山口二郎のレビュー一覧

  • 長期政権のあと

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    山口先生は個人的な関わりからあまり尊敬できない。加えて安倍首相を評価していないことはよしとしても「この世を悪くした罪の重さを命で贖うべき」のよいな発言は学者としての冷静さをあまりに欠いている。反面教師にしたい。この文章は安倍氏暗殺から3ヶ月、書かれてから2年経つ2022年10月に書いている。いずれも遠い昔に思えるくらい、コロナとウクライナ侵攻は、世の中のあり方を変えてしまった。これが、台湾への侵攻などさらなる世の中の激変の前触れとならないでほしいと願いながら読んだ。

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    2022年10月20日
  • 長期政権のあと

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    安倍政権の長期政権の功罪について書いた一冊。

    山口二郎は知らなかったものの、その言説は至極真っ当に感じた。

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    2022年10月16日
  • ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

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    1〜2章、現在のポピュリズムまでの成り立ち
    3〜4章、当時の民主党政権の課題と展望
    戦後の昭和の時代はうまくやれていたのに、なんで今はうまくいかないんだろう?前と同じやり方で対処できないのかな?という、初心者な私の疑問を解決してくれた。
    シンプルにいけば資本家vs労働者の構図のはずだけど、小泉改革によってミスリード的線引き(政治家&市民vs中間団体)とされ、それに踊らされたという印象。
    裏表紙の「敵味方を正しく見極めよう!」という一見過激なキャッチコピーに慄いたけど、本来ありもしない対立構造を見せることで余計な分断を煽る人には気をつけよう、という教訓になった。

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    2022年07月15日
  • 「改憲」の論点

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    やや難しいなと思った章は読み飛ばし。
    第一章 木村草太氏の論旨が秀逸。
    その他読みやすいところだけでも、十分に自分で思考するベースができる。

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    2022年04月26日
  • 政権交代とは何だったのか

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    総選挙を前にして、前回の政権交代の総括を求めるため読んでみた。民主党のブレーンである著者がかなり踏み込んで旧民主党政権の失敗を批判している。どれも正しい分析だと思う。『何だったのか』と問われれば『失敗だった』と答えざるを得ない。一回の失敗で全てを諦めて良いのかとの投げ掛けがあったが、やはり今枝野さんが言っていることを見ると、全然懲りてないことがわかるし、まだ政権を任せるには至らないと思う。それが投票結果にもよく表れている。自民党はもう懲り懲りだが、さりとて政権交代の悪夢は嫌だ。そういう人たちが単なる自公補完勢力の維新に流れただけに終わった。

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    2021年10月31日
  • 異形の政権――菅義偉の正体

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    この手の本は眉唾物だが、愛読している佐藤優が書いたものだったので読んでみた。発売が菅氏が総裁選への出馬断念した直後で、書かれたのがその直前ということだったが、情報の新しさは十分に感じられた。菅政権について、佐藤優がどう感じているのか興味深かった。一番よかったと思ったのは、3、4章の過去の自民党政権の変遷について。これはとても参考になった。山口二郎の考え方は相当に偏っているのかと思っていたが、本の流れが佐藤優とのリレー方式だったので、それほど違和感はなかった。前著『長期政権のあと』も読んでみたいと思った。

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    2021年09月25日
  • 若者のための政治マニュアル

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    政治学は今までしっかり勉強できてなかったので、今後のために読んでみた。初心者でもわかるように分かりやすく書いてあった。現実主義と理想主義の考え方や、政治家の習性や考えも知ることができてよかった。

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    2021年08月11日
  • 戦後政治史 第四版

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    戦後政治をポイントを押さえつつ簡潔に概観しています。折に触れて読み返して、時代の流れやポイントを復習するのに良いですね。

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    2021年07月31日
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

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    戦後民主主義、いわゆる55年体制がどのように生まれ、機能し、衰退してきたのかを分かりやすく解説しており、特に第4章の政策分類と政治勢力のマトリクスは秀逸である。どこで道を誤ったのかが一目で理解できる。しかし全体的に掘り下げが浅く、政策提言としては物足りない。
    最後まで通読して感じるのは、自民党、野党ともに著しい劣化が進んだ元凶は小選挙区制の導入であると確信する。これにより自民党内の多様性が消失し、官邸の暴走を許し、「悪夢の民主党政権」の反動で政権交代への拒否反応=現状維持が選挙で最優先されるようになった。そもそも2017年に総選挙における自民党の小選挙区得票率は48%しかなく、こんな政党が75

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    2021年07月24日
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

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    与野党がより真剣にやりあうために小選挙区制が導入され(椅子取りゲームの椅子が少なくなった)、これが野党にとっては不利になっていること等、不勉強で知らなかった制度的な事柄が多く勉強になった

