潰されそうな雰囲気があったけど、監督が変わり石澤が変わった事で良い成長が見られたタイプ
それだけに成長途上の不確かさがある石澤の隙を志波姫が容赦なく突いてくるのは恐ろしさが感じられる
てか、バドミントンって一瞬の勝負が繰り返されるスポーツと認識しているだけに、試合中に細かい分析をする志波姫は化け物じみて見えるね
一つの不可解なショットから相手の心理状態を推し量り、検証し、相手を少しずつ封殺していく
志波姫のプレイングには王者の風格が滲み出ている
対して石澤は全国まで来れているのだから弱小なわけがない。インターバル時に監督から受けた指示を実践できる良さがある
けど今回は単純に志波姫が石澤の上位互換だったのがどうしようも無かったか…
団体戦やダブルスが終わった後に始まるのは本命と言えるシングルス。鍛錬を積んだ綾乃がどれ程成長したのかと思えば少し意外な展開に
他の優勝候補が緒戦を危うげなく勝ち進んでいるのに対し、綾乃は非優勝候補に危うい勝利。ただし、これをヴィゴは「さっきの試合よりずっとイイ」と評したのは印象的
石澤が成長途上である為に志波姫に付け入る隙を与えたように、綾乃も変化の途上である為に揺らぎがあるという事だろうか?
だとすれば、綾乃より明確な強さを持つ狼森は綾乃に更なる成長や変化を与えてくれる強敵となりそうだ
今回は試合内容が描かれなかった強敵・益子泪。どうやら彼女は"神藤綾乃"と戦いたいようで。「背の高い」羽咲綾乃との表現を見るに、泪は綾乃の上位互換といった所か?
奇妙に”俺”と”私”を使い分ける彼女はどのような戦い方をするのやら…
期せずして綾乃の試合を見守る事になった有千夏は娘の現在の姿をどう見るのかな? -
Posted by ブクログ
限界など疾うの昔に訪れていると感じられる程の熱量。その意味では先にゲームを取っていた綾乃が有利な筈だった。なのになぎさはあの局面から追い付いて、追い越してしまうんだねぇ…
なぎさにとっては追い付いた形、綾乃にとっては追い付かれた形。その違いにより齎されるメンタル差は歴然
これ、なぎさは立花や理子がフォローしているから土台となるメンタルは当然として、綾乃はそういった頼りが無しのままあの舞台に立っているのだから凄まじい。それだけに立花はあのような助言をしたのだろうけど
仕切り直しのようで仕切り直しではないファイナルゲームはメンタルがモロに出る勝負に。綾乃の言を受けて「楽しもうぜ」と返すなぎさに不調はない。むしろなぎさのキツさを期待し、期待外れとなった綾乃の方こそ不調寸前の様相
それだけに土壇場でエレナ達のあの声援が届くシーンは良いなぁ。最も求めた有千夏はあの場に居ない。けれど、綾乃がバドミントンを続けた事で得られた繋がりはある
切り替わった綾乃の攻勢は凄まじいもの。真っ向勝負の最中にてゼロポジションを披露するのはまともじゃないね…
本当の意味で降り出しに戻された勝負は、この日の勝負という枠を超えて最初に2人が激突した試合すら引き合いに出される。そして判るのはなぎさの成長、彼女はあの敗北を乗り越えて再びの綾乃との対決を楽しめるようになっている
ならば、綾乃は白帯の向こうに、この勝負の先に何を見るのかという話になる。でも、綾乃はまだそれを知らない、だからこそ踏み出したいと思うわけだ
だとしたら、むしろあの敗北こそ綾乃に必要なものだったのかも知れないなぁ……
フィジカル的にはなぎさの方にこそ不安点はあった筈なのに、最終的に綾乃の方が先に折れた。あの手の表現なんて、ページを捲った時には絶句してしまったよ……。あれは綾乃がこれまでに傾けてきたバドミントンの情熱を示したものであり、あの試合で取りこぼしてしまったものの象徴であるように思えたな……
綾乃は敗北した。そして「勝ちたかった」という感情を手に入れた。それだけでなく、ライバルも仲間も環境も
