感情タグBEST3
Posted by ブクログ
僕もお父さんも不器用だけど、情に厚くて、どこかキュートで、魅力的な人物だった。
語り口がとても読みやすくて面白くてスイスイと進んでしまった…!
今でこそ色々な場所と行き来が増えて、色んな人との繋がれるようになって、それはそれでまた新しい問題が出てきたりしているけど(問題がゼロになることなんてないんだろうけど)、この頃はとにかく自分たちが正しくて、他を受け入れると色々な不都合が出てくるから、差別が存在して、巻き込まれて苦しむ人がたくさんいたんだなあと思う。
友達の正一と僕の会話は賢くもあり、温かさを感じることもあり、ずっと見ていたいなと思った。
お父さんも息子が大好きで、守ろうとしている気持ちが伝わってきたし、僕も反抗しながらも父のかっこよさを感じていることかあつかった…。
僕の恋も、どこかで通じ合っている2人がとても素敵だった!
読んだのは学生の時だったから10年以上も前になるけど、今回もとっても面白かった〜!
Posted by ブクログ
敢えて《若者》という幻像の如き言葉を使うが、私はいち若者として、本作から迸るような熱いエネルギーを貰った。
在日問題云々に留まらない、もっと純粋で強烈なエネルギーだ。
窪塚洋介主演の実写映画もとても良かった。
この作品を薦めてくれた友人に感謝する。
実写映画を観てから小説に移るのがいいかもしれない。
Posted by ブクログ
高校時代に擦り減るくらい読んだ。答えの出ない葛藤が、生きてることを実感させてくれる。この本の2人のように大人になってもそういう違和感にぶつかり続けたい。
Posted by ブクログ
カッコイイ‼︎
僕が今まで観た、読んだ、ラブストーリーの中では一番。
ケンカのシーンも多いが、スカッとする。
でも、この作品の一番のテーマは、
「アイデンティティ」
「正一」が巻き込まれるシーンや、「杉原」の葛藤は全てそこから。
娯楽作品でもありながら、かなり深さも感じる。
「杉原」、「オヤジ」もカッコイイし、「桜井」役の柴咲コウもぴったり。
原作も映画も両方いい。文句なし。
Posted by ブクログ
前半は何だかダラダラしてんなぁって思ったけど、それらはすべて伏線だった!
後半の展開と伏線の回収の仕方が見事!
切なさと甘酸っぱさがうまく調和された読後感爽快な青春ストーリー!
Posted by ブクログ
この本の趣旨から外れるけど、日本人に足らないのは懐の深さかな。日本人はどうでもいい小さな事にこだわり、本質を見失い成長のチャンスをみすみす逃してきているように思える。国籍、移民問題も深い懐で受け止めれば、人種の違いなどこの本で記されている通りルーツを辿れば「大同小異」なのだから。
Posted by ブクログ
ものすごく引き込まれた。
集中力の欠片もない私が半日で読み切ってしまうほどだ。
現実の社会を見ているようで虚構空間を見ているのような気分になった。
国籍って一体何なんだ。何をもって、私は日本人であるという主張しているのだろうか。そんな確証もないものに人は惑わされているのかと思うと、とても情け無い気持ちになった。
Posted by ブクログ
自分を拘束している様々な縛りが見え始めるときの辛さ。これに正面切って挑むヤツは本当に勇気がある。
そういったヤツのおかげでいま俺たち人類は、“幸せ”を容易に描けるようになった。(本当の幸せを手にするのは難しいかもしれないけど)
この小説に登場するヤツ等にはみんなそんな力があった。
彼等は闘っているんだ。この見えない“縛りに絡め取られた自分と社会”と。
この世に生を受けたからには、こんなヤツ等の視線に負けない生き方がしたい。
そう思った。
Posted by ブクログ
私は本当にこういう事に無知だから、日本ではない国籍の方たちが日本でどういう状況にあるか想像すらした事がない。
そういえば学生の時に一緒に遊んでいた友達が僕と同じく朝鮮から韓国に国籍を変えていた。理由を聞かなかった事が良かったのか悪かったのか…一緒に遊ぶのに国籍なんか気にしなかったから。
杉原と桜井に明るい未来がひらけますように。
Posted by ブクログ
黒人差別が問題視されているが、世界では黄色人種への差別の方が多いとの声もある。
国籍はもちろん、人を容姿で判断してはいけないと改めて考えさせられた。
Posted by ブクログ
在日高校生が日本人のある女の子に出会い、始まった恋愛話
在日朝鮮人と日本人
同じ国で生まれ育ったのに、目に見えない国籍で変わる世界
国の壁に悩み、ぶつかり、翻弄される主人公だが、それでも強く前を生きていく姿が印象的
