山本淳子のレビュー一覧

  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

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    ネタバレ

     現在、私は光源氏の晩年に差し掛かった部分を読んでいます。『若菜上』ですね。

     古典を読むということと古典を学ぶということは全く違うことなのだなぁと改めて思いながら、こちらの著作を読ませていただいておりました。

     古文の授業といえば、活用形を学んだことが一番意識に残っていて、『源氏物語』も一部しか扱うことはできませんから、平安時代の代表文学で『あわれ』の文学ということばかりが記憶に残っています。

     一般常識を学んだという感じが今はしています。

     実際、自分で読んでいくとわからないことは山のようにあり、光源氏は何故源氏なのか? 藤原道長が紫式部を愛娘の彰子の女房にしたのは何故なのか? 読

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    2022年04月11日
  • 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    大変貴重な史料だった。もちろん原本は残っていないし後年の写本ではあるものの…。この時代にこんなお手軽に読めることに感謝したい。
    1000年も前に生きていた人たちの生々しい生活が垣間見える。いつの年代でも人間は本質的には変わらないんだなと(悪口言ったり意地悪する場面ね)

    世の中には清少納言好きで紫式部は性格が悪いだの友達になりたくないだの、嫌なことを言う人が多く、編集者さんも同様の人だったらどうしようと不安であったが一切そのようなことはなく、客観的なコメントをされていて安心した。

    確かに明るくはなく物憂げな感じではあるが本人としては世間に対し思うことはありながらも生き抜いたんだろうなと…。

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    2021年03月06日
  • 紫式部ひとり語り

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    自伝風評伝
    紫式部の姿が浮かんできて興味深い。
    清少納言が機知や意志の人、紫式部はねちっこくてリアリスト。それも彰子の女房だったからか。枕草子や清少納言へのいらつきっぷりに、枕草子の力(「枕草子のたくらみ」)が感じられておもしろい。

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    2021年01月27日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

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    源氏物語の各巻に寄せて、当時の社会を解説。
    源氏物語が参考または下敷きにしたであろう和歌や事実、時代を挙げて。

    こうしたことを念頭に源氏を読んでいた一条天皇を始め当時の人々は、同時代の躍動感やリアリティを感じてめちゃくちゃ面白かっただろう。

    源氏物語は、一人ひとりの女性たちの物語だなー。

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    2021年02月08日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    みなさんのレビューで気になった本。小説以外の本はあまり読まないのだが、興味深い内容で楽しめた。

    『枕草子』というと『春はあけぼの』など、幾つかの文章を遠い昔に授業で覚えただけの薄っぺらい知識しかない。イメージで気位の高い知識人のおばさま女房が宮中での日々を綴ったエッセイと思っていたが、この本を読んで変わった。

    また作者・清少納言が仕えた中宮・定子についても後に入内する藤原道長の娘・彰子のライバルくらいの、これまた薄っぺらいイメージしかなかったのだが、この本を読むと何と波乱と悲劇の人生だったのかと驚く。

    一条天皇に最初に嫁いだ后で父親は当時の権力者。帝との仲も睦まじく人生の絶頂期。しかし父

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    2020年10月11日
  • 紫式部ひとり語り

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    ネタバレ

    私は紫式部にはかなり偏見を持っていた。単純に若い頃に枕草子を先に読み、手に入れて大事に読んでいたからなのだが(笑)
    その後、紫式部日記等も学び、子供だった私には彼女はとてもいけすかない女性に思えた。
    それから、私も当時よりたくさんの人間関係を経験し、母を亡くし、改めて、源氏物語を読んでみたいと思った。
    谷崎潤一郎翻訳の源氏物語を読みながら、紫式部と清少納言の関係を見直してみたくなり、何冊かの本を選んだ。
    その一冊である。
    読み終えて、二人とも変わらない。会社に勤めて理不尽なことや人間関係に悩む女性。
    才があるだけに宮廷暮らしは辛い事も多いことだったろう。

    そう考えると日本の女性たちは変わらな

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    2020年09月24日
  • 紫式部ひとり語り

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    タイトル通り、紫式部が己を語る。
    あいかわらず、陰険なひと。
    その辺りのキャラがぶれんなあ(笑)

    あと、作者が彰子贔屓の先生なので
    後半はそれ推し。

    素晴らしい上司に出会えた幸せは
    今も昔も変わらない。

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    2020年07月04日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    枕草子は小学生の頃に最初に読みふけった古典で、描かれる宮中の有り様に憧れたものである。それが実際の出来事とともに解き明かされていてとても面白かった。紫式部の清少納言批判は子ども心にも嫌だなと思っていたので、その理由が説明されていたのも有り難い

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    2018年09月22日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    山本淳子さんの著書にはハズレがない!本作もやはり、とても分かりやすく面白かったです。
    さらに、主題は主題でとても興味深かったのですがその前に、中関白家の家風が素敵過ぎると今更ながらあらためて思ってしまった。。
    定子の、女房に対するリーダーシップといい、当時は男性のみが嗜む教養である漢詩文の素養を持ちそれを日常的に楽しんでる様といい、これはすべて中関白家の教育の賜物です。
    積極性、自己主張、優雅な機知、そして庶民性を特徴とした最先端の後宮文化が定子の目指したサロンであり、そこに大御所道隆、貴公子伊周等が登場してしまうんだからうっとりせずにはいられません。清少納言の気持ちわかるなあ~