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    2020年11月14日
  • 長期政権のあと

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    長期政権そのものを論じるというよりも、戦後の日本の政治をなぞるような内容だった。対談というよりも往復書簡のような様相で、これまでの佐藤氏の対談本で、ほんとにこんなふうにしゃべったんだろうか?会話のやり取りにしては、ちょっと内容が文語じゃないか、と不自然さを感じていた身には、とてもしっくり来たと思う。

    安倍政権は長く続いてきただけに、個人的なものというよりも日本の政治そのものの姿を映しているという。なるほどなぁ、と思った。そして誰がそのあとを継ぐとしても、経済に全力投球せざるを得ないだろうし、ひょっとすると短期政権がぽつぽつと続く中で傷が広げられていくのかもしれない。

    処方箋は提示されていた

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    2020年08月21日
  • 政権交代とは何だったのか

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    民主党の失敗が、政権交代が目的化していたということにあると言う。確かに2009年の状況を考えれば、それが最大の目的だったことは明らか。そして、国民もそれに乗ったのだった。
    次のフェーズは理念のぶつけ合いにならなければならない。エネルギー問題がそうで、林業問題もそうしていなかなくてはならないだろう。

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    2020年04月03日
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

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    民主主義をあきらめてはいけない

    日本の民主主義の現状がよくわかる本で、とても読みやすいです。
    最後に今後の提言の記載がありますが、この部分をもう少し分量を割いて記載してもらいたかったです。

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    2020年03月15日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    ネタバレ

    近現代の日本政治を語る上で非常に纏まった内容。
    伝えるべきメッセージが強くあると、ここまで分かりやすくなるものかと。
    今の安倍政治の何がオカシイのかが一気に理解できた。新自由主義の潮流は現代の特徴であると思うが、日本は日本独自の歩みで進んでいけばいいのに、、、と危惧をする。
    その結果が今回ウイルスの未曾有の事態への後手後手対応に表れているんだろう。
    官僚にまかせておくべきだったのに、、

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    2020年03月02日
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

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    安倍政治を一言で言えば、民主主義のルールを平然と破って恥じない政治だ、著者は民主主義に照らして安倍政治を厳しく批判し、民主主義を蘇らせるための提言もしている。

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    2020年03月01日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    「平成とは何だったのか」を二つの大いなる知性が語る本。平成を概観する事とは現在を理解することだと、本書を読み痛感した。
    小生はこの平成時代をリアルタイムで全て体験したが、本書が指摘しているような時代認識は持てなかった。なるほど時代は体験だけでは理解出来ないものだ。著者お二人の知性に感嘆する。
    山口先生の方がちょっと左かと思ったが、ここまで進むと左・右の分類はあまり意味を持たない。
    本書を読んで、現在の世界がどういう時代とみるべきなのかはわかったが、どうも未来は悲観的に思えてならない。「成長の時代は終わった」との本書の結論は大きなインパクトをもって迫っている。

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    2019年10月10日
  • 「改憲」の論点

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    全部理解するのは難しかったが読める範囲でさっと。骨抜きの議論(要するに呪いの言葉とかご飯論法的な手法)に気づいて乗っからないことがまず大事なのだとはよくわかった

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    2019年09月06日
  • 若者のための政治マニュアル

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    あくまで本を読んだ感想なので、著者の主張とはずれるとは思いますが、印象に残った点が2つあります。

    1つは、守るべきルール(行使できる権利や良心的な義務)と、守らなくても良いルール(ステレオタイプなど)を見極めることが大切だということ。

    2つ目は、メディアリテラシーを身につけ、マスメディアに対してより積極的に声を上げていくことが視聴者として重要であるということ。

    筆者は、特に政治家とマスメディア、そして受け手の視聴者としての私たちのあるべき姿を強調しているように感じました。

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    2016年06月18日
  • 政権交代とは何だったのか

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    著者は政権交代推進の立場のようで、民主党にはややひいき目の姿勢も感じられるが、3年間を振り返って評価する観点からは論点がわかりやすくまとめられている。

    自民党政治では、公共事業補助金、護送船団方式による業界保護が中心で、行政指導や補助金の箇所づけといった裁量的政策が最もよく発揮された。競争力の弱いセクターで雇用が確保されることによって、貧困、失業のリスクから守られたり、「国土の均衡ある発展」のスローガンによって、空間的・地理的な平等が進められた一方、ルールのない裁量的政策は政策の形成と実施の過程が不透明で、無駄や腐敗、既得権を生み出す弊害があった。政策形成過程は会員制クラブのようなもので、自

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    2018年10月31日
  • 政治のしくみがわかる本

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    簡単な言葉で、すごく本質的な「政治の意味とカタチ」を紹介します。強権的な政治が進んでいく70年目の夏、考えさせられる点も多かったです。
    それにしても昔から、岩波ジュニア新書ってすごいかもと思うことがあります。これもその一つ。

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    2015年08月31日