タイトル通り、投資や経済に関する話が分かりやすく書いてあることを期待して読み始めた。実際、株式会社や株式市場の何たるか、利回りや経済的価値の考え方とか色々わかりやすく書いてあった。でもこの本の良いところは、そういう経済の理屈一辺倒になるのではなくて、人生観というか仕事に対する心構えなども書いてあって、むしろ本題よりそっちの方がためになった。
[読書録]==============================================
歴史が長い会社ほど偉くて、さらに上場していれば知名度もあって社員も優秀である、なんていうわけは全くない。しかしそう錯覚してしまっていることが多い。
「もったいない」という言葉によって、過去に意思決定した固定費を回収するために、判断を誤ってしまったら本末転倒。埋没費用は比較してはいけない。
競争戦略の三つの方法:コストリーダーシップ戦略、。差別化戦略、集中戦略(コスト集中、差別化集中)。この中から2つ以上の戦略を選択すれば、どっちつかずで失敗する
「うちの会社は何でもできます」は、「うちの会社は何もできません」と宣伝しているのと同じ。何の特色もない。
お金は時間が経つと、価値が小さくなってしまう。将来のキャッシュフローの現在価値は、期待されるリターン率で割り引いて求める。現在のキャッシュの将来価値は、期待されるリターン率分の利息を付与する。
持っている財産やコネクションは徹底的に使ってでも、成功すべきだ。一度しかない人生なのに、自分から進んで不利になることはない。
世の中には、すごくおいしい料理を作れるのに、一店舗しかないレストランもある。一方、そこそこの味なのに、全国に100店舗のレストランもある。それは、最初から、何を目指すのかという「っこころざし」が違っていたからだろう。
株の収益率は、必ず正規分布になる。
正規分布のグラフが尖っているのはローリスク、逆になだらかなのは、ハイリスク。この広がり具合の指標が標準偏差。
ポートフォリオ理論:分散投資することで、リターンは変わらずリスクだけを減らすことができる
市場ポートフォリオ:全銘柄のポートフォリオであれば、もう組み入れることができる株が存在しないから、それ以上によい組み合わせは見つけられない
株はリターンではなく、リスクプレミアムに注目する。
投資によって、意思決定に対する自己責任を持つようになる。また、経済や社会の情報に敏感になる
上場会社に新入社員として入れたことだけで安心して、事なかれ主義で、何の意思決定もせずに責任感もない。このまま何もなく、定年まで過ごせればいいって思っているんじゃないのか?
ただ毎日、出社して、言われた仕事だけをやって帰るだけ。そんな人生で、楽しいのか?
トイレの紙も自分で補充しない社員が、仕事で取引先に「気が利くね」なんて言われるはずがない。
毎年10万円の利息をもらえる(でも元金は返らない)商品の現在価値は、10÷2%=500万円。
どれだけ思い入れがある商品でも、それと距離を置いて、客観的に売れない理由を考えなくてはいけない。情熱を持って仕事をすることと、熱くなってしまうことは違う。
固有リスクは限りなくゼロにできるけど、市場リスクはゼロにすることはできない
リスクを取ったからと言っても、全てがリターンに繋がるわけではない
自分の評価は絶対的なものではなく、マーケットに対して相対的に評価される
出世できないのに働き続けることは、リターンのないリスクを取っているということ
いつでも、自分がとっているリスクは「リターンに結びついているのか?」ということを考えなくてはいけない
一生懸命努力さえすれば、いつかは市場で認められるという考え方は、人生を運に任せた馬鹿なやり方。
能力の使い方は、知識と努力によってうまくなる。だから「仕事ができないから能力がない」と決めつけてしまってはいけない
どんなビジネスであっても、大量の在庫を抱えれば、利益はプラスになったとしても、キャッシュフローはマイナスになる
「こだわり」と言っても、自分が他人から認められたいという自己実現のための「こだわり」と、お客を満足させるために何が出来るのかという「こだわり」の2種類がある
「仕事を続ける努力をするのではなく、楽しむ努力をしよう」
経済成長しない今の日本では、過去の考え方にとらわれない企画力で、新しい商品とサービスを作って、お客に自分が欲しい物を気づかせてあげる能力が必要
よく、失敗したのは会社のせいとか、上手くいかないのは親のせいとか言いますが、それは他人のルールに従っていた自分が悪い。他人のルールである限り、何が悪かったのかという理由も分からなくなる。でも自分のルールを作って、それに従うならば状況は大きく違ってくる。例えば、明日から寝る前に二時間は勉強するというルールを決めるならば、それに従う。もしそれでテストの成績が悪ければ、自分で反省して、勉強時間とやり方を変えようとするはず。
チャンスは何度もない。ココが勝負だと思ったら全力で投資しなければ、競争相手には勝てない。
いつでも自分の頭で考える癖を持つことが大切。赤字であっても黒字であっても、自分が社長だったら、その会社の商品をどのように販売していただろうか、と10分でもいいから、それだけを集中して考えることが必要。
その機能をつけたことで売れた印象が強いと、削る必要がないと自動的に思い込んでしまう。でも、新しい機能によって、お客に取って価値が小さくなった古い機能は削るべきである。それによって製造コストを下げたり、サービスを増やしたりする方がイイ。