灰谷健次郎のレビュー一覧

  • 少女の器
    人の温かさが分かる本だと思いました。
    感受性の高い年代の少女の等身大の考えや行動、想いが伝わってくる話です。
    読んでいて、母親と娘、父親と娘の会話会話のキャッチボールが日常的で面白いと感じました。
  • わたしの出会った子どもたち
    ・たとえば、朝、養護学校にいく為に、スクールバスが迎えにくる場所まで歩く数百メートルの道のりを見るだけでいい。
    かの女はたくさんの生き物を友達にしていることを知るだろう。
    仕出し屋の猫に、朝のあいさつをする。残飯を食べ過ぎて体が酸性になった猫は機嫌が悪い。そんなとき、かの女は笹の葉を猫にやるというこ...続きを読む
  • 天の瞳 あすなろ編II
    実際に存在するのなら、会ってみたいなあと思う人がこのシリーズには必ず登場します。知的障害についても描かれていますが、現在関わっているからこそ伝わってくるものがありました。
  • 島物語I
    父のひらめきで、島に移住することになった一家4人。
    大人の勝手だと、猛反発する姉弟だったが、慣れない自給自足の生活の中で、いのちについて、豊かな生活について、考えるようになる。

    自分の生活が、ほんとうに豊かだと言えるのか。
    考え直した一冊。
  • 島物語I
    島での生活が始まった。
    いつの間にか自然、動物、虫、隣人と密接にならなくなってしまったことがいいのだろうかと思わせるような気がする。
    わかりやすぎるこのお話、田舎暮らしという視点含めて楽しみです。

    しかしお姉ちゃんの知恵とガッツはすごいな。
  • 子どもへの恋文
    共感する部分は多かった。子供から教わるという姿勢は簡単そうでなかなか出来ない。どうしても「こちらは大人だから・・・」という常套句をつけてしまう。それを取っ払うことから全て始まり、それが全て。
  • 天の瞳 少年編II
    小学6年生から中学1年生にかけての倫太郎と、倫太郎を取り巻く人々の物語。

    中学生になり、新しい枠組みの中で、新しいタイプの先生方と出会う倫太郎たち。

    自分たちの枠組みから外れる子どもたちを許そうとはしない先生方。
    その一方で、子どもたちのために豊かな引き出しを準備して下さっている先生方。

    そし...続きを読む
  • 天の瞳 少年編I
    小学5年生の倫太郎と、倫太郎を取り巻く人々の物語。

    それぞれの家族の複雑な事情、学級で起こった「事件」など、小学生の子どもを持つ身には、他人事とは思えないどきどきの展開でした。

    いろんな事情を抱えながらも、豊かな人間関係の中でのびやかに成長していく子どもたちが愛おしく思えました。

    「いえでぼう...続きを読む
  • 子どもの隣り
    読後になにかすっきりとしない感が多少強いかも。
    少し暗いような、湿っぽいような雰囲気が、自分にはあまり合わないと感じた。
  • 子どもの隣り
    初、灰谷健次郎を読破!
    ちょっと独特。
    読み進めてみると、
    このオブラートの中に
    何があるんだろう、って探検気分。

    江國さんの解説が、どこまでもすてきだ。
  • わたしの出会った子どもたち
    灰谷さんの自伝的な小説。
    こどもたちの作文、感想文や手紙がとてもいい。おならという題材を違う学年の子たちが3連続で書いてきたあたりが最高で買ってしまった。
    明るい話ばかりではないが、大らかさなんかは忘れちゃいかんなと。
  • 天の瞳 成長編II
    人はひとりでも味方がいてくれると、強くなれるのだと思います。自分のことを理解しようとしてくれる人を、もっと大切にしようと思えました。
  • 天の瞳 あすなろ編I
    倫太郎達のまわりには、本当に素敵な大人もいっぱいいます。こども達にとって、私もそんなふうになりたいです。
  • 天の瞳 成長編I
    こども達は先生を選ぶことはできません。先生も生身の人間だけど、こどもの将来に、大きな影響を与えることは確か。こどもにとって、身近な大人って、親と先生くらい。親や教師以外の大人と関わりがあるかどうかも、とてもだいじなことなのかも。
  • 林先生に伝えたいこと
    灰谷さんはやはり本業の文学の方が断然いい。
    生き方としては、ちょっと超然としているというか、気を遣う。
    と言いながら、ところどころ、うなずけるところもあるので、☆3つ。
  • 天の瞳 最終話
    本当に「未完」だった。
    灰谷さんが逝ってしまったんだということをあらためて感じた。
    鎌田慧さんの解説が良かった。
  • 天の瞳 幼年編I
    灰谷健次郎が亡くなって5年経ちました、その作品の数々を思い出してました。
    『兎の眼』『太陽の子』など読んだのはかなり前です。

    『天の瞳』はかなり後に読んだのですが、強い衝撃を受けました。
    子どもを見る目は大人にとって、都合のよい子という考えになってないか、子どもに教える立場、導く立場という大人だか...続きを読む
  • 海の物語
    海の近くで暮らす人たちの生活を描いた作品。
    主人公は小学5年生の漁師の子健太。
    健太が魚をさばいたり、大きな船を操縦したり、海のことを研究したり、父親とじゃれあったり。
    健太だけじゃなくて、この小説に出てくる子どもは、もう小さな大人だった。大人もそれを受け入れて対等に接してる。
    だから、読んでて気持...続きを読む
  • 子どもの隣り
    「人間は 自分のしていることに 意味が持てないときほど、
     つらいことはない…」

    「作られたものを楽しむのは 少しも悪いことじゃない。
     作られたものの中にも、
     ほんとうらしいものも いっぱいあるもの」
  • 天の瞳 幼年編I
    灰谷先生の描く子供は、一生懸命に生きているところが好き。
    真剣に他者や世界と向き合っているその姿勢に見習うものは多い。
    子供達の母親同士の会話や、
    長々とした現代の教師批判など冗長な箇所もあるし、
    「流石に平成の時代にこんな子供は存在しないだろう」
    という思いもあるけれど、
    読んでいて心が洗われるよ...続きを読む