坂木司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「先生と僕」
著者 坂木司
坂木司さんも好きな作家さんです。
本棚から久しぶりに再読しました。
やっぱり愉しかったです。笑
2011年初版と少し前の作品なので、スマホではなく二つ折りの携帯電話がでてきたり、ギャル(語)が出てきたり。ちょっと懐かしい〜
人畜無害な伊藤二葉は、視界を写真を撮るように覚えることができる大学生(僕)。
ちょっと強引な友人の山田順次に誘われて『推理小説研究会』に入ることになったり、突然公園で、中学生の瀬川隼人くん(黒猫のようなミステリの“先生“)にスカウトされて家庭教師(のフリ)をすることになったり。
“押しにはとことん弱い、受け身の十八歳“です。笑
テンポのい -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公がまっすぐで真面目過ぎる。どれくらい真面目かと言うと、中盤でうんざりしてきてしまうほど。
でも、私もアルバイトを始めるまでは、私(たち)と違う正しさで生きている人たちがいるということがなんとなく理解はしていても実感として湧いていなかったこと(そして、アルバイトでちょっとした社会経験をして驚愕したことも)を思い出し、微笑ましくなった。だから、この「うんざり」は、過去の自分に向けた感情なのかもしれない。
沖縄的なアバウトな空気に触れて、他者の「正しさ」に余裕が持てるようになったのは主人公の1番大きな成長かもしれない。私も「とりあえず元気でいてくれればいいと思うくらいに」他者の「正しさ」を許容 -
Posted by ブクログ
ネタバレ書店で見かけたとき、タイトルよりも帯にある「うまい棒」の4文字が目立っていた。『和菓子のアン』シリーズを手掛ける坂木司さんの新刊は、全5編に誰でも食べたことがある有名菓子が登場する作品集である。
某高校に存在する緩-い部活動、その名も喫茶部。1年生のあるグループは、普段は部室で持ち寄ったおやつを食べるだけ。そんな彼らに、「うまい棒」にまつわる噂話が持ち込まれる。「うまい棒」一本で世界の秘密がわかる?
「うまいダッツ」。大真面目に噂を検証するべく、週末のショッピングモールに集う面々。噂の真相は、至って真面目なのだった。「チロル・ア・リトル」。本作中では嫌な話。高校生に難題を処理させるな