金城一紀のレビュー一覧
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ドラマ→小説の順番でした。
ただ、個人的に思うのは、小説の方がまだ夢があるな、と。正直ドラマはネタバレになってしまうので詳しく書きませんがラストがラストなだけに後味がとても複雑になってしまいました。
それに比べて小説は、主人公石川の本音の部分も含めたより深みのあるストーリーになっているような気がします。
ドラマのように心境を語ることが少ない、演技によって見る者の判断を仰ぐとどうしても物足りなかったり、私自身が未熟なせいで受け詰め切れなかったりするものですが、小説では事細かく心情を感じながらストーリーを読み進めていけるところが良かった。
立花と石川、そして石川と比嘉。そして石川を中心に考えればアンダーグラウンドの人々。人間模様がすごくリアリティありました。面白かった。
ただ、ここでもやはり石川は、見届ける人なんだな、と物悲しくなりましたけどね。 -
Posted by ブクログ
ドラマの結末に衝撃を受けて、小説の『ドラマとは違う完全オリジナル』に惹かれ購入。ん?小説が先ですよね??
ドラマ見終わった後なので登場人物はしっかりドラマキャストで再現されました(笑)キャラクターの雰囲気はそのままですごくいいですね。特に主要三人組がわいわいしていて楽しい。
ドラマは後半に進むにつれて石川の闇落ちと死亡フラグ感ハンパなかったですが、こちらはむしろいい終わり方。なぜドラマはああなったのか…(笑)border感は確かにドラマに出てますが。
初めて読んだ作者でしたが、状況やアクションの表現もくどく無く、読みやすいので脳内再生しやすかったです。ほぼ一気読みしました。
ドラマで不完全燃焼…というかハッピーエンド主義なので別の終わり方が見られて良かったなーと思いました。
そんな方にオススメです。
まあ…この話の後にあのドラマのオチがあるって言われたらそれでおしまいなんだけど(笑) -
Posted by ブクログ
ゾンビシリーズを読破しているので、またまた時間軸がくるりと舞い戻った場面に、「おおっ、あそこか!」なーんて思ったりして楽しかったです。
相変わらずのスピード感、ラストの爽快感は秀逸。
さらりと気持ち良く読める一冊です。
目の前にある退屈を、自分が押しこめられている社会の常識や枠を、飛び越えていく。
それは簡単なようでいて、ひどく難しい。
昨日の自分を越える作業、その積み重ねが今日はなかった明日を創るんでしょうね。
「目を見張れ。
耳をすませ。
感覚を研ぎ澄ませろ。
そして、準備を怠るな。
驚異的なダッシュを見せつけるために、身軽になれ。
誰かが勝手に決めた偏差値。
あいつらに植え付けられた劣等感。
ありきたりな常識。
過去のちっぽけな栄光。
ありふれた未来を約束する保険。
すべてを捨て去れ。
リセットボタンを押し続けろ。
何度でも、ゼロに、戻れ。」 -
Posted by ブクログ
こんなに格好良くて気持ち良くて清々しいものが他にどこにあるんだろう?
私が思いつくものの中にはない。
赤信号の話、私と全く同じことを考えてた。びっくりした。
山下をちゃんと大切な存在だと考えているのが素敵。
ヒロシは生きてたら多分シュショーになっていたと思う。
スンシンは相変わらず強くて格好良くて、優しい。
アギーはチャラくて、スマートで、ちゃんと遠くからみんなを見ている。
萱野も南方も絶対イケメンで信用できる熱い仲間。
岡本さんも、仲間だ。
自分が女の子であるというコンプレックスに涙が出そうになる。
それでも俺らは友達だ、仲間だ。
約束って凄いなぁと思った。
こんな中にいたらいつ死んでもいいと思えると思う。
だからアクセルを思いっきし踏むことができたんだ。
そして彼らは死なない。
ゾンビーズだからだ。 -
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ネタバレザ・ゾンビーズシリーズの三作目にあたる作品。
フライ・ダディ・フライ→レボリューションNo.3→SPEED
と、順序を無視して読み進めてきたけど、どこから読んでも楽しめるのがいいところかな、と思います(*^^*)
簡単に言ってしまうと、女子高生が新しい世界へと飛び込んでいく話。
同年代の主人公だったこともあり、(最近まで女子高生だったし、同年代って言ってもいいよね?)また金城さんの文章が自分に合っていたこともあり、さくさく読み進めていけました。
今回もザ・ゾンビーズはむちゃくちゃにやってるけど、やっぱり爽快感があっていいなあ。
あと、ステキな台詞が要所要所にでてきて、いっそう本作をキラキラさせている気がします。でも、クサい言い回しじゃない。どこまでも爽やかな印象…かな?
