千葉雅也のレビュー一覧
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檜垣さんの「ドゥルーズ―解けない問いを生きる 」が、面白かったので、勢いでこちらも読んでみました。
檜垣さんの本は、ベルクソンの後継者として、何か時間の中で継続しつつ、生成し、差異を生み出していくというイメージでドゥルーズを読んでいた。
このドゥルーズ像は、これまで私がわからないなりに読んできたドゥルーズとは結構違うイメージで驚いた。私は何を読んできたのかな?これまで読んだのが、どっちかというとドゥルーズ=ガタリだったからなのかな?など、考え込んでしまった。
で、こちらは、私のこれまでのドゥルーズ理解との共通性が多い気がした。つまり、ドゥルーズ=ガタリのリゾームとか、機械とか、器官なき身 -
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道具的で記号化してきた現在の言語。
実存主義、エビデンス主義、メタファー、心の闇、アレントやスピノザ、ハイデガーなど引用しながら國分功一郎さんと千葉雅也さんの言語に対する想いも含め、近年変化していく言語をどう取り戻すのか、そもそも言語とはなんなのか、そして言語無き人間とは存在するのか。
例えば「これは違反だ」とか「違法だからダメだよ」とテレビでモザイク入れて、悪い人を煽ることが当たり前ですが、その一つ一つの問題を法外まで考えている人は叩かれてしまう。
しかもその法外までを考えていくと、自分で考えて言語化しなければならないからめんどくさい。そうなると、もう法律がそうなんだからと言って、エビデ -
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芥川賞候補作なので読んだ。
同郷でもある。応援したい。
高校2年生の主人公のドキドキや悩みが雷のようにきらめく。
1995年の様子も懐かしい。
ハンドパワーは静電気。
栃木県宇都宮市はなぜだか雷が多く「雷都」(らいと)と呼ばれたりする。
「アウト・オブ・眼中」という言い方、どこかでマネしたい。
エゴン・シーレの画集は名作。
「エヴァンゲリオン」という名称を出さないのによくわかる説明がとても上手い。
皆が行く方向に行かない。それだけで勝てる。説。父の哲学。本当なのか?
ラジカル→ 急進的なさま。過激なさま。極端なさま。
ゲイの世界は裏世界で、
その入り口を発見した場面のドキドキがとても印象的。
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Posted by ブクログ
この小説の舞台となる1995年といえば、僕が「エレクトリック(=電気の)」と「エレクトロニック(=電子の)」の意味の違いを理解した頃だ。
語感は近いけど全く非なるものであることにある日突然気がついた…そんな頃だ。
そして、その頃、インターネットはそんなに普及してなかった。世界はまだクモの糸で繋がりきってなかった。
インターネットが海のものとも山のものともわからない。
とりあえず資料はワープロ使ってきれいに作れますし、エクセル使うと表計算とか便利なんですねって気づいた頃。ブラインドタッチ練習しなきゃなって。
きっと、1995年はエレクトリックとエレクトロニックの狭間の年だったのだ。
いまさ -