吉村達也のレビュー一覧

  • 樹海

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    「卒業」から二十余年、当時三歳だった真美の大学生の弟の恋人である高校生のルイと暗い森の悪夢と出生の秘密。母子は同一の存在だという主張は受け入れ兼ねた。老婆の概念の話はぼんやり寄り添う。終盤に掛けてが映画的で盛り上がった。著者曰く怖いホラーらしいけれど怖くないオカルト的幻想な印象で、だから読めている。

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    2018年10月14日
  • 卒業

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    目の前に現れた赤い文字に死なずに殺せと迫られ奇妙な老人と少女に二十年待てと言われ卒業式の日の自殺を思い止まった康明が時を経て突然導かれるように平然と復讐に目覚める。再会した幻覚のような老人と少女が語るSF的進化や意識の概念。幼い愛娘の異変に引き込まれる。続編があるらしく今作のみでは物足りない終わり方。

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    2018年10月14日
  • 先生

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    ぼくをいじめないでと懇願する幼児の頃のままのような中身の一方で簡単に次々と人殺しをする、雪のように白い女の子のような肌を髭で覆った、相手が子供ならばと考え中学教師になった雪夫の、マザコンで不意に幼児のような振る舞いを繰り出し一人芝居まではじめる異様さがナチュラルで引き込まれる。サクサクと読み進めた。

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    2018年10月14日
  • やさしく殺して

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    父の反対を押し切りかつての恋人を振り、会社で二期上の二十九歳の芳樹と結婚した二十七歳の真理子の新婚生活は、芳樹による優しい皮肉という暴力に支配されていた。怒ることを回避する芳樹は勿論、思い込みが激しく未練に縋る利己的な真理子もずぶずぶと沈み行くようで、殊更な短所達が究極的なのに自然体で引き込まれた。

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    2018年10月14日
  • 夫の妹

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    先妻と死別した五十歳の上司である公二と打算で結婚した二十五歳の知花と、彼女をお姉さまと呼び外見や習慣を模倣し慕う、公二の四十五歳の妹と、周囲の幾つもの変死。家に幽霊がいるという知花の疑惑はわかり切っていた為素通りしたけれど、異様さの反面清廉なまでに纏め上げられた展開で、ある意味で最後まで爽快だった。

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    2018年10月14日
  • コールドケース

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    TV番組で沼に遺棄された白骨化した少女を見つけた自称透視捜査官と、三十年前に彼を容疑者として追っていた定年した元刑事、その事件で母が焼死し父も自動車ごと転落死した女性等が入り組む事件がややこしくなく繋がっていく。遣り手女性プロデューサーをはじめ登場人物が多いけれど、すっきりした全体像で読み易かった。

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    2018年10月14日
  • 私の遠藤くん

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    頂き本。
    人間関係が怖かった。
    10歳年下の彼氏を「私の遠藤くん」とペットのように、それこそ病的に溺愛し束縛する彼女"由美香"を持つ男の話。
    彼女の過去に色々あったのはわかるけど、この病的さは耐えられないわと思いました。

    前半はそんな彼女に圧倒されてたけど、後半に明らかになる遠藤くんの恩師の異常な性癖や、由美香のテニス仲間の言動と現実のギャップなど。
    まあ、現実ってそういうものだよね、と思わなくもなかったですが。

    結局登場はしなかったですが、昔の同級生である"杏子"が素直でまともな人だといいな。。

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    2018年09月09日
  • 白川郷 濡髪家の殺人

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    ネタバレ

    クビが実際の首切り殺人につながるっていうトンデモ理由は置いといて、やっぱり志垣・和久井コンビの話が好き。

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    2018年08月02日
  • 鳥取砂丘の青い風

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    続きを読みたい。
    東京駅〜名古屋駅間は知っている駅が出てきて楽しかったけど、その後は知らない地名ばかり。
    それでも鳥取五郎・春野モカ・判沢一平、瞳・高森、そして美のキャラクターが濃すぎてそれをカバー。
    《あせらない、グチらない、怒らない、落ち込まない、あきらめない》五郎の五つの戒めのようなものを、私自身も見つけられるだろうか。
    ーーー
    ガケっぷち男は癒しを求め各駅停車の旅に出た
    美人妻と二人の娘。ちょっとメタボなサラリーマン鳥取五郎は充実した日々を送っていた……つもりだった。だが、夏休みの家族旅行で妻の不満が爆発!おまけにまさかのリストラ宣言にキレてクビ! 翌朝起きると妻子は姿を消していた。激

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    2018年02月09日
  • 生きてるうちに、さよならを

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    ネタバレ

    思った感じとは違った。
    悪くはない。
    お葬式でのひどい振る舞いには心底腹が立った。
    でも途中から方向性が変わってきて。
    涼子の若い頃の恋まで含めて息子の目についてしまった。
    でもこれは、息子にとっては知っておいてもよい事実だったのか。
    ーーー
    「あなたが天国へ行った瞬間を知ってたわ。だって真夜中にきたわよね、私の部屋に。ごめんねって泣きながら…」「兄弟、おれに黙って、なぜ先に逝った。バカヤロー!」親友の葬式で、勝手に死者との絆を強調する自己陶酔型の弔事に嫌気がさした会社社長の本宮は、自分自身の生前葬を企画する。だが彼は知らなかった。妻の良子が重い病に冒されて、余命幾ばくもないのを隠していること

