千葉雅也のレビュー一覧
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深く勉強するとは、その場のノリに悪くなることである。
アイロニー(ツッコミ)によって常識を疑い、ユーモア(ボケ)によってものの見方を変える。
その無限に続く探究を終わらせるのは、自らの京楽的なこだわりである。
自分で書いているこの文章も誰にも伝わらない浮いた表現だと思いますが、本書で言われている言語に敏感になることの大事さがわかった。
出来事から距離をとって自己目的的に振る舞うことが文学やダンス、音楽、絵画などの芸術だけでなく、ビジネスにも通用する考え方だという視点は目から鱗。
めっちゃ賢い人の本は、読むのに骨が折れますがめっちゃ面白いです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ難しい哲学の歴史が、私にもザックリですが理解できました!哲学ってこんなに面白かったのですね。
印象的だったお話を下記にまとめます。
↓ ↓ ↓
1.倫理の教科書の太字を覚えて、それを安易に現実にあてはめるような思考はよくない。
例えば…生活のなかで起こった出来事について、「それは弁証法的だ」とか「それは脱構築だ」とか、そういうことを言ってる自分ってカッコいいみたいに思ってしまうこと。それは概念をあてはめてさえいなくて、ただ言葉を貼り付けているだけである。
2. 哲学マウンティングにならないためには、哲学的にものを考え、自分の日常で起きたことやそこで感じたこと、考えたことと哲学をつなげる -
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難解な文章を平易にしつつも誤解の無いように読者へと伝える筆者の凄みが際立った文章であると感じた。そこに、第六章「現代思想のつくり方」で説明されたような、今まで排除されていた他者性=「現代思想を平易な言葉で一回書いてしまう」ことを超越論化した姿勢を感じ、本書は「現代思想の入門書」としてだけでなく一種の「現代思想書」的な要素も含んでいるのではないかと感じた。
また筆者は第7章で、メイヤスー(ポスト・ポスト構造主義)の近代的有限性の後で見られる新たな無限性と、フーコー(ポスト構造主義)の「古代人」に見られる有限性を掛け合わせ、現代での新たな有限性(問題をダマで見ずに、一つ一つ対処する)を提示して -
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【感想要約】
複雑な現実を単純化せず捉える視点に強く共感し、自身の歴史学的関心とも通じると感じた。入門書としての整理の巧みさにも感銘を受けた。今後は批判的議論も含めより現代思想への理解を深めたい。
【内容】
近代哲学(理性・主体・普遍的真理を重視する思考枠組み)に対する批判的再検討として20世紀にフランスで発展した「現代思想」を、デリダ、ドゥルーズ、フーコーの思想を中心に解説する。その後現代思想誕生の理論的基盤となったニーチェ、フロイト、マルクスの思想を紹介し、その後精神分析を言語構造の観点から再解釈したラカンの思想やポスト現代思想の動向についても解説する。主要な3人の思想は以下の通り整理さ -
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ネタバレ店頭で比較的読みやすそうだなと思い購入。
まさか、センスの哲学の千葉雅也さんの著書とは知らず。
以下学習メモ
[導入]
・ポスト構造主義は1960年代のフランスで流行った構造主義のあとの思想。構造主義は物事を枠として捉える(コンテンツのストーリーを大局的にみる)ことに対して、そこの根底にある二項対立の枠を一旦留保する(=脱構築)ことが構造主義に対抗する考え方。
→二項対立は暗にどちらかが優れているというポジショントークに近い部分があるが、自然⇔文化のように物事のコンテクストで評価が変わるものもあるから、一概に白黒つけなくていいんじゃない?ということ。秩序への逸脱でもあり、それはモダニズムとも -
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意見や世論はできあがったものとしては存在していない。
作り上げていくもの。
アレントは完成された自由を求める。
革命は漸進的にしかなりえない。
國分
哲学において大切なのは真理じゃなくて、問題とそれに応える概念
ex 依存症患者との出会いで中動態という答えを見つけたように
●教育は中動態的であるべき
プロセスを見せる
悩み続ける
すべてがコミュニケーションに支配されて、すべての手段が交換可能、変換可能になっている。
ね。プロジェクトと言えば、何と言ってもハイデガーですね。ハイデガーは「投企」という言葉を使って、人間をプロジェクトする存在として捉えました。
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確かに人間はプロジェク -
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人間は安定を求めている。
想定通りに進むことを期待し、そこに安らぎを感じる。
その一方で反復だけではつまらない側面もあり、一定の予想外・サプライズを求めるのである。
わざわざお化け屋敷やジェットコースターに乗り意図的なストレスを楽しむのが人間ってなのである。
サプライズは楽しみに繋がるもの、そうじゃ無いものの両方がある。
その違いは安全が確保出来ている、かつ、そのパターンを一定認識できているもの、であるかどうかだと考えられる。
つまり予想を裏切る特定のパターンを作り出すことで、相手に楽しい/面白い、と感じてもらえるのである。
会話の中でギャグを言う/茶化し合う、という行動も、互いに一定の信 -
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哲学というものについて、これまでなんとなく興味はあったけど哲学書を読むというところには至らなかった。
これは哲学書なのか、と言われたらどうなのかはわからないが、哲学者が書いた本なのできっとそうなのだろう。
千葉雅也さんを知ったのは坂口恭平さんとの対談をyoutubeで見てから。何度も書籍は書店で見かけていたが、難しそうだと敬遠していた。
この本で語られる、「勉強とは自己破壊である」という事について、深く納得させられた。
自分も数年前に断酒をし、たくさん本を読むようになった。
それによって、今まとは明らかに違う自分になっていった。そして、それに伴う寂しさがあった。
これについてモヤモヤしていたが -
Posted by ブクログ
大学生の時、留学も視野に入れて、というより日本語の哲学研究書があまりにも難しくて、よくPodcastを聞いていた。それはナイジェル・ウォーバートンのPhilosophy Bites(哲学の齧り)であった。ひとつ15分ほどの番組で、ある主題についてウォーバートンのインタビューで第一人者が最前線の研究を語りながら聞き手を案内する充実した内容で、いまも続いている。本書は編者あとがきで言及されているように、その日本語版といった趣のある哲学史入門である。
本書のインタビュー形式であるからこその臨場感は、全ての読者を哲学史のいわば「急所」へと招くものである。従来の哲学入門や哲学史入門で、わかるようなわ