椎名優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロンドンにはゴーストのたぐいとミステリーがよく似合う。
苦手な文体なので最後まで読めるか心配だったのですが、謎が二転三転して真相へ至る展開にドキドキしつつ一気読みしてしまいました。
無駄な装飾のない文章なので、こういう「早く先を知りたい!」と思うような展開のときにはさっさか読めて良いですね。
演劇的な配役で、それぞれの思惑が立体的に交錯するように描かれている点はすごく好きです。
しかし根本的に、シェイクスピアである必要性を感じないし、女性である必要性もぶっちゃけない。
あと、従僕がちょっとかっこよすぎたのがなぁ。かっこいいのはいいんだけど、そのかっこいい由縁が欲しかったというか -
Posted by ブクログ
『死』がテーマの連作短編。
死神が出てきますが主役も語り部もヒトです。
ザッピング要素はそこまで重要じゃないきがします。
それぞれの生き方死に方。
明確な答えは読者に委ねられてる感じがする。
ほわわ~んとした感じ。
でもそれが良い。
この作品も好きなんですが『サクラダリセット』が★4なんで相対的に★3
一冊で完結してるの本あまり読まない人にオススメするらこっちかな。
河野裕さん作品のちょっとキザっぽい文章や、風景の描写が、凄く好き。
合わない人もいると思いますが、合う人はハマるんですよね。
ということで他のかたのレビュー見てて気づいたんですが、良い作品はレビューが良い。(今更
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Posted by ブクログ
ラノベっぽくないラノベ、というのが第一印象。
ラノベにありがちなギャグや萌え要素はなく、
文章も癖がなく淡々としていて一般小説のような感じです。
ストーリーは時間移動があるためちゃんと整理しながら読まないと飲み込みにくいですが、
異能力ものでありながらバトルではなくミステリーに近い内容は独特で新鮮でした。
作中の雰囲気もさらっとしていて綺麗です。
ただ、かなり主観的な感想になりますが、
主人公およびヒロインの性格がどうも好きになれなくて、そこが少し残念でした。
冷めすぎているのでしょうか…、感情移入しにくいです。
ヒロインの謎の(設定上仕方ないのかもしれませんが)主人公依存みたいなのも個人 -
Posted by ブクログ
ネタバレほのぼのした表紙絵の通り、出てくるのは猫とロボットで、どこかとぼけた調子の文章が心地良い。
一方で、開始数ページでさっそく死者が出るという、なかなかハードな世界観でもあった。
他者を顧みずでっかい夢に邁進する天才と、黙々とひたすらに強者と戦い続ける根っからのファイター、深い孤立のなかで強がっていた二匹の猫が出会って、戦って、自分の素直な本当の気持ちに気づいていく…という内容は、文字面だけ追うとハートフルそのものなんだけど、二匹の周りで起きるあれやこれやの事件の血生臭さは、単純無責任な「感動」を許してくれない。
なにか違う、余韻を残す作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価:☆3.5
サクラダリセット第4巻、今回は短編集。
っておい!ww相麻菫の話気になってんだから早くしてくれ!w
内容としてはそうですね。
ケイのお見舞いをどうするかで悩む春埼が可愛らしかった。
あと、今までケイと春埼のリセットで誰かを助ける(誰かを不幸にすることになったとしても)というのはエゴなんじゃないかと少し思ってたんだけど、ケイの「能力なんて関係ない。すべての人の、すべての行動が、未来を変える。リセットだけが未来に干渉すると思っているなら、そんなものは自惚れだ」という台詞にそれもそうかと妙に納得した。
人間なんて究極的にはすべて自分のために行動するものだし、エゴだと言うなら生き -
Posted by ブクログ
もう人がいなくなって廃墟と化した宇宙ステーション内では、人が残したロボットを相棒とした進化した猫の社会が出来上がっていた。
猫は死ぬと地球に帰っていくと皆が信じているが、生きたまま地球に行きたいと願うスカイウォーカー。
これから物語が大きく進展していくといったところでこの巻は終了なので、次巻でどのような展開になっていくのか期待である。
てっきり表紙のイラストの女の子と猫が主人公の物語かと思っていたのだけれど、全然違うのね。物語が進むに連れ、確かにこの一人と1匹は重要な位置を占めては来るけど、主人公でもなんでもなかったことにびっくり。(少なくともこの巻では)
ライトノベルということもあり、表紙 -
Posted by ブクログ
評価:☆3
サクラダリセット第二弾。
1巻では淡白に物語が進みすぎてたので、どうなるかなーと思ったけど2巻でも相変わらずでした。
そりゃまぁ主要な登場人物は変わらないんだから当たり前っちゃ当たり前なんだけどね。
能力を駆使した駆け引きというか作戦的なものは「おぉ良く出来てるなぁ」と思うしそこは良いんだけど、やっぱりキャラに”熱”が足りないんだよ。
だから何が起ころうが「ふーん、ああそう」みたいな感じになっちゃう。
主人公のケイとヒロインの春崎のどちらも冷静すぎるというか何考えてるのか分からないというか・・・。
ケイに至ってはあとがきで著者自身が「何を考えているんだかいまいちよく分からな -
Posted by ブクログ
評価:☆3
「リセット」
たった一言。
それだけで、世界は三日分――――死ぬ。
舞台は能力者が集まる咲良田市。
3日前に戻す能力というのがまずなかなか面白い。
そして記憶を保ってられる能力をもつケイと協力して「現実」に立ち向かう・・・ここまではいい。
でも全部ケイの自己満足にしか感じられないんですよね。実際にケイも自己満足だとは分かってるみたいだけど、何だかなぁって感じです。
リセットが原因で親しい女の子が死んじゃったから、リセットを使ってそういうことが起きないようにするって明らかに言ってることおかしいしね。
気持ちは分からんでもないがやっぱりもやもやする。
あと物語の進み方が淡白に -
Posted by 読むコレ
ライトノベルと一般文芸の曖昧な境界線上に
あるような作品スね。むしろ一般文芸に近い気がします。
ラノベ嫌いでも絶対イケると思います。
ラノベではよくあるタイムリセットもの。
高校生たちの特殊能力や非現実な設定ですが
はしゃいだ文章じゃないし、軽いSFやファンタジーの
ように自然にその設定に入っていけます。
主人公ケイのやや斜に構えた雰囲気や会話なんかは
伊坂幸太郎のソレに近いもんも感じます。
タイムリセットものの多くは人の死がゲーム感覚で
何度も再生されたりするリセットが多い中、今作は
逆に生の為のリセット...それも痛みをしっかりと伴っている
ところに好感が持