灰谷健次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
- 本当に途中でパタっと終わってしまった。タモツが打ち明ける秘密は何だったんだろうか。この中学は変われたんだろうか。小学校のヤマゴリラのように、中学のゴリにも何かしらの変化があったのだろうか。
- 推敲もちゃんとされていないんだろうな。未完の作品を世に出されるのって多分本人はめっちゃ嫌なんだろうなーとか考えてしまった。
- 書けなくなってしまったから最終巻になったのか。亡くなっていなかったらそれこそ北の国からのように、倫太郎に子供や孫が産まれていたりしていたのだろうか。
- 一緒に掲載されてた「乾いた魚に濡れた魚」も面白かった。灰谷健次郎の作品は天の瞳が初めてだが、説教くさい綺麗な理想を語るキ -
Posted by ブクログ
古い新潮社版で読んだ。
予備知識なく読み始めて、沖縄に関連する話だと知り、ちょうどちむどんどんを見ているときだったので、よいめぐり合わせだと思った。
年代はおそらく1975年頃。
沖縄出身の両親を持つ12歳の「ふうちゃん」の両親が営む沖縄料理店を舞台に、店に関わりのある人々の交流が描かれる。
皆、戦争に関連して何らかの傷を持っている。戦争を直接経験した人も、戦後に生まれた人も。
ちむどんどんと近い時代を描いているはずなのに、見えている景色はまったく違う。
最初は神戸派だと言っていたふうちゃんも、父の心の病や、キヨシ少年の生い立ちなどを知るにつけ、徐々に自分のルーツである沖縄に思いを寄せて -
Posted by ブクログ
ネタバレ中身が多かった
いい場面がたくさんあった
エリ坊の結構を通して、
教員、生徒たちで学校の在り方についてのかなり踏み込んだ話し合いになる。
また、教師と保護者の話し合いでも、
建前がどう進んでいくかが描かれる。
そして、おんちゃんが話す学校では教えてくれない世界、シュウちゃんとおばあさん、
それぞれの人間同士のしっかりした結びつき、あり様を見ることができる。
不良についても、1人の人間なんやという姿勢を失わない。
不良行為を学校においては、善悪で切ることの怖さ、一緒に何かやることで当たり前に付き合うことで、
辛い思いをして不良行為を続ける子を作らないという姿勢、現実と考えとのギリギリのせめぎ合 -
Posted by ブクログ
最後は切ないけど、とても心温まる素敵なお話だった。ふうちゃんのお父さんは、沖縄での戦争という一人ではとても背負いきれない経験のために、心を病んでしまった。主人公のふうちゃん自身はもちろん、ふうちゃんの周りの大人たちも同級生のときちゃんも真剣に物事に向き合っている人たちばかり。私も子ども時代、何かと物事を隠しがちな大人は嫌いだったが、時期を考えず何でもかんでも教えてしまってもいけなかったのかと気づいた。
集団就職や沖縄差別があったことを初めて知った。特に沖縄の人への風当たりが強かったのはなぜだったんだろう。沖縄の人への差別というか、自分の属するコミュニティ以外を区別して排斥しようとする行動は