ケン・リュウのレビュー一覧

  • 紙の動物園

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    散々話題になって、2010年代SFのベスト10にも選ばれて、ようやく読んだケン・リュウの『紙の動物園』
    確かに面白いのだけど、それ以上にSFというジャンルに吹いた新しい風というか、雰囲気を感じる短編集だったように思います。

    表題作の「紙の動物園」は特に傑作だと評判は高かった気がしますが、本当に評判に違わない傑作!
    アメリカ人の父と中国人の母を持つ息子が主人公。折り紙の動物に命を吹き込むことが出来る母。しかし息子は成長するに従い、中国人の母に反発を覚えるようになり……

    国籍や言語の違い、文化の違い、それは親子ですらも遠い距離にしてしまいます。そして母からの手紙で明かされる、語られることのなか

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    2020年07月15日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    現代中国の様々なSF作家の作品を集めたアンソロジー。傑作揃いで非常に読み応えがあった。
    全体的にディスピアものが多く、激しく変動する中国社会に苦悩する作家達が、世界に示したある種のアレゴリーとしても受け取れる。
    一方で、美しい詩的表現が目を引く作品もいつくかあり、詩歌(漢詩)の国 中国 の豊穣な蓄積が感じられた。

    以下、気に入った作品を軽く紹介。

    ・龍馬夜行/夏笳
    長い眠りから目を覚ましたロボット“龍馬”。長い年月の間に、地球から人類の姿は消えていた。“龍馬”はひとり、夜の旅をはじめる…
    幻想的な情景と、海子(中国の詩人)の詩の引用が、寂しい夜の旅を美しく描き出す。

    ・折りたたみ北京/郝

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    2020年02月06日
  • 紙の動物園

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    中国で生まれ、幼年期を同国で過ごした著者。そのため表題作をはじめ、多くの作品には東洋文化の影響が色濃く反映されており、同じ文化圏の私たちには特に心にグッとくるものがある。お気に入りは「もののあはれ」「太平洋横断海底トンネル小史」「円弧」あたり。すでに多数の短篇を、しかも驚異的な速さで書き上げているみたいなので、どんどん邦訳され刊行されると嬉しい。あ、長篇も出ている様なので、そちらもお願いします。今後大注目の作家。

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    2019年10月18日
  • スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選

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    ゲームをテーマにしたSF短篇アンソロジー。
    ゲームを扱った作品と言っても様々なパターンがあり、ゲームをやることがストーリーの基軸となるもの、ゲームの中の世界が書かれたもの、ゲームのような展開があるもの、などなど。それぞれゲームに対するアプローチが違っており、こんな風に扱うこともできるのかと驚かされるアンソロジーでした。

    死んだ時に近くの人間に乗り移ってしまう男、友が残したゲームには友の死の真相が隠されている、脳の障害による病気の治療に効果があるというシミュレーションゲーム、命を懸けたパズルゲームの行方、FPSゲームの私ならではのプレイ法、MMORPG内のミッションでリアルマネーが手に入る理由

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    2019年09月06日
  • 母の記憶に

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    ほんとすごい作家だ。3年間で54篇書いたとか、異常。
    『母の記憶に』『存在』『パーフェクト・マッチ』

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    2019年08月15日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    百鬼夜行街、円、神様の介護係が面白い。特に人間3人を使って基本的な演算回路を作り、300万人集めて人力コンピュータを作るという「円」が素晴らしい。昔の日本のsfって、こういうセンスオブワンダーがあったんだよなー、と思いました。

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    2019年06月22日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    中国現代SFのアンソロジーである。序文や収録されているエッセイで、中国SFはどう中国なのか質問されるという話が出てくるが、今回紹介されているSFはバラエティに富んでいて、一口で中国SFを定義できない。
    面白いのは、このアンソロジーが英語経由で日本語に訳されているということ。英語圏において中国現代SFが広く紹介されていることにも気づかされる。
    表題作の『折りたたみ北京』を読んでファーマーの『ディワールド』とあさのあつこの『No.6』を思い出した。一週間を平等に分けるディワールドと違って、功利主義の行く末としての折りたたみ北京の怖ろしさ。これは国の差というよりは、時代の差なんだろうと思った。

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    2019年04月11日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    ケン・リュウの本を読んだのは、紙の動物園に続き2冊目ですが、今回も綺麗な文章で、秀逸な内容の短編集でした。前よりも理系カラーに傾き踏み込んだストーリーが多いかもしれません。

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    2019年01月05日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    現代中国の本には全く馴染みがなかったが、この本はとても良かった。アジア的ディストピアの描写はなんとなく肌馴染みが良いし、翻訳もとても自然で読みやすい。また著者紹介のページを見ると、プロ作家専業というよりもいろいろな分野との兼業作家が多いのも興味深い。ここら辺、中国の検閲文化と関係しているんだろうか…
    名作『紙の動物園』のケン・リュウ氏の作品は残念ながら入っていないけれども、アンソロジーとしてのレベルは高くまとまっている。

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    2019年07月21日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    色々身構えて読み始めたけどそんな心配はいらなかった。
    中国とSFの結び付きとは、とか最近SF読んでいなかったな、とかポケットブック版は情報量多そうだな、とかそんな事を色々考えていたけど。

    子供の頃読んだジュブナイルSFを思い出すような、とにかくわくわくして読めた。
    カタログ的にどれか気に入った作品があればという感じでも読もうとしていて、作品の中では「蛍火の墓」が美しく哀しく印象に残ったけど、どの作品も異なった世界観が魅力的で、次に読んだらまた新しい良さが発見できると思う。

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    2018年10月24日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ二 囚われの王狼

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    続きがある!ことに解説を読んで歓喜です!