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    2017年08月31日
  • それは経費で落とそう

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    サラリーマンの日常をベースにしたミステリー短編集。
    もっとこうすればいいのに!とか、今どきこんな会社あるんだみたいな印象を持ったが、1991年の作品と知って納得。
    人が死なない話がもっとあれば、さらにリアルに感じたかもしれない。でも、登場人物の行動や考え方は今もそんなに変わらないのかも。
    組織に縛られるってことを妙に意識させられた。

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    2017年07月14日
  • しあわせな結婚

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    2017.7.8-56
    軽いストーリーではあるものの、結婚についてのそれぞれの考え方についてはなかなかの薀蓄あり。

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    2017年07月08日
  • それは経費で落とそう

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    あっさり、軽く読めて、通勤にちょうどいい。
    昔のサラリーマンはだらしないなー
    今、ああいう奴らが偉そうにしてるんだな。

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    2017年06月16日
  • それは経費で落とそう

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    飲酒運転や電話ボックスや家電、レコード会社、タクシーチケット、時代を感じてしまう。
    巻末によると初出が1991年との事。
    そりゃそうだ。
    今よりずっと景気が良かった時代、サラリーマン達のお話。

    サスペンス的な要素のお話が並ぶなか「どうだ、メシでも食わんか」は白眉。
    どういうオチなんだろうと読み進めた後の、なんとも言えない読後感。

    一日で読める一冊。
    通勤のお供にどうぞ。

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    2017年05月20日
  • ピタゴラスの時刻表

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    今まで、どちらかと言えば蚊帳の外だった木原(教科書出版会社、東大卒)がストーリーに花を添える家庭教師・軽井沢純子シリーズ第3作目。
    ピタゴラスとは何の暗示か?時刻表の真相とは?作者の前職も大きく絡んでいる?

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    2017年05月01日
  • それは経費で落とそう

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    ビジネス書かと思ったら、相当ブラックな小説。サラリーマンを主人公にした5編を収載しています。各タイトルは、「ま、いいじゃないですか一杯くらい」、「あなた、浮気したでしょ」、「それは経費で落とそう」、「どうだ、メシでも食わんか」、「専務、おはようございます」。さもありなんなフレーズばかり。

    先輩を差し置いて昇任が決まる。祝う会を企画されて飲みに行くと、先輩はべろんべろんに酔っぱらう。それでも自分の車で帰るという先輩と運転を代わったら、通行人を轢いてしまう。上手く先輩を犯人に仕立て上げたつもり。

    単身赴任中に行きつけの店のウェイトレスを連れ込んでいたら、妻から突然の来訪を告げる連絡。慌てて部屋

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    2017年05月15日
  • コールドケース

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    ネタバレ

    評価は3。

    内容(BOOKデーターベース)
    元刑事の春日は、自称「透視捜査官」千石健志郎がテレビの番組でコールドケース(=未解決事件)を超能力で解明する様子を見て愕然とした。彼こそ30年前に女性焼死事件の容疑者として春日が逮捕を目指していた男だったからだ。一方、ノンフィクション作家の長谷川美枝子も千石の透視捜査に疑念を抱く。元刑事の執念は時効成立となった迷宮入り事件の真実にたどり着くか?本格心理ミステリー。

    わずか154ページの小説なので偶然の繰り返しじゃ無ければ話が終わらない・・・のは分かる。
    彼が犯人なのは鈍い私でも分かったが、若い頃笑いながら女性に振られたのでその後ロリコンになって幼

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    2017年03月06日
  • 侵入者ゲーム

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    ネタバレ

    どの物語も当事者ならば「えっ、あの人が?」と思うような立ち位置にいる人が犯人だった。
    それは母親だったり妻だったり、信頼すべき大家だったりおとなしそうな家政婦だったり。
    「月光仮面を知ってるかい」は、母親の愛情の凄まじさを描いた物語。
    人目を気にしつつ、文字を刻んでいる姿を想像すると切なさと狂気を感じてしまう。
    「ラヴァーズ・レーンの恋人たち」の空気感がけっこう好きだった。
    絶対に知られてはならない秘密。罪の意識に押し潰されそうな日々。
    それでも笑顔で過ごしてきた時間。
    年に一度だけの悔恨の花束。
    これからこの二人はこれまでとおりの生活が続けられるのだろうか。
    何も知らなかったときには戻れない

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    2017年03月02日
  • 十津川温泉殺人事件

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    日韓ワールドカップと温泉と殺人。当時、日本国民の多くが抱いた複雑な感情が巧みに表現された当作品。”黄金の親指事件”を追う志垣と和久井の刑事コンビが辿り着いた事件の真相とは!?

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    2016年12月17日
  • ヒマラヤの風にのって 進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと

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    全て同意できるわけではないが同じ癌患者として大変ためになり勇気付けられる1冊.俺の前で泣くなという作者の言葉とは裏腹に何度も泣いてしまった,

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    2016年11月23日