……山下w
ネタバレになっちゃうとこれから読む人によくないかなーと思うので、内容に深く踏み込まないで書きましたー。
おそらくぼんやりした印象しか感じないと思うけど、気になったらぜひ本作品を読んでみてくださいね(^^;
すぐにさーっと読める。けど、どれも内容がペラいわけじゃない。やっぱり金城さんの作品、すきです♪ -
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★堂々の最終巻
ぼくは原作を読んだことがなくて、『SP』との出逢いはテレビドラマが最初だったんですけど、観始めてから直ぐに、とんでもないもの観始めちゃったな~と思いました。
ドラマの中のあらゆるところに伏線やヒントが隠れていて、一瞬たりとも目が離せない。
観る側にも緊張感が伴うドラマと久々に出逢ったなーと、夢中になって観ていました。
漫画が連載されるというのを知って興味はあったのですが、もしも作画の担当が灰原薬さんじゃなかったら読んでいなかったかもしれません。
前から灰原さんのことは知っていて漫画も何冊か持っているのですが、灰原さんの描く人間像は凄く魅力があって大好きで、この方の描く井上や尾形を見てみたいという想いで一巻を購入。
これが漫画『SP』との出逢いです。
心の奥で憎む同じ相手を抱いて、同じ職業に就いていながら、尾形と井上の歩む道はどんなふうに交わり離れていくのか。
最終巻の7巻では、いよいよ雄翔会の企みが実行されることに。
先の警護で四課の仲間達が負傷したこと、自らの体調不良と重なり、尾形の不審な行動に疑念を抱きつつ、本人にそれを問い詰められずにいる井上。
そんな矢先、尾形から仲間に……と誘われるが、自分は出来ないと告げる。
自分の存在意義、SPとなった経緯と尾形や警護課の仲間との出逢い、様々な要因に引っ張られながら井上は尾形との対決へと導かれていきます。
井上や尾形は自分の親を失うという共通のキーワードから、命の尊さと儚さ、それを奪うことの簡単さを身に沁みて知っているわけですが、だからこそ彼らはどんな状況にあっても、心底SPとしての精神を持っていられたのかもしれません。
尾形と伊達、二人の兄弟が行き着く先も、選んだ職業が二人の想いの違いを現しているなと。
尾形が井上に託したもの。
それは尾形が成し得なかった、『命を守る』という『本当の正義』の姿だったんだろうなと思います。
高校生の時に父親を失ってからずっと、「その日」の為に生きてきた尾形にとって、井上はどんな存在だったんでしょう。
幼い頃から井上の成長を見守って来たに違いない尾形。
もう少し……井上と一緒に『SP』という仕事をしたかっただろう、彼の心残りが最後に見えたような気がします。
最終巻はめっちゃ分厚くて読み応えがありました。
そして灰原さんの臨場感溢れる絵を堪能できて嬉しかったです
いつか、『SP』の原作を読んでみたい。
うん、いつかww -
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この小説は僕の人格を形成する上で多大な影響を与えてくれたものです。もし、これを読まなかったら、僕は新大久保をはじめとするコリアンタウンや、新宿歌舞伎町のコリアンよりの界隈には足を運ばなかったです。
先日久々にこの小説を読み返しました。思えばこれをはじめて読んだのは19歳のころで、後に僕が新大久保や新宿歌舞伎町のコリアンタウンよりの界隈をうろつくようになったのは、この小説の影響が大きかったんだなと、その影響の大きさに改めて気づかされました。
物語は彼の父親から、「広い世界を見ろ、そして自分で決めろ」といわれ、「在日朝鮮人」から「在日韓国人」へと国籍を変え、自分が今までいた民族学校を飛び出して、都内にある「ビーバップ・ハイスクール」のような男子校に入学する。
そんな杉原君の話です。そこで最初にけんかを売ってきて、灰皿で叩きのめした親友でやくざの息子の加藤から誘われた誕生パーティ会場でであった桜井椿との出会いが物語の「軸」です。
物語のあらすじこういう感じですが、作中に目いっぱい詰め込まれている本や映画や音楽のラインナップはものすごい情報量で、一人の人間があれだけの量を見るのは経験則から考えると、それこそ映画、読書、そして音楽鑑賞以外のことは何もしないという生活を2、3年やらないとここまでの蓄積はできないと思っています。
僕にとって一番印象に残っている部分は夜の公園で、父親と対決するシーンで、自らの血で目潰しを仕掛け、子供を完膚なきまでに叩きのめす父親の姿にまず圧倒され、
「汚ねぇぞ…」
と返す杉原に
「悪いな。俺たちはこうやってどうにかこうにか勝ちを拾ってきたんだ。いまさらやり方を変えるわけにはいかねえんだよ」
といってのける父の姿が圧倒的にしびれる場面でした。
映画版では父親を俳優の山崎努さんが演じていましたが、僕はこのシーンを見るためだけに、何回もDVDを見直していたことを思い出します。
桜井との恋の話よりも僕にとってはこっちのほうが面白くて、こういう書き方になりましたが、さまざまなテーマを持った上で、疾走間を保ち続ける小説は稀有なものだと考えています。