バドミントンへの関わりを嫌っていた綾乃が到達した一つの終着としてとても美しいものと思えたよ…
前巻からの流れがあまりに最終決戦の様相を呈していたのでてっきり7巻で終わるのかと思わされたけど、個人戦が一区切り付いただけで団体戦が残っていたっけか
向かうは団体戦だけど、個人戦決勝の余波でなぎさは参加不可。代わりに参戦するのはエレナですか
これまでに登場した他選手と異なり完全素人のエレナが戦力になるとは思えない。その意味ではなぎさの代役として彼女に求めるのは穴埋めだけ
けれど、エレナは立花のスマッシュに耐えてみせたね。それは彼女が一時的な気持ちだけでバドミントンと向き合っているのではないと見えてくる。だから周囲も彼女の練習に付き合うし、エレナに触発されて奮起する者も出てくる
ただ、綾乃はそういう部分関係無しに頼りになるなぁ…
むしろ責任を強く感じている理子にこそプレッシャーが掛かっているようで
自分が纏めなければと根を詰めていた理子に精神攻撃を仕掛けてくる横浜翔栄の橋詰英美。綾乃に完敗したという話だから大した事のない相手かと思わせてとんだ食わせ者が登場したものだ
次巻も凄い話になりそうだ -
Posted by ブクログ
ネタバレバドミントンのマンガ。
スポーツ系のマンガで多いのは、経験が全くない主人公がなんらかの形で才能を発見、発覚し嫌々ながら部活をし始めるが、面白さや仲間に触れて、成長し、他の高校やチームにいる幼少からやってきているやつとなんだかんだでライバルになり、最終的には勝っちゃうやつ。
ま、この展開でも好きなんですけどねw
このマンガでは、主人公は過去にバドミントンをやっていたことがあるみたいですね。1巻では語られてはいませんが、それらしきことは言っています。しかし、個人でやっていたのか母親にやらされていたのか面白いとは感じていなかった様子。でも、仲間が出来て以下略な展開になりそうです。
王道で内容とキャラも薄くないんで、楽しみです。 -
Posted by ブクログ
綾乃に因縁ある相手としては既にコニーが存在するのだけど、インターハイまで行かないと彼女とは再戦できない。薫子はいわばコニーに辿り着くまでの県内における綾乃のライバルと言える存在か
……それにしては色々と癖が強すぎる気がするけれど。海に向かって「私の事が大好きですわー!!!」と叫ぶ女の子は相当に変わっている
コニーが「ママ」を通して綾乃との因縁を感じていたのに対して、薫子はストレートに綾乃への勝負に係る因縁を感じているようで。それはかつて綾乃にコテンパンにされた経験から来るとてもスポーツ精神に満ちたものなのだけど、綾乃側が感じる薫子への因縁は薫子とは二重の意味で全く異なるものだね
まず彼女に風邪を移された災難に始まり、彼女に敗北した事で母が自分の前から居なくなったと思っている。それは薫子への因縁を感じているようで、自分自身への因縁かな。「薫子に負かされた」ではなく、「薫子に負けるような自分だった」という点が薫子との間に消えない因縁として横たわっている
だから綾乃にとって再び薫子に負けた事態はトラウマを刺激され得る訳だ
そしてようやく明かされる綾乃の来歴。ここまで隠されていた母親の顔もようやくお披露目だね
幼い頃からバドミントンとバドミントンを教えてくれる母を愛していた。他方で天から授かった才は彼女を孤独にするものに。学校の部活から遠ざけられ、ライバルを遠ざけ、そして母をも遠ざけてしまった
だからこそ薫子から受けた敗北を鍵と感じてしまって、バドミントン以外でも繋がれていた母を求める為にバドミントンに打ち込むわけか…
これ、何よりも有千夏のメッセージがあんまりにも不器用というか一方的なのがどうしようもない…。あの有千夏の決断を呑み下せる中学生なんて居ないって……
