吉村達也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ評価は3。
内容(BOOKデーターベース)
元刑事の春日は、自称「透視捜査官」千石健志郎がテレビの番組でコールドケース(=未解決事件)を超能力で解明する様子を見て愕然とした。彼こそ30年前に女性焼死事件の容疑者として春日が逮捕を目指していた男だったからだ。一方、ノンフィクション作家の長谷川美枝子も千石の透視捜査に疑念を抱く。元刑事の執念は時効成立となった迷宮入り事件の真実にたどり着くか?本格心理ミステリー。
わずか154ページの小説なので偶然の繰り返しじゃ無ければ話が終わらない・・・のは分かる。
彼が犯人なのは鈍い私でも分かったが、若い頃笑いながら女性に振られたのでその後ロリコンになって幼女を殺害。にも関わらず、笑って自分を振った女性の子供の親権者になって大学まで卒業させる・・・理解出来ないって言うか怖いわ。個人的には我が儘プロデューサーの女性がプライドズタズタにされた後どうなったのか知りたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどの物語も当事者ならば「えっ、あの人が?」と思うような立ち位置にいる人が犯人だった。
それは母親だったり妻だったり、信頼すべき大家だったりおとなしそうな家政婦だったり。
「月光仮面を知ってるかい」は、母親の愛情の凄まじさを描いた物語。
人目を気にしつつ、文字を刻んでいる姿を想像すると切なさと狂気を感じてしまう。
「ラヴァーズ・レーンの恋人たち」の空気感がけっこう好きだった。
絶対に知られてはならない秘密。罪の意識に押し潰されそうな日々。
それでも笑顔で過ごしてきた時間。
年に一度だけの悔恨の花束。
これからこの二人はこれまでとおりの生活が続けられるのだろうか。
何も知らなかったときには戻れないのだから。
タイトルにある「侵入者ゲーム」が、人間の醜い欲望を動機としていて一番怖かったし気味が悪かった。
欲望には際限がない。
徐々にエスカレートし、より過激なものを、刺激的なものを求めるようになる。
やがて取り返しのつかない結末に行き着くまでそれは止まらない。
悪意のある傍観者として他人の人生を弄ぶのはもちろん許せない。
でも、何よりも悪意を持つようになった動機が理解できなかった。
身勝手すぎる、としか言いようがない。
命を弄びたいならば、どうか自分の命を弄んでくれと言いたくなってしまった。
それぞれの時代背景も込みで読んでいて飽きないし疲れない。
面白い物語だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の最後に、あまりに耐え難い「おわり」があります。
隠れたどんでん返し名作小説。
…の帯に惹かれて購入した1冊。
基本、それなりに厚くて、読み応えのありそうな本を買いたい派なんですけど(笑)。
通勤の電車内(わりと短時間)でしか読まなくても、2~3日位でさらっと読めてしまう本。
題名からして、生前葬に関するお話かと思われそうですが。
まぁ、古い友人の死を経験し、人生をリセットする意味での生前葬を考えた主人公の話ではありますね。
<以下、ネタバレです。>
傾きかけた親の会社を建て直す為、家庭を顧みずに仕事に没頭してきたワンマン社長の本宮。
親の勧めるままに結婚した妻との仲は冷え切っており、愛人をとっかえひっかえしてきたが、現在の愛人だけは、長く続いていて、結婚という形に拘らずとも、この先ずっと一緒にいたいと思っている所に、妻の病気を知り、動揺する本宮。
妻を理解する為に、今まで気にもとめなかった妻の生い立ちを知ろうと、妻の生まれ故郷に足を運ぶ事になり…。
そこで知ったのが衝撃の事実。
本宮の妻である涼子は過去に、妻子ある男性と不倫関係にあり、そのせいで男性の妻は幼い娘を残して自殺。
その後、涼子と男性は無理心中を計るが、亡くなったのは男性のみ。
という事実が分かった辺りで、ぴーんときますよね。
