山本淳子のレビュー一覧
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ネタバレ藤原道長の生涯を新たな視点で描いている一冊。
これまで藤原道長というと「この世をば我が世とぞ思う望月の欠けたることも無しと思へば」という和歌を元に権力者として力を誇った傲慢な人物というイメージがずっとあったことは否めない。
しかし、本書によると、藤原道長は、非常に幸運な運命のあった人物であり、それが、すべて自分が権力者としての階段を登っていく過程において、それを阻害するような人物の死によってもたらされるという事に着目している。
例えば、藤原道隆、道兼の二人の兄が早逝しなければ、道長に摂関というポジションは回ってこなかっただろうし、道隆の子、伊周、隆家兄弟が勘違いから花山法皇に矢を射かけ -
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Posted by ブクログ
読みやすくおもしろかった。
10代のころに初めて源氏物語を読んだとき面白いと思わなかった理由が分かった気がする。
古典だからというわけではなく、顔と権力で女をとっかえひっかえ好き勝手する話というとらえ方で、いわゆる平安版昼メロとちょっと刺激的な少女マンガが合わさったようなもののイメージを持っていたような。
その後、あらすじになるストーリーそのものより、心情と情景描写が見事だったり、
お人形のようだった紫の上の葛藤や不安定さを想像できるようになったり、
女性目線の研究が進んで、世の価値観が変わり、私自身も年を取ったことで、より源氏物語の良さもすごさも分かるようになったなあと思いました。 -
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平安文学研究者の山本淳子先生
源氏物語全訳した角田光代さん
なんて贅沢な対談!近くで聞きたかった。笑
あっという間によんでしまった。
この時代に生きる人達からは、
どんな感情でどんな風に行動してどうなったのか、
が今の時代とそんなに変わらないように感じる。
だからとても魅力的な時代だなと思っている。
源氏物語がなぜ途切れることなくこの時代まで読み続けられているのか。
紫式部の成長と
「愛は人を幸福にするのか、不幸へと導くのか」
そして最後に角田光代さんが仰っている「人の生き死にの間にあるものが見たい」
で、ちょっと分かったような気になっている。笑
だって私はまだ 源氏物語読んだことないん -
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藤原道長の長女、藤原彰子。一条天皇の中宮です。元々は、道長のお兄ちゃんの娘、定子が中宮でしたが、出産時にお亡くなりに。
平安時代の貴族・皇族は「楽して生きてるんだよねー、あーあ、いいなーっ」というイメージがありますが、本当にそういうわけではなかったんですね。政権争いとかで、命を狙われてしまったり、金持ち、権力者はいつもリスクを背負って、生きてるんですね〜!道長の、甥っ子・伊周も道長の企みで太宰府に送られてしまっているので。
話は戻り、中宮と言ったら、天皇の妃の中で一番位が高いのです。中宮・皇后、女御、更衣と、このような感じです。
ところで、一条天皇の時は特殊で、中宮、皇后と二人、正室が二人いる -
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ネタバレ大河ドラマ『光る君へ』の復習と予習を兼ねて。
ドラマの俳優さんを重ねて読むのでスイスイ読めた。
平安時代を代表する権力者・藤原道長の生涯を、順を追って読むことにより道長の本心を探る物語。
今まで断片的に知っていたことを、こうやって順序立てて読むのは初めてかも。
一家の末っ子ゆえ周囲から全く期待されていなかった(自分自身さえも期待していない)のに、棚から牡丹餅的に都の頂点に立った道長。
頂点に立つ岐路は幾つもあった。その一つ目はなんと言っても倫子を正妻に迎えたこと。大河ドラマでも賢い女性像で描かれているけれど、まさにこの正妻の力量あってこそ。お陰で棚から落ちてきた牡丹餅も上手いタイミングで受 -
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ビギナーズ・クラシックス4冊目ともなると不思議と一冊目よりも原文が比較的すらすらと読めるようになってきました。もちろん詳しい解釈は出来ないので本書の「現代語訳」→『原文』→『解説』はスムーズな理解に大いに役に立ちました。
日記の作者紫式部は『枕草子』の清少納言が宮仕えしていた定子時代のあとの彰子時代に宮仕えし、本書はその彰子中宮の出産前後のエピソードから始まります。
なかなか理解しがたかった相関図や、当時の雰囲気がとても分かりやすくて、紫式部の目を通して中宮彰子や藤原道長、宮仕えの女房たち、さらには紫式部自身のこともしることができ、面白い構成や時々意地悪だったり辛辣だったりする紫式部のもの言