後半の主人公と警察官との絡みがしんみりと心に届く。
細かい知識はないけど、日本人には分かろうとしても、わからないんだろうな。
在日って響きが悪い。
Posted by ブクログ
スピード感のある文体。スッキリしていて読後感がたまらない。筆者の体験も含まれているであろう内容は地に足が着いた雰囲気の漂う、リアリティがあり読み飽きない。
Posted by ブクログ
在日朝鮮人のテーマを軸として、学生生活と恋愛の物語が展開される。深く、重いテーマではあるが、コメディ要素もあり、非常に楽しく読むことができた。
人の肩書き(国籍、年齢、性別など)について考えさせられた。正直私はこの国においてマジョリティである。自分は文化や伝統を大切にしたい思いの方が強い。ただ、マイノリティを軽んじることはよくない。人として見たとき、何の違いもない。マクロ的な視点との切り替えは絶対に必要だと考えた。
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反国主義の点で「サウスバンド」に出てくるお父さんの人間性によく似ている
無意識に生まれている外・内の視点に気付かされたし、大体内側視点で色々と物事は成り立っている
Posted by ブクログ
人類の歴史と現代の人種問題を分かりやすく噛み砕いて織り込んだ在日韓国人高校生の青春物語。作者の知性も感じるし期待感高まるストーリー展開も素晴らしい。
Posted by ブクログ
韓国籍から日本国籍に帰化した父と韓国籍の母との間に生まれた日本国籍、日本生まれ日本育ちでいながら純韓国血統の自分にはルーツにビシバシ来る内容でした。映画は観たけど当時の僕に全て理解できたのか謎なのでもう一度観よう。
Posted by ブクログ
出自によって偏見や差別を感じ続ける主人公の心情を軸にした青春小説。
特定の外国人に対しての偏見はないけど、モラル意識の低い日本人への嫌悪はあるなぁ。それは体験や輩の行動の積み重ねによるもの。
人種民族に対しても偏見を持つ人は必ずいるだろうけど、行動で示すしかないのかなとも思う。
Posted by ブクログ
日本人てなんだろう?国籍ってなんだろう?
とか、考えたことなんてなかったけど、もし、自分が在日だとしたら、こういうことに悩むんだろうなと。
という視点もあり、10代の甘酸っぱさもあいまって、もっと若いときに読んでおけばよかったかなと思った。
Posted by ブクログ
『Go』が大好きすぎる。一年に一回くらい映画を観てしまう。小説も何度か読み返してる。青春の内側にこべりついた、民族差別の不条理と、それをなんとか超克しようとする青年のキザな知性に涙が出そうになる。
あらためて原作を読み直し、映画もまた観た(もう何度目か分からん)。映画の再現度にまたびっくらこく。ただ、映画ならではのソリッドな疾走感は味わい深い。なによりも、窪塚洋介の叫びのような長台詞は何度みても鳥肌が立つ。
Posted by ブクログ
東京五輪組織委員会会長が女性蔑視発言で辞任、奇しくも〝GO”を読んでいた。
差別をせずに、必要な時だけ区別という方法をとれば良いと思っていた。が、果たしてそういう事ではないのかも、と思い始めている。
何が日本から北朝鮮に行けなくさせてるのか?深い海?高い山?広い空?人間だ。本当だ。
在日だとか日本人だとか、関係無くなっていく。根拠はない。思う事が大事だ。まったくその通り。
今のこの時代に、正しい事を思う事を、まず始める事にします。
Posted by ブクログ
「円の外には手強いヤツがいっぱいいる。」
「ぶち破れ、そんなもん。」
10代でこのフレーズを聞いた。
仕事をしていく中でこの言葉の
意味に気付いた気がする。
自分を高めようと思えば、
チャレンジが必要であり、
最初はやっぱり勝てなくて、
悔しくてバカらしく感じて、
円の中に閉じこもろうとしてしまう。
けどぶち破ってチャレンジを繰り返すことで、
また新しい自分に出会えることを知った。
部下への共有のメールで、この文章を
送ったことがある。
今は異動して上司部下の関係じゃなくなったけど、
彼ら彼女らが、円をぶち破って、成長することに
期待している。
Posted by ブクログ
・買った経緯
映画をみて流行ってた
・買った理由
高校生の時カバンに入れとけばかっこいいと思い
・のこってる感想
2回、3回と読んで感動してる。考えたかの真ん中の方に置いておきたいと思ってる。
Posted by ブクログ
ドラマCrisisから、直木賞作家と知り、読んでみた。それまで作者の出自は知らなかったので、納得。それは「国家を信じるな」だよね。国家なんて持ったことないという台詞もあったけど、そうだよね。