案の定、本宮の愛人の正体は、両親を亡くした幼い娘で、涼子に復讐する為に、本宮に近づいた訳ですよ。
ここまではありがちな展開ですけど、最後の最後はちょっとびっくり。
この話、みーんな不幸ですね。
本宮息子の言い分も分かるけど、そもそも、そういう事になった原因は涼子だろう! という気がしないでもない。
話としては面白かったけど、スッキリするようなしないような。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今の時代、何でも機械化されたから、文通というのはあまり見かけないけど、「機械化されたから」というよりは、むやみに他人に自分の身元を知らせる情報を与えなくなった。というのもあると思う。
その点、主人公の瑞穂は、そんなことも考えずに住所や名前、おまけに学校の名前まで公開されちゃって、結構マヌケね。って思わずにはいられない。
そういうことは軽く予想できると思うんだけど。。。
確かに、「もし自分が瑞穂だったら」と読んでいくと、やっぱり怖いし、私も気が狂いそうになるだろうと思う。
なのでドキドキして読んで面白かったけど、やっぱり最後は何だか納得できない。
おじいちゃんの苦悩もわかるよ~。
でも、ある意味性格異常者なので、涙流すほどおじいちゃんに、そんなにすぐ感情移入しちゃうかな?
私だったら、何を聞いてもやっぱり怖くて引いちゃうけど。。。
瑞穂って、おバカなほどお人好しだったの?
で、最後の一行も何だか「?」って感じ。 -
Posted by ブクログ
自身もマジックが大好きなミステリ作家・吉村達也氏が、手品になぜ驚くのか、タネ明かしは悪いことなのか、トリックが全てではない手品師の技巧についてや本当のマジックの魅力についてわかりやすい文章でつづった一冊。
まだまだ終われないTRICK熱を受けてついに奇術関係の本まで手にしてしまったゾ、と言う流れで読んだものです。本当は全部読むつもりなくてさっさと返却しちゃおうかなと思ってたんですが、思いのほか面白くて。2005年に手品ブームだったのか、そうか、そうなの? と思いながらも、決してタネあかしをしているわけじゃないんだけど、文章で説明されるその不思議なマジックに読んでるこっちも「なんでー?」でした。こりゃ実際に見たらすごーい!って拍手喝采だろうな。
読んでいて初めて理解に至れたのが、手品師の技巧のすごさ。必ずしも奇術の道具(ギミック)だけに頼るだけが手品じゃない。むしろそれは全体の二、三割くらいで、手品師の「手」の技、そして手品師自身の人間の魅力によるところが大きいんだと言うことに初めて気付かされました。また古くからある単純な手品をアレンジして新しい手品で驚かせる、っていうところも読んでて、「あー落語家みたい。っていうか手品って落語みたい」と思ったり。手品も落語もともに寄席に行けば見れるもの、大衆演芸の仲間ですが、手品も落語も、どういうものかわかってて、タネだってわかっているものがあったりもするけど、演者によって面白くもつまらなくもなる芸ですよね。がらり!と変わるものでもある。また技巧について、手品はいわゆる色物さんの芸だけど、考えてみれば色物って大神楽とか独楽回しとか、決して一朝一夕で出来る芸ではないよね。手品も、見てれば「簡単じゃん、誰でも出来そう」って思うけど、実は全然違う。演者自身の魅力も重要になってくる分、もしかすると大神楽・独楽回しよりももっとハードな修行をつまないと出来ないかも…と思いました。いや、マジシャンのみなさんすごいわっ
本書で一番グッと来た文章は、「奇跡を生み出すのは巧妙に仕組まれたトリックかも知れないが、感動を呼び起こしてくれるのはマジシャン自身の魅力だ」 これには雷に打たれたようでした。自分がTRICKにはまってることもあるけど、やはり一番大事なのは、その人自身。結局はそこに帰結するんだろうな… 吉村氏のミステリは全く読んだことがありませんが何か一つ読みたいなと思いました。はやみねかおるのようにTRICK書いてくれないものか…