山口二郎のレビュー一覧

  • 戦後政治史 第四版

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    戦後政治史を概観するコンパクトな通史。日本政治の歩みを辿る読書は大変楽しかった。索引や選挙データも充実しており、辞書としても活用出来そうだ。

    特に、第二次安倍政権の記述が素晴らしかった。8年にも渡る長期政権の複雑な軌跡が経済・安全保障・外交を主に分かりやすく纏められており、毀誉褒貶激しい安倍政権をフラットな視点で捉え直す良い機会となった。

    著者の山口二郎氏はリベラル派の闘士であるが、中立な立場から本書を記しており、氏の学者としての力量が窺い知れた。

    第5版の出版は6年後だろうか。楽しみにしたい。

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    2025年07月02日
  • 政治のしくみがわかる本

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    めちゃめちゃ面白かった。抽象的な政治論だからその分汎用性高い内容だった。普段から考えてる内容の本は面白く感じるな。知識を入れるには普段から疑問を持ったり自分なりに考えたり感じたり現実を観察したりする必要があるんだなと思った。普通に生きててスルーしてるものの知識は入りづらい。これからも政治について考え続けていきたい。

    山口 二郎
    法政大学法学部教授。1958年生まれ。専門は行政学、現代政治。東京大学法学部卒業後、東京大学助手、北海道大学助教授を経てフルブライト奨学生としてコーネル大学へ留学。オックスフォード大学セントアントニーズ・カレッジ客員研究員、ウォーリック大学客員研究員などを歴任し、19

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    2025年06月07日
  • 自民党の変質

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     知らなかった視点がたくさん出てくる。考え方の幅が拡がるいい本でした。「ダレスの恫喝」については、うろ覚えの孫崎さんの本の内容とは、すこし内容が違うように感じました。孫崎さんの本を読み直して比べてみようと思います。

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    2024年10月01日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    大量消費社会を終え、成熟した社会に生きる人々は何を目指せば良いのか。エネルギーが枯渇していく将来を見据えれば、成長が鈍化する事は避けられない。

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    2021年06月06日
  • 長期政権のあと

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    2020/12/24「安倍長期政権のあと」山口二郎・佐藤優☆☆☆
    「名著」知の巨人お二人の共著 クオリティ高い 単行本数冊分 佐藤優氏☆
    課題は整理された いかに取り組むか コロナ禍を口実に逡巡している
    先送りすると、失われた時代が続き、「資産の焼け野原」

    Ⅰ.安倍長期政権 2012.12-2020.08
    1.安倍一強 過度な権力集中 官房1200  府2400 内閣人事局'14年
    2.行政権の絶対優位 立法・司法の軽視 ファシズムの手法
      アカウンタビリティー説明責任なし 民主主義の否定
    3.支持率第一主義 短期施策に集中 長期ビジョンも戦略も無い
      もともと安倍氏には政権構

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    2020年12月31日
  • 長期政権のあと

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     途中から敢えて読むのを、中断していた。本当に政権が交代したから。
     今ようやく読む。本質的な前進を全く感じられない毎日ゆえ。
     読んで良かったと、特に後半部分。

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    2020年11月09日
  • 長期政権のあと

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    ■小泉政権下で企業の収益向上が優先され、労働者の所得向上が顧みられなくなった。実際、平均年収は1997年をピークに低落・停滞傾向にある。非正規社員が急増したが彼らは企業からすれば「好都合な人」雇用の調整弁になり社会保障費の負担を減らすことができる。
    ■企業の内部留保は小泉政権の頃から増加し、現在、約463兆円(2019年3月末時点)。
    ■世帯の所得がその国の世帯の可処分所得(調整後)の中央値の半分未満を「相対的貧困」、その割合を「相対的貧困率」というが、日本の相対的貧困率は2016年時点で15.7%と、イスラエル・メキシコ・トルコ・チリ・アメリカに次ぐ世界第6位。今や日本は正真正銘の格差社会。

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    2020年09月20日
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

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    ネタバレ

    政治関係の著書を読む場合、著者がどの立場にいる人かをあらかじめ知った上で読む必要がある。

    この人は長年民主党のブレーンとして活動してきた人で、現自民政権に批判的な立場であることは容易に想像できる。

    それを踏まえた上で読んでも、決して盲目的な自民党批判ではなく論理的に、要所をとらえて批判している。

    安倍総理が国会答弁等において言葉を崩壊させているというのはまさにその通りで、問われていることに対しわざと論点を外した受け答えをしたり、空虚で実のない言葉を羅列したりということを繰り返している。

    著書では、行政府に権力が集中し、三権分立のバランスが崩れている状況を踏まえた上で、今後の提言もまとめ

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    2020年08月12日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    水野さんの分析、やはり鋭い。山口さん、相変わらず危機感と悲壮感いっぱいだけど、学者としての状況分析に深みを感じない。なぜ?

