灰谷健次郎のレビュー一覧

  • 太陽の子
    沖縄出身の両親とともに神戸で生まれ育った「ふうちゃん」と家族が営む「てだのふあ・おきなわ亭」(沖縄の家庭料理の店)を舞台に、そこに集う沖縄出身の人々の物語。

    小学6年生のふうちゃんが主人公の物語ではあるが、本作は単なる物語と呼ぶべきではない。

    日本人とは、沖縄とは、生きるとは、死ぬとは...

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  • 我利馬の船出
    我利馬は25年前の私だった。
    自分が嫌いで、生まれ変わりたい私にそっくりだった。
    だから、この本の内容に凄く共感した。
    我利馬は、生まれ変わるために、ヨットで航海に出かけ、
    私は、生まれ変わるために、アメリカへと渡った。
    我利馬は、自分の居場所を見つけた。
    50歳の私も、結婚して居場所を見つけたよう...続きを読む
  • 海になみだはいらない
    「どうしてですか。説明してください」
    キヨコがたずねた。
    「はいはい」
    とダックス先生は言った。
    「ろうかはいつも右側をしずかに歩く、というのはこまるのです。火事が起こったら焼け死んでしまいますからねぇ」
    「まじめにしゃべってください」
    「はいはい。
    あなたひとりとか、二、三人で歩いているときは、ろ...続きを読む
  • 太陽の子
    沖縄の歴史なんて、詳しいわけでも精通しているわけでもないけど、それでも、人は辛い時、苦しい時、悲しい時にこそ、絆というものが一番大切なのだと思う。
    それにしても、ふうちゃんのなんと愛らしいこと!
    その一途さに、心が震えるほどだ。彼女に愛される全ての人は幸せだ。
  • 太陽の子
    悲しみ、苦しみ、真っ向から生きることのあり方を問いかけてくるような力作です。
    どんな人にも読んでほしい。
    最後まで読みきり、この本に書かれた悲しみが、胸にぎゅーっと刻み込まれてしまった。
    でも、その悲しみは決して辛いだけのものではなくて、生きていくということは、こういう悲しみの一つ一つと向き合うこと...続きを読む
  • 太陽の子
    灰谷健次郎の本はほとんど読んでいたけどこれだけは何故か読んでなくて、やっと読んだ
    正直こわかった、何度も鳥肌がたった
    自分は何も知らなかったんだなと、読んだ後なんかからっぽになる
    もっと前、小学生とか中学生のころに読んでいたらよかったなと思う
    小学生のころって戦争だめ!だめ!みたいな授業たくさんあっ...続きを読む
  • 太陽の子
    中学生ぶりに読んだ。
    やっぱり本当にいい本だった。
    命の重みを知るならば、一つの命を心から愛することだと改めて教えてもらった。
  • 太陽の子
    素晴らしい本

    太陽の子
    小学生のふうちゃんが

    死と真剣に向き合う

    生きるとはどういうことかを
    改めてかんがえさせてくれる
  • 天の瞳 最終話
    灰谷先生の未完の遺稿。続き読みたかった。わたしの読書史上最も好きだった作品。十年以上ぶりに最初から読み直したい。
  • 海になみだはいらない
    表題作『海になみだはいらない』のほか、『君はダックス先生がきらいか』『三ちゃんかえしてんか』の3作品が収められている。さらに最後の『三ちゃんかえしてんか』は5つの独立した短編から構成されている。
    どの作品も、灰谷さんの物語だと言われずしてわかる灰谷さんらしい温かさと人間愛にあふれている。
    多くのレビ...続きを読む
  • 手と目と声と
    4作品が収録された短編集で、どれも素晴らしい作品ですが、私的にはとくに「水の話」と「声」が良かったです。
    相変わらず灰谷さんの優しい眼差しが溢れていて、そこに描かれるのは、障害を持った子供であったり、在日朝鮮人であったり、貧しい家庭の子供であったりと、社会的に弱い立場にある人にフォーカスが当てられて...続きを読む
  • 天の瞳 最終話
  • 兎の眼

    何回読んだだろう

    引っ越しの時失くしてしまった。灰谷健次郎の文庫本はほとんど残っているのに
    「兎の目」が無くなっていた。
    しっかり覚えているが、やはり感動を新たにした。自分自身、教職歴34年。管理職を目指すことなく、子供と多く接した。同感する事が、多々ある。 
  • 天の瞳 幼年編I
    ストレートな倫太郎の感性がすごく面白い
    倫太郎を取り巻く大人の考え方は、母親として保育士としてとても勉強になった
  • 天の瞳 あすなろ編II
    繋がる作品、自作の最終編気になる。
    しかし、それでは終わりではない。
    そこからは想像の範疇である。
  • 天の瞳 あすなろ編I
    大切な人の死。それは残った人にとって何を意味するのか。
    いつだって分かんない。けど、それをきっかけにきして、意味をつけないと辛いんだよ。
  • 天の瞳 成長編II
    暴力事件が起こるが、責任逃れをする学校の管理職とその取り巻き。
    しかし、教師も捨てたものじゃない。少数ながらも心の通った教師が存在する。

    メダカの学校という組織から学校に変化をもたらす彼ら。それに動かされるものは教師、親だった。
  • 天の瞳 成長編I
    倫太郎の学校で起こる様々なできごと。
    そのことに対して彼らはどう向かうのか。

    感性豊かな彼らの考え方には大人も頭が上がらない。
  • 天の瞳 少年編II
    全くこの本を読むと、自分の教員としての自信がなくなる。
    と、同時にここで気づいてよかったと思いさえする。

    分かち合わんといかんな。
  • 天の瞳 少年編I
    小学5年生になっても優れた感覚、感性を維持する倫太郎。

    人の気持ちを汲んで行動に移すことは、おせっかいになるのか?それとも親切なのか?
    その微妙なラインを見極める時に、なかなかこれ!と言いづらい部分があるが、それを見極める過程が大事なのではないか。

    あっという間に読み終わるが、たくさんの感性に気...続きを読む