灰谷健次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「太陽の子」がおもしろくて、読んだことない灰谷作品を読もうと思って手にとった本。
灰谷作品の子どもたちは深いなあと思うこともあれば、ここまできちんとしてるのかなあ、理想的すぎるというか、作者の言いたいことを言わされてるというか、そんな感じもするけれど、自分もこんなに心がまっすぐで、深く考えられるといいなあと思う。疲れるかもしれないけれど。
会話が深くて、説教くささを感じなかったらぐんぐん読めると思う。
あと、子どものエピソードが読みたくて読んでるようなところがある。話にはっとさせられることも多いし。
ちなみに「天の瞳」は途中で断念してしまった。 -
Posted by ブクログ
戦争で傷ついて、心に深い傷を負った人たちはたくさんいると思う。沖縄も、理不尽な扱いを受け苦しんだ人がたくさんいたんだと思う。そういった苦しみを、子供のふうちゃんの目線で昇華していくお話だった。
戦争の苦しみという点では他にない児童文学であったと思うけど、沖縄の人達は苦しんだから、みんな良い人で優しいみたいな文章が多くて違和感を覚えた。本土の人間は、苦しんでないから分からないみたいな言い方。人間には良い人もいるし悪い人もいる。沖縄だから特別ってことはないでしょ、と。
作者はふうちゃんみたいな慈愛の心のある人に育てよというメッセージをこめたのか、ふうちゃんが特別に優しく強い女性であるかのように書か -
Posted by ブクログ
心に残った一節
「効果があればやる。効果がなければやらないという考え方は合理主義といえるでしょうが、これを人間の生き方にあてはめるのはまちがいです。この子どもたちは、ここでの毎日毎日が人生なのです。その人生をこの子どもたちなりに喜びをもって、充実していきていくことが大切なのです。わたしたちの努力の目標もそこにあります。」
学校って素晴らしい学びの場で、きっと効果がないようなことをしている日々も全て効果なのだと思う。
小谷先生が鉄三と向き合おうと決めた時、この子は宝ものを持っていると成長を期待していましたが、小谷学級の生徒たちも同じように変わっていきました。どんな子ども宝ものをもっていると考え