    完全に善である人もおらず、完全に悪もおらず、神様ははて悪魔?と思うほど。

    その目線の優しさにケン・リュウらしさを感じます。

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    2018年06月03日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ一

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    見た目の感じや、表題の感じで
    三国志かはたまたライトノベルかと思われそう。

    思った以上にすごい面白いです!

    文体がいつもと違います。簡潔で読みやすい、好きとかは関係なく。

    名前や地名で最初わかりにくく感じますが、
    なれてくるとこの世界にどっぷり。

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    2018年06月03日
  • スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選

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    「スタートボタンを押してください(ゲームSF傑作選)」
    全作が書籍初収録。


    「紙の動物園」のケン・リュウ、「All You Need Is Kill」の桜坂洋、「火星の人」のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞作家たちが、ビデオゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初訳10編を含む全12編を厳選した、傑作オリジナルSFアンソロジー。


    という触れ込み。桜坂洋しか知らなかったのですが、どれも面白い。ゲームSFと言うジャンルすら初耳なんですが、こんな小説の世界観があったとは知らなんだ、、、


    まず1発目の「リスボーン」が強烈なインパ

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    2018年05月18日
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー

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    これは傑作揃い! 中国らしい怪奇譚や幻想寄りなもの、悠久の歴史の自在な翻案、殺伐とした都会とワイルドな田舎。イメージ通りでありながら、それを超えた中国のイマジネーションの豊穣が展開していく。特に表題作『折りたたみ北京』と、『百鬼夜行街』は読み返したい。どちらも女性作家よ。ケン・リュウったら慧眼じゃのう!

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    2018年05月02日
  • 母の記憶に

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    ネタバレ

    ケン・リュウ第2短編集。
    ショートショートのようなワンアイデアで切れ味勝負のような作品から、中編と読んでもいいようなちょい長手作品まで、飽きることなく捨て作品なしの良質なSF宝箱である。上下2段組み500Pのボリュームはさすがにズシンときたが、これも掲載作の密度が濃いからで、決して水増しじゃないということの証明。

    どの作品もそうだが、オリエントっぽいテイストが漂うのがよい。チャイニーズアメリカンである作者ならではの作風が強みになっている。時には郷愁が漂い、時には生命力を感じる。
    どの国にもどの民族にも歴史や物語があり、誰にだって人生がある。あの国はダメだとか、あの民族は劣っているとか、あいつ

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    2017年11月21日
  • 母の記憶に

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    素晴らしきケン・リュウ!
    表題作もいいが、ヒーロー好きとしては、スーパーなあの方と『三国志』きっての英雄をテーマにした作品がハートに刺さる。後者の主人公は「老関」と呼ばれ英語にすると〝ローガン“にもなるという…

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    2017年06月10日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ二 囚われの王狼

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    ますます荒唐無稽(これはほめ言葉!)になる物語の構造。しかしふと現実社会に目を向けると、ロシア、欧州、そして日本などの誰や誰に重なる。未来は必ず過去にある。「不安定という安定」を見いだすのはどこの誰なのだろうか。

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    2016年09月18日
  • 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ一

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    とんでもない壮大な世界観。その頭の中だけに広がるスケールの大きさは絶対映画化しないで欲しい。(まあ絶対するだろうけど、そして絶対失望するだろうけど)

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    2016年09月18日
  • 紙の動物園

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    ネタバレ

    表題作「紙の動物園」は全くSF色がなく、完全なファンタジーで驚いた。幻想小説という言葉がぴったりの作品ばかりで、日本人を主役にした作品以外ではSF感を感じなかったが一作目を読んですぐに名作の予感が感じられ久しぶりにワクワクしながら読めた。作品もそうだがこれは翻訳の巧さもあると思う。勝手に「三体」のような世界観を期待して読み始めたが、これはこれで非常に面白かった。というかこの作者は三体の翻訳にも携わっていたそうで、改めて著者の多才さに感じ入った。

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    2026年02月25日
  • 紙の動物園

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    表題作がやばすぎるSF短編集
    魔法のような母さんの折り紙だけがずっとぼくの友達だった
    なんて美しい物語だろう
    子供の頃に読めば反抗期は終わり
    大人になって読めば親に会いたくなり、子供が愛おしくなる
    SFとファンタジーにしかできない物語がこの本にはある

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    2025年07月28日