灰谷健次郎のレビュー一覧

  • 兎の眼

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    児童文学だけど、大人にもオススメです。登場人物がみんな生き生きしていて一緒になって悩んだり怒ったりしちゃう。映像化作品もあるらしいのですが、未視聴。いつか観てみたいです。

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    2023年05月18日
  • 兎の眼

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    素敵な教育者、素直で綺麗な心の子供、ちゃんとそれを見守る大人、素直に考え改める大人、そして体裁と利己的な大多数の「大人」。自分は残念な後者であろうと思い哀しくなる。大人が読むべき本だった。

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    2023年04月10日
  • 兎の眼

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    古い作品だが、読み込む中でその世界観に入り込み今の時代でも感動を与えてくれる。昔だからではなく、今でも同様の問題や大事な考え方のヒントがあった。
    鉄三や処理場の子供達の中に宝物があった。子供に必死に向き合った教師達から葛藤の中から得られる大事なものや人生の尊さも感じた。

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    2023年03月05日
  • 太陽の子

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    神戸の沖縄料理店に集まる沖縄出身の人々の過去の秘密や悲しみを、小学6年生のふうちゃんの目を通して描いた物語。

    途中までは可もなく不可もなくと言った感じのやや重苦しい作品でしたが、キヨシ君が出てきてからはかなり面白かったですし、またいろいろと心に残る言葉の散りばめられた素晴らしい作品でした☆

    最後のピクニックはめっちゃ泣けましたし、ろくさんの娘さんの話のほか、いろいろと心に残った言葉はありますが、なにげに一番心に残ったのは、ときちゃんという地味で目立たない女の子が先生宛てに書いた手紙。あと、重苦しい話も多い中、ギッチョンチョンとれい子さんのデートの話は最高に面白く、かつ、心温まる感じでした☆

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    2023年01月01日
  • 太陽の子

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    作者の兄が自殺し、成績重視の教育界に疲れはて、流れついた沖縄で、彼は命は生きているものだけのものだけではなく死んだ命と繋がり生き生かされていること、痛みを分かち合うことを学びました。そのことがこの小説に込められています。
    時は1975年。神戸市に住む大嶺芙由子は小学6年生の少女で、周囲からは「ふうちゃん」と呼ばれている。
    父は半年前から突然精神状態が不安定になり、心身症と診断されていた。
    芙由子の母は、「てだのふぁ・おきなわ亭」という大衆料理店を営み、店には沖縄出身の人々が常連として集う。
    その一人が、やはり沖縄出身で母に捨てられたキヨシ少年を店に連れてくる。だが、キヨシはそんな善意を無にする

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    2022年12月24日
  • 兎の眼

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    大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとせずハエを可愛がっているのが原因でトラブルを起こしている一年生・鉄三。
    決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、苦しみながらも鉄三と向き合おうと決意する。
    そして小谷先生は次第に、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気付いていくのだった。鉄三のことを知るためにハエのことを勉強していく中で、鉄三はバイ菌のついているハエを飼わないことやハエ博士と呼ばれるくらいハエに詳しいことを知る。鉄三が興味あるハエの研

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    2022年12月24日
  • 兎の眼 (角川つばさ文庫)

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    いるかさんの本棚で見かけて気になっていた一冊。心が温まりました。1974年刊行。教師経験を持つ灰谷健次郎作。日本児童文学者協会新人賞、第一回路傍の石文学賞受賞作品。もしかしたら子どもの頃に読んだことがあるかも。塵芥処理所のある町の小学校を舞台に新卒の女性教師が個性豊かな児童たちと共に成長する姿が描かれています。22歳の小谷先生。自分がこの歳の時はこんなに立派じゃなかった汗 兎の眼とは、小谷先生の好きな西大寺の善財童子の眼。静かな光をたたえた優しいその眼を、人の眼ではなく兎の眼と見て、それを美しいと感じる小谷先生の心の美しさ。作中で出てくる小谷先生の恩師の言葉「人間が美しくあるために、抵抗の精神

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    2022年12月14日
  • 太陽の子

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    長年読み継がれる児童文学の傑作。神戸の沖縄料理店の娘「ふうちゃん」は、周りの人たちのぬくもりに包まれ、徐々に父たちの過去と現在、未来に向き合いながら、大人になっていく…。

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    2022年12月04日
  • 太陽の子

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    11歳の少女ふうちゃんの目線で語られていて、人間の喜びや悲しみ、優しさや醜さや愚かさ、戦争の悲惨さなどが、すごくわかりやすく多感に表現されている。
    ふうちゃんの感受性の強さ、人から学んでいく心の柔軟さ、そして可愛らしさに心打たれ感動します。
    ふうちゃんを取り巻く人々の強さから来る優しさも心に沁みる。そして彼らが告白する沖縄戦の惨状は壮絶を極めており、戦後沖縄の人に対する差別が酷かった事にも衝撃を受け沖縄に対する理解も深まった様に思う。
    10代とかもっと早く読んでおけば良かった。しかし歳を重ねないとわからない事もある。知るべき事、理解すべき事はまだまだたくさんあると痛感する。