今も綾乃は有千夏の不在を消化できていない。けれど、彼女に寄り添ってくれるバドミントン仲間が出来た点は良かったと言えるのかな
始まるインターハイ予選は部員それぞれの実力が表れる場に。既に実力者であるなぎさや綾乃は問題ないけど、理子は実力不足だからこそ挑戦が清々しく描かれるね
緊張から思うようなプレーが出来なかった彼女が『ズル賢さ』を覚えた事で相手の戦術に乗らず、それでいて相手の弱点を突くプレイングへと変えられたのは本番ならではの光景といった所
ただ、読者的な本番は綾乃と薫子の対決。綾乃は11話の時点で薫子に練習形式とはいえ敗北している。そこから修練らしい描写もなかったなら、実力差は変わらない筈…と思いきや、そうした常識を跳ね飛ばしてくるのが綾乃という選手の本質か
薫子が綾乃のプレーを想定に入れた上で組み立てた試合の流れを戦術でも何でも無く凌駕していく。それは選手としての格が全く異なると叩きつけてくるかのよう。薫子が綾乃に勝つ事をずっと意識して来たというのに、綾乃のプレーは薫子の想いを微塵も感じていないかの如く寄せ付けない
まるで綾乃が主人公ではなく敵役になったかのような雰囲気なだけに薫子を応援しそうに成ってしまう展開だ -
Posted by ブクログ
合宿はそれぞれに糧を得るものとなりつつ、表面的にはバドミントンを愛する若者達が仲を深めたイベントと成ったのは学生年代感があって良いね
ただ、読者的にはコニーとの遭遇・試合を経てバドミントンをやる気に成り、インターハイを目指す心積もりとなった綾乃のこれまでとこれからが気になるわけで
綾乃の家を訪れて彼女の来歴を探る事は1巻で判らなかった羽咲綾乃の内面を知る事に……ならなかったね!驚くくらいに綾乃の追加情報無かったよ!せいぜい綾乃がぽやーとしている理由とか、綾乃の母親が凄いとか、神藤綾乃=羽咲綾乃であると知れたくらいだよ!?
特に何かを隠しているというわけでもなく、素性が判らない主人公って凄いな……
さておき、部員が集まった事で意識し始めるのはインターハイにおける団体戦のオーダー
なぎさを主力として扱い続けるなら彼女を主軸として団体戦を回すのは当然の判断。だというのに立花が指名したのはなぎさと綾乃が公平に主軸と成るオーダー
これ、立花としては松川の助言を受けて全員が活きるように組み合わせた形だというのに、なぎさのプライドを傷付ける形となってしまうのは如何ともし難い。まあ、立花が事前になぎさへのフォローをしていなかったのだからその点には未熟さを見る事が出来るかも知れないけど
ただし、立花は部のコーチである。彼の言には従わなければならない。その意味では言葉を荒らげてコートから逃げ去ったなぎさの方に落ち度があるとしか言い様がなく
だとしたらなぎさは再びコートへ戻る為に這い上がる必要があったわけだ。そしてその際の壁として立花が立ちはだかると…
ここでの立花はこれまでの頼りない姿とは一変した力強さを披露したね。誰よりも躍動感が有り誰よりも気迫に満ちていた。男女という差が有ったとしても、軸がブレている今のなぎさでは太刀打ち出来ない相手
けど、ジャンピングスマッシュを自分の持ち味と考えてきたなぎさにとって、実は立花が示した力強さこそなぎさが目指したい姿であり、そのような姿を魅せられる立花とはなぎさが進む先に居る在り方かもしれないと言えるのかな
その意味では迷いを抜け出せていなかったなぎさの壁として立花が立ち会ってくれたのは彼女にとって良い成長の機会となったんじゃなかろうか
と、イイ感じに思えたエピソードの後に続く話の脱力感が凄いなぁ……
なぎさは壁に立ち向かって成長した。対して危機感を覚えた綾乃は山籠りして修行とかなにそれ……
まあ、紆余曲折あってなぎさと綾乃は折衷点を見出だせた…という解釈で良いのかなぁ、これ(笑)