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    2019年07月01日
  • 若者のための政治マニュアル

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    ネタバレ

    1 生命を粗末にするな
    2 自分が一番
    3 人は同じようなことで苦しんでいるものだ、だから助け合える
    4 無責任でいいじゃないか
    5 頭のよい政治家を信用するな
    6 あやふやな言葉を使うな、あやふやな言葉を使うやつを信用するな
    7 権利を使わない人は政治家からも無視される
    8 本当の敵を見つけよう、仲間内のいがみ合いをすれば喜ぶやつが必ずいる
    9 今を受け容れつつ否定する
    10 当たり前のことを疑え
    巻末に連絡先一覧あり

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    2018年03月11日
  • 若者のための政治マニュアル

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    ネタバレ

    民主党が政権を取る前の2008年に出た本。
    今、著者はどんな思いだろうか?
    とは言え、この本書で示唆されていることの本質は変わらない、とても重要な指摘だと思った。
    本書を踏まえ、12/16の衆議院選挙に臨もうと思う。

    目次から
    ルール1  生命を粗末にするな
    ルール2  自分が一番ーもっとわがままになろう
    ルール3  人は同じようなことで苦しんでいるものだ、だから助け合える
    ルール4  無責任でいいじゃないか
    ルール5  頭の良い政治家を信用するな
    ルール6  あやふやな言葉を使うな、あやふやな言葉を使うやつを信用するな
    ルール7  権利を使わない人は政治家からも無視される
    ルール8  本当

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    2012年11月18日
  • ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

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    ネタバレ

     ポピュリズム全肯定するわけでも全否定するわけでもなく、いかに向かい合うべきかを説いた本。

     「大衆主義」と訳されることもあるポピュリズムですが、その定義はイギリスの政治学者・クリックによると「政治指導者が多数派(政治統合体の外側に追いやられていると感じる人々)と信じる集団を決起させることを目的とする、ある種の政治のレトリックのスタイル」となる。

     ポピュリズムには単純な敵を設定してそれを攻撃するという形で民衆の不満に付け込んで支持を得るという側面もある。反官僚、猟官制を掲げて「普通の人」を積極的に政府の役職に登用しようとしたアメリカのジャクソン大統領のジャクソニアン・デモクラシーや「構造

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    2011年06月05日
  • 政治のしくみがわかる本

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    政経を勉強する前にこれを読んでおけばよかった…後悔。行政、官僚、構造改革など、いまいちイメージのしにくいワードもやさしく解説してくれている。

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    2011年03月05日
  • 若者のための政治マニュアル

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    なんとなく不満を抱きながらも、実際どのようなことになってるのか分からない「政治」。

    その政治について考えるスタートラインを提供してくれる一冊です。

    本書では、二郎さんが政治を考えるうえでの10のルールを提唱しています。


    ルール1:生命を粗末にするな
    ルール2:自分が一番〜もっとわがままになろう
    ルール3:人は同じようなことで苦しいんでいるものだ、だから助け合える
    ルール4:無責任でいいじゃないか
    ルール5:頭のよい政治家を信用するな
    ルール6:あやふやな言葉を使うな、あやふやな言葉を使うやつを信用するな
    ルール7:権利を使わない人は政治家からも無視される
    ルール8:本当の敵を見つけよう

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    2009年10月04日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    平成の歴史が分かりやすくまとめられていた。
    現在の停滞、社会の混迷には様々な要因があるけど一番はバブル崩壊後の90年代後半から取り入れられた「ROE(自己資本利益率)」を重視したことな気がする、このせいで従業員よりも資本家を大切にする世界になってその結果資本家の顔を伺い立てることしか出来なくなって格差が開いた。グローバル化の経済成長っていうけどそれで得するのはほんの上位数%。

    令和7年11月18日現在、自民党の高市早苗首相が経済成長を目指してるけど最低賃金上げるのやめたり労働基準法を緩くしようとしてるのは更に労働者を下げて資本家の儲けを上げようとしてるからなのかなと思った。
    一体全体この先の

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    2025年11月18日
  • 民主主義へのオデッセイ 私の同時代政治史

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    政党は、政権を取るために活動する。という当たり前のことを目指さないというのは、結局ずっと同じだった。そのことを確認するための1冊か。この本の前史としては、江田三郎さんとかの挑戦はあったけども、これくらいか。
     理念や志は大事だが、それを具体化することの大切さも。
     

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    2025年07月12日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

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    NHKラジオの解説で気になったので正月明けから読んだ、厳しい本だった
    厳しいと思ったのは下記3点
    グローバル化の功罪
    福島第一原発 標高35m → 掘削 →25m
    成長の条件エネルギーの失墜

    資本投資と成長が必要な資本主義が必要が難しいとの結論、明るい未来の話がしたいが~

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    2025年01月04日
  • 日本はどこで道を誤ったのか(インターナショナル新書)

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    最初に全部読んでいないことをお断りしておく。正直読みながら第4章あたりで気分が悪くなり読み続けることができなかったからだ。それは、この本の内容がケシカランとかそういう事ではなく、この本に書かれた、度々行われようとして挫折した「政治改革」の歴史を通じて、この国の政治風土とその政治風土の元凶である国民の民度の低さに改めて絶望してしまったからだ。良くなる気がしない。

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    2024年06月11日
  • 長期政権のあと

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    ●最初はよくあるやつかなあと思っていたが、読めば読むほどよくまとまっていることに感心した。
    ●それぞれのパートが上手く繋がり、読みやすい。
    ●内外の政治状況についての説明もよく、できれば近代、自民党史についてもっと詳しく知りたくなった。
    ●この本は、まだ安倍さんが暗殺される前なんだなと思うと…
    ●安倍さんの後は菅さんが繋ぎ、岸田さんにバトンが渡されていくわけだが…野党も弱く、結果的に延命している状況…
    ●出生率もダダ下がる中、全ての問題が先送りになる中で、果たして日本はどこに向かうのか…

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    2023年02月21日
  • 異形の政権――菅義偉の正体

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    この本が出た時はまだ菅政権だったんだなあ、と改めて思った。去年の話なんだなあ。確かにちょっと変わった政権だったなあ。

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    2022年12月25日