金城一紀のレビュー一覧
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ネタバレレヴォリューションNO.3を読み終わった勢いでこちらも読みました。
タイトルをどこかで見たことがあると思っていたら
昔映画を見たことがあることに気付きました。
内容はほとんど忘れてしまっていましたが。
今回はゾンビーズ自体が主人公ではなく中年のオッサンが主人公。
自分より幾分年上ではありますが高校生よりは年齢も近く
娘もいるという親近感から感情移入はしやすかったです。
娘が輩に蹂躙されるということはあまり想像したくないことですが
自分の身にも起こりうることとしてその時に自分では何が出来るだろうと
ふと立ち止まって考えさせられる話でした。
舜臣を始めゾンビーズの面々がいくら夏休みとはいえ
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ネタバレ映画「フライ、ダディ、フライ」を随分前に観ていたのですが、「フライ〜」は本作につづくシリーズ物の第二弾だったのですね。書店のポップを見てそのことを知り、本作を手に取った次第。
「フライ〜」の映画がややシリアスな内容だったので、意外なほどコミカルな本作の雰囲気にちょっと戸惑いましたが、すぐに馴染み、楽しんで読むことができました。
そのままコミックにしても問題なく形にできそうなキャラの立ち具合(アンラッキーマン山下がツボでした)や、荒唐無稽ギリギリラインな数々のエピソードは、インパクトもあって面白いです。中途半端にリアリティを意識してつまらなくするくらいなら、これくらい弾けていたほうが良いので -
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ネタバレ「君たち、世界を変えてみたくはないか?」
うーん、これぞ青春!
都内のオチコボレ男子校に通う「ザ・ゾンビーズ」のちょっとした冒険譚。
高校生活最後の年、恒例の「秘密の花園」襲撃に決着をつける時が来た。
殺しても死にそうにないから「ゾンビ」と名付けられた彼らは、携帯電話とカラオケと巨人軍を憎悪する単純明快な男子達。
考えていることがとってもシンプルで読んでいてスカッと爽快!
自分達の信念は最後まで貫き通し、筋を通す。
大切な仲間をバカにした奴らは絶対に許さない。
自己表現が下手で不器用だけど、ほんと素敵な男子達!
へへへ、と僕が笑えば、へへへ、とみんなが笑い返す。ああ、学生時代の仲間っていい -
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原案/金城一紀、小説/古川春秋『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査4係』角川文庫。
なかなか面白い設定とストーリーの警察小説。ドラマのノベライズらしい。
捜査中に頭部に銃弾を受け、生死の境をさまよい、奇跡的に生還した刑事・石川安吾は死者と対話出来るという特殊能力を身に付けていた。
都内で発生した男性会社員の惨殺事件を発端に、相次ぐ変死事件は意外な方向へと向かう。石川は変死事件の被害者と対話しながら、鑑識の準キャリア・比嘉ミカと共に事件の謎に迫る。
強いて言うなら、惨殺事件の犯人が余りに有り得ないというか、現実味が無いというか、もう少しスッキリした犯人像を描いて欲しかった。 -
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ネタバレ原案は金城一紀で主人公を端から「小栗旬」と決めてつくったお話だとか。主人公、確かにぴったりです。
設定がしっかりしているからということもありますが、なかなかに面白いです。初めて読む作家さんでしたが、文章はシンプル。抵抗なく読めました。(好き嫌い多いのです…)まああえて言うなら、なんてことない会話がもっとナチュラルだったらな!とは思います。伊坂幸太郎とかはその名手だと思う。どうでもいい会話をほんと面白く読ませるんですよね…伏線までもぐりこませるし。
ドラマでご存知のかたも多いでしょうが一応、設定ぐらいはさらっときましょう。
主人公は石川安吾。
警視庁捜査一課第二強行犯捜査・殺人犯捜査第4係 -
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やっぱり金城一紀はすごい!
と実感させてくれる一冊でした。おなじみゾンビーズシリーズ完結編。完結編なのにゾンビーズが始まるお話、というのがまたたまらない。
暴力教師マンキーのおかげで最初から最後まで暴力描写いっぱいで、なおかつ閉鎖空間での重圧に満ちた空気に息苦しくなりました。それでも最後まで読めたのは、魅力的なキャラクターたちと主人公の軽やかな語り口のおかげ。終盤、主人公たちが走り出したときから物語も一緒に加速して、最後の数ページにたどり着く頃には頭の中に明瞭な風が吹き込むようでした。金城一紀は最後の数ページを伝えたかったんだろうなあ。
彼らと同じ年のころに、この作品に出会いたかった。