灰谷健次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・たとえば、朝、養護学校にいく為に、スクールバスが迎えにくる場所まで歩く数百メートルの道のりを見るだけでいい。
かの女はたくさんの生き物を友達にしていることを知るだろう。
仕出し屋の猫に、朝のあいさつをする。残飯を食べ過ぎて体が酸性になった猫は機嫌が悪い。そんなとき、かの女は笹の葉を猫にやるということを知っている。
かの女は一休みする。
やはり木の葉に止まって一休みしているハチが、体内の余分の水分を口から出すのを見ることがある。
その小さな水玉は朝日を浴びて、このうえなく美しい。
かの女はそれを、ハチのシャボン玉吹きといっている。
マツバボタンにも、朝のあいさつをする。
「おはようさん」
とい -
Posted by ブクログ
小学6年生から中学1年生にかけての倫太郎と、倫太郎を取り巻く人々の物語。
中学生になり、新しい枠組みの中で、新しいタイプの先生方と出会う倫太郎たち。
自分たちの枠組みから外れる子どもたちを許そうとはしない先生方。
その一方で、子どもたちのために豊かな引き出しを準備して下さっている先生方。
そして引き続き、ほどよい距離をもちながら、見守ってくれる大人たち。
批判に流されるでもなく、
力による解決に走るのでもなく、
地に足をつけて、恥ずかしくない生き方を選び取っていく倫太郎がかっこいいです。
中学校の先生たちのあまりの頼りなさにガッカリしますが、がっつり頼りになる先生が出てきちゃうと物語