お父さんとの関係もいい。素直に表現しないけど、愛情と尊敬がある。暴力をふるうけど、ほっこりする。そして親友が死んだところと彼女に拒まれたときは読んでいて辛かった。でもハッピーエンドでよかった。
Posted by ブクログ
正直小説として優れているかというとそれほどでもなくて、櫻井の洗練されてる感の描写に物足りない感じとかはあるんだけど、それを補ってあまりあるテーマの強さ。マジョリティにある限りほとんど問われることがない、自分のアイデンティティとは何かという問題に、精神力激つよの主人公がどう立ち向かっていくかが見どころだと思う。重いテーマだからこそ、主人公があまりにタフなおかげでこっちもへこたれずに読み進められるんだけど、現実で同じ問題に直面してる人々が同様にタフなわけはないんですよね。周りの人のあらゆる生きづらさを減らす方向に自分は生きていきたいですね。
Posted by 読むコレ
非常に重たい身上話を、強がって笑い話にしたという感じの物語。
ちょっとだけ、と思って手に取ったが最後、気付けば終いまで読まされていました。
大変楽しく、それだけに日本人として胸の奥の奥にまで滲み込んで来られて針でつつかれた様な、逃れ切れない痛みも感じさせられる作品でした。
ただ興味をもって読めたのは個々の細かいエピソードであり、物語全体としての妙を余り感じなかった気もしました。
ノンフィクションを読んでいる感じとでも言いますか、物語性を求めてはぐらかされてしまったとでも言いますか。
面白ければ万事OK! であれば。
Posted by ブクログ
はまっております、金城さん。
これもおもしろかったです。
今回は特に、「朝鮮籍」「韓国籍」というのはどういうことなのか、「在日朝鮮人」「在日韓国人」というのはどういうことなのか、ということが非常にわかりやすく書かれていて、興味深かったです。
こんな風に区別(差別)してるのって、日本だけなんだろうなぁ。なんか残念。
どうにかできないものだろうか。
ほんと、国籍ってなんなのさ、と思うな。
Posted by ブクログ
杉原
朝鮮籍→韓国籍。中学まで民族学校『朝鮮学校』に通っていたが、日本の私立の男子高に進学する。
秀吉
杉原の父。在日朝鮮人。韓国の済州島生まれ。ハワイに行くため、韓国籍を取得する。日本ランキングに入ったことのあるライト級の元プロボクサー。パチンコの景品交換所を営んでいる。
道子
杉原の母。朝鮮籍。日本で生まれ、日本で育ち、十九歳の時に御徒町のアメ横でオヤジにナンパされ二十歳で杉原を産んだ。韓国籍を取得する。
息子のバカさに呆れている。
加藤
杉原の高校の同級生。広域指定暴力団の幹部組員の父親を持つ。
日本人。
竹下
杉原と同じ高校で加藤といつもつるんでいる。
桜井椿
加藤の誕生パーティーで知り合う。有名な私立の共学校の三年。
桜井の父
東大卒の有名企業のサラリーマン。
タワケ先輩
杉原の二つ上の先輩。剛毛。タワシの毛のように硬い。
正一(ジョンイル)
在日韓国人の父親と日本人の母親のあいだに生まれた。杉原の民族学校時代からの親友。
ナオミ
杉原の母親の同級生。
元秀(ウォンス)
杉原の民族学校時代の悪友。
Posted by ブクログ
『在日』を扱った作品も、金城一紀作品も、初読。
登場人物は全員個性的で、特に、杉原の父ちゃんの突き抜けた感が爽快ですらある。
苦労してきた人ならではの諦観と凄みというんでしょうか。
半自伝的な作品とのことなので、『在日』の苦悩は書いてある通りなのだろう。マイノリティであることがどういうことかは、その立場になってみないと決して分からないと思う。(自分は、海外に外国人として住んでいたときに感じた程度に過ぎないが。)
人種の話と民族(国籍はこちら)の話は当然別物と思っているが、『ルーツ』に関する議論は、両者を混同させがちだ。多分、『ルーツ』は人種とも民族とも直接は関係なく、過去どういう種類の淘汰圧があったかというプロセスに関する情報を提供するだけだろうと思う。(アフリカ人がアメリカ大陸に『輸出』された際、劣悪な船倉環境に適したひとが生き残った結果、アフリカ系アメリカ人には、高血圧の発症率が少しだけ高い、とか)
ユダヤ人の定義にDNA情報が含まれないのと(逆の意味で)同じように、ミトコンドリア•イブの存在を以って、『人類皆兄弟』『国籍は相対的なもの』と主張するのは、何か違うかなと思う。
その一方で、「自分を何人と思っているか」よりも、「相手が自分を何人と思っているか」の方が、実際問題、インパクトが大きいことが、この本でのく分かった。