坂木司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「先生と僕」
著者 坂木司
坂木司さんも好きな作家さんです。
本棚から久しぶりに再読しました。
やっぱり愉しかったです。笑
2011年初版と少し前の作品なので、スマホではなく二つ折りの携帯電話がでてきたり、ギャル(語)が出てきたり。ちょっと懐かしい〜
人畜無害な伊藤二葉は、視界を写真を撮るように覚えることができる大学生(僕)。
ちょっと強引な友人の山田順次に誘われて『推理小説研究会』に入ることになったり、突然公園で、中学生の瀬川隼人くん(黒猫のようなミステリの“先生“)にスカウトされて家庭教師(のフリ)をすることになったり。
“押しにはとことん弱い、受け身の十八歳“です。笑
テンポのいいコミカルなやりとりは読んでいて愉しいく、くすりとしますが、内容は決して穏やかなものではありません。日常に潜む犯罪の謎を解いていく、ミステリ連作短編集と言えばよいかな、、、。
文中や各話の最後に“先生“から“僕“へ、有名なミステリ作品の紹介があります。ミステリ入門編ですね。“おまけ“のようなお楽しみが嬉しいです。
巻末よりご紹介。
【作中に登場する文庫リスト】
「挿絵と旅する男・江戸川乱歩全集第五巻」
「屋根裏の散歩者・江戸川乱歩全集第一巻」
「シャーロック・ホームズの叡智」
「ノーウッドの建築士」 コナン・ドイル
「黒後家蜘蛛の会1」アイザック・アシモフ
「猫は手掛かりを読む」リリアン•J•ブラウン
「天から降ってきた泥棒」
ドナルド•E•ウェストレイク
「六の宮の姫君」北村薫
文庫版の特典作品、『特別便 ホリデーとホテルと僕』もありますよ〜(*´ω`*)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【補足】続編に「僕と先生 」もありますよ♪
-
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公がまっすぐで真面目過ぎる。どれくらい真面目かと言うと、中盤でうんざりしてきてしまうほど。
でも、私もアルバイトを始めるまでは、私(たち)と違う正しさで生きている人たちがいるということがなんとなく理解はしていても実感として湧いていなかったこと(そして、アルバイトでちょっとした社会経験をして驚愕したことも)を思い出し、微笑ましくなった。だから、この「うんざり」は、過去の自分に向けた感情なのかもしれない。
沖縄的なアバウトな空気に触れて、他者の「正しさ」に余裕が持てるようになったのは主人公の1番大きな成長かもしれない。私も「とりあえず元気でいてくれればいいと思うくらいに」他者の「正しさ」を許容できるようになりたい。