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    2022年09月30日
  • 太陽の子

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    昔読んだのは小学校5年生のときだから、もう35年以上も前になる。当時学校も家庭も殺伐とした愛のない環境にいた私には、てだのふぁ沖縄亭の人々の日々がファンタジーのようで、優しく憧れで、愛されているふうちゃんがうらやましくて、そこに一番心を惹かれたように思う。

    沖縄の歴史のことも、精神疾患の存在も、この本で生まれて始めて認識した。

    大人になって今、読み返すと当然ながら、その時気づかなかった作者の色々な視点に気づくようになる。なぜ、ふうちゃんという一人の小学生を通じて、作者は沖縄を伝える必要があったのか。せんせいけらいになれ、の一冊からもわかるように、灰谷健次郎という人は、誰よりも子供の凄さ、鋭

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    2022年09月03日
  • 太陽の子

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    20年ぶりに読んだ。

    読む前は感動した本だということ以外ほとんど覚えていなかったけど、読みだすと覚えているところも。ふうちゃんと同じ年代で読んでおいてよかったと思った。

    沖縄のことを考えること、
    もっと広い社会について忘れてしまっていることを思い出させてくれる大切なことがたくさん書いてある。

    毎年8月に読もうかなと思った。

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    2022年08月16日
  • わたしの出会った子どもたち

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    高校生の頃に出会った本。
    物語の子ども達の境遇や、彼らを優しく、慈悲深く見守る先生の姿と、そのやりとりと結末に、なんとも言えない想いを強烈に抱きました。価値観が変わり、その後の人生の指針となった本。

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    2022年08月15日
  • 太陽の子

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    石垣島に行った時あまりに貧しい印象を受け帰京し手に取った本。
    楽園のような離島が実は沖縄以上に厳しい状況だったことがよく分かった。

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    2022年08月13日
  • 海の物語

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    『太陽の子』に続いて、この作品もまた
    後世まで読み継がれてほしい1冊。

    灰谷健次郎の作品は、児童文学という
    ジャンル付けをされているものの、
    「他人の目線で考えてみる」ことが
    苦手になってしまった現代人にとって、
    想像の仕方から教えてくれるような
    手取り足取りの物語だと思う。

    今よりも、少し前の時代の港町で育つ主人公。
    父親は漁師で、母はいない。
    小学校の同じクラスにも主人公と同じ、
    親が漁師の子供がいたり、
    母親と二人で暮らす女の子がいたり。

    人それぞれの境遇を持つ、
    教室という小さな社会で育てられる子どもたちは、
    港町ならではの「漁師や漁業について勉強しよう」
    と提案する先生と巡り合

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    2022年07月27日
  • 太陽の子

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    戦場になった沖縄、そこで戦わざるをえなかった人たち。生き残っても心の傷が癒えず、一生苦しみを抱えて生きていかなければならない人もいる。

    主人公の12歳の女の子が、ノイローゼになり働けなくなってしまったお父さんを健気に支えながら、なぜお父さんはこんな風になってしまったのか、沖縄で起きた戦争とは、沖縄の人たちの思いとは、などについて一生懸命学んでいこうとする姿に何度も涙が溢れました。

    沖縄で起こったことを忘れないように、毎年読もうと思った一冊です。

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    2022年06月10日
  • 天の瞳 少年編II

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    読んでよかったなと思う小説だった。
    幼稚園の頃とは違い、倫太郎を取り巻く状況が厳しく危なくなっていく。

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    2022年05月24日
  • 兎の眼

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    出会えて良かった

    灰谷さんの名前は知っていても児童文学の認識で、著作を手に取ることはなかった。偶然とはいえ、この本との出会いは人生の喜びである。まさに読まずに死ねるかであった。

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    2022年03月16日
  • 天の瞳 幼年編I

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    もう何度読んだかわからないくらいの小説。
    小学生の時に出会ってから、ずっと読んでいて、私のバイブルみたいな小説。
    昔は、この小説の世界がすごく好きで正しくて自分の中の指針だった。
    大きくなってから読み返すと、昔とはまた違ったことを感じることも多い。ここは同感だけどここはちょっと考え方違うなって思う部分も出てくる。
    でも、それ以上に、細かなところで、こんなにも優しさに溢れてたんやと思うことがめちゃくちゃ増えた。
    なんやろう、人間であることを肯定してくれてる感じの優しさ。こんなにも人間らしくて優しい小説なんやと、最近になってから気づいた。

    あの時出会っていて、この小説を大好きでよかった。
    私が幸

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    2022年01月07日
  • 海になみだはいらない

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    全編が優しさで溢れている

    大人になって改めて触れた灰谷健次郎さんのことばはどれも美しく、心が洗われる物語ばかり。
    表題作はもちろん、先生と子どもたちの関係性が素敵な「きみはダックス先生がきらいか」、「ひとりぼっちの動物園」の最後の「三ちゃんかえしてんか」が特に心に沁みた。
    いつの時代も子どもの健やかな心の成長を狭い視野で妨げているのは大人たちなのだろう。

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    2021年12月19日
  • 優しい時間

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    優しいという事、人間ということ、生きるということ。いろんな人生観が凝縮されています。

    ヒトに対する不信感に疲れたとき、

    自分の道徳観に自信が持てなくなったとき、

    何かに「優しさ」を求めるとき、

    この本を読んでみるといいと思います。

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    2021年10月24日