山本淳子のレビュー一覧

  • いま読む『源氏物語』

    Posted by ブクログ

    NHK大河ドラマで紫式部を主人公とする「光る君へ」が2024年に放映され始めた頃に
    小説家の門田光代が源氏物語の研究家・山本淳子と対話した記録が大変興味深かった。女性2人の対話からは、これまでの「源氏」解釈が如何に男性の立場から光源氏視線で行われていたかを指摘し、女性研究家が増えてきた現代では、登場する女性たち(藤壺、朧月夜、紫の上、髭黒の妻、女三宮、浮舟とその母など)の心の内面分析などが進み、源氏解釈がかなり変化してきているということが強調され、非常に納得がいくように感じた。
    その中で、従来は薫君、匂宮のことばかりが注目され、その二人の間に浮舟はの如くさ迷う女性だとされていたが、浮舟は実は自

    0
    2025年04月25日
  • 紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』

    Posted by ブクログ

    大河ドラマ『光る君へ』を楽しんだ後だったので、スラスラ読めた。
    中学生にも読めるように書いたとあったように、本当に分かりやすい。

    0
    2024年12月19日
  • まんが人物伝 紫式部

    Posted by ブクログ

    大河ドラマの「光る君へ」とストーリーが被る感じで大河ドラマの漫画版?と読みながら思った。改めて紫式部の才能と観察眼の鋭さは素晴らしかったんだろうな、、、と思った。全て手書きで、広める時も手書きで写して、なかなか程遠い作業のように思うけど、現代のような娯楽もなく、閉鎖された世界で貴族の方々が楽しんだ、というのは納得がいくな、と思った。

    0
    2024年10月08日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

    Posted by ブクログ

    他の解説本は読んだことあって、清少納言は現代にも通ずるエッセイストやなと思ってたんですが、大河を見て、こういう背景だったんだと新たに知り、こちらの本を読んでみた。まさにたくらみ。中関白家の雰囲気も楽しそう。

    0
    2024年09月26日
  • 紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』

    Posted by ブクログ

    今風の言葉での訳だから結構すっと内容が入ってくる。ただあくまでも日記で、物語のように設計された緩急があるわけではないので、読み物としてはちょっとダレるかな。まあ、紫式部もいろいろと思うところがあったのだなということは分かる。かわもとまいさんのイラストはほどよく可愛かったり美しかったりして好印象。

    0
    2024年06月23日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

    Posted by ブクログ

    学生時代、源氏物語に傾倒していて清少納言を軽く見がちだったので改めて知りたいと読んだ。実際は紫式部と清少納言にニヤミスはなく、枕草子もリアルタイムで書かれた物ではないとわかった。何と無知だったのか、目から鱗の思いだった。内容が重複してる箇所が多くあったのが残念だが、なかなか勉強になった。

    0
    2024年06月16日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

    Posted by ブクログ

    大河ドラマ繋がりで読みました。「枕草子」や清少納言て、紫式部や「源氏物語」に比べると、明るくてサバサバなイメージでしたが、背景には辛い状況があったんですね。それを隠して雅な様子を書き綴った辛さと、精神的強さに感服しました。

    0
    2024年06月07日
  • 道長ものがたり 「我が世の望月」とは何だったのか――

    Posted by ブクログ

    分かりやすく道長の一生が綴られている。ひたすら年譜を読むようなものなので、教科書的な印象。なかなか一気読みとはなれず、他作品にくらべ読み終えるまで随分時間がかかった。

    0
    2024年05月06日
  • 道長ものがたり 「我が世の望月」とは何だったのか――

    Posted by ブクログ

    大河ドラマ『光る君へ』を見ていて平安時代のことをもっと知りたくなって手に取りました。
    すごく分かりやすく読みやすいので、道長の人生を知るのに最適な本だと思います。
    当たり前ですが、大河の藤原三兄弟と史実は全く違いますね。特に道兼は、実際は和歌が得意で風流な人物であったようなので、大河の暴力的な設定はちょっと可哀想だな…と思ったり。
    定子は兄の道隆の娘で彰子は道長の娘だということも知らなかったので、勉強になりました(それぞれ清少納言と紫式部が家庭教師として付いていてライバル関係にあるということしか知らなかった)。定子は兄の娘でつまりは姪なのに道長が娘を中宮にするために虐めて邪険にしたというのは可

    0
    2024年02月24日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

    Posted by ブクログ

    のんびり読みすぎて光る君へ始まってしまった
    平易な文章で、源氏物語のあらすじを振り返られるし
    平安時代の風俗や習慣がわかりやすく述べられていて面白かった
    特に、源氏物語が発表当時どのように受け止められたかの推論は興味深い