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    2018年09月12日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

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    当時の「常識」から源氏物語を考えることができる。1000年残ってきた軌跡も知ることができ、先行研究も知りたくなった。

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    2018年07月29日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

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    源氏物語そのものは各帖ごとにあらすじをまとめているもので、当時の時代背景やら社会常識などを解説してくれている。
    帖によっては全然ストーリーとは関係ない話のものもあるので源氏物語そのものを楽しみたいなら少々物足りないけど、紫式部や平安時代を含めての源氏解説本としては分かりやすくておもしろい。
    読めば読むほど源氏物語はほんと傑作だなと思えてくるので、伊達に1000年語り継がれていないよなほんと。

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    2018年07月06日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    ネタバレ

    桃尻語訳もあり、明るく溌剌としたイメージの枕草子だが、それは中宮定子に捧げられたレクイエムだった。
    清少納言の策略通りに千年後の私達は中宮定子サロンが雅やかさを愛でている。
    清少納言はエッセイだけでなく、策士としても超一流だということ。
    そして、その策略を読み解き、一般人に判りやすく解説してくれている著者に感謝。

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    2018年02月17日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    面白かったです。
    『枕草子』はリアルタイムに書かれたものではなく、中宮定子が幸福でキラキラとしていた頃のエピソードを清少納言が定子への思慕をこめて後から書いたものだったのですね。定子の実家の凋落後の境遇等を想像しながら読むと、以前と違った感想を持つだろうと思います。
    著者が当時の時代背景や様々な文献から『枕草子』を読み解いていきます。そして『枕草子』にこめられた清少納言のたくらみが最後に明かされます。なんて切なくて愛しいのでしょう。清少納言の気持ちに寄り添えたような心持ちです。
    興味のある方は是非!

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    2017年12月05日
  • 枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い

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    日は入日 入り果てぬる山の端に 光 なほとまりて 赤う見ゆるに 淡黄ばみたる雲の たなびきわたりたる いとあはれなり

    枕草子の後半に書き連ねてある「日、月、星、雲」の段。上の部分はその中の「日」の段にあたる。
    初段の「春はあけぼの」にも通じるお題ありきの構成をとる。自然への洞察力に長け軽妙で小気味いい清少納言らしい文章だ。
    もちろんこれだけを読んでも十分に枕草子の世界を堪能できる。
    ただ、この背景にあるものを知ったらどうだろう。また一段と作品世界が広がることは間違いない。

    この本によると、おそらく「春はあけぼの」は定子の生前に書かれたもの。そして上に上げた段は定子の没後に書かれたものとある

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    2017年10月17日
  • 平安人の心で「源氏物語」を読む

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    同時代人なら、源氏物語を読んで、どんな現実の事例を思い起こしたか、ということを主題にした本。
    『週刊絵巻で楽しむ源氏物語』で連載されたコラムが元なのだそうだ。
    あらすじはあるものの、例えば、若紫の巻の記事では、「源」氏とはどのような位置づけの一族かという解説がくる。
    若紫(紫の上)のことは一言も触れられていない!
    源氏物語の筋も全く知らない、という人にとっては、びっくりするかも?

    ただ、私にはこの解説、面白く読めた。
    桐壺の更衣と桐壺帝のモデルは定子中宮と一条帝だという著者の持論も。
    (さすがに浮舟にも定子を重ねられるというところでは、どうなのかと思ったけれど)

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    2014年07月24日
  • 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    内気で人付き合いが苦手だけど、プライドは高い。そんなリアルな紫式部の姿や、爺バカ丸出しな道長の姿が見てとれて、大変面白い一冊。

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    2012年01月23日
  • 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    紫式部の宮廷生活での日記。登場人物の周囲の物事とか上手く解説されていて読んでいて楽しい。紫式部の人物像や成長、宮廷の雰囲気を感じ取れました。

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    2011年09月26日
  • 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    「千年の黙」があまりにおもしろかったので、紫式部についてもっと読みたくなって。 この本は、原文に忠実そうな現代語訳、原文、解説、とあって、すごくわかりやすく、読みやすかった。古文嫌いなので原文は飛ばしたけど。(古文法とか旧かなとかが異常に嫌い。ちゃんと勉強して理解すれば好きになれるのか?)おもに、皇后に子が生まれ、そのお祝いごととかの様子が描かれているのだけれど、紫式部はそもそも宮中づとめがイヤでイヤで、イベントごとも嫌いで、仲のよい同僚の局とうしろのほうでこそこそしていた、とか、行事にギリギリに行った、とか、そんな話がおもしろかった。すごく気持ち、わかる(笑)。しかし一方で、あんまり引っ込み

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    2011年09月18日
  • いま読む『源氏物語』

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    古典が苦手で、源氏物語も毛嫌いしてたけど、人によって解釈の違いが出るのが面白いんだな思った。
    男女で解釈が違うのも面白い。
    源氏物語の話が長いので、完全には理解しきれなかったが、読む前よりかは理解が深まった気がする。
    対話形式なのが個人的に読みにくかったので⭐︎3にした。

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    2025年10月27日
  • 紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』

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    SL 2025.5.20-2025.5.24
    講座のために。
    でも、紫式部日記を読み通したわけで、今まで源氏物語ばかりに目が向いていたからよかった。
    大河の後なので余計に話がわかりやすかった。

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    2025年05月24日