    0
    2024年02月24日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

    Posted by ブクログ

    古典で見出しのみ習った程度の関わりだった枕草子が、本作読後は、定子が実際に平安の世を生き、人として存在した記録と色濃く思える。時政がわかり面白くはあるが、著者が後に出された、ひとり語りがあまりに読みやすかったため、こちらは参考書感が否めない。

    0
    2024年02月10日
  • 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    Posted by ブクログ

    編者の選択にもよると思うが、思っていたよりお仕事小説だったのが面白かった。
    紫式部、それほど陰湿ではなかったけど、
    やっぱりちょっと面倒くさい女だな。

    0
    2024年02月07日
  • 紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』

    Posted by ブクログ

    本書の中の言葉で
    「彰子の出産レポと宮仕えライフハック」本。
    大河ドラマのための予習はバッチリ!
    わかりやすいし、チョイチョイ入る注釈もありがたい。

    引きこもり体質で、あまり他人に興味なさそうなのに
    ファッションチェックが厳しい。人間関係が大変な職場では観察力も必要なことを教えてくれる。でも目立たないように、自分をお馬鹿に見せて、ゆるふわに振る舞う必要あったのかなぁ。結局、そんな自分や世の中を憂いて出家を望むようになったのでは。
    現代でも通用する処世術だけど、シンドそう。

    0
    2024年01月07日
  • マンガでわかる愛と謀略の源氏物語:華麗なる平安恋物語の舞台裏

    Posted by ブクログ

    源氏物語のあらすじ、登場人物をある程度把握している人向け。

    多少わかっているつもりでしたが、途中でこんがらがる。最後のページに系図があるとは!これは序盤にほしかった。

    今の常識を平安時代の物語にあてはめるのは無粋だけど、源氏を始めとする貴族たちに、だんだん嫌悪感のようなものが…
    一度やっていることが気持ち悪くなるとダメだ。
    毎回源氏物語を読み出すと大体こうなるんだった。

    0
    2023年10月13日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

    Posted by ブクログ

    「源氏物語の時代」が面白かったので、枕草子版も読みました。
    中身は「源氏物語の時代」と結構被っているところがあったので、さらっと読み終わりました。枕草子がいかに良きことを描いているのか、一端をしれたような気がします。

    0
    2022年09月20日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

    Posted by ブクログ

    源氏物語の根幹には定子(紫式部の上司のライバル)がいるのではないか? という説は、初めて読んだかもしれない。

    0
    2021年06月04日
  • 紫式部ひとり語り

    Posted by ブクログ

    紫式部研究者が病膏肓に入って遂に小説に手を染めたかと思いきや、著者によると、あくまで評伝であり、紫式部日記及び紫式部集という、式部が独白体で自らを語った資料に依拠するからには、「本書も、本人の独白の形をとらなくてはならないと考えた」とのこと(あとがき)。著者自ら「冒険的」な試みと述べているが、正直、フィクションでなく評伝なのであれば、1人称にしなかったほうがよいのではないかと思う箇所が結構あった。また、基本的に、結構年行ってから振り返る(後年にならないと得られない知見による記述があるため)という視点で叙述されているようだが(その時点は明示されていない)、若干揺らぎがあるように感じた。
    ・本書は

    0
    2020年10月17日
  • 紫式部日記 現代語訳付き

    Posted by ブクログ

    この本の編集の仕方がいい。 まず現代語訳文があり、その後に古文の原文が嫋々と並べてあり、山本さんの解説がおもしろく述べられてある。

    わたしが源氏のいろいろ読んだばかりだからか、古文の原文もいいものだなーと思って読んだ。

    だが、TV大河ドラマの「平清盛」にも時子が、源氏物語に陶酔しているように描かれているのを見た。 この時にも、その後の戦乱にも営々と『源氏物語』が受け継がれて失くさずに千年来たのがすごい!

    だって印刷技術は無く、手書きで写してきたのだから、 いまさらながら偉大なことだ!と感心してしまうことしきりの古文読書であった。

    ますます紫式部は偉大な女性だと思う。

    0
    2020年07月15日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

    Posted by ブクログ

    元々は週間分冊百科のコラム欄に掲載されていた文章だということで、源氏物語の各帖を肴に、平安時代の生活のあれこれを説明していく、というものでした。
    一通り源氏物語は読んできたつもりですが、平安時代の貴族の生活について、知らないことが多かったもんだなぁと自己反省です。

    0
    2019年05月02日
  • 紫式部日記 現代語訳付き

    Posted by ブクログ

    こういう心があったからこその源氏物語か、源氏物語があったからの自信かプライドか。プライドが高い。自信がある。卑屈。頑固。偏屈。彰子の出産の記録が続くと思いきや、女房批判も噴出して訳がわからなくなる。それが紫式部日記か。よほど清少納言が嫌いと思えるが、それは定子側と彰子側のためか。

    0
    2015年06月29日